雨の決断、戸台〜鋸〜甲斐駒〜北沢峠、激闘15H
山梨県
長野県
風太郎
体力度について
- GPS
- 00:27
- 距離
- 15.6km
- 登り
- 2,478m
- 下り
- 1,448m
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地図上の距離24キロ。ルート図は大まかに引いたので距離はかなり短めです。
| 天候 | 雨のち晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年07月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
＜全体＞ 去年の秋に�邯揚�根から鋸岳をやはり日帰りで歩いていますが、その時に比べて道は倒木等で少し判り難くなっています。今年はまだここの様な破線の道は人があまり通っておらず、倒木等もそのままの状態だからだと思います。 ＜戸台〜角兵衛沢出合＞ 2年前に一度通っていますが、この時期は雨が多いので川の水量も増し、靴を脱がずに渡るのは不可能な場所が2か所有りました。第一の堰の少し先までは川の左側を歩けますが、第二の堰との間で靴を脱いで右側に渡る必要が有ります。それから角兵衛沢出合がそうです。それ以外でも慣れていない人はもっと靴を脱ぐ必要がありそうです。夜通ったので日中であれば、回避できたかもしれません。 前回も夜で角兵衛沢出合を見過ごしましたが、今回はより慎重に歩いたので見つけられました。しかしその為に河原をずっと歩いたので時間を費やしました。 夜に出発する人は、その分の時間を考慮する必要が有ります。またこの日は途中から雨が降り始めたので、石が濡れてその分でも余計に時間を取られました。 なお渡渉点とかは、2010年の以下のレコがより詳細に書いていますので参考にして下さい。この時は2か所とも渡渉点を見過ごして結局は鋸を諦めて仙丈に登りましたが、渡渉点を確認する為に帰りも河原沿いに歩いたので記述が詳しいです。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-80771.html ＜角兵衛沢出合〜鋸岳第一高点＞ テープが頻繁に有りますが、夜だと見失い易いです。暫くテープが無い場合は見失った可能性が高いので、最後のテープまで引き返すべきです。今年はまだそんなに人が通っていない様で、倒木もそのままなのでそういう所で道をロスしました。 倒木の箇所ではその周辺をよく観察して下さい。また小雨が降っていたのでランプの明かりが雨に反射され、見難かったせいもあるかもしれません。 樹林帯を抜けた先は超急傾斜のガレ場です。ここは雨で岩が濡れていると滑るので余計に時間がかかります。�邯揚�根よりも距離は短いですが、ずっと急で歩き難いです。自分の経験では、ここよりきつい所は無かったです（日本最大急登もここに比べればずっと楽です）。 ＜鋸岳第一高点〜鋸岳第二高点＞ 今回のルートで一番危険な個所です。要所には鎖が有りますが、雨の時は岩も鎖も滑るので、自分のレベルで撤退するかどうかの判断をして下さい。 ＜鋸岳第二高点〜6合石室＞ 去年の秋に通った時よりは、やはり今年はまだ人があまり通って無い様で、結構迷ったという人がいました。それなりに大変な区間です。 ＜6合石室〜甲斐駒〜北沢峠＞ 6合石室〜甲斐駒の区間は実線位で歩きやすいです。甲斐駒の頂上の手前には、まだお花が沢山咲いていました。甲斐駒の山頂からは沢山人がいて歩きやすい道です。先月歩いた時は倒木で判り難かった所も、綺麗に整備されていました。 ＜戸台大橋〜戸台の駐車場＞ 車だと上に登ってから右に下りますが、歩きだと地図にも載っている下の道を歩いた方が、距離も高低差も短くて楽です。昔は車も下の道から行けたようですが、今は通行禁止になっています。 |
| 予約できる山小屋 |
北沢峠 こもれび山荘
|
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感想
この前日は、かみさんは上の娘と横浜へ。自分は下の娘と同級生の姉妹を連れて、ポケモンの映画をグランベリーモールの109シネマーズで観ました。子供たちは楽しんだ様で良かったです。お昼をマックで食べて自宅に帰り、娘はそのまま同級生の姉妹の家に遊びに行ったので、自分は山の支度をして出発です。
14時30分頃の出発で相模湖ICにのったのが16時過ぎ、そこでなんと事故渋滞 仕方がないので談合坂SAで早めの晩御飯を食べて諏訪ICで降りて戸台に。1時間ほどしか寝れずに0時出発です。
今回は（も？）計画の2/3も歩けなかったので失敗かもしれませんが、歩き始めて暫くして小雨が降り始め、鋸岳の岩場の道を思って断念しかけた事を思えば、頑張ったほうではないでしょうか。
前回は渡渉点を通り過ぎたので、角兵衛沢の渡渉地点を見失なわない様にそればかりを注意しました。しかし前回と違って途中で小雨が降り始め、石が濡れて渡渉時に滑って靴を濡らしたりで、幸先の悪いスタートでした。
前回は秋で水量の少ない時期、今回は梅雨で水量の多い時期、その点でも今回の方がきつかったです。前回は川の右側に渡ってから、川岸の林の中の道を歩いて角兵衛沢の渡渉地点を見過ごしたので、今回は何度か河原でチェックしたので時間を余計に取られました。
角兵衛沢のサインを見つけた時には正直ほっとしました。靴を脱いで渡った後で、渡渉点のケルンの先の出だしのサインが見つけられずにちょっと迷いましたが、その後は直前に見たnavecatさんとemu44さんご夫婦の以下のレコのとおり、割と頻繁にテープが有って助かりました。この”割と頻繁にテープが有る”という情報が無ければ、もっと迷っていたでしょう。navecatさんとemu44さん、有難うございます。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-153101.html
実際のところ、夜と小雨のせいで道が非常に判り難かったです。何度も道を見失いましたが、割と頻繁にテープが有るという情報を元に、次のテープが暫く無いと早めに最後のテープの場所に引き返したので、個々のロスタイムを最小に止める事ができました。しかし時々倒木で道が途切れている箇所ではまいりました。
そこから3回それらしき道を歩いては引き返し、4回目でやっと正解に行きつきました。
そうこうしている内、渡渉からこの樹林帯での道迷いの連続で、ランプを最大で使う事が多かったせいか、直前にエネループを満充電したにも関わらず、明るさが落ちてきました。これは初めての経験でした。替えの電池は持っていたのですが、予備ランプを忘れました。雨天の樹林帯での電池交換はリスクが伴いますので迷いましたが、決行する事にしました。試しにランプを消すと真っ暗で電池も良く見えません。落としたりしたらまず見つけられそうに有りません。
そこで3本を一挙に交換するのでは無く、1本ずつ交換してはランプを点灯させて確認を繰り返して、やっと3本全部を替える事ができました。新しい電池に変えてランプの明るさが増した時、ほんとにほっとしました。次回からは交換電池の他に予備のランプも絶対忘れない様に携帯すると肝に銘じました。
今までこんな事は一度も無かったのですが、雨天の樹林帯という最悪の状態で起こった事は良い経験になりました。ケープダイブのツアーに参加した際、提供されたランプが洞窟内で急に切れ、しんがりの自分だけ洞窟内に取り残された時の経験が活きました。あの時は今回より完全な暗闇で、夜電気を消して目を閉じた状態より暗かったですから。。。潜水で一番大事な事はパニックにならない事。パニックになると、呼吸が乱れて早くボンベの酸素が無くなります。今回の事で、登山でもそうだと確信しました。単独行での道迷いや怪我の際、冷静になる事が一番大切な事です。
電池交換してから1時間位歩いたでしょうか。樹林帯で途切れてガレ場にやっと出ました。辺りも少し明るくなって日の出が近い事が判りほっとしました。しかしこのガレ場が急で歩き難いったらないですね。戸台〜北沢峠間のバスでもはっきりと見えるあの急峻なガレ場です。全く石を落さずに歩くのは不可能なほど、急峻でザレています。途中までガレ場の右脇の草地を歩くのですが、これも急峻で大変でした。雨で濡れた岩や木の根が滑って何度か転びそうになりました。この先の鋸岳の鎖場等を考えると、どこで撤退するかをこの時点では考えていました。取りあえず前回まで未踏だった角兵衛沢の渡渉地点から、角兵衛沢のコルまで我慢、そこに着いたらせっかくだから第一高点までと結論を先延ばしし、やっと6時35分に頂上に到着。いやはや長い夜でした。navecatさんとemu44さんのご夫婦は、戸台から約5時間半で着いているので、1時間オーバーですね。ナイトハイクのペナルティー分くらいでしょうか。角兵衛沢の渡渉地点で明るくなる位を目処に出発した方が良かったかもです。
お腹が空いてきたのでちょっと食べながらカメラを出して景色を見渡していると、ガスが上がって青空がのぞき出しました。甲斐駒の頂上はまだでしたが、仙丈の頂上は見えてきました。ほんとにここまで歩いてきて良かったと思いました。この時間帯なら、撤退はいつでもできましたからね。雨もやんだのでまだ地面は濡れていましたが、甲斐駒を目指す事に決めて出発しました。
第二高点までの区間は、去年の秋に黒戸尾根から歩いた際、さんざん道に迷ったので、今回は大丈夫でした。岩が濡れて滑るので気を付けて歩いていたら、あっという間に1時間で着いてしまいました。むしろ大変だったのはその先だったかもしれません。6合石室までは去年より道が荒れて判りづらかったです。第二高点で初めて人に会いましたが、その方は6合石室から随分と迷われたそうです。皆さん、前夜は6合石室泊まりだそうでしたが、荷物が自分の2〜4倍くらいだったので、さぞかし大変だったろうと思います。やっぱり日帰りの軽装だと楽ですね〜。
甲斐駒の山頂からは人がいっぱいでした。第二高点の山頂以外は全く人に会わなかったのとは対照的でした。流石に3連休の最終日ですね。計画では早川尾根も少し歩いて、駐車場まで林道を歩いて帰る予定でしたが、食糧（おにぎり2つ、パン4つ、ジェル3つ、カロリーメイト）を甲斐駒の山頂で食べつくしたので断念。さらに北沢峠に14時42分に降りたら、15時の臨時バスが有ったので誘惑に勝てずに林道歩きも断念。天気も良かったのでせめて駐車場までのラスト20キロ位は歩くべきでした。途中で抜かれたトレランの人は歩いていたし。。。。
前半は頑張ったのですが、後半は尻すぼみで妥協の連続、画竜点睛を欠く山行は65点かな〜。でも経験値は上がった様な。。。ちなみ仙流荘のお風呂に入ったら、いつも通りの切り傷以外に足に打ち身の腫れが有りました。ナイトハイクで滑って転びかかった時に打ったんですね。雨の日の河原や破線の道のナイトハイクは、やっぱりちょっとお勧めできないですね。自分的にはスタート時の登りならOK、山行の最後の下りならNGですね。
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Futaroさん、こんにちは。
鋸岳、毎年行きたいと思いながらなかなか実現
出来ていません。
今回のルート、暗い中での歩きが長いとなかなか
難易度が高そうですね。
角兵衛沢に到着する時間に明るくなるような感じで
スタート時間を調整した方がよいのかな？と
思いました。しかし、そうすると時間が足りなく
なりそうですね。。。
後半尻すぼみと書かれていますが、私は最初から
北沢峠でバスに乗る計画にすると思います
バスに間に合わなかった場合は、泣く泣く歩くこと
を覚悟するような計画で
youtaroさん、こんにちは。
鋸岳、面白いので是非歩いてみて下さい
ところで林道ですが、前回の5月の山行の時に写真を載せているように、とっても景色が良いのです。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-195120.html
自分も前回、初めてこのバスに乗ったのですが、次回は日中に歩こうと思っていたわけです（前回は登りで歩いているのですが夜で景色が見えなかったので
晴れた日のあの林道からの景色はほんとに素晴らしいです。バスに乗るのはもったいないので是非とも歩いて見て下さい。登りで戸台大橋から18キロで3時間でしたから、下りならもっと楽です。標高差は1000メートルなので、それなりに下りますが急では有りません。
youtaroさんなら2時間位かな〜。バスの待ち時間と、乗っている時間を考えると、そんなに変わらないかも。バスの本数が少ないので、それに合わせるより歩いた方が良いと思うのは自分だけ？
Futaroさん
夜中発で、雨(ガス？）の樹林帯ですか！
かなり不安になりそうです･･･
電池交換出来て良かったですね。
稜線からの展望、ガスがどんどん取れていく感じが
良いですね
kankotoさん、
こういうのも慣れなのでもう不安は無いですね。でも夜叉神トンネルはいつ通っても恐いですが
youtaroさんも書いていますが、最初から甲斐駒までと割り切って、角兵衛沢出合に到着する時間に明るくなり始める位を目標に出発した方が良かったですね。
そうすれば第一高点まで、1時間短くて5時間半位で行けたと思います。道迷いが少ない分、体力も温存されるので、北沢峠に着く時間もあまり変わらない気もします。睡眠時間が1時間と3時間以上の違いも出て来るでしょうし。
2時〜3時に出発で13時間〜14時間で北沢峠着が妥当なところでしょうか。kankotoさんやyoutaroさんなら、12時間を切るかもですね。
稜線からの展望、雨でも諦めなかった事のご褒美ですかね
Futaroさん、こんばんは。
１時間睡眠からのナイトハイクお疲れ様でした！
睡眠１時間の時点で私は心が折れそうです
電池交換無事にできてよかったですね〜
充電満タンにしても、こんな心配があるんですね。
しかし、写真だけでも私はビビッてます、鋸岳。
クサリは好きですが、シカ窓っていうんですか？
覗いてみたいような恐いような・・・（笑）
ラスト２０キロ・・・私は迷うまでもなくバスに乗ります
miyucchiさん、こんばんは。
睡眠時間が1時間でほんとに辛いのは、この後の帰りの運転ですね。双葉SAと、大渋滞の前のPAで休憩しましたが、トイレの鏡で見ると目が思い切り充血していました
電池交換の際、ランプを消した時の漆黒と静寂は久しぶりの体験で懐かしかったです
ところでシカ窓、バスからも見えますよ〜。でもあの林道はほんとに景色が良いので、一度は日中に歩きたいです。miyucchiさんもあのバスに乗ればそう思いますよ。
一度歩けば十分でしょうが
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