安達太良山


- GPS
- 02:12
- 距離
- 5.2km
- 登り
- 358m
- 下り
- 362m
コースタイム
- 山行
- 1:58
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 2:05
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
残雪あり、チェンスパ不要レベル |
写真
感想
【夜明け前の急襲と、安達太良への序曲】
漆黒の闇を切り裂き、深夜バスは郡山駅へと滑り込んだ。予定より30分も早い到着。しかし、その早着は束の間の優越感に過ぎない。冷え切った体で朝食を求め彷徨うも、「すき家」の灯は見えず、辿り着いた「なか卯」で朝定食大盛りを貪り食った。
夜が明けると共に、レンタカーのハンドルを握り、次なる戦場へと向かう。しかし、都市の覚醒を告げるかのような通勤渋滞が、私の行く手を阻んだ。約束の時刻より1時間遅れ、ようやく登山口に到着。平日だというのに、駐車場はすでに多くの車で埋め尽くされていた。
【ゴンドラの誘惑と、荒涼たる頂への道】
焦燥に駆られながら身支度を整え、私は迷わずゴンドラへと乗り込んだ。眼下に広がる景色を一瞬で置き去りにし、あっという間に山頂駅へ。ここからが本当の戦いだ。
最初こそ歩きやすい木道が続いたが、やがて足元は泥濘と化し、行く手を阻む。さらに、白く輝く雪渓を慎重にトラバースし、荒涼とした岩の斜面を登りきると、突然、視界が開けた。先行者たちは皆、岩陰に身を潜め、束の間の休息を取っている。しかし、私に休む暇はない。最後の岩場を無休憩で駆け上がり、ついに山頂へ。
そこには、息をのむような絶景が広がっていた。はるか眼下に外界の営みが広がり、隣の山へと続く稜線を歩く者たちの姿も見える。だが、感傷に浸る時間は許されない。次なる山が私を待っている。名残惜しさを胸に、私はすぐに下降を始めた。
【天啓と選択、そして次なる冒険へ】
下山はあっけないほど早く、瞬く間に山頂駅へと舞い戻った。泥にまみれた靴を洗い清め、再びゴンドラに乗り込む。ふと、空を見上げれば、磐梯山へ向かうべきだったかという、ある種の天啓のような思いがよぎった。だが、私は楽な方を選んだのだ。
こうして、安達太良山での冒険は幕を閉じた。しかし、物語はまだ終わらない。私の山旅は、二本目へと続いていく。
ゴンドラリフト利用往復1800円(モンベル割引)
一箇所雪道ありますが登山靴ならチェンスパ不要でした。
ぬかるみでドロドロになりますが山頂駅に靴洗い場ありありがたい
山バッジは売店にあり
2025/5/22(木)〜5/25(日)
名古屋5/22→5/23郡山駅 深夜バス7時着(30分前着)9500円、独立3座
郡山駅→安達太良山 レンタカー8:00〜
安達太良山ロープウェイ 往復1800円モンベル割
安達太良山→那須岳 レンタカー
那須岳ロープウェイ 1800円
那須岳→5/24磐梯山 レンタカー
磐梯山→会津若松 レンタカー
会津若松→郡山駅 レンタカー
郡山駅→5/25名古屋 深夜バス10000円独立3座
安達太良山が深田久弥の著書『日本百名山』に選定された理由は、主に以下の3つの基準を満たしていたためと考えられます。
* 山の品格: 深田久弥は、誰が見ても立派だと感嘆するような、厳しさ、強さ、美しさといった「山格」を持つ山を重視しました。安達太良山は、東側からはなだらかな稜線と広い裾野を持つ穏やかな表情を見せる一方、西側からは爆裂火口が開いた荒々しい姿を見せるなど、多様な表情を持つことが評価されたと考えられます。
* 山の歴史: 古くから人間との関わりが深く、崇拝され、山頂に祠が祀られているような歴史を持つ山が選ばれました。安達太良山は、万葉集にもその名が詠まれるなど、古くから人々に親しまれてきた歴史があります。また、詩人・高村光太郎の妻、智恵子のふるさととしても知られ、高村光太郎の詩「樹下の二人」や「あどけない話」にも「阿多多羅山」として登場するなど、文学的な歴史も深く、多くの人々に愛されてきました。
* 個性のある山: その山だけが持つ、他に類を見ない顕著な個性を持つ山が選ばれました。安達太良山は、独特の「乳首」と呼ばれる山頂の岩場や、広大な爆裂火口「沼ノ平」の荒涼とした景観が特徴的です。また、山麓には岳、中ノ沢、沼尻、野地、あだたらなどの温泉が点在し、通年営業の「くろがね小屋」では温泉も楽しめるなど、その個性は際立っています。
これらの基準に加え、深田久弥自身が安達太良山に実際に登頂し、その魅力を肌で感じたことも選定の大きな理由となっています。特に高村光太郎の詩に感銘を受け、自らも安達太良山を遠望し、その気持ちを重ね合わせたことが著書に記されています。
安達太良山は、これらの理由から、深田久弥が選んだ「日本百名山」の一つとして、その名を刻むことになったのです。
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