【八ヶ岳】暴風に襲われた硫黄岳ピストン


- GPS
- 22:37
- 距離
- 21.6km
- 登り
- 1,648m
- 下り
- 1,642m
コースタイム
- 山行
- 4:17
- 休憩
- 0:42
- 合計
- 4:59
天候 | 晴れ〜暴風と雪〜晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
えーと、秋恒例(?)の八ヶ岳への山行をしてきました。
今回の予定は、茅野駅から美濃戸口までバス。そこから赤岳鉱泉経由で硫黄岳→硫黄岳山荘泊。翌日は横岳→赤岳への縦走というもの。
通常であれば特に問題はない計画だと思いますが、気がかりが2点ありました。
まず、コロナの影響なのか、茅野駅から美濃戸口までのバスな本数が少ないこと。始発が10:20で、美濃戸口スタートが11時なってしまいます。
これに関しては、コースタイムで進めば硫黄岳山荘着が遅くとも16:30なので、ギリギリ許容範囲…と判断しました。
もう一点は、前の週に積雪があったこと。
ヤマレコの山行記録で積雪があったことは把握していましたが(参照させていただいた皆様ありがとうございます。)、なんと出かける2日前に予約していた硫黄岳山荘から注意喚起の電話がありました。少なくとも軽アイゼンやチェーンスパイクを携行するようにとのこと。
しかし、山荘まではチェーンスパイクでいいとして、横岳の核心部に雪があるようであれば、自分のスキルや装備ではココロモトない。
こちらに関しては、同行者さんと相談して、現地の状況で縦走は取りやめることも視野に入れておこうとなりました。
…そして、結果そうなった次第。
ともあれ、茅野駅からバスに揺られて美濃戸口に向かったアタシたち。車窓から見える八ヶ岳は、ほんの少し雲がかかった程度で、実にうららかな様子。天気予報では午後からは荒れ気味とありましたが、そんな雰囲気は感じられませんでした。
で、美濃戸口からスタート。
天気は相変わらず晴れ。気温は高くも低くもなくコンディションは上々なので、いいペースで進みます。
美濃戸からは北沢コースを進みます。
こちらは数年ぶりに通りますが、いい道ですね。
特に堰堤広場から先の沢沿いは、景観も楽しく、気持ちよく進めました。傾斜はそこそこありましたが(^^;)
しかし、呑気に進んでいるうちにいつの間にやら青空から曇りとなり、赤岳鉱泉で休憩しているうちに風が出てきたと思ったら、時折ミゾレのような雪が降ってきました。
やはり標高が高いところは荒れているのか…と、気が重くなりましたが、レインウエアを着込み、硫黄岳に向かって登ります。
幸いなことに赤岳鉱泉から赤座の頭に向かう道は原生林の中を通っていて、風や雪の影響はさほどありませんでした。
しかし、ジョウゴ沢を過ぎた辺りから急傾斜となり、かなりシンドイ…例によって息も絶え絶えです。
スイッチバックでジグザクと高度を稼ぐこと1時間ほどで稜線に到着。
稜線上は…ガスガスで、白い紗幕がかかったかのようになっていました。
風も強い。
そんな中を硫黄岳山頂に向けて歩きます。
道には雪がちょっとだけありましたが、積雪というほどではありません。先の見通しはよくはないものの、まったくわからないというほどではありません。風は強いのですが、それでも煽られるほどではなく、ジリジリと岩場を登ること20分ほどで硫黄岳山頂に着きました。
そして、この先が大変でした。
ここまでも風が強いと思ってましたが、それでも硫黄岳の頂陵が少しは遮ってくれていたのでしょうか? 硫黄岳山荘への下りはそれまでよりも数段階強い風。雪だか雨も混じってのまさに暴風雨でした。
そんな中ケルンに沿って下りますが、ひとつのケルンからようやく先のケルンが見える程度の視界。
風に煽られ、バランスを崩すこと数回…イメージだと山頂から硫黄岳山荘はすぐのハズなのに、なかなか到着しません。
道は明瞭なのですが、あまりに山荘に到着しないので、まさか道が違ってる!? と少々焦ってしまうほど…一本道なのでそんなハズはないと言い聞かせ、ようやく山荘に到着したのでした。
硫黄岳山荘は、コロナの影響で収容人数を減らしているためか、寝床は広々、食堂での食事も広々、談話室も混雑ナシ。こんないい方はよくないとは思うのですが…正直かなり快適でした。
評判の食事も確かに標高2800mの小屋とは思えないような凝ったものでした。
ハナシに聞いていたとおり、トイレもキレイ。ですが、こちらも評判のシャワー付き便座のトイレに関しては、アタシが利用しようと思った時間には水が止められていて使えませんでした…本山行の目的のひとつ(?)だったのに残念ですorz
翌日。
ヤマテンの予報では、午前中は雪や雨ではないものの相変わらずの強風で、明るくなってからはますます強くなることになってました。
こんな気象状況で横岳の核心部を通過するのは、へたれハイカーのアタシにはかなりシンドイ。夏沢峠→天狗岳への縦走という手も考えましたが、いずれにせよ強風なのには変わりないので、同行者さんと相談して、今回は大人しく赤岳鉱泉に下山することにしました。
といってもまずは硫黄岳までは登ります。
少なくも明るくなってから出発しようということで、山荘を出たのは5時半。
昨日よりも気持ち風は弱いようでしたが、強風には変わりはありません。しかも暗いうちは星が出ていたのに、出発時にはガスが出ていましたorz
それでも雪や雨は降っていないので、見通しは悪くありません。
そんな中硫黄岳山頂に着くと、ガスの切れ間から赤岳や阿弥陀岳方面が見えたり、その奥に朝日を浴びて光る北岳バットレス、また遠く雪を被った北アルプスの大キレットがチラッと見えたりしました。
強風の中ヨレヨレと赤岩の頭まで戻ると、その先は樹林帯に入ります。こちらも少し雪が覆った感じの道になります。急坂の下りでしたからけっこうシンドカッタですけど、それでも稜線で強風にさらされたことを思えば楽なもんで、ガシガシ下って赤岳鉱泉着。
赤岳鉱泉は積雪とはいいませんが少し雪化粧。
テントを撤収する方々を眺めつつ食事をとりまして、その後は美濃戸まで戻った次第。
なお、下山が完了すると天候はすっかり回復しておりました。
帰りのバスから見た八ヶ岳の姿は、赤岳を始めとする峰々がこころもち白くなってはいたものの、雲ひとつない青空の中にそびえ立っておりましたとさ…。
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