紅葉美しい大雪山 黒岳〜旭岳 縦走


- GPS
- 14:42
- 距離
- 24.6km
- 登り
- 1,930m
- 下り
- 1,927m
コースタイム
- 山行
- 2:19
- 休憩
- 2:19
- 合計
- 4:38
- 山行
- 10:03
- 休憩
- 1:38
- 合計
- 11:41
天候 | ガスと風時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2019年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ガス時々雨と晴れ |
その他周辺情報 | 前日は層雲峡ロープウェイなら車で10分のオートキャンプ場に宿泊 帰りは層雲峡温泉の黒岳の湯 |
写真
感想
3連休を使って大雪山を縦走してみることにした。初の大雪山で初のテント泊。普段は公共交通がメインだけど今回は思い切ってレンタカーを借りる。
初日は札幌を出るのが遅れて、層雲峡の麓にあるオートキャンプ場で野宿する。ここでいきなり雨に降られてテントはびしょびしょ。水を含んで重くなったテントを担いで黒岳に登ることになる。
層雲峡ロープウェーからリフトに乗り継いで黒岳7合目まで一気に上る。そこから登山道が始まるわけだが60リットルのザックを担いで急なジグザグを登っていくのはなかなかしんどかった。
黒岳山頂はガスっていて、でも時折ガスが消えると山肌の紅葉が見えて観光登山の方たちは歓声をあげていた。僕は適当に休んでから石室に向かって歩き出した。
黒岳から先に向かうとカラフルなテントの集合と新の方が見えてずいぶん遠くまできたんだなぁと言う思いがした。
黒岳石室はトイレや売店もあり椅子やテーブルなどもあってどこかの小さなキャンプ場のような賑わいだった。みんな思い思いに料理を作ったりお酒を飲んだり家族や親戚の話をしたい盛り上がっていた。
静かなのが好きな人は、こういうものだと思って素直に耳栓を持っていきましょう。
テントを設営して落ち着いたらすぐ隣にある桂月岳に登ることにした。この山、僕はとても好きだ。こじんまりとしていながら山頂は高山植物とバラエティーに富んだ山並みの光景が美しい。
さらに東斜面の方ではドコモの電波がしっかり入って家族とFaceTimeまですることができた。
その日は8時には寝袋に入って翌朝4時に目覚ましをかけて眠った。興奮のせいか、周りがうるさかったからか、昨日の雨で寝袋が少し濡れていたのか、よくは眠れなかったけれど。
翌日は旭岳の縦走を目指して北海岳の方から進んだ。コースは1周20キロほどで普段の僕の足なら6時間程度で歩けるけどいかんせんここは大雪山だ。
ヤマレコでルートを見てみると10時間と出ていたので、最悪それぐらいかかることを覚悟していた。7時間位で収まるんじゃないかと思っていたけど結果的には休憩を含んで12時間歩いていたからやっぱりこのデータは間違っていない。
北海岳から旭岳縦走する道は岩場のごろごろしたざらざらの道で辺りは完全にガスで真っ白。山頂付近は風がビュービュー吹いててこのまま全部こんな調子だったら僕は一体何しに来たんだろうと思ってしまったくらいだ。
旭岳に向かう途中で裏旭岳の野営場で宿泊したお二人とすれ違った。この風の中のテン泊は大変だっただろう。旭岳の山頂は既に10名ほど人がいて、でも顔が見えないくらいガスがかかってて一体ここが北海道の最高峰だと言う実感がまるでなかった。
そこから旭岳ロープウェーに向かってひたすら下っていく。この下りのしんどいこと。旭岳は火山性の山だから道がひたすら石ころだらけでしかも周りが見えない。
ただたくさんの人とすれ違ったのでひたすらこんにちは頑張ってください山頂はもう少しですと声をかけながら進むようにした。
旭岳ロープウェーがどんなところか覗いてみた。中に入ってみるとトイレもあるし売店もあるし観光地としては充分な設備だった。トイレをお借りして食料不足を補うためにパンとおはぎと水とコロッケを買ってその場で食べて腹ごしらえをしてから出発した。
旭岳ロープウェーから再び黒岳に向かって今度は北側の中岳を通るコースに入っていく。途中で明らかに観光客の格好した数名の方とすれ違った。こっちはどこに向かうのかと聞かれてこのまま行ったら帰れなくなりますよと伝えると焦って道を引き返していった。
こちらのコースはガスが少なくても木道も整備されていてとにかく高山植物の紅葉が美しくて仕方がなかった。何度もしゃがみ込んで写真を撮りながら時折サングラスを外して透明な空気の中で深呼吸をしながら先に進んでいった。
中岳温泉の足湯に行くと北海道の役所の方と言う人がいてこの辺のボランティア活動の話やすぐ目の前のがけ崩れの話をしてくれた。こんなところで地元の人と話ができるなんて嬉しいことだ。
途中で数名のパーティーとすれ違いながら中岳まで登り返したけどやっぱり中岳の山頂はガスっててなにも見えない。今回はことごとくピークをガスで覆われた。でも、風が吹くと有毒温泉のこの世のものとは思えない光景を見ることができた。
黒岳石室の手前で雨が降り始めて急いで野営場に帰り着いた急いでテントを畳んでパッキングして黒岳を超えて17時半のロープウェーの最終便10分前で滑り込んだ。辺りは真っ白で真っ暗で体も冷たくてクタクタだったけど、歩き抜いた達成感は今までの山行にはないものだった。
層雲峡の温泉街の黒岳の湯で一風呂浴びてレンタカーを走らせて札幌に帰った。途中嵐が来て高速道路は土砂降りで本当に最後まで帰って来れて良かったと思える旅だった。
今回の反省は、①準備不足。初めてのことで何をどれぐらい持っていったらいいかわからなかったりして準備にすごく時間がかかってしまった。でも次は大体感覚が掴めたからもう少しスリムにいけると思う。
②食料ケチったこと。少しでも軽くしようと荷物を軽くしようと思っていろいろ削ってはみたけれど、テントも寝袋も削れなくてだから食料を置いていってしまった。これが大失敗。「食料は食べれば減る」わけだから、ある程度多めに持っていってしまっても、とにかく食べればいいだけだ。そして山上の食事こそ、最高の贅沢だ。
③ペース配分。先を急いで歩いたために歩き出しはハイペースで歩いてしまって結構汗をかいてしまって昼間になって体力がなくなってしまった。栄養剤を飲んで何とかしのいだけれど無理のないペース配分と無理のない体力の使い方を学ばなければならない。
この日のために家の近所の三角山や藻岩山から始まって、定山渓の山々でトレーニングをした甲斐があったと思う。20キロくらいを普通に歩けるようになっていてよかった。テント泊ができればまた山歩きのバリエーションが増えそうだ。
この素晴らしい大雪山の美しい紅葉の季節に、そこにいられたことに感謝します。
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