高水三山・川苔山
埼玉県
東京都
山キチどん
- GPS
- 11:11
- 距離
- 27.1km
- 登り
- 2,586m
- 下り
- 2,478m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 9:53
- 休憩
- 2:29
- 合計
- 12:22
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2008年03月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車
下山口：JR青梅線奥多摩駅 |
| その他周辺情報 | 奥多摩温泉もえぎの湯\750 |
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惣岳山北巻道分岐付近より
長尾丸山西稜線送電鉄塔より
日向沢ノ峰南稜線より
感想
青梅線の始発電車に乗り御嶽駅で下車した。昨夜の雨も嘘のように上がり今日も快晴。線路際まで山が迫りお寺の横から直ぐに登山道となっている。傍らにはタチツボスミレが健気に咲いていた。下界は桜が満開で春本番だ。急登で高度を上げると送電鉄塔の処で視界が開け信仰の山、御岳山が真向かいに鎮座。P412で南西の尾根からの道と合流する筈だが標識もなくはっきりしない。稜線のなだらかな縦走路となり、地形図に“関東ふれあいの道”と記された整備の行き届いた道だ。惣岳山直下に巻き道の分岐があり井戸窪と表示があり小さな祠の下には湧き水なのか水が溜まっていた。傍らの大木には注連縄が張られ神域であることを示していた。
惣岳山（そうがくさん756m）山頂広く、大国主命を祀る青渭神社（あおいじんじゃ）が鎮座していた。岩茸石山、高水山を合せて高水三山と呼ばれ、その一峰が惣岳山だ。木立に覆われ残念ながら展望は利かないが北に下り巻道との合流点で北方の岩茸石山、高水山、西の川苔山、本仁田山の展望が得られた。馬仏山を過ぎると岩茸石山の直下、真っ直ぐ行けば山頂に達するが、先ずは高水山に立ち寄るので南麓の巻道を通り東の分岐点へと進んだ。北方が開け秩父の山々の展望が利く。ここにザックをデポし東に張り出した尾根をピストン。
高水山(759m)山頂は電波塔があり樹木の隙間から御岳山、大岳山を展望できた。分岐点に戻り先ほど麓を巻いた岩茸石山（いわたけいしやま793m）に取り付いた。山頂には3等三角点「岩岳」が置かれ北方の展望が広がる。雲取山、武甲山、伊豆ヶ岳、秩父の山々を見通すことができた。山頂標識の余分なねじ穴? の脇に「棒ノ折山」と書いてある。覗いてみると望遠鏡のようにピタリと照準が合い簡単に山座同定ができて面白い。
縦走路を北西方向に下るとすぐに名坂峠に到り、西の谷間の集落大丹波（おおたば・山梨県丹波山村とは別）と東の成木川とを結んでいる。小さなアップダウンを繰り返し視界が開けると奥多摩三山の稜線越しに富士山が顔を出した。もう少し登ると841mのピーク、無名峰と思っていたが“逆川ノ丸”と標識があり一山設けた。山頂からは高水山と岩茸石山を望むことができた。昭文社地図にこの稜線は「スミレ類、ツツジが多い」と書かれているが山頂部でスミレはまだ早く、ツツジよりは馬酔木が目立っていた。
黒山(842m)は3等三角点「古里」が置かれ、木の間越しに少し展望が利く程度。ここからは東京都と埼玉県の都県境尾根で、目指すは棒ノ嶺（ぼうのれい・別名：棒ノ折山969m）。東側の肩に達した所は権次入峠（ごんじりとうげ）で、名栗湖からの道が合流した。名栗湖畔には温泉や駐車場もあり2時間足らずのコースタイムで棒ノ折山に登ることができる。山頂に達すると女性が一人名栗湖から来たと言って休憩中だった。山頂からの展望は素晴らしく武甲山、武川山、大持山など秩父の山々が一望できその向うには赤城山や日光の山々が横たわっていた。
棒ノ折山から関東ふれあいの道は南の尾根を大丹波川に下って行った。西に続く縦走路は人の来ない静かな山域となり、槙ノ尾山(945m)、長尾丸山(958m) と展望のない山を越えると無名の小さなピークが続々現れた。最後の鞍部で有馬ダム有峰湖への下山路が右手に分岐すると日向沢ノ峰(1,356m)への最後の登りとなった。これが結構きつくかなりバテてきた。体調はやはり今一のようだ。
日向沢ノ峰は「ひなたざわのうら」と読ませており「峰」を「うら」とは普通では読めない。雲取山から流れてくる“長沢背稜”は何処までをそう呼ぶのか分からないが、日向沢ノ峰までは確かだろう。山頂からの展望は今までと違って西に続く長沢背稜の山々、雲取山、富士山、三頭山まで一望できた。ここから川苔山までは平成14年に歩いた道、踊平の鞍部（標高1,170m）へと下ると谷を隔てて西側に丸山(1,221m)が存在感を持って横たわっている。地図に登山道はなく気になるが時間的に難しいので横目で見て曲ヶ谷北峰(1,340m)へと進む。山頂標識も無く目の前の川苔山が立派過ぎて、存在感の薄い山だ。
舟井戸方面への道を左に見て鞍部に下りると荒れ放題の小屋があった。昭文社地図に小屋マークがあるがとても使用に耐えない状態。登り返して川苔山(1,363m)に到った。流石にここには人がいる。どこから登ってきたのか10人ばかりが憩っていた。2等三角点「火打石」が置かれ展望は良い。そしてここが今日の最高地点でもある。
鞍部の小屋まで戻り、再び処女ルートに入り曲ヶ谷北峰を巻くように南下した。泥濘んだ悪路の鞍部で山頂からの道と合流し長沢背稜から続く防火帯が切り開かれた道を登り返すと舟井戸(1,240m)に達した。僅かに展望があるだけで山頂標識すらなかった。急なアップダウンを繰り返し大ダワ（980m）まで下った。本仁田山への登り返しもまたきつい。途中にコブタカ山(約1,110m)があり、山頂から鳩ノ巣駅へ下る道が分岐していた。本仁田山(1,224m)は山名と同じ名の3等三角点が置かれている。東の展望があり、朝歩いて来た高水三山を望むことができた。ここから先は花折戸尾根で高度を下げて行った。一寸したピークにチクマ山(1,040m)があり小さな山頂標識が掲げられていた。尾根の先端で花折戸尾と分かれゴンザス尾根に入った。ここからは細点線道だが踏跡はしっかりしている。
真直ぐ日向へ下るつもりだったが、共同アンテナから続くケーブルに沿って行くと奥多摩駅の東にある浄水場の裏に出てきた。最後は恐ろしく急な坂でロープや梯子が連続して慎重に下った。今日こそは温泉に入らなければと、多摩川に沿って旧道を1�卻發�町営の奥多摩温泉“もえぎの湯”へと向かった。露天風呂もありゆっくり汗を流した。奥多摩への下りで張り出していた枝に脛をぶつけたところが大きく腫れあがっていたのに驚かされた。しかしこれが今日の勲章か? 昨日と同じように奥多摩駅から青梅線に乗り川崎市の新丸子で1泊し翌日1日掛けて東海道線普通列車を乗り継いで帰京した。
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