北岳・間ノ岳 / 天空の3000m絶景縦走路!


- GPS
- 19:47
- 距離
- 19.2km
- 登り
- 2,384m
- 下り
- 2,376m
コースタイム
- 山行
- 4:28
- 休憩
- 1:57
- 合計
- 6:25
- 山行
- 11:00
- 休憩
- 2:15
- 合計
- 13:15
天候 | 初日:快晴→雷雨 2日目:快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
急登、高度感ある岩場、ハシゴ、ザレ場、ガレ場等多い。 |
写真
感想
「5年後に剱岳に登りたいです!」
義妹の友人、残念嬢のこの言葉からスタートした我等がにこさわ山岳会(仮称)。今年は5ヶ年計画の4年目にあたる。これまで五竜、奥穂、槍と北アルプスを中心に岩場の多い高峰を踏破してステップアップを図ってきた。
今回チャレンジしたのは国内2位の標高を誇る北岳、そして奥穂高岳と並んで3位の間ノ岳。南アルプスは実は足を踏み入れたことがないのだが、この2座はいつか登ってみたいとかねてから思っていた。楽しみ。
土曜の22時半に堺を出発、SAで休憩を取りながら新東名・中部横断道を爆走し、南アルプスICの近くで前泊していた義妹・残念嬢と4時に合流、芦安へ移動して白峰会館でおにぎりと豚汁を食い、予約していた乗合タクシーに乗って広河原へ移動、6:15にインフォメーションセンターを出発する。
大樺沢の砂防ダムの遥か上方に目指す北岳が物凄い存在感を放ちながら屹立しているのを見上げつつ、野呂川の吊橋を渡る。まあまあ揺れる。楽しい。
と、ここまで来て登山届を提出しそびれているのに気付いた。出す場所、インフォメーションセンターにあっただろうか。吊橋前のゲートにあったろうか。
今は通行できない大樺沢分岐をすぎると急登の始まり始まり〜。気分的には合戦尾根よりも急登度が高いような気がする。まあ標高差1500mを一気に登るんだからそりゃ多少は傾斜もきついだろう。って明日は疲れ果てた身体で最後にここを下るのか。うへ〜。
第一ベンチ、第二ベンチをすぎてしばらく登るとやがて急登も終わりアップダウンの比較的少ないトラバース気味の道となる。途中の沢で冷たい水にバンダナやネッククーラーを浸して「ウヒョー」などと叫んだりしながら進む。
8:50、白根御池小屋に到着。生ビール売ってる!プハーっ、美味ぇ!!
登山届について相談すると、小屋では受け付けてはいないがこの時はたまたま巡回の警官がいらっしゃるとのことで受理してもらえた。一安心。
残念ながらランチ営業にはまだ早かったようだ。くそっ、明日来た時はカレー食ってやるぞ。
40分ほどゆっくりして登山再開。ここからは草すべりと呼ばれる500mの直登。急登ではあるが白根御池までの登りもそこそこきつかったので初めてしんどいという感じではない。
やがて森林限界を越えて鹿避けネットの横を通りながら稜線に出る。おおう、これは素晴らしい眺めだ。向こう側にドッシリと構えている山が仙丈ケ岳だろうか。
アルペンムードあふれる稜線を40分ほど進み、12:40北岳肩の小屋に到着。
とりあえずチェックイン。なんと我々4人は個室だという。願ってもないラッキー。
お腹がペコペコなので着替える前にお昼にする。生ビール頼んだらカップにそれぞれ可愛らしいイラストが描いてある。これには女性陣大喜び。モツ煮定食たいへん美味しゅうございました。
身体を拭いて着替えていると雨が降ってきた。夕方ごろから天気は悪くなるとは聞いていたが、こんな早くから降りだすとは。たしかにだいぶガスってはいたが。
雨は時折まあまあ激しく降り、時には雷の音まで聞こえてくる。今日は元々北岳山荘に泊まる計画だったのが予約が取れず肩の小屋泊まりになったのだが、もし北岳山荘に行っていたら山頂で降られて山荘までの下りは大雨と雷の中になっていただろう。くわばらくわばら。
夕食の豚しょうが焼きも美味かった。徹夜運転の疲れもあって早々に眠りにつく。
早朝3時。登山者の朝は早い。
早発ちなので準備の際にヘッデンの光やビニール袋のシャカシャカ音で周囲の宿泊者に気を使うことを危惧していたのだが、こういう時に個室はありがたい。
外に出てみると満天の星空。これは晴天の縦走に期待が持てそうだ。
4時前に肩の小屋を出発、真っ暗な中ヘッデンの光を頼りに北岳山頂へ向けて登っていく。
歩みを進めていくうちに東の空が徐々に明るくなってくる。下界は見事な雲海が広がっており、そして雲海の中から富士山がすっくと姿を現している。
山頂への道は場所によってはそこそこ険しい岩稜の高度感ある尾根道。とはいえ一番の核心部と思われる箇所に差し掛かるころにはヘッデンがなくても周囲の状況が見える程度に明るくなっていたので危なげなく通過できた。山頂に多数の登山者が夜明けを待っているのが見て取れる。
4:50、北岳(3,193m)登頂。どうにかご来光に間に合った。
やがて鳳凰三山の上空に、赤みを帯びていた雲の間から四方に光芒を放ちつつ太陽がその姿を現した。周囲の登山者から歓声が上がる、凄まじく神々しい光景だ。ウチの母親がこの場にいれば思わず合掌してお題目の一つでも唱えていたに違いない。
10分ほど過ごして山頂を後にする。眼前にはこれから向かう間ノ岳へ続く雄大な縦走路がゆるやかなS字カーブを描いて伸びている。
山頂から南へ下る道はガンガン下ろされる岩場の急坂。昨日北岳山荘へ向かった人たちはあの雨の中この道を下りたのか・・・。
途中で雷鳥のファミリーに遭遇。5羽くらいいたのだろうか、雛鳥は本当に幼そうなヒヨコみたいな連中で、人間のすぐ目の前をピヨピヨ言いながら横切って行って可愛らしいことこの上なし。親鳥は岩の上に上がって「ホラ撮れよ、シャッターチャンスやぞ」とばかりにポーズを決めてくれている。家族そろってサービス満点。ほんまコイツら特別天然記念物の自覚ないな。
山頂から1時間15分ほどで北岳山荘へ到着。肩の小屋でもらったお弁当を広げて朝メシをすませ、荷物をデポらせてもらって今回の山行のハイライト、間ノ岳への縦走開始。
北岳山荘から間ノ岳への行程は往復約3時間。これがとんでもない絶景の展望縦走路で、東には雲海から突き出た富士山、振り返れば今しがた登っていた北岳の峻険な姿、そして目の前にはたおやかな山容の間ノ岳と国内1、2、3位の高峰を見渡すことができ、さらには地蔵岳の尖峰が特徴的な鳳凰三山や雄大な山容の仙丈ケ岳をはじめ、名だたる名山たちが目を楽しませてくれる。いやあ素晴らしい。これぞ登山の醍醐味であろう。3千メートルの稜線散歩にしばし酔いしれる。
8:30、間ノ岳(3,190m)登頂。縦走路の先には白根三山の一角をなす農鳥岳のこんもりとした姿、さらには塩見岳や悪沢・赤石など南アルプスの山々が一望できる。
間ノ岳は長らく国内4位の標高とされてきたが、近年の測量の結果、奥穂高岳と並んで同じ身長の3位に格上げとなった山である。百名山の北岳、間ノ岳、そして農鳥岳を総称して白根三山と呼ぶのだが、それにしても一番低い二百名山には農鳥岳という立派な名前がついているのに、国内2位と3位が北にあるから北岳、真ん中にあるから間ノ岳ではいささか安直すぎないか。黒岳を水晶岳と呼ぶようになったようにもっとカッチョいい名前がないものだろうか。
今日はここからが長いので5分ほどで山頂を後にする。元来た道を戻って10時に北岳山荘でデポっていた荷物を回収、15分ほど休憩して下山にかかる。
これから向かう八本歯のコルは標高もだいたい同じくらいで、CT1時間10分とあるが、30分くらいで着きそうにも見える。ところがアップダウンのないトラバースを通るのだと思っていたら意外とガンガン登っていく。
吊尾根分岐から下ってきた道と合流してからがヤバかった。ゴロゴロ転がった巨岩の上を渡っていくガレ場の急坂で、しかもルートがわかりづらい。結局北岳山荘から八本葉のコルまで30分どころか1時間半かかった。
しかし本当の大誤算はここからで、大樺沢の下りに大変な時間と労力を費やすことになる。大樺沢の上部は木製ハシゴが延々と続くハシゴフェスティバル。それが終わると今度は足元の悪いザレザレの急坂を下ることになる。このような道は義妹が大に苦手とするところで、苦戦するのはわかっていた。なのでCT1時間10分とあるところを1時間半前後と見通しを立てていたのだが、これが甘かった。昨日の急登と今朝4時からの長時間行動の疲労も蓄積しているのか、義妹のペースがガクンと落ちる。一行の歩みは遅々として進まず、メンバーの焦りをよそに時間だけが刻々と過ぎていく。
八本歯のコルからCTの倍の時間をかけてようやく大樺沢二俣に到着、ここから下は大樺沢は登山道崩落のため通行不可となっており、トラバース道を通って白根御池へと向かう。
14時半過ぎに白根御池小屋へ到着。ランチ営業の時間はとっくに終わっており、飲料を補充し行動食でカロリー補給をして先へ進む。カレーとビール・・・。
そこから先も昨日の登りで急坂なのはわかっていたので、疲労が限界に達し体力も集中力も切れつつある中、とにかく事故なく無事に下山することを第一に降りていく。
17時すぎ、大幅に予定に遅れながらも無事に下山。最後は見通しの甘さから計画通りには終われなかったが、長年の憧れでもあった北岳と間ノ岳への登山を果たすことができ、山頂からのご来光や雷鳥ファミリーとの遭遇、そして何よりも快晴の3000m展望縦走路を歩くことができて大変に実りのある山行となった。南アルプスに足を踏み入れるのは今回初めてであったが、とても良いところであった。鳳凰三山や仙丈ケ岳などといった山々にも機会があればいつか登ってみたい。
下山翌日は4人全員が前腿を中心にとんでもない筋肉痛に襲われ、車から降りるだけで「グエー」とか「ウギャー」とか阿鼻叫喚の様相を呈しながら、土産物屋などを巡って七賢や夜叉神など宿で飲んで美味しかったりタクシーの運ちゃんにオススメされた地酒などを買って回り、静岡に移動して焼津でマグロ丼に舌鼓を打ったりしながら帰阪する。楽しい3日間だった。
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