ツツジオ谷〜湧出岳〜細尾谷


- GPS
- 04:32
- 距離
- 10.1km
- 登り
- 924m
- 下り
- 808m
コースタイム
- 山行
- 4:03
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 4:40
天候 | 晴れ,曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
前回 祖父の白馬登山記をまねて大正時代風に歴史的仮名遣い (と旧字体の漢字) で書いてみたが、文章を書くということは知識人の特殊技能という面があっただろうことを感じさせるなど、非常に興味深かった。戦後 簡略化し、誰にでも読み書きしやすいものに作り替えたことの代償として、千年以上使ってきた文化の大事な部分を捨ててしまったのではないかと感じた。現代では昔の文章はますます読みにくくなっただろうし、また同音異義語が増えたことも大きなマイナス点ではないかと思う。
つまり昔は、発音自体は今と変わりがなかったとしても、ひらがなで書くと異なり、もとは別の発音であったことが分かっていただろうということ。例えば「家事」は「カジ」、「火事」は「クヮジ」と別であるように。
今回も大正風で。山登りしている時には言文一致以前の文章に挑戦してみようかとも思ったが、古語辞典を調べながら書くと時間がかかりそうなのでやめた。
今回も読み直すたびに現代仮名遣いで書いてしまっているなど、アラがボロボロと出てくるんだろうなぁ…。
***
今回も金剛山の歩いたことのない道を行く。登りはツゝジオ谷、下りは細尾谷。山頂部の行程は、先々週,團體さんが居た為,寄る事が出来なかつた湧出岳山頂から、フクジユソウが咲いてゐるといふちはや園地の遊歩道。一の鳥居からちはや園地までは先々週と同じ道となる。
先々週と同じくバス停には出発二十分前に着いたが、バスを待つてゐるハイカーは先々週とは違つて僅か数人だつた。又,先々週は出発五分前位にしかバスは来なかつたが、今回は私が着いた時に丁度バスが来て,乗り込むことが出来た。座つて出発を待つことが出来た為,気分的にも楽だつた。又,今回はバスが満員にならなかつたのも意外だつたが、雪が無くなり、花にはまだ早い中途半端な時期といふことだらうか。
登山口からスタートするのは,二〇一二年五月、カトラ谷を登つた時以来の十三年ぶりだ。
驚くべき事実発覚! ヤマレコの過去の記録を見てみると、其の一週間後に、細尾谷〜ちはや園地〜タカハタ谷といふルートを歩いてゐるではないか。細尾谷は初めてではなかつたのだ ------。ちはや園地の遊歩道 (しやくなげの路) を歩いた記憶は此の時のものだつた。
トイレを借りた後、車止めの前を右折。すると前方から若い男二人組 (日本語堪能な中國人であつた) が来て、行き止まりになつてゐるから引き返して来た,と云う。ツゝジオ谷・タカハタ道の取り付きに行つて見ると、登山道ではない旨の注意書きがあつた。彼等はこれを見て引き返して来たのかと思つてゐると、彼等がやつて来た。行けるだらうといふことで,暫く彼らと共に歩くことになつたが、傍で鳴くミソサザイの観察をする為に立ち止まり、彼等に先に行つて貰つた。
ツゝジオ谷の道は「山と高原地圖」に登山道として示されてゐない。確かにちよつとした難所の有る道だが、しつかりとした装備と其れなりの体力があれば問題ない。寧ろワイルド感があつて樂しい道だ。唯,少しだけ期待してゐた花は全く見られなかつた。
樂しい道とは云え、二ノ瀧を過ぎた辺りだつたか、瀬を離れ,山道を辿る所、小道が入り組んでゐて道が判り難かつた。地圖アプリの乱れも要因だと思ふが、前に居ると思つてゐた二人組が何時の間にか後方に居て、彼らも「道が判らない」と言つてゐた事からしても,矢張り判り難い所だつたことに間違ひないだらう。
谷筋を登り切り,半ば強引に登山道に合流。トイレを借りた後,湧出岳方面へ。ひと月前は葛木神社への坂道がアイスバーン化してゐて “難所” だつたが、雪がなければ単なる坂道だ。
葛木神社参拝後、湧出岳へ。先々週は團體さんが休憩してゐたので,三角點を見られなかつたが、今日は誰も居ない。気兼ね無く撮影が出来て大いに満足の筈だが、こんな事が出来ない位で悔しく思つてゐたのかといふ變な気持ちもしてゐた。
腹が減つた。ちはや園地へ。しかしこの抉れた下り道は難路だ。然もぬかるんでゐて足を取られ、靴や手袋を汚して仕舞ふ。
右手に展望臺を見て,其の儘,ちはや園地の広場を目指し舗装路を下つたが、地圖アプリの進路は展望臺のある小広いスぺースを通るやうだ。展望臺の下にある木製ベンチで腹ごしらへをする。
此処から西に遊歩道が延びてをり、四季折々の花が見られるやうだ。立派なカメラを持ってゐるハイカーがチラホラ居た。
廃線となつたロープウェイ駅を過ぎると、其の場所はあつた。土手にズラツとフクジユソウが咲いてゐる。数人のカメラマンたちが思ひゝゝにシヤツターを切つてゐるが、曇つてゐるからだらう、殆ど花を閉じてゐるのは残念だつた。
「しやくなげの路」を歩いてみたが、他に咲いてゐる花はなかつた。しかし聽くところによると、セツブンソウやユキワリソウ (オオミスミソウ) などが咲くとのこと。是非見てみたいものだ。
「山と高原地圖」に「金剛山遊歩道」と書かれた北への水平道を行く。先々週使つた,一の鳥居前に通ずる道に合流し、程なく、先々週,間違つてとつてしまつた細尾谷の下り口に着く。下り口には大きな段差が有り注意を要するが、その後暫くは比較的樂な道。此処で今日初めて氷の塊を見た。
水場が現れると,その後は浅瀬となり、浅瀬の石を飛びながら進まなくてはならぬ箇所もあったりするが、特に危険個所はない。
二〇一二年五月の記録には、細尾谷は「山と高原地圖」に実線で書かれてゐたので 整備された道かと思つてゐたが、自然の谷道で嬉しかつたとある。またラショウモンカズラ、フタバアオイ、カタクリ、クリンソウ、ヤマブキソウなどが見られたと。それなのに記憶になかったとは如何にも勿体ない -----。
林道に出、樂しい山行は終了。トイレ前で靴の汚れを落とし、バス停へ。三十分ほど待つ間に金剛山の地圖を見、次回の作戦を練る。しかし行つたことのない道とちはや園地に寄ること、交通の利便性などの折り合いをつけることは簡単なことではないナァ -----。
歴史的仮名遣いは最近のAIを駆使していったら簡単にできそうやけど、どうなんやろね。それにしてもフクジュソウかわいいな。
ところで AIで歴史的仮名遣い、なるほどぉ。旧字体、大正風とか、いろいろ試してみると面白いかもしれん
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する