二子山 鎖なき鎖場に挑む

- GPS
- 03:13
- 距離
- 4.4km
- 登り
- 886m
- 下り
- 893m
コースタイム
| 天候 | 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
実質行き止まりなので、路駐は黙認されている感じ。 |
| コース状況/ 危険箇所等 |
道標となるペンキが消えかけているので、コース間違いに注意 |
| その他周辺情報 | 両神温泉薬師の湯 |
写真
感想
半年振りのソロ登山、岩場のある山ならどこがいいかと考えた結果、前回の両神山に引き続き奥秩父にあるココを選びました。無論、目的は西岳上級コース。
まずは東岳。小ぶりながら、開始早々落ちるとアウトなトラバースがあり、ひやひやしました。人工のステップは初めて踏んだのですが、安心感が半端ないですね。あれがなかったら結構難易度上がるのでは。
ただ、それ以外は危険箇所もなく、サクッと終わってしまいました。
で、本丸の西岳。鎖を撤去した旨を示す有名な看板を横目に、ピンクテープのある岩場に取り付きます。
鎖があった場所だけのことはあり、流石に角度はえげつなくて、下を見たら怖くて動けなくなりそうなので、一気に登りきってしまいました。
ただ、それはつまり、一気に登り切れる難易度でもあるということ。鎖があった名残の金具があり、ルートはとても分かりやすい。手足を安心して任せられるホールドも豊富。垂直に近いといってもオーバーハングしている箇所はないので、背を引かれるような恐怖はない。垂直に近いのは最初だけであり、斜度はどんどん緩やかになる。おまけに体力はここに来るまでに最小限の消費でよく、山行も短いのでザックもいくらでも軽くできる。
ということで、妙義山はもちろん、付近の両神山の方が総合的な難易度は高いなと感じました。
ただし、それは無事に登りきることができたからいえることかも知れません。
鎖を使ったセルフビレイができない。鎖が無い分、道間違いのリスクは高く(前述のとおり素直に登れば間違えませんが)、あの岩場で道を間違えたら最悪死ぬ。何らかの理由で下ることになった場合、難易度が跳ね上がる。何より、死者数や重傷者数が危険な山であることを雄弁に語っているわけで。
そんなわけで、普段鎖場で鎖に頼りがちな人は絶対に行ってはいけないコースだなと感じました。
稜線に出れば、両神山を初めとした山々を一望に見渡せる景色。岩場を攻略した達成感と雲ひとつない開放感、そして鋭い稜線で際立つ高度感。
稜線は写真で見ると綱渡りのような歩行を強いられるかと錯覚しますが、実際はほとんどの岩はトラバースすることができるので、それほど気を張る必要はありません。
ただし、多くのペンキは消えかかっているので、正規ルートが分かりづらい箇所はありました。 トラバースせず岩の上を進んで行き止まり。行き止まりと気付かずに挑戦→滑落。……という悲劇がいかにも起こりそう。私も一度道無き道を進み行き止まりになり、引き返すことがありました。案外、滑落事故は稜線で起きているのかも?調べていませんが。というか、不明瞭な登山道に慣れてない人が一般コースからここに来たら普通に死ぬのでは?
ともあれ、長い稜線で十分に眺望と高度感を味わったあと、樹林帯とクライミングスポットを抜けて無事帰還。
3時間程度でスリルのある岩場と稜線歩きを楽しめる、穴場の山だなと感じました。
なお、山頂でも帰りの車中でも感じたことですが、秩父の四方を山に抱かれた感覚は、他の山域とはまた違った心地良さがありました。天気も良く、クライミングスポット以外には人もいない、ついでに熊もいない、静かで贅沢な山行となりました。
秩父いいですね。次は冬にアイゼンはいて金峰山にでも行ってみようかと思っています。
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