粟ヶ岳《日本三百名山》
新潟県
山キチどん
- GPS
- 03:52
- 距離
- 20.6km
- 登り
- 1,688m
- 下り
- 1,765m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2006年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
下山口：加茂七谷温泉から送迎バスでJR信越本線加茂駅 |
| その他周辺情報 | 加茂七谷温泉美人の湯\700 |
写真
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北峰山頂より
權ノ神岳山頂より
感想
季節は真夏、暑くなる前に登ってしまおうと4:15に予約したタクシーに乗った。五十嵐川沿いのR289を走るが、どこまで行っても越後平野の広がりが続き山は迫ってこない。運転士によるとこの道は会津に抜けるルートだが、道は繋がっていないそうだ。左手の川沿いに垂直に切り立った八木鼻(272m)が姿を現した。以前はロッククライミングをする人もいたが今は禁止されていると言う。更に2.5�劼曚描�り、1合目の駐車場まで入った。深夜割増もありタクシー代は7,090円一人では痛い出費だった。
タクシーを降りると早速ブヨが纏わり付いた。噂どおりの虫の多さだ。標高は僅か110m、低山ながら標高差は1,200m近くを登ることになる。防虫ネットを被り、登山届を出し登り始めた。夜明け直後の涼しさの中、整備された登山道を登った。1合ごとに合目表示があり目安になる。沢沿いの登山道から尾根に取り付くと急登となった。標高410mまで来ると水場があった。左に10mほど入ると流量のある沢、“薬師の水”と言われる水場だった。一口飲むと美味しいので、旅館で入れてきた水道水を捨てて入れ替えた。さらに尾根筋を500m程行くと粟薬師の祠のある広場に到った。左手には小奇麗な避難小屋もあるが、この程度の山では泊る人は余りいないだろう。
粟薬師から少し登ると粟ヶ岳南峰から東に延びる尾根に乗り上がった。分岐になっていて左は小俣川に下りる道が続いていた。三十三丈滝の指導標があるが、遥か谷底で全く見えない。暫く進むと左の小沢に“天狗の水場”がある。水は十分あるのでパスするが、暑さで水の消費が進んだ。8合目のピークで漸く1,080mだ。それにしてもこの季節の低山はきつい。
ここまで来ると粟ヶ岳は指呼の間となり正面に張り出した南峰の左に聳えていた。まだ標高差は200m余りあり、西尾根の山陰で直射日光は当らずに来られたが、太陽はいよいよ稜線に顔を出し暑くなり始めた。“牛の背”と呼ばれる稜線は一寸した岩場で両側が切り立っている。”馬の背“よりは広いと言う意味だろうか? 登山道は南峰(1,190m)を巻いているので登山道はないものかと探すが樹木と笹が蔽い手強そうだ。暑さで木藪を突破する気にもならずパスしてしまった。ああ軟弱!
南峰の肩は9合目、一息入れて最後のひと登りで粟ヶ岳(1,293m)山頂に到着した。展望は良く360°見通すことができるが、霞んで遠望は良くなかった。方向指示盤と2等三角点「粟ヶ嶽」、それに鐘があり登頂を祝して打ち鳴らした。平成15年5月に登った守門岳、浅草岳が辛うじて判別でき越後の山に来たことを実感した。
粟ヶ岳本峰から北に中ノ峰(1,264m)、北峰(1,240m)と300〜400mの間隔で続いている。なだらかな稜線でヤマアジサイやハクサンボウフウらしき花が咲いていた。中ノ峰は360°の見晴らしだが山頂標識はない。北峰まで来ると振り返って粟ヶ岳を望み、縦走路の先の方には權ノ神岳、白山が展望できた。北峰では砥沢ヒュッテを経由して中央コースと大俣コースに下るルートが分岐していた。そちらは一般ルートのようだが、これから目指す北への縦走路は酷い藪だ。潅木の枝が被さり、笹や草が濃い。足元の踏み跡を捜して辿るが、結構うんざりした。200m位下って少し登り返すとなだらかな山頂域が続き、もう一度下り急登路を登り詰めて權ノ神岳（ごんのかみだけ1,122m）に到った。北峰からここまで1.7�劼�1時間かかった。3等三角点「柴倉」は標識の裏に隠れていた。山頂の先端に展望所があり粟ヶ岳の展望が得られた。
權ノ神岳を北西に進み次は宝蔵山(895m)を目指すが4.5�劼發△襦Ｆ擦倭衒僂錣蕕咲�深く、随分下ってしまった。最低鞍部の600mまで下り300m近くを登り返さなければならない。太陽も高く上がり暑さでヘロヘロになってきた。高柳川から登ってくるルートと合する地点では、更に枝分かれし5差路になっていた。指導標が壊れて地面に置かれていた。全方向を指示している訳ではなく、方向を見極めやや広めの道を進んだ。それにしても歩いて来た縦走路はとても道とは思えない藪だった。
ヘロヘロになり宝蔵山(895m)山頂に着くともう熱中症寸前か、力が出ない。大休止を取り、クールダウンすると少し回復した。後は下るだけ、この先に白山(1,012m)という存在感のある山が聳えているが片道2〜3�劼△螢團好肇鵑垢訛領呂呂覆気修Δ澄�西に延びる尾根を下り、雨池山を目指した。雨池山(462m)は山頂がはっきりせず高度計で山頂らしきところを特定した。地形図にも載っていない送電鉄塔から登山道は中大谷へ下りているが、温泉に行きたいので上高柳に下りたい。これも地図にない南に続く林道を下った。予想通り高柳川に出合い上高柳へと通じていた。集落の中を通り下高柳から加茂川沿いを少し遡ると加茂市営の“美人の湯”に到着し山行を終えた。それにしても暑かった!
そして風呂に入ってびっくり、足から出血が! なんと蛭にやられていた。事前情報を仕入れていなくて全く無防備だった。ヒルは落ちてもういなかったが、初めてヒルの被害にあってしまった。解っていれば山岳会大杉流のキンチョール作戦もあったのだが・・・
ゆっくり入浴し、今日だけ半額の生ビールとラーメンで寛ぎ、温泉の送迎バスで加茂駅へと向かった。16:02発の“北越8号”に乗り富山へ、4月に開業したばかりの富山ライトレールに初乗りして岩瀬浜まで往復してきた。最終のサンダーバードで帰京した。
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