記録ID: 7843561
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ハイキング
奥武蔵
高野倉御堂山 ゴ・ドーハンの山旅 四國霊場・百観音・百地蔵
2025年02月23日(日) [日帰り]
埼玉県
godohan
体力度
1
日帰りが可能
体力度について
- GPS
- 06:19
- 距離
- 9.0km
- 登り
- 260m
- 下り
- 271m
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| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年02月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
一部バリを歩いています。 |
写真
高野倉御堂山、やっと来れました。すでに石塔が並んでいるのが良く見えます。登山口
登山口？参道入口？の一寸上方に大乗妙典廻國塔(文政八酉年,1825)、これは江戸期の物で“ひでさん”とは直接の関係は無し。
右側面「明治廿三年十二月建之(1890) 助力 高野倉中」、この石標があるので、隣から始まる石塔群が四国霊場の物と思られがちですが、
2/23 8:28
右側面「明治廿三年十二月建之(1890) 助力 高野倉中」、この石標があるので、隣から始まる石塔群が四国霊場の物と思られがちですが、
まずは青石に地蔵尊像が線刻された石塔が並ぶ百地蔵のエリアですね。
案内板の表記も間違っているようです。大師像が2基ほど混ざっていました。
百地蔵の最後は少し大きめの親分的存在？、背面には「明治三十八年八月(1906) 願主 山��ひで」とあります。その隣には、
簡素な覆屋に丸彫りの地蔵尊像、これはひでさんの奉納ではありませんが、何らかの影響は受けたかもしれませんね。
台石には「宝暦十二壬午天三月吉日(1762) ＜カ＞奉造立地蔵尊 武�犯羇觀換睫鄙丗�/助力村中」、こういう土地柄だったから百地蔵なども奉納できたのかもしれません。
2/23 8:33
台石には「宝暦十二壬午天三月吉日(1762) ＜カ＞奉造立地蔵尊 武�犯羇觀換睫鄙丗�/助力村中」、こういう土地柄だったから百地蔵なども奉納できたのかもしれません。
その地蔵尊の左方に「百地蔵建立之由縁」碑がありました。さらに左には三界萬霊塔「明治二十三年三月(1890) 施主山��ひで」
… 明治三十八年八月吉辰(1905) 比企郡亀井村大字高野倉 百地蔵尊建立誓願主 山��ひで 時年七十八」
背面「助力 大字高野倉中 小川町大字下里 石工 清水作太郎」下里といったらもちろん青石ですね！納得です。
その先には阿弥陀堂があります。『猫の足跡』さんによると、かつて今の集落センターあたりにあった正園寺持の御堂だったようです。
その手前にあった大きな石塔に、とても大きな地蔵尊線刻像がありました！
さらに銘を確認すると「奥州南部宇曽里利山地蔵大士御影」とありました。どうやら恐山の地蔵尊を勧請したようです。背面には「明治三十八年八月 願主 山��ひで」
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2/23 8:49
さらに銘を確認すると「奥州南部宇曽里利山地蔵大士御影」とありました。どうやら恐山の地蔵尊を勧請したようです。背面には「明治三十八年八月 願主 山��ひで」
先程の覆屋の地蔵尊の右手に「四國八十八箇所石塔造立由縁」碑があり、ここが四國霊場エリアの入口のようです。「明治二十三年三月 比企郡亀井村大字高野倉 造立誓願主山��ひで敬白 時年…＜剥落＞」
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2/23 8:36
先程の覆屋の地蔵尊の右手に「四國八十八箇所石塔造立由縁」碑があり、ここが四國霊場エリアの入口のようです。「明治二十三年三月 比企郡亀井村大字高野倉 造立誓願主山��ひで敬白 時年…＜剥落＞」
四國エリアはやはり同行二人で2基が1セット。左は大師像(線刻又は浮彫)にその下部に願主銘、紀年銘がある場合も。右は札所の番＜者ん，バン＞数、メインの御本尊と寺院名、さらに小さく次の札所への距離があります。
2/23 8:55
四國エリアはやはり同行二人で2基が1セット。左は大師像(線刻又は浮彫)にその下部に願主銘、紀年銘がある場合も。右は札所の番＜者ん，バン＞数、メインの御本尊と寺院名、さらに小さく次の札所への距離があります。
それでは見る阿呆になってお遍路しましょう！「阿波国 一者ん(番) 二者ん十り 釈迦如来 (霊山寺)」
ここから南国土佐です、「土佐国 二十四(番) 虚空蔵菩薩 （最御崎寺）」巡拝路は九十九に山頂めざして登っていきます。
ここが大師堂跡でした。「四國八十八箇所石塔造立由縁」「百地蔵建立之由縁」碑にある山崎ひでさんの生い立ちや事績が簡潔に述べられています。
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2/23 9:19
ここが大師堂跡でした。「四國八十八箇所石塔造立由縁」「百地蔵建立之由縁」碑にある山崎ひでさんの生い立ちや事績が簡潔に述べられています。
H16年まで大師堂や堂守の家が建っていたそうです。茶屋もあったそうな。残された手水鉢「奉納 明覚田中 願主柿沼兵蔵 明治二十六年四月三十日(1893)」
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2/23 9:20
H16年まで大師堂や堂守の家が建っていたそうです。茶屋もあったそうな。残された手水鉢「奉納 明覚田中 願主柿沼兵蔵 明治二十六年四月三十日(1893)」
巡拝路に戻って登って行くと、途中に分岐がありました。右に行くと百観音エリアになるようですが、まずは四國お遍路(笑)を続けます。
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2/23 9:26
巡拝路に戻って登って行くと、途中に分岐がありました。右に行くと百観音エリアになるようですが、まずは四國お遍路(笑)を続けます。
♪伊代はまだ〜と思っていたら、ここから伊予です。「伊豫國 四十(番) 薬師如来 (観自在寺)」
五十一番の先が山頂部のようです。小平地にベンチと2基の大黒天石塔がありました・
「開運百大黒天」背面に「大正十二年(1923) 山��ひで遺志二因リ養嗣子茂八建之」
天涯孤独になったひでさんが御仏の加護を得んと四国霊場、百観音、恐山地蔵尊を勧請し、養子に迎えた茂八さんも立派に跡を継ぎ、そのお二人の建てた大黒天が祀られています。
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2/23 9:53
天涯孤独になったひでさんが御仏の加護を得んと四国霊場、百観音、恐山地蔵尊を勧請し、養子に迎えた茂八さんも立派に跡を継ぎ、そのお二人の建てた大黒天が祀られています。
お遍路に戻ります(笑)、コースは別ルートで下って行くようです。
珍しい御本尊がありました！「五十五(番) 一リ二丁 大通智證佛 (南光坊)」
妙にうどんが食べたくなった思ったら、「讃岐國 六十六(番) 二リ半 千手観音 (雲辺寺)」
六十九番の先は百観音エリア、下段奥が坂東、手前が秩父、そして上段が西國霊場ですがこちらは後ほど詣ります。
四國霊場のスタート地点に戻りました。お遍路コースは九十九に山頂を周回し、その内に百観音エリアがあるようです。次はそちらへ向かいます。
2/23 10:14
四國霊場のスタート地点に戻りました。お遍路コースは九十九に山頂を周回し、その内に百観音エリアがあるようです。次はそちらへ向かいます。
先程の大師堂跡上の百観音分岐に来ましたが、まずは童女菩提の地蔵尊がありました「大正五年八月吉日(1916) 山��秀雄」
一番の石塔の側面に「明治二十六年(1893) 坂東入口」とあります。正面には札所番数、寺院所在地、御本尊とその伝作者、そして御詠歌があります。
2/23 10:19
一番の石塔の側面に「明治二十六年(1893) 坂東入口」とあります。正面には札所番数、寺院所在地、御本尊とその伝作者、そして御詠歌があります。
「秩父札所一番志まぶてら 行ぎ(行基)作 正観世音 (御詠歌)」
こちらの秩父霊場の建立は「明治廿七年(1894)」のようです。
「廿三番おが(小鹿)坂のおんがくじ(音楽寺) 弘法作 正観世音（御詠歌）」
「廿八番はしだて(橋立) こうぼう(弘法)作 馬頭観世音（御詠歌）」
「丗二番はんにや(般若)のほうせうじ(法性寺) 行ぎ作 正観世音 （御詠歌）」
「丗四番水くぐりすいせんじ(水潜寺) でんげう(伝教)作 千手観世音（御詠歌）」百番の結願になります。ということは…
百観音エリア、左に下段手前が秩父34番、そして右の上段手前が西國1番になります。上段手前が百観音エリアのスタートで、馬蹄形に下段の坂東霊場、そして秩父霊場を巡って結願ゴールとなるようです。
2/23 10:48
百観音エリア、左に下段手前が秩父34番、そして右の上段手前が西國1番になります。上段手前が百観音エリアのスタートで、馬蹄形に下段の坂東霊場、そして秩父霊場を巡って結願ゴールとなるようです。
それでは西國霊場を巡ってみましょう。1番の側面に「西國三十三番札所」とあります。
「十六番山志ろ(城)のせい水じ(清水寺) 大師作 千手観世音（御詠歌）」「十七番山志ろ(山城)六者ら(六波羅)堂 くうや(空也)上人作 十一面観世音（御詠歌）」空也最中が食べたくなりますね！
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2/23 10:52
「十六番山志ろ(城)のせい水じ(清水寺) 大師作 千手観世音（御詠歌）」「十七番山志ろ(山城)六者ら(六波羅)堂 くうや(空也)上人作 十一面観世音（御詠歌）」空也最中が食べたくなりますね！
西國霊場結願の33番、この先馬蹄形に左に下ると坂東、秩父霊場です。急ぎ足でしたが、百地蔵、四國霊場、百観音の配置がだいたい分かりました。
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2/23 10:54
西國霊場結願の33番、この先馬蹄形に左に下ると坂東、秩父霊場です。急ぎ足でしたが、百地蔵、四國霊場、百観音の配置がだいたい分かりました。
お遍路を終えて、左の御堂山と谷津田を挟んで隣の八幡社へ向かいます。
八幡社御神木のイチイガシ、樹齢400年とも600ともいわれるが、埼玉には天然分布しないようで植栽されたものみたいです。
右が社殿に直登する男坂、確認したいものがあるので、左の女坂へ。
yumeiziさんのレコではかろうじて「御嶽神社」と読めましたが、現在はもう読めなくなっています。確証はなく、感覚的ではありますが「みたけ」だと思います。
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2/23 11:05
yumeiziさんのレコではかろうじて「御嶽神社」と読めましたが、現在はもう読めなくなっています。確証はなく、感覚的ではありますが「みたけ」だと思います。
高野倉八幡神社、『猫の足音』さんによると、明治以前は正圓寺持ちの鬼子母神神社だったみたい。
立派な林道に出ました。出口には立入禁止の看板がありました。
おそらく不法投棄防止のための措置だと思います。
おそらく不法投棄防止のための措置だと思います。
門林沼、工事中の現在は貯水量が少ないですが、ときがわ町の「ٴ防災重点農業用ため池」(決壊したら人的被害を与えるおそれがある)に指定されているみたい。
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2/23 11:25
門林沼、工事中の現在は貯水量が少ないですが、ときがわ町の「ٴ防災重点農業用ため池」(決壊したら人的被害を与えるおそれがある)に指定されているみたい。
対面の山際に庚申塔「文政九丙戌歳十一月吉日(1826)」と、
「辯財天 前大乗九十三翁愚禅/文政七甲申天三月吉日(1824) 玉川郷(仲寺 上市)講中」、その裏手から山際を進むと、
神社がありました。社殿の裏手はG場、正面に石段の参道がありました。
左折すると高野倉ふれあい自然公園に向かう地点で右折して、谷津田沿いのダート道を行くと
G場のフェンス際に「番匠」131.2 m三等三角点がありました。
谷筋に入ったら、これが大失敗の激藪、横着して一眼を肩に懸けたまま突破したら、レンズキャップが無くなっていました(泣)
これがNimaさんのレコで観た“一休さん”の橋ですね(笑)、お宮が見えますが、やはり弁天様なんでしょうね。巳年なので参拝したかったなぁ。
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2/23 12:34
これがNimaさんのレコで観た“一休さん”の橋ですね(笑)、お宮が見えますが、やはり弁天様なんでしょうね。巳年なので参拝したかったなぁ。
大亀沼、先程の弁天島？が見えます。周辺は万葉集に詠まれた大谷ヶ原ということで歌碑もありました。
沼を周回できそうな道にお山に向かう踏み跡があったので行ってみました。
「大谷」134.3 m四等三角点と浅間社と思われる石宮がありました。
石段の脇に大型の板碑がありました。阿弥陀三尊種子、「逆修」とあります。残念ながら紀年銘は剥落しています。
右手奥の石宮、宇气母智命(保食神)が祀られているようです。稲荷社として信仰されているのかな。
六地蔵尊の覆屋の裏手には「＜カン＞馬頭観世音」(寛政七年己卯、1795 武州大谷村講中)と
地蔵尊像、台石には「念佛供養塔/文政十一年戊子七月吉日(1828)/武�汎�間郡大谷村念佛講中三十三人 世話人覚圓」
覆屋の左手、こちらにも大型の板碑がありました。阿弥陀三尊種子、紀年銘もかろうじて「嘉歴三年(1328)」と読めます。
覆屋の右手には「＜阿弥陀三尊種子＞奉納大乗妙典六十六部供養(塔) 天下和順 日月清明 寛政元天己酉十月吉日(1789) 武�汎�間郡大谷村 行者覚圓」
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2/23 13:52
覆屋の右手には「＜阿弥陀三尊種子＞奉納大乗妙典六十六部供養(塔) 天下和順 日月清明 寛政元天己酉十月吉日(1789) 武�汎�間郡大谷村 行者覚圓」
それでは六地蔵尊の覆屋内部を拝見します。赤いおべべの地蔵尊(文政元戊寅、1818 武州入間郡大谷村)と小さな板碑、そして
「奉造立六地蔵」紀年銘はあるかどうか確認できず、他に「あまてら(子の権現)」「今市(旧越生の中心部)」の道標銘が見えました。目前は鎌倉街道だったみたいです。
2/23 13:58
「奉造立六地蔵」紀年銘はあるかどうか確認できず、他に「あまてら(子の権現)」「今市(旧越生の中心部)」の道標銘が見えました。目前は鎌倉街道だったみたいです。
中央部の三角峰が弘法山、右奥に弓立山？さらに遠景は笠山〜堂平山方面
江戸期の石燈籠が残っていました。「享和二歳戌秋九月穀旦(1802)」
「鳩川」、初めて知りました。鳩山を流る鳩川、何かいいですね。
百地蔵通りに出た所に馬頭観世音「天保二辛卯歳次八月中旬(1831) 武州比企郡高野倉村 施主山��定(次)郎」
感想
・数年前にyumeiziさんのレコで紹介されて以来、ずっと行きたいと思っていましたがなかなかタイミングがあいませんでしたが、今回やっと実現しました。実際に行ってみると案内板と現在の配置が若干異なっていました。まあ一般の方にはどうでもいい事なのですが(笑) また、百地蔵尊が恐山の御影だとは現地に赴いて初めて知りました。
・小さなお山に夥しい石塔が立ち並び、これが天涯孤独になった一人の女性の発願によるものだと聞くと、その信仰心の厚さとバイタリティーには実に驚きです。また、その財力もさることながら、周囲の人々からの信頼も厚く愛された方だったのでしょうね。信心がかなって何よりです。
・時間があったのでオプションで近くの散策もしてみました。
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