ATAボルケーノトレイル3泊4日（福島県、吾妻→安達太良）
山形県
福島県
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体力度について
- GPS
- 41:14
- 距離
- 94.5km
- 登り
- 5,579m
- 下り
- 5,841m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 5:52
- 休憩
- 1:26
- 合計
- 7:18
- 山行
- 11:39
- 休憩
- 0:59
- 合計
- 12:38
- 山行
- 11:40
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 13:19
- 山行
- 6:56
- 休憩
- 0:18
- 合計
- 7:14
| 過去天気図（気象庁） | 2025年09月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
写真
拍手
4時間45分で750ml水分消費この時点で9度、山頂は8度、それまでは10〜8度。
山頂、登り基調3時間45分の時点で700mlほど消費している
この時点で9度、山頂は8度、それまでは10〜8度。
山頂、登り基調3時間45分の時点で700mlほど消費している
谷地平で出会ったハイカーの方を緩やかにアテンドして姥ケ原分岐まで約1時間30分、コースタイムのおおむね1.0枚この写真はその手前の熊爪の傷跡
この写真はその手前の熊爪の傷跡
感想
誰かの山行計画の参考になりうる情報を先に書いて、自分用の備忘録とします。
計画時、オンラインにこのトレイルの細かい情報が少ないと感じたので、歩く前に自分が知りたかったことを中心にいつもより執拗にダラ書きでリポートします
※記入後の追記の一文ですが、ダラ書きがすぎて冗長ですが推敲してコンパクトにすると時間がかかりすぎて趣味ではなく労働になってくるので、すみません、読みにくいこのままでいかせて下さい。
天気気温
↓
熊
↓
やぶ、悪路
↓
水
↓
トイレ
↓
トレイルの所感
↓
細かいトピック
↓
備忘録
とします。また、「登り、下り」の表現は私が歩いた方向に準拠します。
【温度】
2.3～20.3℃（すべて外気温）
1日目：曇り・小雨・暴風、夜から晴れ
2、3、4日目：晴／曇、日の出の時間帯は必ずガスが発生していた
細かい気温は一番最後に、気温データをコピペしておいときます、詳細を知りたい方は行程の時間と照らし合わせてご覧ください
で、朝夕の冷え抜きで昼間の平均は10℃強といった感じで、猛暑の割には残暑もほどほどで活動しやすい方だった。
屋外宿泊時最低は樹林帯キャンプ地で5.7℃（1日目）
2日、3日目は避難小屋泊となり、外気温は最低で2.3℃などだが、どの小屋も立派なのでこの程度の外気温では体感10℃前後で持ちこたえていた。
（例）1日目
最高：19.4（高湯温泉10時）
最低：5.7（浄土平キャンプ場27時）
福島市の天気予報：19最低～26最高
特徴的な気温：8.5（一切経山14時、曇り小雨爆風）
もっとも温度が上がるはず時間帯で、すでに福島市の予想最低気温のマイナス10.5℃となっていて予想外の冷え込みだった。（その割には夜のキャンプ地は冷え込みが穏やかで助かった）
このように初日に予想よりも寒く感じたため、吾妻トレイルセンターの方に気温についてうかがうと、いわく例年並みだそう。
体験した限りだが、少なくとも初秋においては、この山域の最低気温は福島市の天気予報上の最低気温のマイナス15℃以上を記録することがある。標高2000m計算だとマイナス10℃程度で済みそうなのだが、実際には違った。とりわけ吾妻小富士付近、おそらく安達太良付近の稜線では昼間でも夜間並みに下がる場合を想定したほうがベターだと思う。
特に行動中に急激な温度低下にさらされる危険がある。就寝時の保温だけでなく、行動中の保温をいつもより意識した衣類構成を一度は検討すべきだ。強風のあまり立っていられず、一瞬恐怖で四つん這いになることもあり、もしその強風が長引いてしまったらと思うとぞっとする。風の面では北アルプス一帯よりも簡単に牙をむいて来そうな獰猛な印象を持った。
2週間前に行った北アルプス地区に近しいと思っていたが、想像のワンランク以上、厳しい冷たさを感じた。
【熊】
特に何も目撃することなく安堵している。
オンライン上でも散見される意見だが、テント場で出会った近隣住人の登山者いわく、よく熊が出る山域とのことだ。実際に鎌沼付近の木の幹に真新しいクマの爪痕を見つけている。
この鎌沼付近をふくむ一切経山と東大巓にある周回路（烏帽子山、谷地平）は鬱蒼としていて、この山域を歩いた約8時間で出会った登山者はたった2名と、今回歩いたなかでもっとも人の出入りが極端になく、熊優勢のムードを感じた。
また道中出会った二人組の方は、幕川～野地温泉間のロードに熊の糞を見つけるなど、熊の雰囲気を強く感じとったため、気を引き締めて火薬を用いた威嚇音を鳴らしたとのことだ。ちなみに、その区間で私は熊のヒントを何も見つけることができず、誰もいないのをいいことに安心しきってポータブルスピーカーの最大音量で音楽を鳴らしながら、歩くような格好で小一時間ほど踊っていた。結果的に熊対策はできる範囲で万全になっており、恥ずかしくも知らずに己の能天気な蒙昧さに身を助けられていたのだった。
【藪、悪路】
なんとなく、著名な山域の割に樹林帯の泥と藪が多い気がする。水捌けがわるくて保持しそうな粘土状の土が多いからだろうか。火山地帯を歩いたのは初めてなので他と比較しようがないので、平均よりどうかは不明だ。
特に以下で述べるエリアは、連日晴れていても常時やわらかい泥、それどころかヌタ場がありそうに見えるので、対策や事前の経験（靴中がずぶずぶに濡れた状態で歩き続けた練習や経験など）が必要だと思う。
また、その区間のコースタイムはいつもより長めで見積もっていた方が無難だと私は感じている。
◆賽河原から中天狗（らくだ山へ続く道）
スタート直後で特に何も問題がない道の認識でいて、ノーマークだったが、ちょい藪が多く全身をしっかり湿らせられて、出鼻をくじかれた。もちろ靴先も気をつけつつも濡れて泥地帯もあり速攻で靴下も濡らした。前日雨なのを差し引いても泥が多い。他の箇所の方がもっと過激な泥地帯だが、ここもそれなりにひどかった。序盤なのでコースタイムの超過はなかったはずだが、多少の速度低下は起きているはずだ。
◆一切経山と東大巓にある周回路（烏帽子山、谷地平）
烏帽子山側は、藪が深く茂り、足元も泥と段差多くストレスが溜まるとのネット情報を得ていたが、私が歩く直前くらいに全てが刈払われて（刈り払われた葉や枝の半分以上が元気で青々しかった、しかし想像を絶する相当な作業量だったはずだ。整備者には頭が上がらない）思っていたよりも楽に進めた。だが、それでも足元の泥にはだいぶ悩まされた。道の真ん中が水路化しており、道の端を歩かざるを得ないが、その端は端で、随分えぐられて足の置き場所が見つかりにくかったなど、歩きにくい道が多く長かかった。
また、どの方向からでも烏帽子山の登り下りは頭上は木の枝、足元は苔と大石と泥と、上からも下からも攻めてくるのでストレスがとても溜まる。この山域で肩より上の外付けパッキングをするのは避けた方がいい。
下りが苦手な私からすると東大巓から谷地平への下りが、今回のルートの中でもっともストレス指数が高くコースタイムオーバーしまくりな道だった。こちらも藪は払われ、あってもまあまあでうっとおしいと思う程度で済むが、特に下りの2/5をすぎるあたりまでの道がひどく苦手で、ここを消化するだけで、コースタイムの×1.0分かかっている。この区間はトータルで×2.0はいってるはずだ。
泥と大石と結構な段差できた小川もどきを遡上したり下っては、たまに渡渉。さらに小さい泥地帯やヌタ場で足が汚れきってどうでも良くなって適当に足を置くと底なし沼で膝下まで泥の中に足が沈んで近くの木に捕まって立ち上がるようなトラブルが起きるなど、道中ずっと油断ならなかった。（片足底なし沼にハマったときロングゲイターを履いていたので靴の中に泥が多量に入らなくて良かった）
谷地平から鎌沼までの登りは、それなりに足場は悪く泥地帯もあるがちょい悪路という程度でありふれているし、この地域の他に比べると一般的で歩きやすい道だった。
◆東吾妻山の下り
烏帽子山のルートが藪を刈り取られていたため、今回もっとも藪がひどかったのはこの区間だった。前が見えないほどの藪区間はすくなかったが、他が泥と小川化しているので足を置かざるをえないところに限って、笹藪がせり出してきて接触せざるをえない道が多く、朝駆けで盛大に大濡れした。低体温症になりかねない濡れ方だった。足元ももちろんイージーなわけなく、泥と岩と段差で思うように進めない。
なお、この山の登りも稜線に抜けるまでなかなかの泥石道だった。私は前日に谷地平の下りを経験しているのでマヒしてしまってあまり何も感じずにいたが、それなりに面倒くさい道だったはずだ。
◆箕輪山の登り
踏みあとでできてしまった足裏サイズの土階段を淡々と登るルートだが、足元はほぼ全てが硬めの粘土質のヌメった土で、また、一歩分の段差がかなり大きい。登る分にはしんどめの印象だけで済むが、下るのはかなりのストレスと時間超過を強いられそう。
◆鉄山、塩沢温泉の周回路
北側の下りは藪が少しあるが気が滅入るほどではなかった。泥は存在するが一般的な山と同レベルでこちらも同様に気にならない。
南側のくろがね小屋経由ルートは藪、泥がない印象。ストックがあるとかなり有利な渡渉があったり、アルミ製梯子を置いてベニヤ板を引いただけの橋や、短い切れ落ちトラバースがあったり、今回のルートの中ではちょっと異質な道だった。増水レベルの雨天ならまた意見が変わるだろうが、結構な高所恐怖症の私は何度か恐怖で立ちくらみをしながらもまだ余裕があったが、人によっては恐怖でギブアップすると思う。
◆鉄山避難所、沼尻温泉の周回路
北川の体内岩までの稜線のハイマツ帯は狭く、朝はもれなく腰から下がしっかり濡れる。川沿いまで岩場を使って降りると問題はないが、ケルンが見つけられなかったところがあり正規ルートが分かりづらく時間が取られるかもしれない。
南側の樹林帯は藪がそれなりにひどく、こちらも全身が必ず濡れる。泥もたくさんあるが谷地平の周回に比べると、全然マシな方。
【水】
地図上の水場マークはすべてしっかり沸いていた
◆特記1：浄土平ビジターセンター
こちらの職員いわく、館内館外のトイレの水を含めて飲料可能となる検査を経ているらしいが、大元は自然の水なので100%は言い切れないので、浄水器を使って欲しいとのことだ。なお、現地で職員に問い合わせた際、食堂の奥にある飲用可能なウォーターサーバーから水を汲んでもいいと個人的に許可を得て食堂スタッフに「この人に水を汲ませてあげて」と紹介されたことがあった。私の場合は特殊事例かもしれないが、サーバーから無菌の飲用水を汲むことの許諾をしてくれそうな温和な雰囲気の食堂だったので、スタッフへの礼節を欠かさない事前の申し出などをしておけば、なんとかなるかもしれない。無理だったら浄水器をもってトイレにGOだ。
◆特記2：浄土平キャンプ場
近くの小屋番、兼、キャンプ地の管理者いわく、このキャンプ地の水はそのまま飲めるとのことだ。
私は、キャンプ地と距離が近い浄土平ビジターセンターと同じシステムを共有しているか、別としても、そっくり同じか、同レベル業者が管理する同レベルの水道システムを使っていると想像しており、そのことと先のビジターセンター職員の発言を前提に考えると、小屋番の方の発言が大胆に感じられたため、信憑性を閾値を満たさない情報だとして取り急いでフェイクとジャッジをすることにし、すべての水を浄水器で濾過した。
◆特記3：谷地平小屋
小屋内に、小屋から徒歩1分先の川水で食品基準値を超えるセシウムが検収されたため、川魚の永年禁漁とするポスターが掲示されている。
後述するYouTubeでこのポスターの存在をあらかじめ知っていた私はこちら周辺の周回ルートの水は全て飲まないようにしていた。知識が薄すぎてリスクが読めなさすぎる。
◆特記4：野地温泉ホテル
フロントにて、非宿泊者のトイレと自動販売機の使用の可否をうかがうと許諾を得られた。そのため自販機やトイレの水道から水を補給できる。（綺麗なホテルなので、入場の際は土汚れなどに特に注意した）一般登山者のホテル駐車場の利用についても受け付けているという事前情報があるため、登山者への理解のあるホテルなのかもしれないと思う。
◆特記5：安達太良山周辺にある非表示の水場
安達太良山の東側では峰の辻付近に小川が通っている。西側も胎内岩から下って湯の花採取場に向かう際、源流のような冷たい水の細いせせらぎが複数箇所点在している。私が見た限り、妙な温泉成分が含まれていなさそうな清流に見えていかにも飲めそうだった。だが、これらは地図上では水場として表示されておらず、飲用不可の可能性が高い（なので、私は水を汲まなかった）。
【トイレ】
高湯温泉（使用していないので詳細不明、多分都会のトイレレベル）
浄土平ビジターセンター（紙、水洗有り）
浄土平キャンプ場（紙、水洗有り）
酸ヶ平避難小屋（紙有り、使用後の紙要持ち帰り）
平湯温泉（事前許諾必要、紙、水洗有り）
塩沢温泉スキー場（詳細不明、情報交換した登山者の証言）
くろがね小屋跡地付近（携帯トイレブースのみ、携帯トイレ類販売分有り）
以上を私は確認した
馬返し分岐を奥に行った塩沢温泉に古いトイレがあるとの情報を情報交換をした登山者から教えてもらったが確認はとっていない
【時間がかかった道】
基本的に×0.6～0.8くらいで歩いているはずが大遅れした道がいくつもあった。誰かの計画立案の参考になるかもしれないのでまとめておく。ちなみに私は高所恐怖症とスリップ恐怖で膝より高い段差がある時点で苦手意識がでて歩行速度が低下するタイプだ。北アルプスは0.8～1.1くらいで歩く標準的な脚力の持ち主だと思う。
◆一切経山から東大巓、烏帽子山経由
実際0.7～0.8くらいで歩けた記憶だが、それは偶然にも藪が刈払われていただけで、後述するYouTube動画のように藪が茂っていれば足元が泥が多いし、藪の多さに気持ちが萎えに萎え1.2～1.3以上いってそう。そのことを考えると私が歩く前に問題を処理してくれた整備担当者の方々に感謝するほかない。
◆東大巓から谷地平の下り
2.0以上かかっている、泥の質が最も悪質で、上下差のある箇所もあり歩きにくい。今回もっとも苦手な印象を抱いて、ストレスを強くかんじた道だった。
◆谷地平から鎌沼の登り
1.4くらいかかっているが、これは単独登山者の女性をフォローしていたため。その女性は鎌沼から谷地平へと、すべりやすい悪路にへこたれず降りきってしまい、体力面と熊リスクで、鎌沼への登り返しが心細くなったらしい。そこでたまたま通りかかった私が、鎌沼までの同行を要請され応じた。おそらくソロなら0.8くらいで登れている気がする。
彼女は久しぶりの登山で思いのほか足の筋肉を早めに使い切って心配だったらしいが、バランスの良い歩き方をする上手な方で私のほうから心配をほとんどせずに済んだ。気さくでとても良い方で出会えて楽しかった。
◆東吾妻山の下り
2.0くらいかかっている。こちらもノーマークで思わぬ伏兵だった。先述しているが今回ではもっとも藪がひどい道で朝からずぶ濡れになった。
◆鉄山避難小屋から反時計回りで湯の花採取場、安達太良まで周回
全体的に1.4ほどかかっている。最終日で天気がいいし、もう歩き終わるのが名残惜しくチビチビ歩いたせいもある。だけど、やはり下りだけ見ると高低差がある岩場やザレ場でそこは特に1.7くらいかかってたし、朝駆けでハイマツ帯の足元が見えにくいのを差し引いて、普通に歩いていたとしてもコースタイムを超過していたと思う。
【トレイルの所感】
計画を立てづらいトレイルで、いつもの登山計画策定と違うベクトルの難しさを感じていた。
◆雨天暴風時の対応
この文章を書いている時点で、いままでで一番強烈な暴風をこの山行で私が受けたことから、かなりビビってしまっているし、事前段階でも普通のところよりも風が強い情報ははいっていたので、時間がないなりにエスケープルートは念入りに想定していた（このATAトレイルの最大の利点はどこからでも人里にすぐ行けるトレイルなのでエスケープがかなり容易なので、根性だけでなんとな生きて下山できそうなのが最高）
このトレイルを臨む際に、複数計画日のうち一日でも雨風が強そうな日があったら、出発を再検討した方がいいかもしれない。多分、なんとか歩けるだろうが、さらに多分となるが、風が強すぎて楽しくない気がする（途中撤退にそれほど抵抗がない私は初日の爆風が翌日も続くようだったら、フルで歩くのを諦め大幅にショートカットしていたと思う、2日目から好天に恵まれたので計画通り動けたが）。
この地域に限らずに山歩き全般にも言えることだが、本命が雨天予報がでたときに備えて、別の地域での山行計画をストックしておくのがベターだろう。
◆谷地平避難小屋の位置と、セシウム超過水問題
天気がある程度期待できるとなるとしても問題は山積しており、まず、私のようにトレイルのアプローチを福島駅発のバスから平湯温泉スタートとした場合、初日の宿泊地について問題が発生する。
バスが到着する高湯温泉から公式ルート通りにすすんだ場合の最初の宿泊施設は谷地平の避難小屋となる。ところが、バス到着は10時で、そのままコースタイム1.0で谷地平避難小屋に進むと、ヤマップで20時過ぎ、ヤマレコでは22時前に到着することになる。さらに、この一切経山から西側のルートは藪が多い事前情報がありコースタイムが読みづらい箇所が続くので、時間超過になるリアリティがかなりある。また熊もよく出る山道という話なので、日没までに全ての行動を終わらせておきたい欲求は、少なくとも私の場合は特に強まる。
ほかにも、谷地平避難小屋のそばにある小川はセシウムの量が飲用基準値を上回っており、理由を明確に説明できる知識はないが、私的には、なんとなく積極的に体に取り入れたくない状況がある。谷地平周辺の水場は多い（谷地平行きの折り返し道からの悪路で複数の小川が流れている）が、それらのせせらぎの大半がセシウム超過川の源流になっていると思うので、それも口にしたくない。と、なると、スタートの川湯温泉から谷地平避難小屋まで水場がないことになってしまうので、行動分と夜を過ごす分と翌日に浄土平に到着するまでの水を余裕をもって担いで歩かなければならない。秋口以降ならまだ目論見が立つが、盛夏だと相当な量になりそうだ。
そんなわけで、計画通りにいかなったときのリスクが大きいし、熊が多そうな樹林帯はできるだけ昼間に歩きたい希望があったため、初日に谷地平避難小屋を目指さず、ごく簡単なルートとなる、一切経山から浄土平キャンプ場に直行する計画として、その通り行動した。
今回の徒歩履歴から見る限り、私の場合は谷地平の避難小屋にギリギリ許容できるかどうかの19時30分ころ到着できていたようで、秋の気温基準だとバックアップ用の水もそれなりに担いでのことだったから、おそらく谷地平直行コースを無難にこなせたかどうかのライン上のようだが、やはりそんなのは結果論にすぎない。日没後に谷地平を通過するため、湿原の気持ち良い風光も確認できなかっただったろう。やはり初日からキワキワの計画を立案するのを避けて、無難方向に行動を倒して良かったと思ってしまう。
◆中継宿泊地、安達太良トイレ問題
谷地平避難小屋問題を処理したとしても、まだこのトレイルの難点は2点残存する。
①それでもなお宿泊地の位置が悪く高効率で歩きにくい点
②大便の我慢が必要になるっていうか我慢できない点
（トイレが少なく安達太良山と鉄山避難小屋がある南側が野糞禁止地区であると思われるため、大便を持ち歩くことになるから携帯トイレをできるだけ使いたくない私のような価値観で、さらにお腹がゆるい人間からするとそうなります）
①は、吾妻小富士エリアと安達太良エリアをつなぐルート上に設備が整ったキャンプ地がないことに起因する。幕川・鷲倉・野地温泉の旅荘などに宿泊すれば問題を解消できるが、貧乏人の私はそういう遊びへの関心の持ちようがない。そのため鉄山避難小屋を目指すことになるが、鉄山に2連泊する計画が浮上しがちだ。まず2泊目に鉄山の避難小屋に泊まるのも結構歩かなければならない。そして、そこを良しとして、2連泊するとなると②の問題とぶつかる。
2泊分の行程で避難小屋から約2時間30分くだった先の塩沢温泉の公衆トイレにいったときにだけ大便の照準を合わせられるのか（私にはきっとできない）。また実際に歩いてみるとわかるが、携帯トイレ使用を自分の中で許容したとしても、くろがね小屋のブースか塩沢温泉方面に人目から逃れられそうな樹林帯以外で、携帯トイレを使う野糞姿勢を数分安心してできる場所がとても少なく感じる。
現在のATA公表ルートは全線踏破する希望がありながら、述べた難点があったので、走ったり、無用に行動時間を長引かさせずに踏破できる確実性の高い3泊4日で無難な計画を立てた。このルートの距離や獲得標高からしたら2泊3日が標準的な道になると思う。
なお、幕川・鷲倉・野地温泉の旅荘を使えば全線2泊3日は余裕だろう。一切経山から谷地平の周回をカットしたらランなしでも行動時間多めにすれば鉄山避難小屋泊の1泊2日も射程に入れられる。時間が確保できなければ、東吾妻山も、笹平からくろがね小屋の半周回も省略してしまえば、まさに1泊2日におあつらえ向きのコースになると思う。
私が次行くのだったら、道中で情報交換した軽量登山者のお二人の影響なのだけど、吾妻安達太良方面の1泊2日コースに磐梯山ルートを含めて、2泊3日か3泊4日で藪を最小限に、いいところをピンポイントに回るという、タイパ重視のコースを組むだろう。時は金なりだもんな。
【このトレイルを人に勧められるか】
谷地平の周回をカットすれば勧められる、さらにいうと、今すぐでなくていいのならば、整備が充実していそうな5年後などの方がよりおすすめできる気がする。
谷地平の周回をカットするルートは、ストレスが溜まると申し上げたが、それはそれでいい味だ。でも、ここを省けは自分基準で泥石地帯で思うようにすすめないストレスが許容範囲内になると思うので、カットを条件に勧められるとした次第だ。ただ、安達太良山エリアの大便問題は依然残るので、皆それぞれの決断が必要だ。
谷地平の下りを歩いたとき「天候が悪いときこの道を歩くのは熊リスクが高いから晴れてるときに歩かざるを得ないのは理解しているが、なぜ、穏やかな晴天日に泥濘にさいなまれ足元を泥だらけにして肉刺を恐れながらジメジメした樹林帯を全身を使って上下動しなければならないのか」と煩悶しており、山を行く爽快さよりも、足を置く位置を考え続けて、底なし沼にはまるし、はまらなくっても、ただ泥だらけになってしまうストレスが勝り、久しぶりに楽しくなかった。難路とか危険路とかそういうものではない、端的にウザいルートだった（でも、こういうのが好きな方は好きなのだと思います）。
そういうことを考えると、もしかすると、くろがね小屋が再開する5年ほど先の方が、今回、偶然なのか谷地平周回の藪が刈り取りされたように、ほかの整備が進んで藪や泥が減って歩きやすそう。
感覚的なものだが、現在のこのトレイルはスタートアップ企業みたいに、トレイル擁立宣言先行で、現在はβバージョンをリリースしているだけの状態に近い感触がする。今後の実績などをもとに資金調達をして整備を充実させるモデルに傾倒していそう。……な、気がする。何も知らないので想像だけど。なので、行くベストタイミングは数年先と言っていいのかも。
あと、ルート整備と微妙に関わることとして、薮が多くて熊も多し、ヌタ場らしく泥地帯が多いとなるとマダニの問題が強く想起される。トレイルに出かける前ざっと検索したが、今年の7月に磐梯山でマダニに噛まれたSNS以外には情報が見つからなかったので、思っているよりかは割とすくないのかも判断し、9月で涼しげなのもあり、いつも通り半ズボンで出向いて、問題にはならなかった。
なお、私は藪地帯は上下ウインドシェルか、長袖シャツにゲイターとレインスカートを履いてダニ対策をしていたが別に完璧な対策ではないので不安要素はぬぐえないままだった。単に無事に済んだだけだった。
ーーーーーあとは細かいことをつらつら書きますーーーーー
【シューズのチョイス】
非防水のトレランシューズが一番適していると思う。
2000m前後の低山なので、普通のランニング用のスニーカーで行くか迷ってトレランシューズを選択したが、結果的に正解。泥と大石が多すぎるし朝の木道もしっかりツルツルしているので、グリップが効けば効く方が断然いい。
足が確実に濡れるので、晴天ならば2～3時間で乾く非防水シューズと、悪環境でも実績がある好相性の靴下の組み合わせがいいと感じた。
【私が見つけた自動販売機】
高湯温泉施設内
浄土平レストハウス
野地温泉ホテル、ホテル内部
以上の自動販売機を私は確認した
【宿泊地のタブー】
1日目、浄土平キャンプ場
2日目、酸ヶ平避難小屋
3日目、鉄山避難小屋
このうち、2日目の酸ヶ平避難小屋は緊急以外宿泊禁止の小屋となっており、私はタブーを破っている。これは宿泊のために浄土平キャンプ場に行った際に、すこし前に昼食のために訪れた酸ヶ平避難小屋にレインウェアなどの貴重品を置いたままで忘れ物をしていることが発覚し酸ヶ平避難小屋へとピストンした結果、酸ヶ平避難小屋到着に至る過程で睡魔が襲ってきたため。程度の低い緊急だが、緊急には緊急だということで到着後すぐに仮眠を行い、目覚めると予想通り暗くなってその時間に浄土平のテント場の受け付けをしているのかも覚束ないので、そのまま小屋を利用させていただいた（せめてもの償いでトイレの寄付金は多めにいれて、しっかり清掃させていただきました）。
【下山後用の着替えは必要か】
人によるが不要だと思う。
岳温泉地帯に歩いてすぐ行けるコインランドリーがある。6時から21時までと営業時間もながくていろんな下山パターンに対応してくれる。
洗濯／30分／500円と割高だが、臭いが気になるものを洗濯してしまえるので、その時の温度によるが洗ったあとは着乾かしすればいいように思う。
私は洗濯時に着る衣類がなく、上は素肌にレインパーカーを、下は半透明のレインパンツに、少しだけ透けるレインスカートを着用して、トータルで下半身を闇に隠せたので、それでなんとか凌いだ。
洗濯待ちの間はコンビニで食べ物を買って、洗濯後はバスが来るまで時間があまったので、近くの岳温泉にいった。簡素な設備だが、石鹸使い放題で、400円でレトロなかなり熱めな温泉を楽しめる。
【コース情報をどのメディアで調べたか】
いつものことだが出発二日前の割と直前にこのトレイルに行くことを決めたので、トレイル公式マップを買っても時間的に意味がなく、時間的に深掘りできないのが相まってATAボルケーノトレイルの情報をあまり見つけられなかった。私が確認したものから、計画立案の参考になったかどうかのメモをする。私の計画立案の参考（主にコースタイムの目安）になったかどうかが全ての基準となる。
コンテンツの独自性やクオリティとは無関係であることは先に強く申し添えておきたい。
◆YAMAPユーザー「やす」さんの活動日記
https://yamap.com/activities/35272090
私が歩いたことがある他の場所の活動日記を見ていると私と歩くペースが近そうな方で、大変参考になった。ATAトレイルの全線踏破のログの中でで、トレランではない徒歩ハイキングで記録を残している方は、私はこの方しか見つけられなかった。この方の活動日記を見つけていなければ、行くのを躊躇していたかもしれない。とても参考になるので何度も見返した。
◆雑誌「TRAILHEADロングトレイルVOL.5」
https://www.amazon.co.jp/dp/4779651026
ATAトレイルの特集号。この雑誌の表紙で初めてこのトレイルの存在を知った。幕川温泉から野地温泉のルートのごくわずかな区間が略されている（略されている箇所はアプリで線を引いていればどういけばいいか簡単にわかる）が公式ルートマップが掲載されている。
2025年09月時点ではAmazonプライム会員だと電子書籍として無料で読めるので、一読しておくべきだろう。雨天時のトレイルなどの諸注意や、名月荘というトレイル外の避難小屋を紹介しているなど、土地勘のない私なりに山域の理解を立体的にするのに役立った。
（あともうちょっと頑張って歩いたらATAと磐梯山がつながるとわからせてくれる誌面にしてくれていたら、磐梯山にも行っていたと思うのでもっと最高になっていた。）
雑誌の特性上仕方がないが、道中の絶景写真が多数掲載されていて、現地で景色を確認する際の感動を削ぎ落としてくるので注意が必要だ。
以下からはYouTubeばかりとなるが、一切経山と東大巓の薮と泥の周回路をいっている配信者がそもそも少なかった（行っていない人の動画は計画の参考に全くならないので見ていない）。私は知りたかったのは、そこの藪と泥の周回路の情報がメインだったのでYouTubeで調べるのは時間の浪費で終わることが多く徒労感があった。
◆YouTube「ヤマロックATSUSHI」さんの動画
https://www.youtube.com/watch?v=sjFckgneB-U
https://www.youtube.com/watch?v=m5mY1xye5G4
ドロドロのトレイルの感想を率直に語っていらっしゃって、適当な計画のままでこの山域に望むと、私の脚力だときっとコースタイムオーバーをして、熊を恐れながらのナイトハイクを強いられると悟らされ、すでに立てていた計画を細かく策定しなおすきっかけになった。それまではコースタイム0.6くらいの、押せ押せコースを考えていた。
登山活動YouTube全般に言えることだが、雑誌と同じく現地で初めて見たことにしたい絶景を、これでもかと見せつけてくるので注意が必要。森のシーンだけピックアップして視聴するのがおすすめだ。谷地平小屋付近の水に基準値以上のセシウムが含有しているという情報もこちらからで、他の動画よりも、誰かに忖度することなく体験された情報を生々しくも淡々と伝えておられ、もっとも参考になった。
◆YouTube「MARiA麻莉亜」さんの動画
https://www.youtube.com/watch?v=4RwTEom7TWk
https://www.youtube.com/watch?v=zPo7_ZqEDAI
トレイル関係者からの依頼なのかプロモーション動画と銘打たれているため、最も知りたいルート上のネガティブな情報は少ない印象だ。だが、映像的な客観性は担保されており特に略したり隠蔽すようなことなく悪路を描写している。この動画も森の中のシーンだけピックアップして視聴するのがおすすめだ。
ところどころ、観光情報のような解説が入り、土地への理解が深まるのでそこを見るのもいいかも。
◆YouTube「山好き移住者の日記 by もじゃまる」さんの動画
https://youtu.be/xM-Be_7rmUk?si=D1nTCbCtUMB0dgc2&t=1620
爆風時の状況が収録されており私の脚力で適当な計画のままでこの山域に望むと事故になりかねないので、多様なエスケープ計画が必要なのと、雨天強風時は撤退を早期に決断するべきだと感じさせられた。
実際、私も初日にこの動画のような爆風にさらされており、恐怖を感じて初めて耐風姿勢をとった。起こりうる危険を直視できる。上リンクは爆風時の状況から始まる。その爆風の映像以外の他は、個人的にはこれといって参考にならなかった。
◆YouTube「ムーンライトギアチャンネル」さんの動画
https://youtu.be/yScDA82GgpY?si=73FuiLU0MiXDpX7D&t=120
上リンクは公式マップを大写しする映像箇所から始まる。TRAILHEAD誌に幕川温泉から鷲倉温泉へのルートの掲載を省略していることについて触れたが、その省略されたところを本家の地図で、動画用の画素数となるが確認はできるので、気になる方は見てもいいかもしれないと思って一覧に加えた。
他映像はロードムービー的な装いにトレイルの絶景紹介、販売商品のプロモーションと出演者のキャラクター情報を挟み込んだ多彩な構成だったが、私が求める山行計画の参考には惜しくもならなかった。
【どのトレイルが印象的か】
火山地帯を眺められる稜線歩きは別格だったが、その他で特に印象深いのは笹平からくろがね小屋への時計回り半周回コースだった。
笹平からの下りは植物名は詳しく知らないので間違えているかもしれないが、ブナとナラで構成された樹林帯があり、昔あるいた信越トレイルを思い起こさせるようで、また少し雰囲気で別の魅力があるし、私が居住する関西ではまず見られない景観で心地よく感じた。笹平から少し行ってからはトレイル全体の整備が良好で歩く楽しさが大きい。
馬返し分岐からの登り返しが特に気持ちのよいもので、沢沿いのややアスレチックな箇所が設けられているなどトレイルの様相が下りと変わって飽きることがない。今まで歩いた樹林帯の中でもトップレベルの良い印象のアップダウンだった。もし近隣に居住したら毎週通い詰めるだろう。また歩きたいと素直に思える道だった。
【浄土平キャンプ場の料金】
1600円、水洗トイレ、キッチン用水場の使い放題、退出時は特に手続きなし、だった。
ここまで書いてきて思うがすごいワード数だし、情報がまだ多くない印象なので、改めてNOTEでまとめるかも
ーーーーーここからは個人的な備忘録なので山行計画のお役に立つような情報はなくご覧になる価値はないと思いますーーーーー
【熱中症対策】
さすがに大丈夫だろうと思って今回はしていない。保険をかけて水は補給予定地到着時点で1L前後あまるように多めに持ち歩いた。
谷地平の同行要請をされた女性は足を攣り気味だったので、熱中症対策として差し上げた岩塩タブレットは喜んでくれたように思う。やっぱり人様に気軽にお渡しできる何かしらを持っておくことは大切だった。
【使わなかったもの】
アクティブインサレーション上下
レインパンツ
レインウェア、アクティブインサレーション類も保険なので削れない
【欲しかったもの】
思ったより寒かったし、大雨が降ったら相当冷えただろうから、ペラペラ系の防水グローブがあればもう少し喰らわずに済んだと思う。
雨が降らなかったのでゴム挽き軍手だけで用足りた。
【忘れた物】
素晴らしいことに今回忘れてきたものはない。
【紛失した物】
・小銭いれ、500円前後。助かった
・手拭い、初日のテント場で紛失し、テント場で誰かが目立つところにかけてくれているのを教えてもらった無事に救出できた、情けない
【壊れた物】
USBCをUSB Aにするアダブター、行きの夜行バスで触れたら根本ごともげた、安物の無料付属品だったので、あまり惜しむ気持ちはない
Amazonで買った1300円くらいで4000mAhで60～70gくらいの超軽なSLubというメーカーのモバイルバッテリー、使用後急に壊れたみたいで再充電できなかった、使用前に壊れなくて山行を消化できた、故障の兆候も何も見られなかったのでやすくて軽くても2度と買い直すまい。
アシックストラブーコマックス4
500kmも歩いてないはずなのにアッパーの一部が破れてきたなー、前の2の方が頑丈だった、がっくり。でも他のメーカーより足に合ってると思うんだよな、まだ履くつもりだけど次どうしよう。次も白い靴がいいな。
【役立ったもの】
◆瞬間接着剤
山に登る3日まえに右手親指の爪と、爪が生えている肉の間に、包丁をスッと入れてしまい、一部の爪が半プラプラ状態に。包丁もう少し向こうまでいっていたら爪の上半分がなくなって、生肉があわや剥き出しに。
そこで瞬間接着剤で爪の上に接着剤を塗布して、超ケミカルなマニキュアをほどこして補強をして山行へ。
出発直前に塗布し直したが、山行中一度も爪トラブルに迷わせられることなく、行動を消化できた。瞬間接着剤は普段は裂傷にしか対応できないだろうけど、もれ対策をほどこしつつ、ファーストエイドにいれようか検討するレベルの信頼性をはっきしていた。間違いなく今回のベストアイテムだ。
◆ティートンブロスのパワーウールヘッドバンド
夜行バス移動で、アイマスク兼、耳栓脱落防止機構として役立った、軽量でかなりコンパクトになるので、40％セールだから買っただけなのだけど、夜行バス時は手放せないアイテムに急上昇した、山行中は就寝時も行動時も使ってみたが、今回の温度帯では不要だった。耳栓脱落の機能はあるとでいいにはいいが、テント場だと時間を確認したくなるので都度ヘッドバンドをめくるのがめんどくさかった。でもって、もっと寒い温度帯だったら、別のバンドも鼻バンドも持っているので、結局夜行バス専用品としてしか役立たないのかも。でもいい感じだった。
◆下痢止めストッパ（市販薬）
上で触れた、鉄山避難小屋周辺、野糞禁止問題かつ、長期滞在だと我慢できない体質問題を、おそらくだけど、この薬がクリアにしてくれた。3日目、午前7時30分に野地温泉ホテルで最後の大便、鉄山小屋到着後17時服用、夕食、4日目朝食、下山後12時から14時にかけて昼食3回（腹減ってたし）、その間温泉入浴、それから20時まで、大便の便意を耐えてくれた。20時時点で落ち着いて用を足せたのでそうしたが、まだ我慢がいけそうだった。多分だけど、ストッパ1錠のおかげ。いつもなら便意を感じるタイミングで内圧を感じるけど、まったくもってコントロールできる感覚で、一滴も冷や汗をかかずに済んだ。繰り返すが多分だけど、この薬のおかげ。
◆今年の春から気倒しているメッシュシャツ
ほんとにすごく具合がいい、今回着ていたものはこの温度帯ぐらいが限界になるだろう。これより寒いときは、もう少し厚手ものにしたら、まだいけるかも。でも素材が極めて汗冷えしやすくて、そこを気に入って着ていたので、その点どうか。
【改善検討点】
◆首上アイテムの重複
仕方がないと割り切っているけど、山と道のオンリーフードと、リッジマウンテンギアのサンシェードは、機能的にクロスオーバーするのでどっちかに絞りたいが、どっちも帽子飛散帽子と保温、日除けと通気確保と固有領域があるので一つに絞れないけど、涼しい季節だったので、サンシェードをけずるなどどうにかならないかとも思う。でも日焼けで首痛くなんのやだな。
◆足アイテムの過剰積載
常時着用する半ズボン
ウィンドシェルパンツ
レインスカート
ロングゲイター
レインパンツ
……と、今回はどこと藪環境の実験的な体験のために意図的多めに持ち込んでいたがやはり多すぎる。
【新しい発見】
◆オートミールご飯
前回奥黒部ヒュッテで情報交換をした登山者に教えていただいたオートミールごはんが想像以上にいい。教えてくれた人にあってお礼を言い直したいくらいにいい。
多分、これにきな粉とかすりごまとか混ぜたら多少重くなってももっと栄養でもフォローもきかせられるんじゃないだろうか。あさごはん、いままで無印のバウムクーヘンに逃げがちだったが、オートミールに置き換えることにする。
◆アルファダイレクトソックスは結構暖かい
帰宅後あらうのが嫌で、積極的に使わなかったが、今回初日の夜に濡れた足が風で冷え切っていたうえに、足がしわくちゃに湿っており、就寝しやすい温度に上がって足が乾くまで仕方なくアルファダイレクト素材のソックスをした。やはり暖かく30分くらいで足の温度を取り戻せられた。一度履いたら一緒なので、2日目も3日目も履いたが、履かなくていいくらいの10℃レベルでも、履いたら履いたらで暖かく心地よかった。（暑すぎて途中で脱いだけど）
◆軽量ロングゲイターの使途の発見
約3年前に使い、一度も山で使わないが、メルカリでも動きが鈍そうな軽量系ロングゲイターがあり、藪が多く足元が悪いと聞いて、超雨天じゃなければレインパンツを履きたくない（帰宅後洗いたくない）ので、今回初めて山に持ち込んだ。
すねの半分を覆う長尺レインスカートを同時使用していたので、膝上のロングゲイターと合わせると風でまくれなければ、基本的に直接的に朝露を浴びることがなかったので換気性能が強い疑似ロングパンツ化できて、重量の分あれば、あっただけ、想像通りの効果があって、それはそれで役に立ったので、あってもなくてもいいけど、あったらいいものだと買ったことを3年越しにようやく肯定できるようになった。
それも発見だったが、それよりも大きな発見があった。一切経山の稜線上で爆風にあったとき、半ズボンの上から、レインスカートとロングゲイターを実験精神でなんとなく着用したときの発見が大きかった。暴風で冷え切って動きが鈍く感じるようになったふくらはぎがゲイターで保護されて温度がややあがり細胞がゆるむ感じがして足がさくさく動くようになったのだった。薄手のゲイターに防水や防塵以外の効果をそこまで期待していなかったので、保温効果があることが盲点で発見があった。
真冬の低山の行くとき、登り始めると半ズボンでいいけど、緩やかになったり停滞すると中厚手くらいのズボンが欲しくなる。結局どのズボンがいいか解答を持たず、迷いながらいたがい、このロングゲイターが問題を総ざらいで解決してくれるような気がし始めている。
【水分消費量】
夏場は人の倍ほど水を飲むような体質だが、20℃以下だと標準よりやや多い程度の水分消費量になると思うけど、実際どうかわからない。行動中に消費した水分量で覚えているものだけピックアップ
◆初日
10時～14時30分：20～8.5℃：高湯温泉から浄土平：登り基調
750ml
◆二日目
4時から9時30分：5.5～12.5℃：浄土平から東大巓：上下細かい、やや登り
750ml
9時30分～14時：12.5～16℃：東大巓から鎌沼：V字コース、登りがやや短い
400ml
◆三日目
3時～10時：4～12.5℃：酸ヶ平避難小屋から笹平からすぐ東の小川（地図の水場マーク）：登り多め
1000ml（野地温泉ホテルのジュース350ml含む）
当日夜、湧き水が近くにない鉄山避難所で宿泊するため、ここから先は水場が多いこともあって、水の飲み溜めの感覚で、できるだけ潤った状態を維持してトレイルを歩いた。
◆四日目
4時30分～12時：7～20.5℃：鉄山避難小屋から遠回りして岳温泉：下り基調
750mlくらいだったけど、あんまり覚えてない
【今後の改善点など】
今回食事量を1日900gくらいから1日700gくらいに減らしたけど、もう100gくらいは減らせそうな気がする、いつも食事荷重がネックなので、1週間未満のトレイルくらい軽い食事量でなんとかさせたいがちょいデブ体質なので無理かもな
磐梯山が良さげだったので近々登れるなら登って、福島県の有名どころ初級登山をコンプリートさせてスッキリしたい
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