旭岳〜白雲岳〜化雲岳


- GPS
- 14:48
- 距離
- 51.7km
- 登り
- 3,132m
- 下り
- 3,134m
コースタイム
01:50 旭岳
03:00 北海岳
03:50 白雲岳
07:00 忠別岳
08:00 五色岳
09:00 化雲岳
12:00 天人閣
14:30 旭岳キャンプ場
天候 | 快晴 (※追記:この日東川の最高気温は35.8℃) |
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過去天気図(気象庁) | 2018年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
(天人峡〜旭岳連絡路) 草は刈られているが倒木が多数。特に登り始めの崖斜面はキレキレのトラバースに数カ所の倒木や崩落があり危険。瓢箪沼およびそれ以降の湿地帯ではヤブ蚊の塊が激しく襲来。 一般的なルートではないので通行はお勧めしません。使用する場合は慎重に。 (花)←詳しくない チングルマは五色岳〜化雲岳、ポン化雲の周辺が見頃。 コマクサは高根が原に沢山咲いており、一部群生あり。 ウルップソウは完全に終わり。 お花は全体的には少なめ |
写真
感想
やっと晴れの週末がやってきたので、やる気を出して旭岳から化雲岳に行ってきた。
月明かりに照らされてのナイトハイクは楽しかったし、月食も見れてラッキーだった。
太陽が出てからは、雲もなく、風も弱く、最高の景色を見せてもらえた。
今年は花が少ないのかなと思っていたが、どうやら開花が遅れていただけのようで、化雲岳や小化雲岳の周辺では見事な咲きっぷりだった。
それにしても今日は暑すぎ。
僕にしては珍しく氷を入れた水筒を持って行ったのだけど、これに救われた。
これがなかったらかなりやばかった。
天人峡旭岳温泉連絡路は初めて歩いた。
情報どおり、天人峡側で道が崩れている箇所や倒木があったり、旭岳温泉側で地形図にない分岐があったりで、この道の利用はお勧めしない。
道中の瓢箪沼は蚊の猛攻がやばかった。
あんなに群がられたのは初めてだ。
何箇所刺されたのかも分からないくらいたくさん刺された。
大雪山の魔境、瓢箪沼。
今日のこの沼での出来事は一生忘れない。
そしてこの連絡路は2度と通らない。
やっとチャンスが巡ってきた週末。タカからも連絡が入る、来ると思ってたよ。the dayの大雪山を2人で思う存分歩くしかない。
前日の夕方にタカに迎えに来てもらって旭岳駅へ向かう。到着後1時間ほど仮眠したが2人とも全く寝れず不眠のまま出発。
スタート地点で1100mあるし深夜にも関わらず既に暑い、今日は一体何℃になるのだろう。2人であづいを連呼しながら登る。姿見池を過ぎた辺りで最近調子の悪かった胃がモヤモヤする。途端に体が重くなりタカに付いていけない。異変に気づいて声を掛けてくれたのでちょっとだけ不調と伝えるが、悪化していき脂汗が吹き出し、足も上がらずに指も痺れてきた。たまに上を見上げるが離れ過ぎて星とタカのヘッデンの区別がつかん。それでもなんとかフラフラで山頂へ到着。北海道最高峰から見る満月はとても贅沢だ。
出だしから不調なのでこれ以上悪化するようなら、中岳温泉から先に降りて車でタカの回収係と思いながらお鉢平へ進む。雲ひとつない夜空だったのでヘッデン無しでも歩けるし、月灯で2人の影ができるくらい眩しい満月だった。
北海岳に着く頃には体調も復活して東の空が真っ赤になりヤル気が漲ってくる。白雲岳に着くと周囲がピンクに染まり朝日が昇ってきた。本当に頑張って良かった。そして大雪山に浮かぶ月が欠けていく様子も神秘的だった。初めて見る月食を白雲岳から眺められるなんて運が良いんだろう。
この先には水場は無いしさらに暑くなるので、白雲キャンプ指定地で水を満タンにする。ここからトムラウシ側を歩くのは20数年ぶりなので楽しみだ。しかしまだ6時前なのに太陽に照らされた途端に気温が上がる、しかも無風、やっぱ今日はヤバイっす。
それでもトムラウシを眺めながらの高根ヶ原はやはり格別ハイキング、しかし1時間もすると飽きてくる。忠別岳へのダラダラと長い登りも暑さで堪える。次に来る時は高根が原は1/2スケールで忠別岳もいらないなぁと2人で悪態をつきながら忠別岳に到着。一旦降って一踏ん張りすれば五色岳に到着。
ここから化雲岳へ向かう途中の木道の辺りはトムラウシをバックに花たちが咲き乱れ、遠くに鹿の群がのんびりと草を喰み、そよ風が吹き心地よく、その景色はまさに天国、本当に生きてて良かったと思えた。
そして最後のピーク化雲岳に到着。旭岳が見えて、よくあそこから歩いてきたなと思った。人間の脚は凄い。
あとは天人峡へひたすら降る。それにしても暑い、暑すぎる。水に余力はあるが残量を気にしながら歩き続けて天人峡へ無事下山。それにしても長かった、干からびていたので天人閣の自販機で水を1ℓ一気飲みして生き返った。
さぁここからが本日の核心部。天人峡〜旭岳連絡路の状況はヤマレコその他のSNS等で殆ど見ることがなく、某ブログに通過可能とサラッと書かれているのみ。すでに45km歩いているのに30℃を超える中、急な崖斜面を登ることを考えると、もうおうちに帰りたい。でもやるしかない。
登山道の草は刈られているが幅が狭くキレッキレ、油断して転ぶと崖下へ真っ逆さま、さらに倒木や崩落もあるので慎重に進む。やっと尾根に登りほどなく進むと瓢箪沼が現れた…途端黒い塊に包まれる、ヤブ蚊の大軍の襲来だ。凄い、凄い凄い量だ。
普段はヤブ蚊ごときなど振り切る速度で移動するため刺されることはほぼないが、常に数匹が体に付いているので叩き潰す。その後も湿地帯を通るたびにヤブ蚊が襲ってくるので速度も落とせないし、微妙なアップダウンが延々と続きいつまで経っても旭岳に着かない。気温もMAXで人の声が聞こえるような気がして、これ幻聴!?みたいな感じ。このままでは熱中症になりそうと思ったときに旭岳キャンプ場に飛び出し長い旅の終焉を迎えた。
2人ともフラっフラでビジターセンターに入りコーラーで乾杯、本当にお疲れ様でした。大変なのは覚悟していたが想像を絶する連絡路で、今まで歩いた夏道のなかでは史上最悪でした。良い思い出の全てを台無しにするくらい酷かったので2度と訪れることはないでしょう。
満月と星空を眺めながらお鉢を歩き、白雲でご来光拝み、快晴のなか高根が原を歩き、化雲で天国のような花畑を見ることができで、今回も一生忘れることがないであろう素敵な思い出ができました。
序盤からヨレヨレのオジサンを見捨てないで最後までしっかり引っ張ってくれたタカには感謝です。マジありがとう!
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