天城山脈縦走〜不遇の主稜を行く〜
静岡県
Junjapa
その他1人 - GPS
- --:--
- 距離
- 23.4km
- 登り
- 1,562m
- 下り
- 1,934m
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| 天候 | 晴れ〜曇り〜晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2013年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
[復路]松崎18:20＝バス＝20：00修善寺駅（Junjapa車ピックアップ）＝水生地（NJ車ピックアップ・解散）＝沼津IC＝東名高速＝用賀IC＝東伏見 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
■コース状況 �／綫乎蓮禅貪珪襯肇鵐優襦租珪詁宗粗麕椰�峠〜滑沢峠 ・よく整備され全く問題がない。尾根上には随所に指導標あり。天城峠から尾根北側のトラバース道続きアップダウンがない分変化がない。 ・水生地には数台の駐車可能。旧天城トンネルの北側入口にも2〜3台の駐車は可能。トイレあり。 ・二本杉峠には東屋があり雨露は一応は凌げる。二本杉峠からは尾根南側のトラバース道となる。大した変化もなく滑沢峠に着く。 ��滑沢峠〜猿山への尾根取りつき ・滑沢峠にでたあと3分ほどで尾根南側→北側へ乗り換える場所が尾根への入口。指導標あり。目前の尾根南側を直進するトラバース道は侵入禁止となっている（木の枝で通せんぼがしてある）。そのフミアトは猿山の東側をからみ藷坪峠へ進む道だが、一カ所大きく崩落しており高巻きが必要とのこと。 �θ�根取りつき〜猿山 ・尾根上にはうすいフミアトがあり、またところどころにテープもある。 ・尾根が広くなるとフミアトは不明瞭となるが、磁石・地図で方向を定めて進む。 ・三蓋山へのジャンクション・ピーク（標高830m）は平坦。素晴らしい森が広がっている。右に三蓋山への尾根が延びていることを確認しながら西進。 ・小僧山は頂上はやや細長くそのまま直進しないよう注意が必要。写真のように表示板がある。左に直角に折れるように進む。（よく見れば進行方向にテープあり） ・・962を左折してゆっくり上ると猿山頂上。樹林中のピーク。三等三角点あり。山名表示板がたくさんある。 �П郢魁曾鹹敍� ・猿山からの下りはこの縦走路のハイライト。GPSを持参しないと大変わかりにくい。実際に迷ってしまい山腹から派生する細い尾根上に乗れたのは頂上を出てから1時間もたってからだった。 ・頂上から1/2500地形図の縮尺に従い、2cm（500m）を歩数を図りながら（約650歩）ほど進むと、右に直角に折れた。が下りのフミアトが現れ、それをしたがって適当に下ると、本来乗るべき尾根の3本ほど東の尾根を下ったようだった。やがて緩やかな小広い小尾根上となり（倒れた樹木にテープまであるが）が進む方向が南東寄り過ぎる。修正するべくトラバースで高さを保ちながら西北西へと進むことにし、同様の修正を図ろうとして行動したと思われるフミアトが複数西に向かっているのを拾いながら面状の山腹がやがて、小尾根となった。ガスと樹林で先が望めず、いまどこにいるかがわからない。下ったあとのようなものがあるようでもある。トラバースはまだ続いているようにも見えるが（これをあえてたどれば良かったかもしれない）、とりあえず下ることにし、急なぐずぐずのドロ壁のようなところを腐った枯れ木などをたよりに標高差にして50mほどくだる。右下にはもう小沢が現れ水も流れている。沢床まで下り沢床を越えて、一本西の尾根の鼻にたってふと見ると、右（すなわち西）にたどるべき尾根と思しきスカイラインが見えた。あれだ！ さらに西に進み、小沢を一本横断して尾根上に乗ることができた。 ・尾根上はまたテープがあり正しいルートであることが確認でき、そのままフミアトをたどると藷坪峠に踊り出た。 �┰鹹敍宗素鮴酘� ・しばらく林道をたどる。2つ目の大きな沢に指導標がある（写真参照）のでここから沢状を辿る。沢にはいってすぐ右手のフミアトをたどる。壊れた石積みをやり過ごし、源頭が二又になっている右手をとる。フミアトは続く。 ・やがて御料局の三角点がほとんど露出して倒れ掛かっているような小さな白川峠に出る。峠越えの道はあるようだ。 ��白川峠〜十郎左エ門 ・白川峠からうすいフミアトに従うとやがて地形図上の820m小ピーク。ピーク上に動物の白骨が死んだときそのままであった。合掌（写真）。直角に右折する。 ・・877の先を直進して東に向かっていることを確認して戻る。眼の先に空き瓶が落ちていたのでそちらに誘いこまれてしまった。戻って南下する。 ・830m圏内の横長のピークを西に向かい、十郎左エ門の直下は樹林の急な壁。手足を使って攀じ登るが楽しい。要注意。 ・十郎左エ門の頂上は狭い。三等三角点と標示板がある。やっとここまで来た。 ��十郎左エ門〜三方平〜長九郎山 ・十郎左エ門からテープに従い、急な下りを下り、鞍部から疲れてきた足をひきずりながら、三方平へと登る。 ・フミアトは比較的しっかりしている。 ・三方平の頂上付近はフミアトがハッキリせず、頂上まで行かずに西に向かったが、ここでまたミステーク。三方平と長九郎山を結ぶ尾根のひとつ北の尾根を左に凹地状を見ながら下り、やがて尾根は急になる。左上には尾根が見え始め、ひとつ北の尾根を辿ったことに気が付いた。迷ったら戻れの原則どおり重い足をひきずって戻る。 ・三方平の平らな頂きの厳密な頂上部に行くと「三方平」の標示がある。 ・ここからきっちり西に向かって進むとテープが出るようになり、やがて鞍部に導かれた。ここからは、一般道。 ・しっかりした道をたどり長九郎山頂上。三角点とヤグラ。 ��長九郎山〜門野集落 ・ハッキリした道をくだる。 ・出合〜大沢集落は崩落のため通行止めと八瀬峠の看板に書いてある。 ・出合まで行き、そこから宝蔵院へたどることとした。 ・宝蔵院は無住寺。 ・門柱から右は行き止まり、左に行くと林道終点となる。 ・林道をしばしくだり門野集落で住民に載せてもらい松崎まで下った。 ��松崎 ・松崎集落から18:20の最終のバスには間に合った。 ＜温泉＞ ・大沢温泉（今回は時間的に入浴できませんでした。） http://www.onsen-navi.net/yamanoie/ |
写真
NJ車を水生地にデポ。深い緑に覆われて、沢がさらさらと流れていました。前来たときはもっと広い場所の印象があったけれど、落葉していたからなんだなと思いました。
このあたりは氷室園地などという名前が付せられておりました。そもそも”お上”がつけた「園地」という言葉がきらいです。あるがままの自然を楽しめればいい。そこにわざわざ園地などという名称を付ける必要はないのです。
水生地から15分ほどで旧天城トンネル。いい雰囲気！ 川端康成「伊豆の踊子」で、主人公「私」が踊子に座布団を譲られたのがここにあった藁葺（わらぶき）茶屋でした。主人公はここから下田まで踊子と旅をすることになります。我々と長九郎山まで一緒に旅をする”伊豆の山ガール”は・・・・・いるわけないだろ！
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正しい名は「天城山隧道」というのです。このトンネルの完成までに12名もの尊い命が失われました。たった400mのトンネルですが、今では考えられないほどの危険な工事を乗り越えての開通だったのです。
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こちらには明治38年完成となっていますね。いずれにせよ、当時の伊豆は山また山、この天城峠は難所中の難所だったのです。地元の開通にかける意気込みがこの説明文からよく伝わってきます。
ちんまりした天城峠に着きました。ここは、湯ヶ島と湯ヶ野を結ぶ峠越え（いわゆる天城越え）の峠ではありません。旧天城トンネルからほど近い尾根上の峠であり、先人たちが山越えをした峠ではないのです。
その指導標です。一応、伊豆山稜線歩道という歩道の始点になっています。ここから長九郎山までひたすら尾根をたどることになります。いつか八丁池にも行ってみたいなー。
いや〜、いい感じの縦走路。それをこんなに太いブナが見守っています。今後ずっと同じような道がトラバース道となって二本杉峠まで続いています。
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長いトラバースが続くと古峠。往古の”天城越え”のための峠は文字通りここでした。日がたつにつれて、この峠が使われなくなり、西にある二本杉峠が天城越えの道として使われるようになったのです。
NJさんが「あ、富士山だ！」と言って指し示してくれた方向には水蒸気に煙る世界遺産の富士山がちらり。下着と一緒でチラリが大事(笑)・・・。違うか。
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08：30 二本杉峠に到着。昔ながらの”天城越え”の道が通っている天城峠です。旧天城峠とも呼ばれていますが、ホントウは旧は要らないな。
わずか100年ほど前まではこの峠が大まじめで使われていたとは驚きです。かの吉田松陰や、タウンゼントハリスなども越えたということです。
”「旧天城トンネル」へと出れます”という「ら」抜きコトバは、看板にはまずいっしょ！ しかし、この稜線歩道、トラバースがずっと続き、歩くのは楽なのだが、どこを歩いているのかわからなくなる。気が付くと1時間も同じところをグルグル歩いているような気がしました。
09:08 滑沢峠に着きました。息を整えていると、マラソンおじさんが、走っていきました。汗びっしょりで。「山で走ってナニが面白いんだろ」とNJ氏。「ちんたら歩いてナニが面白いんだって向こうも言ってますよ(笑)」と私。蓼喰う虫も好き好き！
滑沢峠から3分ほど行くと尾根の南側をトラバースしていた道が北側のトラバースに変わる地点があります。ここから尾根上を行くことになります。なお、この地点は写真にも出ているように猿山の東山腹を行くトラバース道（崩壊・通行止め）の分岐にもなっています。
尾根上に乗るともう誰もこない未知の大自然が広がっています。森の翠（みどり）がホントに素晴らしい！ お〜って声を上げます。来てヨカッタ〜！
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見よ！このブナの森の衛兵たちを、降り注ぐ陽の光を！ 森をわたる風を ひぐらしの静かなBGMを！ ←あなたダイジョーブですか？
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猿山の頂上に着きました！ いくつもの標示板がぶらさがっています。静岡百山のひとつです。でも「山と高原地図」には道がない。初心者だけだとちとココロもとないですね。
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藷坪峠につきました。林道が横切っています。この写真は峠に着いたあと、振り返って来し方を撮りました。滑沢峠からここまでトラバース道があるようですが、今は一部崩落していて大きく高巻きが必要になるようです。この写真の逆側、すなわちこれから行く方向の尾根はこの林道により切通しの壁になっていて登れません。したがい右に少しあるいて長九郎林道に入ることになります。
山と高原地図はじめ他の地図には「諸坪峠」とありますが、この指導標は「藷」坪峠。「藷」とはイモ（甘藷（サツマイモ）の「藷」）の意。こちらの地名が正しいような気が。
2つ目の沢筋にこの指導標があって荒れた沢にフミアトを拾いながら峠へと上がっていきます。もう12時を過ぎていて、先行きが思いやられます。バスに間に合うかなー？ NJさんは「間に合わなかったら間に合わなかった時でしょ」と泰然と構えています。ボクって気が小さい？
白川峠に着きました。御料局の三角点がほとんど抜けかかっています。藷坪峠に向けて尾根上にはフミアトがあるようでした。また峠越えの道も残っています。
13:45 壁のような場所を2カ所ほどふぅふぅいいながら乗り越え十郎左エ門のピークに到着しました。いや〜、伊豆の山は深いし、味わいがあるよ。バカにしちゃいけないね〜。
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三等三角点。キレイな顔で立っています。ま、ほとんど物好きしか来ないが（苦笑）。伊豆は万次郎岳にしても万三郎岳、長九郎にしても人名ピークが多いですね。人の入込みが頻繁にあったということでしょうね。
迷って三方平まで戻ってきました。「迷ったら戻ろう」「きちんとピークを踏んでそこから辿りなおそう」とNJ氏。こういった山中での落ち着いた示唆が重要なんですね。
三方平と長九郎をつなぐ尾根の鞍部に出てきました。ここからは、しっかりとした登山道があります。もう迷う心配はありませんね。ほっ！
長九郎山の頂上は展望がなく展望ヤグラが立っています。疲れてしまい登る気も起きませんでした。NJ氏にボクの分も含めて登ってもらいましたが、近くの山は見えたもののガスで遠くは無理だったそうです。
これは、頂上からの展望。伊豆の山深さを語ってくれています。いいなぁ〜。しかし、もう池代の16:46の最終バスには間に合わない！ 大沢に下りることにします。そこからタクシーを呼んで、松崎18:20の最終に乗りたいのだが…。
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15:40 林道が横切る八瀬峠につきました。出合から大沢までは通行止め！ あらま。仕方なく出合から宝蔵院に下りることにしました。入口はテープで閉鎖されていますが、進みます。宝蔵院で寺の人にタクシーを呼んでもらうか、誰か参拝者がに同乗させてくれないかなーなんて思いつつ…。
宝蔵院につきました。寺の人は誰もいない。参拝客も皆無。人ひとりおらず、とぼとぼと林道を下りることに。おまけに山門を出たら左が正しい道なのに地図を見間違えて右へ。これで約20分ほどロス。松崎の最終バスも無理だ〜！ 修善寺までタクシーで行ったらいくらかかるんだ？
誰ひとり通らない夕刻の林道をテクテクと下ります。寺にも誰もいない、林道も誰も通らない・・・・なんで？ こういう時に限って！
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感想
『道がつづら折りになって、いよいよ天 城峠に近づいたと思うころ、雨脚が杉の密林を白く染めながら、すさまじい速さ でふもとから私を追って来た。私は二十歳、高等学校の制帽をかぶり紺がすりの着物にはかまをはき、学生カバンを肩にかけていた。一人伊豆の旅に 出てから四日目のことだった。修善寺温泉に一夜泊まり、湯ケ島温泉に二夜泊まり、そして朴歯の高下駄で天城を登って来たのだった。重なり合った山々や原生林や深い渓谷の秋に見とれながらも、私 は一つの期待に胸をときめかして道を急 いでいるのだった』
川端康成「伊豆の踊子」の書き出しです。
季節は秋。あざやかな紅葉、深翠（ふかみどり）の杉の密林がすーっとフェイドインしてきます。主人公はいよいよ人里から離れ、山ひだへと分け入っていく。けわしいジグザグ道。振りかえれば、雨の真っ白な帳（とばり）が追いかけてくる。主人公のはぁはぁという荒い息遣いが聞こえてくるようです。でも可愛い踊子に追いつける。そんな気持ちも主人公を足早にさせています。
人里離れた場所へ入っていく孤独感、追ってくる雨への恐怖感、踊子との邂逅の期待感を高揚させていって、頂点たる峠で孤独感や恐怖感を消して期待感を現実のものにしてお話はスタート。
峠という舞台道具をつかった見事な書き出しだと思います。
旧天城トンネルは朝露に濡れて静かに訪れる人を待っていました。
当時、トンネル入口には茅葺き屋根の茶屋があって、踊子たちはここで休んでいました。一高生の主人公はここで初めて踊子と会話を交わすことになります。「伊豆の踊子」は川端康成の実体験で描かれているそうですから、ここで主人公と踊子の交歓が本当にあったんだと思うとちょっと嬉しくなりました。
文学とは日ごろ疎遠ですが、作品と結びつけながらの山旅もまたいいものだなぁと思いました。
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天城峠から長九郎山までを縦走しました。
猿山や、終着点の長九郎山は静岡百山であり尾根で繋がっていますが、一般道ではありません。記録などからナンとかとは思っていましたがなかなかチャンスは訪れませんでした。同僚のNJ氏から「腰に不安があり、高山は無理ですがどこかにいきませんか？」とお誘いがあったときに思いついたのが、この尾根でした。
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天城峠、旧天城トンネル、新天城トンネル、旧天城峠。なかなかややこしい組み合わせです。伊豆の”天下の嶮”天城越えは、稜線のどこを越えていくか、どこにトンネルを掘るかで名前の変遷がありました。
古峠（徒歩）→二本杉峠＜旧天城峠＞（徒歩）→旧天城トンネル（クルマ）→新天城トンネル（クルマ）と変わって来ましたが、そこに天城峠の名はありません。
天城峠は、旧天城トンネルができてから作られたもので”天城越え”の道ではありません。旧天城トンネルからアクセスがいい稜線上の鞍部として、またそれゆえ伊豆山稜線歩道の起点となっている場所です。
今回、ここが山旅のスタート地点となりました。
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滑沢峠先から尾根にはいると、途端にフミアトは薄くなりますが、テープは随所にあり不安はありません。それどころか、森の守り神ともいうべきブナの巨木や、お化粧をしたのかしらんと思わせるような美しいヒメシャラが点在し、あー来てよかった！と思わせてくれます。
猿山の頂上は平坦な静かな場所。日暮らしが鳴いて日常を忘れさせてくれる場所でした。ナビを持っていないわれわれは地図とコンパスと勘で下りますが、こうした平坦な山腹の下りは難しい。フミアトは乱れており、消えたり現れたりがあり、しかも複数出たりします。結局、本来乗るべき尾根よりも数本東の小尾根（それも顕著ではないんですが）に乗り、それからほぼ真西にトラバースした形で尾根に乗ることができました。歩けない場所はそれほどないので、頂上から直線的に下る方が若干急な場所はありますが、いいかも知れません。われわれは、南東に下ってそこから90度右折する”戦略”を取りましたが、うまくいったとは思えませんでした。
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あとは尾根上を十郎左エ門まで行きますが、そこまでも尾根は複雑です。どこでも歩けるだけによく地図をみていく必要があります。十郎の手前は2カ所ほど急なドロ壁の登りになりますがフミアトはありますし、つかむ枝や根も多いのでそれほど問題にはならないと思います。十郎左エ門は狭い静かな頂上で自分でも好きなピークのひとつになりました。三方平に近づくにつれてフミアトは明確になります。無精をして平坦な頂上の脇をすりぬけてショートカットしたのが間違いでした。本来乗るべき尾根の北側の小尾根を左側に凹地を見ながら下り、やがて急な尾根となって阻まれました。（これはあとから分かった）「迷ったら戻れ」の原則どおりもういちど登り返し、三方平の表示を確認してから長九郎山に向かって西に向かい、一般路に出ることができました。八瀬峠の表示をみたら出合から下が通行止めだったので、宝蔵院へと下ることにしました。
一カ所大きく巻く場所があり、その登りで足が攣りました。情けなや。最終のバスに間に合わない時間となりましたが、集落でトラックにのせてもらい、なんとか最終の松崎のバスに間に合うことができました。
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何度も迷いましたが、「迷ったら戻れ」の原則を守り比較的慌てることなく歩ききることができました。低山のイメージが強いと思いますが、舐めてかかってはいけないと思います。伊豆山脈とでもいうべき山フトコロは深い。でもそんな伊豆の山を十分に堪能することができました。
後日、NJさんからメールをもらいました。
『土曜日はお疲れさまでした。翌日は疲労困憊でごろごろしてました。やっと正気にもどったって感じです(笑)。天城はもっと楽なところかと思っていました。事前に記録もよく読んでいなかったし、単独でなかったので甘えていたかも知れない。山中では少し疲労感がありました。体力・年齢のことも考えると慎重にならなければいけないと自戒の念を持っています。ルーファイに関してきちんと正しく修正できたことは良かったし勉強になりました』
NJさんはちゃんと反芻しているんだー。自分も反省、反省！
こっそり拍手
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maekao さん
とても読み応えのある記録で、興味深く拝見させて
いただきました。
十郎左エ門はその名前から行ってみたい山の１つです。
さすがにこの記録を真似る技量はありませんので、
いつか長九郎山から往復してみたいです。
この時期の低山歩き、体力の消耗も激しかったと思います。
本当にお疲れ様でした。
ittaさん、ご訪問ありがとうございます
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