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ルートID: r1165 上級 2泊3日 槍・穂高・乗鞍 令和最初の夏山特集~後編

【令和最初の夏山特集〜後編】十石山・乗鞍岳縦走(千町尾根)
じゅっこくやま / のりくらだけ(せんまちおね)

濃い緑山行に最も適した時期 薄い緑山行に適した時期
1月
2月
3月
4月
5月
6月
7月
8月
9月
10月
11月
12月
畳平からであれば気軽に登ることができる乗鞍岳。
しかしながら、乗鞍岳の縦走となるとイメージできない方も多いと思います。人知れず咲くコマクサの大群落やハイマツ漕ぎの稜線、そして天国のような場所に建つ山小屋。
あなたの知らない乗鞍岳がここにあります。
※公開日:2019年07月11日
ルート長28.5km
登り標高差1560m
下り標高差1512m
行程概要: 十石山登山口 → スーパー林道方面道標 → 十石山方面分岐 → 湯沢ノ平 → 十石東尾根 → 十石峠避難小屋 → 十石山(2524.8m) → 金山岩(2532m) → 姫ヶ原(2465m) → 硫黄岳登山口(2645m) → 大黒岳登山口 → 大黒岳(乗鞍)(2772m) → 県境ゲートバス停(2716m) → 富士見岳(乗鞍)(2817m) → 摩利支天分岐 → 肩ノ小屋(2765m) → 剣ヶ峰口(2766m) → 蚕玉岳(2979m) → 乗鞍岳頂上小屋 → 乗鞍岳(3025.64m) → 皿石原 → 丸黒山(1956m) → 独立行政法人国立青少年教育振興機構 国立乗鞍青少年交流の家(1510m)
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【上高地・焼岳・乗鞍岳】十石山・乗鞍岳縦走(千町尾根)の詳細解説

\ おすすめポイント /
  • コマクサや高山植物の大群落
  • 人に出会うことも稀な静かな登山
  • 山頂や稜線からの大展望
  • 日本百名山
モデルプラン
1日目
歩行時間:5時間
白骨温泉十石山登山口〜湯沢ノ平〜十石峠避難小屋
2日目
歩行時間:8時間15
十石峠避難小屋〜十石山〜金山岩〜硫黄岳〜大黒岳〜富士見岳〜剣ヶ峰〜中洞権現〜奥千町避難小屋
3日目
歩行時間:5時間30
奥千町避難小屋〜千町ヶ原〜丸黒山〜枯松平休憩所〜日影峠〜国立乗鞍青少年交流の家
コース概要 白骨温泉から歩き始める。
十石山登山口から十石山を目指すが、小屋の直下まで登らないと視界が開けない登りが続く。
整備が行われておらずバリエーションルートの一種であり、一般登山者にはお勧めできない。
初日は十石峠避難小屋で泊まることとしよう。
2日目は行程が長いので早出を心掛けよう。
十石山から金山岩の間は痩せた尾根が続き、右手は大きく崩落している。ハイマツが深く足元が見えない所もあるので細心の注意を払って行動したい。
乗鞍スカイラインから大黒岳に登り、富士見岳・畳平と通過して剣ヶ峰に向かう。
乗鞍岳の最高峰となる剣ヶ峰からの展望は素晴らしく、北アルプスから上信越の山々・八ヶ岳・南アルプスなどを望むことができる。
剣ヶ峰から千町尾根に入ると一気に人気がなくなる。
素晴らしいコマクサの大群落を楽しみながら下れば中洞権現を通過、深いハイマツを漕いでさらに進むと奥千町避難小屋に到着する。
最終日は丸黒尾根から国立青年交流の家へと下るが、丸黒山までは笹が深く道迷いには十分注意したい。
※2018年8月の現地確認の情報。
計画書提出先 長野県警察本部または松本警察署地域課。
※登山口に登山ポストあり。
宿泊 十石峠避難小屋:
※有志で管理されている素晴らしい山小屋だ。トイレは設置されていないので携帯トイレを持参すること。
奥千町避難小屋:0577-55-3311
交通 JR篠ノ井線松本駅よりアルピコバス(白骨温泉行き:1,950円)にて白骨温泉バス停へ。
駐車場 登山口周辺に駐車スペースあり。
アドバイス 各小屋とも自炊と寝具の用意が必要だ。
小屋では火器の取り扱いに十分注意すること。
3千メートルを越える高山であることを忘れずに行動したい。
十石山から乗鞍権現の間は岩場や不安定なザレ場・ハイマツを漕ぐ場面があるので慎重に行動したい。
奥千町避難小屋から丸黒山間は不明瞭な箇所があるので十分に注意したい。
サブコース 逆コースは距離も長くおすすめできない。
エスケープルート 中洞権現ノ尾根・子ノ原尾根・九蔵ノ尾根の各登山道は整備が行われておらずエスケープルートには不向きだ。
入浴 《鷹の湯》
簡易宿泊所を併設した高山市内の銭湯だ。炭酸泉と薬湯があり昔ながらの雰囲気が漂う。
https://takanoyu.jimdo.com/
おすすめ周辺情報 《高砂》
高山ラーメンの人気店。細麺に出汁の利いた醤油ベースのスープが絡むおすすめの一品。
http://www.takayamara-men-takasago.com/
《梗絲》
多様な飛騨牛料理を楽しめる店。飛騨牛の握りやひつまぶしなどは感嘆するほどの美味しさだ。
http://www.kyoushi.co.jp/
《キッチン飛騨》
洋風にアレンジされた飛騨牛が楽しめる洋食店。店内の雰囲気もよく落ち着いて食事を楽しむことができる。
http://kitchenhida.com/
《CENTER4 HAMBURGERS》
外国人が選ぶ美味い店の2位に選ばれたバーガーショップ。飛騨牛のパティを使用した限定バーガーは人気の一品。
http://tiger-center4.com/
《バグパイプ》
雰囲気ある洋風の佇まいが特徴の喫茶店。水出珈琲と林檎を使ったスイーツが人気だ。
https://goo.gl/maps/6rAun4VmdFfN9kx66
1
【1日目】
白骨温泉から上高地乗鞍林道のC区間料金所を通過してしばらく進むと十石山の登山口となる。
2
登山口からわずかに進むとスーパー林道との分岐を通過する。
ここは道標に従って十石山方面に進む。
3
しばらくは視界の利かない針葉樹林帯の登りが続く。
湯沢ノ平を過ぎると急登が続くようになる。
4
標高2,100m付近まで登ると北側の視界が開けるようになり霞沢岳などを一望できる。
5
登山道の整備は有志で行われている。
概ね登山道は安定しており刈り払いされている場合が多い。
6
登山口から4時間ほどで十石峠避難小屋に到着する。
小屋の直下はお花畑になっており様々な高山植物が花を咲かせている。
7
チングルマはバラ科の植物で立派な樹木だ。
極稀に緑色の花が見つかることがあるがニリンソウ同様に病変説が最も有力となっている。
8
こちらはアオノツガザクラ。
ツガザクラより花の色が緑色に近いので見分けがつく。
9
ひっそりと咲く常緑小低木のリンネソウ。
花茎が2つに分かれて開花するので「夫婦草」とも言われる。
この花は花粉の飛散率が低く実がほとんど結実しない。そのため気候の変動に弱く突然群落が消滅することがある。
10
ハクサンシャクナゲは通常のシャクナゲよりも高山帯に生育する。
花に緑色の斑点があるのが特徴。
11
高山植物の女王と呼ばれるコマクサ。
キンポウゲ目(ケマンソウ亜科)に共通した性質を持つ毒草。
12
十石峠避難小屋は広く清潔で快適に過ごすことができる。
有志で管理されているので宿泊料金をカンパ箱に収めて協力したい。
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【2日目】
小屋周辺からの眺めは素晴らしい。朝陽は浅間山の左手から昇る。
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甲斐駒ヶ岳・鋸岳・鳳凰三山と富士山。
その右手には仙丈ヶ岳が大きな姿を見せる。
15
南アルプスの塩見岳と荒川三山。
その奥には聖岳と光岳方面を遠望できる。
16
笠ヶ岳から弓折岳への稜線と三俣蓮華岳・鷲羽岳方面。
手前は焼岳だ。
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十石峠避難小屋を後にして乗鞍岳へ向かう。
2日目の行程は長いので出来るだけ早い時間に出発したい。
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小屋を出発してわずかな距離で十石山の山頂に到着する。
ハイマツに覆われており展望はない。
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十石山から乗鞍岳へと続く稜線をたどる。
金山岩手前の岩稜は右手が大きく崩落しているので足元に注意して通過したい。
20
部分的にハイマツを漕ぐところがある。
朝一番などは朝露で濡れているので雨具を着用して対処すると良いだろう。
21
ハイマツは背丈ほどもあるが踏み跡はしっかりしているので体力勝負の道となる。
22
十石山から藪と岩の稜線を進むと金山岩に到着する。
地図に記載はないが2,532mのピークが金山岩だ。
23
金山岩からわずかに下ると乗鞍権現を通過する。
ここで平湯からの登山道との合流点だ。正面に乗鞍岳を望む休憩適地となっている。
24
乗鞍権現からはハイマツ帯の中を硫黄岳に向けて登っていく。
背後には槍・穂高連峰が大きな姿を見せている。
25
硫黄岳は山頂直下で巻いて進み姫ヶ原分岐へと緩やかに下っていく。
26
硫黄岳周辺ではコマクサの小群落が見られる。
足元にも点在するので踏みつけないよう注意したい。
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ダケカンバの灌木が目立つようになると乗鞍スカイラインへの登りへと転じる。
距離は短いがなかなかの急登だ。
28
残雪を眺めながら進むと間もなく車道の石垣が見えてくる。
29
硫黄岳から1時間ほどで乗鞍スカイラインと合流する。
この道は一般車両の通行が制限されているのでのんびりと歩くことができるだろう。
30
舗装の切れ目からたくましく育つ<イワギキョウ。
よく似るチシマギキョウには花に繊毛があるが本種にはないことで区別がつく。
31
道路脇にも数多くの高山植物が咲き乱れる。
テガタチドリは最も多く見られる種のひとつだ。
32
ヨツバシオガマ・オンタデ・イワツメグザの混生。
根が深く駆逐力が強いオンタデと他の植物との混成は比較的珍しい。
33
愛らしい姿のクロユリは数多く見られる。
見た目からは想像できないが花からは悪臭が漂う。
34
乗鞍スカイラインを20分ほど歩くと大黒岳の入口に到着する。
道標に従って左手に見える登山道へと進もう。
35
入口から15分も登れば大黒岳の山頂だ。
山頂は広々としており雨風が凌げる休憩所もある。
36
大黒岳周辺は雷鳥が多く見られるところだ。
足輪が付けられていない個体は生後1年未満の若鳥だ。
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大黒岳の西斜面には素晴らしいコマクサの大群落がある。
このピークは見所が多いのでぜひ登っておきたい。
38
山頂からわずかに下れば乗鞍エコーライン(長野県道84号乗鞍岳線)が通る県境広場を通過する。
ここは文字通り長野県と岐阜県の県境となっている。
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県境広場のバス停は「日本一高所にあるバス停」だ。
ここはゲートの脇を通り富士見岳へと向かう。
40
富士見岳へは短いがやや急な登りとなる。
41
県境広場から20分ほど登れば大きなケルンが積まれた富士見岳の山頂に到着する。
42
富士見岳からは気象観測所がある摩利支天と乗鞍岳本峰(剣ヶ峰)を望みながら緩やかに下る。
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しばらく下れば畳平からの道と合流して肩ノ小屋へと向かう。
44
摩利支天への分岐を分けて5分も進めば肩ノ小屋に到着する。
夏は平日・休日を問わず多くの人で賑わうところだ。
45
肩ノ小屋脇にある剣ヶ峰口から乗鞍岳の本峰を目指そう。
46
火山特有の岩石が転がる道を剣ヶ峰へと登っていく。
ここは運動靴やサンダル履きの観光客が往来する場所でもあるのですれ違いには十分注意したい。
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蚕玉岳の直下で主稜線上に登れば目前に剣ヶ峰の山頂が見えてくる。
48
肩ノ小屋から50分ほどで乗鞍岳本峰(剣ヶ峰)に到着する。
山頂からは遮るもののない大パノラマが広がる。
49
白山から槍・穂高連峰と後立山・立山連峰・雨飾山・妙高岳などを一望できる。
50
こちらは四阿山から浅間山・八ヶ岳・南アルプスの大パノラマ。
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乗鞍岳の剣ヶ峰を後にして千町尾根を下り始める。
数分前の喧騒が嘘のように人の気配がなくなる。
52
山頂から千町尾根を下り始めると大日岳(奥ノ院)との鞍部へと降り立つ。
ここには北アルプスで屈指の規模をほこるコマクサの大群落がある。
53
鞍部からは大日岳の南斜面をトラバース気味に下っていく。
54
ゴロの押し出しでは道を見失いやすいのでペンキ印を頼りに進もう。
55
大日岳のトラバースが終わると広々としたお花畑の中を進むようになる。
ガスが出ている時には道迷いに注意したいところだ。
56
山頂から1時間ほど下ると中洞権現を通過する。
ここは権現ノ尾根との分岐となるが登山道は整備されておらず道は分かりにくい。
57
中洞権現からは緩やかな下りが続く。
草原帯の踏み跡は薄いので現在地をよく確認しながら慎重に下ろう。
58
千町尾根は所々でハイマツに覆われているが足元の踏み跡は明瞭だ。
59
ハイマツをかき分けながら正面に伸びる千町尾根をひたすら下っていく。
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やがてさらに傾斜が緩まり木道となれば奥千町避難小屋まではわずかな距離となる。
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中洞権現から1時間強の行程で奥千町避難小屋に到着する。
今日はここで1泊となる。
62
奥千町避難小屋は十石峠避難小屋と同様に清潔で手入れが行き届いている。
同宿する登山者も稀で静かな小屋生活を楽しむことができるだろう。
63
【3日目】
最終日は千町尾根から丸黒尾根へと進み下山となる。
正面に木曽御嶽山の姿を見ながら歩き始めよう。
64
奥千町避難小屋から千町ヶ原へと向かう。
木道が切れると踏み跡が不明瞭になる箇所があるので道迷いには十分注意したい。
65
40分ほど緩やかに下れば美しい高層湿原が広がる千町ヶ原に到着する。
66
北アルプス一帯では珍しいコバノトンボソウ。
日本の固有種で葉・茎とも細く目立たないので見つけることが難しい
67
池塘にはワタスゲの群落が見られる。
綿毛は種子ではなく花弁が変化したものだ。
68
千町ヶ原で九蔵ノ尾根との道を分けて丸黒尾根へと進んでいく。
九蔵尾根は廃道化が進んでおり距離も長いためエスケープには不向きだ。
なお千町ヶ原から丸黒山までは時期によっては深い笹藪に悩まされるところだ。
69
桜ヶ根と呼ばれる最低鞍部まで下ると丸黒山への登りとなる。
長くはないが急な登りが続く。
70
奥千町避難小屋から3時間ほどで丸黒山の山頂に到着する。
木々の間からは笠ヶ岳方面の展望が得られる。
71
丸黒山の山頂からは今までの道が信じられないくらい整備された道となる。
オリエンテーリングに使われているため道標なども完備されている。
72
丸黒山からガンバル坂と呼ばれる急な下りを終えると枯松平に到着だ。
ここには休憩所が建っており避難小屋としても利用できる。
73
枯松平から尾根道を進み岩井谷乗越を通過すると日陰峠への登りとなる。
これを越えれば間もなく下山口だ。
74
日陰峠からわずかに進めば林道となる。
左手へ続く小径をたどれば国立乗鞍青少年交流の家へとたどり着く。
75
奥千町避難小屋から5時間強で国立乗鞍青少年交流の家に到着となる。
ここからはバスで高山方面へ向かうことになる。
76
【入浴】
「鷹の湯」は簡易宿泊所を併設した高山市内の銭湯だ。
炭酸泉と薬湯があり昔ながらの雰囲気が漂う。
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【おすすめ周辺情報】
「高砂」は高山ラーメンの人気店。細麺に出汁の利いた醤油ベースのスープが絡むおすすめの一品。
78
【おすすめ周辺情報】
「梗絲」は多様な飛騨牛料理を楽しめる店。飛騨牛の握りやひつまぶしなどは感嘆するほどの美味しさだ。
79
【おすすめ周辺情報】
「キッチン飛騨」は洋風にアレンジされた飛騨牛が楽しめる洋食店。店内の雰囲気もよく落ち着いて食事を楽しむことができる。
80
【おすすめ周辺情報】
「CENTER4 HAMBURGERS」は外国人が選ぶ美味い店の2位に選ばれたバーガーショップ。飛騨牛のパティを使用した限定バーガーは人気の一品。
81
【おすすめ周辺情報】
「バグパイプ」は雰囲気ある洋風の佇まいが特徴の喫茶店。水出珈琲と林檎を使ったスイーツが人気だ。
※上記の情報は記事公開日(2019年07月11日)時点の情報です。最新の情報については、出発前に現地の各関係機関にお問い合わせいただく事をおすすめします。

※本記事内にて各山域に生息する動植物の紹介を行う場合がありますが、自然保護区域への立ち入りや希少生物の採取・捕獲・譲渡・販売等は、法令により禁じられています。多くの方が自然を楽しみながら登山ができるよう、動植物の保護にもご協力ください。
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