熱中症者の対応に苦慮した飯豊山-えぶり差岳、御沢野営場からピストン


- GPS
- 31:01
- 距離
- 64.8km
- 登り
- 5,019m
- 下り
- 5,022m
コースタイム
- 山行
- 9:52
- 休憩
- 2:34
- 合計
- 12:26
- 山行
- 10:44
- 休憩
- 1:47
- 合計
- 12:31
- 山行
- 5:26
- 休憩
- 1:12
- 合計
- 6:38
天候 | 晴、朝と晩は上はガスている事が多かった。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
残雪がまだ残っており、特に御西小屋〜御手洗ノ池〜梅花皮小屋間は、チェーンスパイクや軽アイゼンの着用者が多い状況です。また御西小屋の水場に行くのに軽アイゼン等が必要です。 全般的に尾根沿いの区間は良いのですが、トラバースする区間は、残雪が無くても登山道が崩れている箇所が所々に有りました。有る程度登山に慣れている人でないと危険だと思います。 |
その他周辺情報 | 喜多方市 山都温泉保養センター いいでのゆ: 9時00分〜20時00分、500円 内風呂はとっても綺麗で露天風呂も有ります。休憩室も有り食事もできます。500円は安いです。 |
写真
装備
個人装備 |
ヘッドランプ
バッテリー
GPS
ペットボトル900mlx1
730mlx1
600mlx1
総菜パン20個
その他の食料が朝食と夕食それぞれ2食分
雨具
熊鈴
笛
タオル
着替え
手袋
帽子
軽アイゼン
シュラフ
バーナー
ガス2
銀マット
|
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感想
飯豊山は若い頃に縦走した事が有りますが、30〜40年前なので初めてと同じでした。ピストンが嫌いなので、計画では初日に頼母木小屋に泊って、翌日は朳差岳をピストンした後で飯豊山荘に下って本山小屋に登り返してそこで宿泊。3日目も大日杉登山小屋に下って三国小屋に登り返す予定でしたが、初日から全て計画未達となり、完全な御沢野営場から朳差岳ピストンになってしまいました。
日中は晴て非常に暑く、熱中症気味になる人が多く、出会う人で計画を縮小したという人が多かったのがせめてもの慰めです。次回はもっと暑さを考慮した計画にしたいと思います。まあ飯豊山はアップダウンは多いですが全般的になだらかで、泊まりたくなる避難小屋が多く、花も綺麗なのでまた再訪したいと思いました。
ただ今回は二日目に御手洗ノ池で熱中症で歩けなくなった人に出会って、その対応に悩んだのが一番記憶に残った出来事でした。16時近くと少し遅いのでどちら行くかたずねたら、梅花皮小屋に行く予定だったが熱中症で歩けなくなったので今夜はここでビバークすると言うのです。御西岳避難小屋に着いたら、小屋番さんに救助要請しましょうかと言うと、テント類は持っていないけど、防水シートや防寒着は有るので大丈夫。前にも5月に同じ経験をした事、連れがいてその人が梅花皮小屋に着いたら小屋番さんに連絡するから、僕が御西岳避難小屋に連絡する必要は無いとの返事でした。
まあそれなら混乱するから、自分が御西岳避難小屋の小屋番に連絡しない方が良いかなと思いました。会話も普通にできているので歩かずに休んでいる分には大丈夫そうでした。念のためにちゃんと水を飲んでいるかたずねると、水は直ぐに汗で出るから飲んでも意味が無いというのです。熱中症の場合は水を飲まないと絶対ダメなので飲んで下さいと言ったら曖昧に頷きました。次によくよく見ると休んでいる場所が、日陰と日向が半々の所だったのです。日射病になっているはずなので、完全に日陰の自分が休んでいる所に移動して下さいと言うと、ここは座り易い岩が有るがそちらには無いから嫌だというのです。そこを日射病の事を強く言ってやっと少しだけこちらに寄って貰いました。
そこで分かれたのですが、その二つの出来事で熱中症で判断力が悪くなっている懸念を抱きました。山小屋には伝えないでくれとは言われたし、もし小屋番さんに伝えればそれを知った小屋番さんの仕事が増える事になります。悩んだすえ、小屋番間の連絡網が有るはずだから、小屋番さんに伝えて熱中症者の連れが泊まる梅花皮小屋に確認をしてもらう事にしました。ちょっと会話した自分より、連れの人の方が熱中症者の登山レベルとか、今日の状態を理解していると思ったからです。
ところが最初は中々連絡がつかず、やっと繋がったらその様な人はいないと言うのです。梅花皮小屋に向かう人とは何組かすれ違いましたが、最後に有った人は烏帽子岳付近だったので、18時になってもまだ着いていないというのは変です。それで小屋番さん間の話し合いで、こちらの小屋番さんが飲み物や簡易テント等を持って御手洗ノ池まで行く事になりました。小屋番さんが戻って来たのは21時位だったでしょうか。ヘッドランプの灯りが見えてからは流石に速かったです。外でそのまま話を聞くと、一時は痙攣を起こしたそうなので完全な熱中症だった事。でも着いた時には涼しくなっていたので大丈夫そうだった事。しかし水が飲めないというので、持って行ったCCレモンをあげたら、あっという間に2本飲み干したそうです。完全に熱中症になると、真水では駄目なそうで勉強になりました。御手洗ノ池だけはスマホが使えるので、梅花皮小屋に電話したところ、お連れの人もかなり遅くなって到着したそうで、まずはめでたしめでたしでした。
翌日にお連れの人が御手洗ノ池に戻り、熱中症者がまだ歩けない様なら救助要請をする事で落着しました。ニュースでチェックした限りでは、飯豊山域での熱中症者の搬送は、19日だけなのでこの人は大丈夫だった様です。
21時過ぎに寝について、今回の自分の対応が良かったか考えたら中々眠られず、初日と同様にこの日は3時間位の睡眠になりました。反省点はアクエリアスのマルチビタミンの1リットル用の粉末を2袋持っていたので、730mlのペットボトルの水とその袋を渡し、その場で水に溶かして飲むのを確認すべきだという事です。小屋番さんに連絡しなでくれと言われたのに連絡した事は、これをやっていれば不要だった可能性が高いです。しかしもしこの対応をしたら小屋番さんに通報しなくても良いという結果だったとしても、やっぱり連絡はすべきかもしれないと今でも思います。
因みに自分もこの時は軽い熱中症で、御手洗ノ池から御西岳避難小屋までの短い区間で、3度も軽い休憩をして水を飲みました。熱中症には小まめな水分補給が必要だと小屋のトイレに書かれていたので。。。
コメント
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結果がわかっていれば批判することは簡単な事で
事象が起こっている最中の判断は本当に難しいと思います
熱中症の重症度など専門医でなければわかりません
本人に救助要請不要と言われれば110はできません
でも、小屋の方と情報を共有したと考えれば今回の行動は最善だったのではないでしょうか
小屋の方がいないなら
110通報して「本人は救助要請しないと言ってますが」と言えば
後は本人と救助関係者との問題となると思います
情報の共有が要救助者と自身を助けると思います
若輩者の私なんぞがコメントしても失礼かと思いましたが、いつも結果から批判を受ける立場なので思わずコメントしてしまいました
本当に難しいですね。この方のケースでは水をこまめに飲んでいるかの質問への回答と、完全に木陰が有るのに座り易さを優先する回答のどちらもちゃんとしていれば、私は小屋番さんに通報しなかったと思います。まあどちらにしてもアクエリアスと水を渡す事に気がつかなかったのは失敗だと思います。水は持っている感じだったのも有りますが、どれほど持っているか確認しませんでしたし。。。
ところでコタさん、いつも結果から批判を受ける立場って大変ですね。医療関係者には最近お世話になっています。ご苦労様です。
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