上越国境越え(土合〜朝日岳〜蓬峠〜土樽)


- GPS
- 18:47
- 距離
- 19.6km
- 登り
- 1,797m
- 下り
- 1,866m
コースタイム
- 山行
- 7:00
- 休憩
- 0:41
- 合計
- 7:41
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
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アクセス |
写真
感想
■ 計画
先シーズンくらいからやりたいと思っていた上越国境越え。厳冬期に行きたい気持ちもあったが、リスクを考えてまずは春だろうということでこの時期を狙っていた。
当初は日曜の天気が悪い予報だったので、最悪日帰りで土合から蓬峠超え、というのも考えていたが、徐々に日曜の天気が良い予報に変わっていったので、白毛門から巻機山までを目標ルートにしつつ、馬蹄形を回って蓬峠から土樽、もしくは土合に戻るなど、状況によって様々なルートを取れるように考えた。
■ 山行1日目
● 土合から白毛門
登山口周辺は雪が積もっていたので、こんな感じが続けば良いなと思っていたが、すぐに雪切れとなり夏道が出てくる。スキーを背負ってスキーブーツだと全くスピードが上がらないが、淡々と登っていく。
樹林帯を抜けると気温は高く日当たりも良く、かなり汗をかいてしまった。
そして、頂上への急登に差し掛かると、先行していた登山者が、1人、2人と引き換えしてくる。クラックが酷くて戻ってきたようだ。
実際クラックは大きく、剥がれたところはブッシュや泥でこれも登りにくい。上部にはまだ雪庇が残っているのでいつ崩れてくるかもわからない。
何度か行きつ戻りつしてここだけで2時間かけてなんとか突破。
●白毛門から笠ヶ岳
だいぶ時間がかかってしまったが、白毛門で難所を越え、ここからは比較的なだらかな稜線になる、、、と思いきや、笠ヶ岳への登りもクラック地獄。
日は長いので、夕方までかけて朝日岳までとも考えたが、白毛門の先にあったテントの主が空身で様子見に行ったようなので様子を聞くと、この先もやはりクラックがひどいとのこと。
ここまでそこそこリスクを取ったので、ここは安全側に倒そうとここで泊まることにした。
■イグルーづくり
想定では朝日岳の先、宝川分岐あたりは広くて良いんじゃないかなと思っていたが、笠ヶ岳山頂に雪はない。先に進むとまた稜線になるので場所選びが難しそう。
クラックは走ってるし雪は少ないが、避難小屋の前でイグルーを作ろうとブロックを切り出してみる。が、2段ほったところでブッシュにあたってしまった。
深く掘れないのであれば広めに作るしかない。そうすると天井まで作るのは難しいので天井はタープで覆うことにした。
が、この時間帯あたりから風が出てきてあっという間に強風になった。バタバタいうタープをなんとか抑え、3時間ほどかけてなんとか寝れるかな、くらいのスペースは作ったがこの強風で朝まで持つかは怪しいし、持ったところでほとんど眠れないだろう。
負けた気はしたが、作ったことに意義があると言い聞かせ、明日を優先し、避難小屋へと逃げ込んだ。
■2日目
●笠ヶ岳から清水峠
2日目もやはりクラック地獄は続く。暑さがないのとちゃんと寝て体力は十分回復したので、初日よりは安定したペースで朝日岳へ。
ここからは下り基調なのでやっとスキーを履くが、クラックや雪切れあり。ジャンクションピークを超えて少し行くと清水峠までの下りは広い稜線で、大きなクラックもない。が、この時間帯はガスが濃く、ルートを確認しながら慎重に降りていった。
●清水峠から蓬峠へ
前日夜に気付いたのだが、モバイルバッテリが充電されていなかった。しばらく使ってなかったので放電されてしまったのかもしれない。
なので、二日目は当初よりバッテリ温存策を取るべきだったのだが、視界がないなかで広い稜線でのルーファイは難しく、実際何度か方向を外れ、GPSに頼らざるを得なかった。
しかもどこかで画面タッチミスをしたようで、気がつくとフラッシュライトが点きっぱなしになっていた、、、
あっという間にバッテリが減ったため、ある程度行ったところで電源を切った。が、時すでに遅く、このあと何度か電源を入れたが、一旦起動はするものの、GPSを掴む間もなく強制終了してしまった。
というわけで、ここから先は地図なし。夏山で馬蹄形を回ったことはあり、稜線を進むだけだというのはわかっていたので、記憶を頼りに進んでいく。
夏道が出ているところが多かったが、ところどころは雪で埋まっていて、雪が切れると夏道を見失って、藪漕ぎをしてなんとか復帰したりして進んでいった。
●蓬峠から土樽
当初の想定では蓬ヒュッテまでは行かず、シシゴヤノ頭方面から蓬沢右岸を行こうと思っていたのだが、地図がなく地形がわからないのでまずは蓬ヒュッテへ。
右にトラバースしたあと、夏道を逸れて滑走モードへ。やっと楽しめる斜面に出会えた。
最終的に林道は右岸なので右岸を行こうと思っていたが、右岸には崖がある。これは年始にも行ってこのときは右岸の高い位置にいたので乗り越えられたが、中間尾根に乗っていて、そこまで行くには谷を超える必要がある。
左岸は緩やかそうに見えたので、浅い谷を超えて左岸へ。ここは疎林で気持ちよく滑れた。
その後、沢筋に降りるが沢はそこそこ埋まっていたので最初から沢を行っても行けたと思う。その後何本か支流が合流し、沢割れ。危ういスノーブリッジをわたったりしつつ林道に乗って土樽へ。
スマホが使えないと土樽の駅の場所がどこかもわからないが、そこはなんとかオンサイトできたw
■まとめ
目標の巻機山には届かず、イグルー泊も断念、スマホバッテリ切れで地図なし山行と失敗の多い山行だったが、避難小屋泊や蓬沢滑走などバックアッププランを考えていたので想定の範囲内にはなんとか収まった。
蓬沢がガスってたらだいぶ苦労したと思うが、見通し良かったので最後に少しだけでも気持ちよく滑れたのは良かった。
板を背負ってスキーブーツで歩くことの大変さも嫌と言うほど実感したので、今後こういう山行するならもうちょっと道具も考えないとなぁ(Skimo装備ほしい)。
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