ヤマレコなら、もっと自由に冒険できる

Yamareco

記録ID: 8493930
全員に公開
アルパインクライミング
剱・立山

剱岳/憧れの八ツ峰へ(上半)。これにてバリエーションルート引退@68歳

2025年07月30日(水) 〜 2025年08月01日(金)
 - 拍手
体力度
8
2〜3泊以上が適当
GPS
28:17
距離
23.5km
登り
2,971m
下り
3,130m
歩くペース
標準
1.11.2
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

1日目
山行
7:14
休憩
0:58
合計
8:12
距離 10.6km 登り 1,345m 下り 1,299m
8:52
7
8:59
4
9:08
7
9:15
5
9:20
9:21
7
9:33
9:34
96
11:10
11:19
50
12:09
12:10
4
12:14
12:50
40
13:30
8
13:38
13:47
73
15:00
15:01
16
15:17
107
17:04
2日目
山行
13:20
休憩
3:55
合計
17:15
距離 8.0km 登り 1,314m 下り 1,319m
1:42
55
2:37
2:38
9
2:47
2:48
249
6:57
7:15
9
11:11
13:09
54
14:03
14:04
47
14:51
15:03
21
15:24
15:33
18
15:51
16:00
3
16:03
16:04
4
16:08
16:16
23
16:39
16:45
10
16:55
17:01
52
17:53
18:02
20
18:22
18:28
28
18:56
1
18:57
宿泊地
3日目
山行
2:39
休憩
0:16
合計
2:55
距離 4.9km 登り 312m 下り 512m
6:36
28
宿泊地
7:04
7:18
43
8:01
20
8:21
8:22
22
8:58
8:59
8
9:07
5
9:12
11
9:23
8
天候 7月30日(水):晴れ
7月31日(木):快晴
8月01日(金):快晴
過去天気図(気象庁) 2025年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
葛西IC 1時半頃発 →(首都高、中央道、長野道)→ 扇沢 5時45分着

安曇野ICから扇沢へのルート:
http://www.kurobe-dam.com/access/guide_car.html

扇沢駐車場:
市営無料駐車場:170台/第1+60台/第2
有料駐車場350台:
第1/2駐車場(上段)1000円/12時間毎
第3/4駐車場(下段)1000円/24時間毎
https://tozanguchi-p.com/post-442/

市営無料第一駐車場は到着時満杯。最後の1台が駐車しているところだった。市営無料第二駐車場は9割程度埋まっていた。第二駐車場は第一駐車場から徒歩5分ほど。扇沢駅まで15分弱

アルペンルート:
Web予約で扇沢7時半始発を確保。往復¥12,300
窓口の隣にある発券機でQRコードをかざして受け取る。始発50分前から稼働。
室堂には8:40に到着
https://www.alpen-route.com/webticket/

この時期の室堂からの帰り最終便は16:30。ハイシーズン以外は15:30。
帰りの便は指定できない
コース状況/
危険箇所等
室堂⇔剱澤小屋は割愛して、要所のみ以下に記載。山行時点での状況のため、剱沢の富山県警山岳警備隊派出所で最新情報を確認の上、出かけて下さい(剱澤テンバの受付の隣り)

剱沢の雪渓:
夏道を進み雪で道が消えるところで雪渓に移る。長次郎谷の出合まではクラックもなく快適

長次郎谷の雪渓:
I,II峰間ルンゼの取付きまでは問題なく行けた。取付きのすぐ下にクラックが形成され始めているので今後は要注意。I,II峰間ルンゼを過ぎたあたりで雪面が大きくへこんでいる。この時点では下って登り返すことが可能だったが、今後は完全に割れると思われる。そのすぐ上には完全にパックリと穴が開いているので、源次郎側の岩を歩いて通過する

V,VI峰間ルンゼの取付きまでは雪の上を安定して歩けたが、その上はクラック多数とのこと。警備隊の方は池ノ谷乗越から下る際に上部のクラックで10mほど懸垂下降をしたとのこと

I,II峰間ルンゼには今にも落ちてきそうな雪のブロックがルート上に残っている。V,VI峰間ルンゼにも雪のブロックが残っているので、こちらは向かって左側(VI峰側)を詰めていく

八ツ峰上半:
ロープは40mの長さでギリギリ行ける。私はmisuzu(美鈴)さんにアドバイスを頂き、軽量化のため径7.1ミリのエーデルリッド50mロープを使用。バックアップはリサーチしてアラミドファイバー製のSterling rope / Hollow Block2の19インチ(48.2cm)を使用(7mm以上のメインロープに対応するプルージックコード)

支点構築のための捨て縄を3本持っていったが、上半のすべての支点は過去の比較的しっかりしたロープに今シーズンの新しいロープが加えられ、カラビナが2枚つけてあった(安全環はない)。下りる方向に体重がかかるように支点が構築されており至れり尽くせり

VII峰とVIII峰には明瞭な巻道があり、間違ってトラバースルートを進むパーティが少なくない。両方ともコルから巻道を数メートル進んだあたりで取り付く。VIII峰のガリーは巻道からは見えない。ハイマツで上部が見えないところを登っていくとガリーが続いている

VIII峰の懸垂は、2回に分けて行うのがよい(警備隊も推奨)。私は1発でコルまで下りたが、長次郎谷側に振られたのとロープ回収に力を要した

八ツ峰の頭からの懸垂は、山頂に設置してある支点を使えば池ノ谷乗越に向かって自然とルート取りされるようになっている。20mほどで2つ目の支点が壁にあり、同じくそれを使えば池ノ谷乗越の数メートル下に下りられる。警備隊員からはこの支点を使うことを強く推奨された。以前の懸垂ルートでは落石させやすかったこと、落石を発生させると北方稜線の池ノ谷ガリーを通過する登山者を直撃する危険があるため

北方稜線:
池ノ谷乗越から急斜面を登る。よく見ると斜面に消えかかった赤ペンキの印がある。すぐ左のガリーは足元が崩れやすい上に手がかり足がかりがあまり良くない。

長次郎の頭を反時計回りに巻く道は途中で雪渓に隠れて行き詰まった。結局、長次郎の頭に登り返して懸垂下降する羽目になった(1ピッチ目はクライムダウン、2ピッチ目は懸垂)。剱本峰に向かって1ピッチ目の懸垂支点からやや左側へ下りていくと、途中でお助けロープがあるが、お助けロープの強度等については不明。なお、お助けロープの支点と2ピッチ目の懸垂支点は、数メートル離れているだけだが、壁を伝っての横移動は危険)。

コルから本峰へのビクトリーロードも迷いやすい。私は少し右寄りの岩壁を登ってしまいちょっと手こずった(私のルーファイ能力がないだけか・・)

別山尾根の下り:
カニの横這いの一足目の位置が2年前までと変わったような・・。気のせいか?
別山尾根は浮石が多いので絶対に落石させないこと。また上からの落石に注意

水:
合計3.3L運んで3L弱を消費
その他周辺情報 山小屋:
昨年から剱澤小屋は「やまたん」でWeb予約するシステムに変わっている。
クレジットカード決済になったので、事前の銀行振り込みが不要になり便利。
https://www.yamatan.net/

一方、剱山荘も「やまたん」予約になったので、これまでのような急用や天候等による前日キャンセルがやりづらくなった

両小屋ともイーロン・マスクのスターリンクでwifi接続できるようになった
https://yamagoya-wi2.com/
2時間300円、24時間600円(auユーザーは無料。povoやUQ、その他は有料)

両小屋とも山小屋としては珍しくシャワーを利用できるのはありがたい

日帰り温泉:今回は扇沢下山後に薬師の湯を利用。露天風呂の方が熱く、日焼けした肌に痛くて内風呂しか入れなかった(泣)

<室堂周辺>
みくりが池温泉:
9:00〜16:00。1000円。地獄谷を源泉とする白く濁る硫黄の香りの100%掛け流しの湯。シャンプー、ソープあり
http://www.mikuri.com/spa.html

雷鳥荘:
11:00〜20:00。1000円。地獄谷を源泉とする白く濁る硫黄の香りの100%掛け流しの湯(風呂の中の階段を上がった湯舟。下の湯舟は湧き水を沸かした湯)シャンプー、ソープあり
http://www.raichoso.com/sisetu.html

室堂山荘:
14:00〜16:00。700円。温泉ではないが、立山連山を眺めながら湯ぶねに浸かれる。シャンプー、ソープあり

<大町温泉郷周辺>
湯けむり屋敷 薬師の湯:
7:00〜21:00(最終入館20:30)。750円。TEL.050-3101-9679。長野県大町市平2811-41。扇沢から車で約15分
http://o-yakushinoyu.com/

葛温泉 高瀬館:
10:00〜20:00。700円。TEL.0261-22-1446。長野県大町市大字平高瀬入2118‐13。扇沢から車で約20分、七倉山荘の手前
https://www.takasekan.com/hot-spring/

コンビニ:
安曇野ICから扇沢までの道中にメジャーなコンビニ複数軒あり
予約できる山小屋
雷鳥沢ヒュッテ
剱澤小屋
剣山荘
室堂到着。強烈な日差しで室堂としては気温も高い
2025年07月30日 08:44撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 8:44
室堂到着。強烈な日差しで室堂としては気温も高い
みくりが池の周りには残雪が多めに残っていた
2025年07月30日 09:00撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 9:00
みくりが池の周りには残雪が多めに残っていた
雷鳥沢のテン場を見下ろす@雷鳥荘。重いザックであの尾根を越えていくのが辛い
2025年07月30日 09:16撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 9:16
雷鳥沢のテン場を見下ろす@雷鳥荘。重いザックであの尾根を越えていくのが辛い
別山尾根に登り上げると剱岳が目に飛び込んでくる@剱御前小舎
2025年07月30日 11:19撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 11:19
別山尾根に登り上げると剱岳が目に飛び込んでくる@剱御前小舎
源次郎尾根の背後に八ツ峰が見えている。富山県警山岳警備隊の剱沢派出所で情報取集。剱沢と長次郎谷の雪渓はほぼ問題なく通過可能とのこと。私にとっての鬼門が解消されてやれやれ
2025年07月30日 11:31撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 11:31
源次郎尾根の背後に八ツ峰が見えている。富山県警山岳警備隊の剱沢派出所で情報取集。剱沢と長次郎谷の雪渓はほぼ問題なく通過可能とのこと。私にとっての鬼門が解消されてやれやれ
ただし、I,II峰間ルンゼ下部にある4つの雪のブロック(赤枠内)はいつ崩落してもおかしくないので要注意とのこと
1
ただし、I,II峰間ルンゼ下部にある4つの雪のブロック(赤枠内)はいつ崩落してもおかしくないので要注意とのこと
剱澤小屋にチェックイン後、I,II峰間ルンゼ取付きまで下見に行く。クロユリの滝の下から雪渓あり
2025年07月30日 13:06撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 13:06
剱澤小屋にチェックイン後、I,II峰間ルンゼ取付きまで下見に行く。クロユリの滝の下から雪渓あり
雪渓の始まりのあたりは穴ぼこがある
2025年07月30日 13:07撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 13:07
雪渓の始まりのあたりは穴ぼこがある
夏道が雪渓に埋もれるところまで下ってから雪渓歩き。涼しい。振り返って左が剱沢の雪渓で右が平蔵谷の雪渓
2025年07月30日 13:31撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 13:31
夏道が雪渓に埋もれるところまで下ってから雪渓歩き。涼しい。振り返って左が剱沢の雪渓で右が平蔵谷の雪渓
昨年八ツ峰をやろうとして前日に下見に行った帰りに雨が降り出し、濡れたスラブ岩を横切っているときに10mほど滑って雪渓と岩の間に挟まって止まった(笑)。肘にひどい擦り傷を負い断念
2025年07月30日 13:33撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 13:33
昨年八ツ峰をやろうとして前日に下見に行った帰りに雨が降り出し、濡れたスラブ岩を横切っているときに10mほど滑って雪渓と岩の間に挟まって止まった(笑)。肘にひどい擦り傷を負い断念
急斜面の先に長次郎谷の出合。今年は快適に進める
2025年07月30日 13:35撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 13:35
急斜面の先に長次郎谷の出合。今年は快適に進める
こちらは昨年の長次郎谷出合。ズタボロの上を念じながら通過した(笑)
2024年07月22日 13:30撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/22 13:30
こちらは昨年の長次郎谷出合。ズタボロの上を念じながら通過した(笑)
出合で出会った山岳警備隊のお二人。本日上半をやって長次郎谷を下ってきたところ。上半は快適ながらも池ノ谷乗越からの下りは雪渓に亀裂が多く、懸垂したり源次郎尾根側をへつったりしたとのこと
2025年07月30日 13:47撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 13:47
出合で出会った山岳警備隊のお二人。本日上半をやって長次郎谷を下ってきたところ。上半は快適ながらも池ノ谷乗越からの下りは雪渓に亀裂が多く、懸垂したり源次郎尾根側をへつったりしたとのこと
長次郎谷を上り詰める。写真奥の右手に目印の大きなスラブ岩とそのすぐ手前下に2つの岩小屋が見えてきた
2025年07月30日 13:59撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 13:59
長次郎谷を上り詰める。写真奥の右手に目印の大きなスラブ岩とそのすぐ手前下に2つの岩小屋が見えてきた
I,II峰間ルンゼ少し下のクラックを通過して見下ろす。昨年はパックリ割れて源次郎尾根側の岩をへつって通過しなくてはならなかった
2025年07月30日 14:25撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 14:25
I,II峰間ルンゼ少し下のクラックを通過して見下ろす。昨年はパックリ割れて源次郎尾根側の岩をへつって通過しなくてはならなかった
クラックの八ツ峰側
2025年07月30日 14:25撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 14:25
クラックの八ツ峰側
クラックの源次郎側。この暑さでは早晩クラックがパックリ割れるだろう
2025年07月30日 14:25撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 14:25
クラックの源次郎側。この暑さでは早晩クラックがパックリ割れるだろう
I,II峰間ルンゼの取付き点。上部にI,IIのコルの目印となる三角錐が見えている。下部には雪のブロックも見えている。問題はシュルンドがでかく、雪渓からルンゼ斜面に移れないこと
2025年07月30日 14:27撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 14:27
I,II峰間ルンゼの取付き点。上部にI,IIのコルの目印となる三角錐が見えている。下部には雪のブロックも見えている。問題はシュルンドがでかく、雪渓からルンゼ斜面に移れないこと
大きなスラブ岩の先に雪渓から移れるところを発見。ここしかないか・・
2025年07月30日 14:37撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 14:37
大きなスラブ岩の先に雪渓から移れるところを発見。ここしかないか・・
ここで渡ったとしてどうやってI,II峰間ルンゼのルートに戻るかが問題。一旦、岩を下って雪と岩の間をへつりながら進むのか?
2025年07月30日 14:38撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 14:38
ここで渡ったとしてどうやってI,II峰間ルンゼのルートに戻るかが問題。一旦、岩を下って雪と岩の間をへつりながら進むのか?
下見後モヤモヤとしながらクロユリの滝まで戻ってきた
2025年07月30日 16:15撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 16:15
下見後モヤモヤとしながらクロユリの滝まで戻ってきた
翌日の本番当日。深夜1時半ごろに小屋を出た。I,II峰間ルンゼの取付きから少し上、前日の下見のポイントの少し手前に渡れるところを発見。写真の中央の白い部分がルンゼ側に渡ってきたところ。両横は大きな隙間
2025年07月31日 03:55撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 3:55
翌日の本番当日。深夜1時半ごろに小屋を出た。I,II峰間ルンゼの取付きから少し上、前日の下見のポイントの少し手前に渡れるところを発見。写真の中央の白い部分がルンゼ側に渡ってきたところ。両横は大きな隙間
ところがI,II峰間ルンゼ方面へトラバースできず、脆い岩壁で上部にも進めず。断念して渡ってきたポイントへと引き返す。雪渓と岩の間に挟まりたくないので慎重に下った(笑)
2025年07月31日 04:41撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 4:41
ところがI,II峰間ルンゼ方面へトラバースできず、脆い岩壁で上部にも進めず。断念して渡ってきたポイントへと引き返す。雪渓と岩の間に挟まりたくないので慎重に下った(笑)
2時間弱の格闘は徒労に終わり、下半を断念。明るくなってきて私の手に負える状態でないことを再認識。時間もロスしたので上半にターゲットを絞る。V,VI峰間ルンゼを目指して長次郎谷を進む
2025年07月31日 04:41撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 4:41
2時間弱の格闘は徒労に終わり、下半を断念。明るくなってきて私の手に負える状態でないことを再認識。時間もロスしたので上半にターゲットを絞る。V,VI峰間ルンゼを目指して長次郎谷を進む
すぐに雪渓が割れ始めているポイントに当たる。この写真は前日の下見時に上から下りてきた女性3人組の様子。手前の女性のところまで下りて、アックスを打ち込みながら登り返した。その先の割れているところは左の岩を通過した
2025年07月30日 14:46撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/30 14:46
すぐに雪渓が割れ始めているポイントに当たる。この写真は前日の下見時に上から下りてきた女性3人組の様子。手前の女性のところまで下りて、アックスを打ち込みながら登り返した。その先の割れているところは左の岩を通過した
V,VI峰間ルンゼ取付きの少し下で朝飯のパンを食べているとガイドさんとその客が通過。ガイドさんは先週も上半に入っていたそうで、V,VI峰間ルンゼの通過方法を教えてもらった。今回はAフェースから上半に入るとのこと
2025年07月31日 05:49撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 5:49
V,VI峰間ルンゼ取付きの少し下で朝飯のパンを食べているとガイドさんとその客が通過。ガイドさんは先週も上半に入っていたそうで、V,VI峰間ルンゼの通過方法を教えてもらった。今回はAフェースから上半に入るとのこと
V,VI峰間ルンゼの雪のブロックを避けて左側(VI峰側)を詰めていく
2025年07月31日 06:32撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 6:32
V,VI峰間ルンゼの雪のブロックを避けて左側(VI峰側)を詰めていく
雪渓はいくつかに分断されていて、早晩崩落しそう
2025年07月31日 06:38撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
7/31 6:38
雪渓はいくつかに分断されていて、早晩崩落しそう
下半のゴールのV峰を眺める。下りるルートはしっかり頭にイメージできているが、残念無念
2025年07月31日 06:47撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 6:47
下半のゴールのV峰を眺める。下りるルートはしっかり頭にイメージできているが、残念無念
V,VIのコルで2人組の先行パーティが取付いたところだった。このお二人は下半から来たのか?やっぱり強者はいるんだ。常時ロープでつないで尺取り虫のように登って行った
2025年07月31日 06:48撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 6:48
V,VIのコルで2人組の先行パーティが取付いたところだった。このお二人は下半から来たのか?やっぱり強者はいるんだ。常時ロープでつないで尺取り虫のように登って行った
三ノ窓側の斜面を赤線のルート取りで登る
1
三ノ窓側の斜面を赤線のルート取りで登る
三ノ窓側の斜面の登り切れば、しばし一般登山道のような気を抜ける稜線歩き
2025年07月31日 07:48撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 7:48
三ノ窓側の斜面の登り切れば、しばし一般登山道のような気を抜ける稜線歩き
別山と富士ノ折立の左稜線の横には槍穂も見える
2025年07月31日 07:48撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 7:48
別山と富士ノ折立の左稜線の横には槍穂も見える
槍穂のアップ
2025年07月31日 07:48撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 7:48
槍穂のアップ
後立の山並み
2025年07月31日 07:49撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 7:49
後立の山並み
Dフェースの頭から下半方向を眺める。
2025年07月31日 08:05撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 8:05
Dフェースの頭から下半方向を眺める。
VI峰とその先の光景。中央奥の左が八ツ峰の頭で、すぐ右の尖ったピークが三ノ窓の頭。まずはコルへクライムダウン
2025年07月31日 08:05撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 8:05
VI峰とその先の光景。中央奥の左が八ツ峰の頭で、すぐ右の尖ったピークが三ノ窓の頭。まずはコルへクライムダウン
Dフェースの頭からコルにクライムダウンした後のVI峰のルート取り。赤線の先端がVI峰からのクライムダウンポイント
1
Dフェースの頭からコルにクライムダウンした後のVI峰のルート取り。赤線の先端がVI峰からのクライムダウンポイント
VI峰頂上から剱本峰を望む
2025年07月31日 08:24撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 8:24
VI峰頂上から剱本峰を望む
VI峰から少しクライムダウンすると懸垂支点。ありがたやま
2025年07月31日 08:24撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 8:24
VI峰から少しクライムダウンすると懸垂支点。ありがたやま
コルへ懸垂中の私の影。後ろから小怪獣に狙われているような・・
2025年07月31日 08:25撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 8:25
コルへ懸垂中の私の影。後ろから小怪獣に狙われているような・・
次に登るVII峰の全景(VI峰頂上からの写真)。写真中央に先ほどの先行パーティが見える。このパーティを見たのはここまで。どんどん先へ進んでいった
2025年07月31日 08:13撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 8:13
次に登るVII峰の全景(VI峰頂上からの写真)。写真中央に先ほどの先行パーティが見える。このパーティを見たのはここまで。どんどん先へ進んでいった
赤線がVII峰登りルート取り
1
赤線がVII峰登りルート取り
ザ・剱岳というような剣先が連なる光景
2025年07月31日 08:50撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 8:50
ザ・剱岳というような剣先が連なる光景
本峰も険しい。まだまだ先だ
2025年07月31日 08:50撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 8:50
本峰も険しい。まだまだ先だ
VII峰頂上から核心部VIII峰(中央やや右の双耳峰)を眺める
2025年07月31日 09:12撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 9:12
VII峰頂上から核心部VIII峰(中央やや右の双耳峰)を眺める
右手方向にはチンネ左稜線
2025年07月31日 09:12撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 9:12
右手方向にはチンネ左稜線
VII峰ピークから三の窓側に僅かにクライムダウンして短くトラバースすると、ピーク直下に懸垂支点がある
2025年07月31日 09:27撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 9:27
VII峰ピークから三の窓側に僅かにクライムダウンして短くトラバースすると、ピーク直下に懸垂支点がある
VIII峰の登り。ガリーを詰めていく
2025年07月31日 09:26撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 9:26
VIII峰の登り。ガリーを詰めていく
VIII峰のトラバースルートを数メートル進んで上に向かう。ハイマツでガリーが見えずちょっと右往左往。思い切ってハイマツを進みガリーに出た(汗)。手前のピークに登り上げたら、わずかに下って山頂に登り上げる
1
VIII峰のトラバースルートを数メートル進んで上に向かう。ハイマツでガリーが見えずちょっと右往左往。思い切ってハイマツを進みガリーに出た(汗)。手前のピークに登り上げたら、わずかに下って山頂に登り上げる
VIII峰ピークから写真の中央右に八ツ峰の頭、左に長次郎の頭を眺める
2025年07月31日 10:43撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 10:43
VIII峰ピークから写真の中央右に八ツ峰の頭、左に長次郎の頭を眺める
VIII峰ピークから八ツ峰の頭のルート取りを眺める。最初の部分がVIII峰の懸垂ルートに隠れて見えない
1
VIII峰ピークから八ツ峰の頭のルート取りを眺める。最初の部分がVIII峰の懸垂ルートに隠れて見えない
VIII峰と八ツ峰の頭のコル。中央下の岩の出っ張りを回り込むようにバンドの上を進み、その後ほぼ垂直方向に登っていく
2025年07月31日 11:28撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 11:28
VIII峰と八ツ峰の頭のコル。中央下の岩の出っ張りを回り込むようにバンドの上を進み、その後ほぼ垂直方向に登っていく
垂直方向に登りながら少しづつ右へ右へとルートを取っていく。2つ前の写真の赤線では右斜めに斜上するようになっているが、感覚としてはほぼ垂直に登っていく感じ
2025年07月31日 11:30撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 11:30
垂直方向に登りながら少しづつ右へ右へとルートを取っていく。2つ前の写真の赤線では右斜めに斜上するようになっているが、感覚としてはほぼ垂直に登っていく感じ
八ツ峰の頭から登ってきた峰々を眺める
2025年07月31日 11:40撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 11:40
八ツ峰の頭から登ってきた峰々を眺める
赤線がVIII峰の懸垂ルート。最初の支点からVの字のように一旦数mほど下る。破線のように登り返し、さらに10mほど下降する。VIII峰頂上から一発で下りたが横に振られた。ロープの回収も力を要した
1
赤線がVIII峰の懸垂ルート。最初の支点からVの字のように一旦数mほど下る。破線のように登り返し、さらに10mほど下降する。VIII峰頂上から一発で下りたが横に振られた。ロープの回収も力を要した
写真上部がVの字のギャップ。中央が登り返した後の懸垂。VIII峰の懸垂ルート上には支点が2つあるので2回に分けて下りるのが良い
2025年07月31日 11:40撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 11:40
写真上部がVの字のギャップ。中央が登り返した後の懸垂。VIII峰の懸垂ルート上には支点が2つあるので2回に分けて下りるのが良い
この写真は2023年8月に剱岳山頂から撮影したVIII峰の写真。中央がVIII峰山頂で、左方向に下るとVの字のような形状になっているのがよくわかると思う
2023年08月10日 06:44撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/10 6:44
この写真は2023年8月に剱岳山頂から撮影したVIII峰の写真。中央がVIII峰山頂で、左方向に下るとVの字のような形状になっているのがよくわかると思う
右に剱岳本峰、左に立山連山
2025年07月31日 11:40撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 11:40
右に剱岳本峰、左に立山連山
クレオパトラニードルを見下ろす
2025年07月31日 11:41撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 11:41
クレオパトラニードルを見下ろす
チンネの頭
2025年07月31日 11:42撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 11:42
チンネの頭
八ツ峰の頭で登ってきた峰々を眺め、感慨に耽るジジイ
2025年07月31日 11:45撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
2
7/31 11:45
八ツ峰の頭で登ってきた峰々を眺め、感慨に耽るジジイ
体力、技術不足で時間が予定より1時間ほど遅れている。これから進む北方稜線も厳しい(八ツ峰の頭からの眺め)。のんびりもしていられない
2025年07月31日 11:40撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
2
7/31 11:40
体力、技術不足で時間が予定より1時間ほど遅れている。これから進む北方稜線も厳しい(八ツ峰の頭からの眺め)。のんびりもしていられない
池ノ谷乗越から北方稜線で長次郎の頭へ進む最初のルート取り
1
池ノ谷乗越から北方稜線で長次郎の頭へ進む最初のルート取り
八ツ峰の頭からの懸垂下降2ピッチ。従来は池ノ谷ガリー方面に懸垂していたが、現在は池ノ谷乗越のすぐ手前に下りるルートがメイン。北方稜線の縦走者に落石させないため。設置されている2つの支点を使えば池ノ谷乗越付近に下りてくる
2025年07月31日 12:01撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 12:01
八ツ峰の頭からの懸垂下降2ピッチ。従来は池ノ谷ガリー方面に懸垂していたが、現在は池ノ谷乗越のすぐ手前に下りるルートがメイン。北方稜線の縦走者に落石させないため。設置されている2つの支点を使えば池ノ谷乗越付近に下りてくる
2つ上の写真の赤線の登りの斜面。池ノ谷乗越から撮影
2025年07月31日 12:51撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 12:51
2つ上の写真の赤線の登りの斜面。池ノ谷乗越から撮影
登り切ったピークから本峰へ続く稜線を眺める
2025年07月31日 13:15撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 13:15
登り切ったピークから本峰へ続く稜線を眺める
長次郎の頭は時計回りにトラバースしたが、途中で道が雪渓に覆われ、やむなく急斜面を登り返すと長次郎の頭の懸垂下降支点にひょっこり出た
2025年07月31日 13:39撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 13:39
長次郎の頭は時計回りにトラバースしたが、途中で道が雪渓に覆われ、やむなく急斜面を登り返すと長次郎の頭の懸垂下降支点にひょっこり出た
1P目はクライムダウンしたが。2ピッチ目は懸垂。これが今回最後の6本目の懸垂。八ツ峰の頭を懸垂した後、ハーネスもロープも片付けてしまったので、再度取り出して準備。トホホ・・
2025年07月31日 14:36撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 14:36
1P目はクライムダウンしたが。2ピッチ目は懸垂。これが今回最後の6本目の懸垂。八ツ峰の頭を懸垂した後、ハーネスもロープも片付けてしまったので、再度取り出して準備。トホホ・・
15時半に剱岳山頂に到着。誰もいない(笑)剱沢小屋に電話して今から下りるので19時頃の到着になることを伝えた
2025年07月31日 15:25撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 15:25
15時半に剱岳山頂に到着。誰もいない(笑)剱沢小屋に電話して今から下りるので19時頃の到着になることを伝えた
八ツ峰と後方の後立の稜線がきれいだ
2025年07月31日 15:24撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 15:24
八ツ峰と後方の後立の稜線がきれいだ
目算通り19時に剱澤小屋に到着。明るいうちに着けて良かった。小屋の御主人が「19時半に夕食を出しますから、まずシャワーを浴びてきてください」と涙が出るような温かいお言葉。何度も頭を下げて詫びた
2025年07月31日 18:57撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
7/31 18:57
目算通り19時に剱澤小屋に到着。明るいうちに着けて良かった。小屋の御主人が「19時半に夕食を出しますから、まずシャワーを浴びてきてください」と涙が出るような温かいお言葉。何度も頭を下げて詫びた
翌朝はゆっくり6時半に出立。剱沢キャンプ場を抜けて剱御前小舎を目指す
2025年08月01日 06:34撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 6:34
翌朝はゆっくり6時半に出立。剱沢キャンプ場を抜けて剱御前小舎を目指す
剱御前小舎から八ツ峰にお別れ。今回が最後の挑戦と決めていたので、登らせてくれた山の神様に心から感謝
2025年08月01日 07:04撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 7:04
剱御前小舎から八ツ峰にお別れ。今回が最後の挑戦と決めていたので、登らせてくれた山の神様に心から感謝
大好きな新室堂乗越のルートで雷鳥沢方面に向かって下りる
2025年08月01日 07:14撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 7:14
大好きな新室堂乗越のルートで雷鳥沢方面に向かって下りる
雲海の彼方に白山が浮かぶ
2025年08月01日 07:14撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 7:14
雲海の彼方に白山が浮かぶ
左側に浄土山と龍王岳、右奥に通称オートルートの稜線
2025年08月01日 07:14撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 7:14
左側に浄土山と龍王岳、右奥に通称オートルートの稜線
立山連山を入れて。雄山と浄土山のコルの奥に槍穂が見えている
2025年08月01日 07:22撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 7:22
立山連山を入れて。雄山と浄土山のコルの奥に槍穂が見えている
ちょうど一ノ越山荘の奥にくっきり
2025年08月01日 07:22撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 7:22
ちょうど一ノ越山荘の奥にくっきり
大日三山も美しい
2025年08月01日 07:21撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 7:21
大日三山も美しい
雷鳥沢キャンプ場から最後の苦しい登り。地獄谷の見えるベンチで一休み
2025年08月01日 08:52撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 8:52
雷鳥沢キャンプ場から最後の苦しい登り。地獄谷の見えるベンチで一休み
室堂9:45発の電気バスで下界へ下りる
2025年08月01日 10:38撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 10:38
室堂9:45発の電気バスで下界へ下りる
観光放水に虹がかかる。今度この山域へ来るときは下の廊下だな
2025年08月01日 10:41撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 10:41
観光放水に虹がかかる。今度この山域へ来るときは下の廊下だな
半年ぶりの山行は気持ちの良い3日間だった。とっても疲れたけど爽快な気分。薬師の湯に浸かって安全運転で帰ろう
2025年08月01日 10:44撮影 by  iPhone 12 Pro Max, Apple
1
8/1 10:44
半年ぶりの山行は気持ちの良い3日間だった。とっても疲れたけど爽快な気分。薬師の湯に浸かって安全運転で帰ろう
蛇足ながら実家近くの岩場の写真。15m強の垂直に近い壁で何度も練習を重ねてきた。尾張地方のあちこちからも老若男女のクライマーが集う岩場。今後はここで懸垂下降を楽しむつもり
2020年06月24日 10:45撮影 by  iPhone 8, Apple
1
6/24 10:45
蛇足ながら実家近くの岩場の写真。15m強の垂直に近い壁で何度も練習を重ねてきた。尾張地方のあちこちからも老若男女のクライマーが集う岩場。今後はここで懸垂下降を楽しむつもり

感想

「案ずるより行うが易し」と言ったらおこがましいだろうか・・

59歳で30年ぶりに北アへの復帰戦として前穂北尾根に登り、翌年の還暦で槍の北鎌尾根に登った。できれば剱の八ツ峰にもと欲を出して、61歳の時に懸垂下降の講習会に参加して技術を習得した

以来、6シーズンにわたりチャンスを窺ってきたが、2年間の現役復帰とその後のコロナの3シーズンもあって、なかなかチャンスに恵まれなかった。北尾根や北鎌尾根と異なるのは、アプローチの雪渓のコンディションに大きく影響を受けること

温暖化のせいで剱澤や長次郎谷の雪渓がシーズン本番前にひどい状態になってしまい、取り付きへのアクセスが大鬼門となって立ちはだかった。どんどん齢を重ね、体力やバランス感覚が落ちてきて2年前にバリエーションルートの卒業を心に決めていたが、どうしても八ツ峰だけは諦めきれなかった

今シーズンこそ本当に最後と決めて諦めるつもりでいたが、雪の状態は近年になくそこそこの状態を保っていたので天気予報とにらめっこ。7月28日の月曜からのスケジュールで予約を入れたものの、微妙に午後の天候が怪しい

技術も経験も乏しい高齢者の自分としては、雨に濡れた岩稜の登攀は避けたい。せめて天候のコンディションだけは完璧を期したかった。スタートを29日にずらして計画し直し、流動する天気予報に30日からの決行を決断した

結果は快晴となり暑いことを除けば最高の天候のコンディションで決行できる運びとなった。ただ、比較的残雪が多い今シーズンでもI,II峰間ルンゼの取付きは自分の手に負える状況ではなく、下半を断念せざるを得なかった

北尾根や北鎌尾根をやった時と比べて格段に体力は衰え、上半のみでも想定以上に手こずったので、下半からスタートできなかったのは山の神様の思し召しだったと思っている

68歳にして初めての実戦での懸垂下降は、実家近くの里山の岩場でさんざん練習したおかげで、スムーズにこなすことができた。ただ、垂直に近い15m強の岩壁で練習を積んできたので、ロープを落とせば地面まで届いたのだが、今回の実戦では山の斜面で引っ掛かり何度もロープさばきが必要になった。これもいい経験だった。もう実践で懸垂下降をすることはないけど・・

最後に、17時半からの夕食時間に2時間も遅れたにもかかわらず、対応していただいた剱澤小屋の方々には、この場をお借りして改めて心からお詫びとお礼を申し上げたい。18時半終了なのに19時到着時に「まずシャワーを浴びてきてください」と配慮していただいた小屋のご主人にはお礼の申し上げようもない

暑さの汗だけでなく、冷や汗など悪い汗も一杯掻いていたので、さっぱりして食事と睡眠をとることができたのはとてもありがたかった。一人で食事をしている際にもお話し相手をしていただき、本当にありがとうございました

今回をもってきっぱりとバリエーションルートを引退して、年相応の登山をポツポツと楽しんでいけたらと思っている。最後のチャンスをくれた山の神様に心から感謝感謝!

最後に私のような年寄りができたからと言ってくれぐれも安易に足を踏み入れないでください。前穂北尾根、北鎌尾根、北穂東陵、明神主稜、奥穂南稜などに比べて格段に難易度が高いです。最初は経験者と出かけることをお薦めします。老婆心ながらの余計なおせっかいかもしれませんが・・

お気に入りした人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:51人

コメント

まだコメントはありません
プロフィール画像
ニッ にっこり シュン エッ!? ん? フフッ げらげら むぅ べー はー しくしく カーッ ふんふん ウィンク これだっ! 車 カメラ 鉛筆 消しゴム ビール 若葉マーク 音符 ハートマーク 電球/アイデア 星 パソコン メール 電話 晴れ 曇り時々晴れ 曇り 雨 雪 温泉 木 花 山 おにぎり 汗 電車 お酒 急ぐ 富士山 ピース/チョキ パンチ happy01 angry despair sad wobbly think confident coldsweats01 coldsweats02 pout gawk lovely bleah wink happy02 bearing catface crying weep delicious smile shock up down shine flair annoy sleepy sign01 sweat01 sweat02 dash note notes spa kissmark heart01 heart02 heart03 heart04 bomb punch good rock scissors paper ear eye sun cloud rain snow thunder typhoon sprinkle wave night dog cat chick penguin fish horse pig aries taurus gemini cancer leo virgo libra scorpius sagittarius capricornus aquarius pisces heart spade diamond club pc mobilephone mail phoneto mailto faxto telephone loveletter memo xmas clover tulip apple bud maple cherryblossom id key sharp one two three four five six seven eight nine zero copyright tm r-mark dollar yen free search new ok secret danger upwardright downwardleft downwardright upwardleft signaler toilet restaurant wheelchair house building postoffice hospital bank atm hotel school fuji 24hours gasstation parking empty full smoking nosmoking run baseball golf tennis soccer ski basketball motorsports cafe bar beer fastfood boutique hairsalon karaoke movie music art drama ticket camera bag book ribbon present birthday cake wine bread riceball japanesetea bottle noodle tv cd foot shoe t-shirt rouge ring crown bell slate clock newmoon moon1 moon2 moon3 train subway bullettrain car rvcar bus ship airplane bicycle yacht

コメントを書く

ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。
ヤマレコにユーザ登録する

この記録に関連する登山ルート

無雪期ピークハント/縦走 剱・立山 [3日]
剱岳 八っ峰上部 バリエーション
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
5/5
体力レベル
5/5
無雪期ピークハント/縦走 剱・立山 [2日]
剱岳点の記コース/剱沢〜長治郎谷〜山頂〜別山尾根 
利用交通機関: 車・バイク、 電車・バス
技術レベル
4/5
体力レベル
4/5
無雪期ピークハント/縦走 剱・立山 [4日]
技術レベル
3/5
体力レベル
5/5

この記録で登った山/行った場所

関連する山の用語

この記録は登山者向けのシステム ヤマレコ の記録です。
どなたでも、記録を簡単に残して整理できます。ぜひご利用ください!
詳しくはこちら