笹山サーキット 奈良田発時計周り 100高山静岡・山梨100山


- GPS
- 13:42
- 距離
- 26.6km
- 登り
- 2,551m
- 下り
- 2,554m
コースタイム
- 山行
- 11:36
- 休憩
- 2:07
- 合計
- 13:43
天候 | 雨後晴れ後ガス、稜線は強風。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
アクセス路の県道は、一部狭い箇所はあるけど概ね二車線確保されている。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■奈良田駐車場〜笹山 駐車場から県道を広河原方面に少し歩くと、ダム湖に掛かる吊り橋があってそこを渡る。対岸は公園のようになっていて、笹山の標識もバッチリある。踏み跡を進むと登山口があり、ここから笹山北峰山頂まで標高差1,900m展望が殆ど無い樹林帯の急登がひたすら続く。 とにかくひたすら斜面。段差は無いので一定のペースで歩けるから、精神的には楽だけどずっと足首が傾いた状態になるので、かなりふくらはぎに来る。ところどころに段差があった方が、ハムや尻を使えるので身体的負荷については平衡になるのかな、って感じた。 破線ルートになっているが、ほぼ登山道は明瞭で道迷いの恐れは低いと思う。ひたすらの急登が登れれば問題無い。路面は殆ど土なので歩きやすい。標高どのくらいか失念したが、20分弱くらい?だけ平坦な箇所があった。 笹山は樹々に囲まれ展望無し。山梨100名山の立派な標柱有り。広くなっていて、テン場として使う人も居るそう。笹山北峰は、また樹林帯に入って少しのアップダウンを越えて向かう。笹山北峰は開けており、目の前に悪沢岳と、先日登った蝙蝠/塩見岳が見渡せる。富士山も見ることが出来た。山頂は広く休止することも可能。 ■笹山〜広河内岳 笹山から白河内岳途中まで再度樹林帯に入る。稜線なのでアップダウンはあるけど、北上する場合は白河内岳・広河内岳への取付き以外大した標高差は無い。白河内岳手前で開けて、ここから大門沢下降点までずっと開けた快適な稜線歩き。体力に余裕があるなら、笹山ピストンで戻るのはもったいないな、折角2,000m弱も登ったのに。という印象。 この稜線は、左手に悪沢岳・蝙蝠岳・塩見岳を見つつ、正面には農鳥岳が見え、北岳の頭がチラ見えする。右奥には櫛形山・鳳凰三山を見ながら歩くことが出来る素晴らしい道。広河内岳〜笹山まで破線ルートだけど、踏み跡も殆どしっかりしてるしペンキもちゃんとしており、どうして破線ルートなのかは謎。ゴーロが多くて個人的には苦手な路面だから、少し歩きにくい。 一部ヤマレコにも不明瞭のマークがあるけど、大籠岳周辺はちょっと迷ってしまった。高い樹が無いので遠くの道が見えているから、そちらへ行けば問題無いと思っていたら、ハイマツに道を塞がれてしまった。地図を見るとルートを外れていることが分かったので、引き返したら復帰できた。 この稜線上では、広河内岳への取付きが最大の登り。200mも無い程度だけど、この時点で登り累積が2,000を越えているので、かなりバテバテになってたw しかも結構な急登なので、頑張って登りましょう。 白河内岳、大籠岳、広河内岳は、十山の立派な標柱がある。広河内岳は岩ゴロなので、あまり広くなく大休止にはあまり適してないが、白河内岳・大籠岳は平坦なのでどこでものんびり出来る。 ■広河内岳〜大門沢登山口 広河内岳〜大門沢下降点はちょろっと下るだけかと思ったら、意外とアップダウンが続いて大変だった。大門沢下降点には、ケルン有り。ここから登山口まで1,800mの激下り。 しばらくは展望がありそうな感じだけど、ガスガスになっていたので展望はよく分からない。ただ、流石南ア。すぐ樹林帯に入り、大門沢小屋まで段差の多い岩路面の急勾配下り。斜面はあまり無く殆ど岩路面だった。南アは土路面が多い気がするけど、大門沢はその名の通り沢なので岩なのかな。 沢が見えてくる辺りで視界が開けるけど、この辺は斜面の激下りだった。再度樹林帯に入り、しばらく歩くと大門沢小屋に出る。テン場も有って、飲料水も補給出来る。屋根もあるイス・テーブルも2set。 大門沢小屋からは沢沿いの道になり、何度か沢を行ったりきたり。立派な橋が有る。あまり細かいことは覚えていないが、勾配は緩めになってくる。大門沢小屋〜登山口まではトラバース気味な箇所もあり、その中ではお決まりの登り返しも少しあったりと中々大変。沢沿いはゴーロも多く、個人的には苦手な路面。 開けたところの渡渉は大体橋が有ったり、浅いところが殆ど。森の中にも渡渉が有るが、そこは丸太が掛けられているだけだったりするので、中々スリリング。森の中で丸太が濡れてる可能性も有り、とても滑りやすいので気を付けて渡りましょう。大古森沢出合の大門沢小屋寄りは、かなりの急勾配九十九折の道。ここから先は勾配がキツイところは無い。 吊り橋と発電所のような人工物が見えてくると、もう殆ど登山道は無くなる。発電所の横に路地があるけど、この日は雨上がりのせいか、道が水没していてかなりのグチョリゾーン。多分ココは常にこんな感じな気がする。石もあまり無いので、ここをグチョリせずにクリアするのは多分無理でしょう。設備側の網を掴みながら高い所を歩いていくしか回避する道は無いと思う。 この後工事現場プレハブがあって、そこに仮設トイレ有り。ここから工事をしている関係だからか、15mくらい?無駄に登らされて相当辛いw そして道が見えるから後は林道歩きかと思ったら、また下って堰堤の広場に向かう。本来の道よりは遠回りになるので、ヤマレコから警告が出てしまう。林道と合流する手前に、休憩所有り。 林道からコンクリ急勾配を下って吊り橋を渡り、またちょっとだけ登山道を下ると、ようやく大門沢登山口に出てくる。 ■大門沢登山口〜奈良田駐車場 ひたすらのロード歩き4km。街灯は奈良田温泉まで無いので、下山が遅くなったらヘッデン下山になるでしょうが、登山口まで何とか明るい時間い下りれれば、後は問題無いと思う。 タイミングが合えば、第一発電所から広河原〜奈良田行きのバスに乗れる。ただ、シーズンだとバスが満員で乗車出来ないとかあるのかな。道路途中にトイレや自販機があるので補給は可能。 |
その他周辺情報 | 奈良田・西山温泉辺りに行きたかったが、下山時間が遅くなった。なんぶの湯でも行こうかと思ったけど、夕飯・温泉をそこで済ませると中途半端になると判断。夕飯は静岡SA、地元行きつけのスパ銭「島田蓬莱の湯」で登山後の汗を流した。 |
写真
感想
笹山:100高山、静岡/山梨100山の1座
大籠岳:100高山の1座
広河内岳:100高山、静岡100山の1座
今週末は笹山サーキットに行ってきた。笹山は山梨100名山の1座だけど、難易度の高さから山百四天王の1座とも呼ばれているくらい険しいコース。笹山ダイレクト尾根をピストンするのが一般的だが、笹山から更に大門沢下降点まで縦走し、下山するのが笹山サーキットと呼ばれている。高低差2,500m弱となり、更に体力が求められるコースとなる。大体○○サーキットって厳しいコースばかりだねw ちなみに、残りの山百四天王は「笊ヶ岳、鋸岳、鶏冠山」 当然まだ登ってない。
本当は先週の3連休天気が微妙だったが、その中でも南アはマシだったから先週行くつもりでいた。結局天気予報が悪くなってしまったので止めた。
その時は、大門沢を登って大門沢小屋に宿泊。翌日反時計回りに行こうと思ってた。何故かと言うと、笹山サーキットは高低差が中々ハードなので、少しでも楽に行った方が良いと思ったためである。
ただ、これだと折角2日に分けても、片方に高低差900m強しか分割出来ない。時計周りだと大門沢を残り900m下るだけなら泊まるのもったいないなって思ったw なら日帰りで行っても良いかな、っと。前回の北関東遠征皇海山でロングトレイルの自信も付き、更なるステップアップかとも思う。
今週末の天気予報は土曜はまたどこもダメ。日曜は朝方まで雨が残るが日中は回復する予報だった。これなら笹山に行っても良いと判断。どうせ山頂まで樹林帯だから雨も防げるでしょう。コースタイム的にはヘッデンスタートが必須なため、ヘッデン+レインスタートというのは初めてだが、経験として有っても良い。
また今週末は高速の休日割が適用されない。行きは深夜割を使えるが、帰りは使えないのであまり遠くに行くのも何だから、近場で済ませたいというのもあって笹山に決めた。
まず、9/20(土)はダラダラ過ごして、19:00頃仮眠し23:00起床。家事を済ませて自宅を1:30出発。3:00奈良田スタート予定だったので既にこの時点で遅れているが、雨雲レーダーを見る限り雨が止むのが遅くなりそうというのもあって遅らせた。
自宅を出て高速に入り、次のインターに近付く手前で帽子を忘れたことに気付いた。しまった、どうしようか。どうせずっと樹林帯だから要らないかな?とも思ったけど、雨濃厚なのでGOREキャップは欲しいし、稜線は天気が良いハズなので、日除けが無いのは辛いと思った。
なので急遽次のインターで下りたw 深夜割が適用されるとは言え、また高速で戻るのももったいないから、下道で自宅に帰還。一瞬、幸先も悪いし雨も降っているし、もう今回の山行は止めようかな?というのも頭によぎったが、天気が回復する予報を信じて向かう決意をしながら帽子をGetした。それでまた高速に乗るのももったいないから、さっき下りた隣のインターまで下道、そこから乗り直す、という無駄なあがきをしてみたw 遅れに遅れたので最悪ヘッデン下山も覚悟はした。
コンビニで買い出しして奈良田の駐車場に着いたのが、4:00過ぎ。雨だと言うのに駐車場はそこそこ賑わっていた。道中本降りの雨が何度か降ったけど、駐車場に着くと小雨になっていたので、レインの上だけ着て出発した。
相変わらず前置きが長いが、今回の笹山サーキットの感想をw
笹山への登りは評判通り急登続き。奈良田の標高が約800mで2,700強まで登るから1,900mの登りは中々辛かった。でも、このルートは破線になっているけど、道はほぼ明瞭だし危険箇所も無いと思う。ただただ急登というコースで、段差大の足上げが必要な所は殆ど無く、ひたすら登り続ける体力があれば問題無いと思う。
南アらしく、登山口から山頂までほぼ展望の無い樹林帯。三角点の有る笹山は展望無いけど、北峰は目の前に先日登った蝙蝠/塩見岳がそびえ、悪沢岳や富士山も見ることが出来る。農鳥もまだまだ遠いことを思い知らされる。
笹山〜広河内岳の稜線には、100高山が3つ有る。特に大籠岳が稜線の真ん中にあるので、縦走しないと踏むことは難しいでしょう。笹山〜白河内岳はまだ樹林帯が多いが、白河内岳の手前で開けてからは大門沢下降点まで、ほぼ視界を遮るものの無い快適な稜線歩きを楽しめて良い山域だと思った。何より人が全く居ないので、とても静かな山歩きを満喫出来る。稜線に出るまでが中々大変だけどw
大門沢の下りだけど、結論から言うとここが一番の核心部。とにかく急勾配続きで2,000m一気に下っていき、笹山を上がったダメージが愚直に現れてしまった。久しぶりにヒザ痛が発症した。しばらく出てなかったけど、多分2024年12月の六甲全山縦走以来かな?
そんな中だったから下りペースはガタ落ちしたけど、一応CT以下にはならずに下り切れたのはまた1つの自信になった。しかし、私はまだ笊ヶ岳に五体満足で行ける状態ではないことを身に染みて感じた。笊ヶ岳はもっと高低差が増えてしまうので、まだ精進が必要そうです。
笹山では全く他の登山客とは会わなかったが、1人だけ農鳥でテン泊するという方が居た。この人私から言わせれば超人で、テン泊装備で日帰り装備の私より速かった。南アは超人変態が集まるところと聞いたことあるけど、まさにそうだと思った。私なんかもう脚バキバキになったのにw 前向きに捉えるとまだ伸び代があるっていうことでしょう。
全然違う話だけど、白峰三山はまだ歩いたことが無い。ここを行くのにどうするか、を考えた時に以下の2パターンかと思う。
テント泊だと2泊3日:奈良田〜広河原バス 肩の小屋、農鳥小屋泊
小屋泊なら1泊2日:奈良田〜広河原バス 北岳山荘泊
休みが確保出来て、天候に恵まれそうならテント泊が魅力的。小屋泊装備なら1泊2日で踏破出来ると思うが、北岳の登りはガス上がりに勝てなさそうなので、それだったら肩の小屋泊朝一で登った方が天候には恵まれそうに思う。北岳山荘から朝一でピストンする手もあるけど、同じルートを何度も通るのは正直って感じかな。まぁ、ガスガスなら北岳巻いて登るのも選択肢の1つかなって考えてる。
それで下山になるけど、今回の山行から大門沢の下りを使うのは避けたいと思った。かなり岩ゴロが多くて苦手な路面だし、登り返しも多少ある。テント泊装備でこの下りを歩き切るのはかなり大変なように思えた。何より最後の大門沢登山口〜奈良田駐車場までのロード歩き4kmがかなり苦痛。身体的にはまだマシだけどw
大門沢下降点から広河内岳への登り返しはそんなに大したことないし、広河内岳〜笹山までは下り基調だし、縦走して笹山下山の方がマシな気がした。笹山ダイレクト尾根路面は岩じゃなく、ほぼ土。ザレも殆ど無いので苦手路面ではない。急勾配だけど、どうせ大門沢も急勾配だし、ヒザさえ持てばって気がする。
まぁ今年は白峰三山はもう行けないと思うので、来年までちょっと考えてみようと思いますw CTからすれば、大門沢を下る一択だけどww
笹山〜広河内岳の縦走路は、眺めも良く静かでとても良い山域だと思います。せめて、登り1,500mくらいで稜線に出て欲しいところだけどww 良い山行が出来ました。
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