【東北遠征5日目】八甲田山(酸ヶ湯⇒仙人岱⇒毛無岱)と八幡平周遊】



- GPS
- 04:29
- 距離
- 9.6km
- 登り
- 706m
- 下り
- 709m
コースタイム
- 山行
- 3:59
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 4:27
天候 | 八甲田山:早朝濃霧→晴れ 八幡平:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
八幡平見返峠駐車場:登山道近くに有料駐車場 500円 峠から少し下った所に無料駐車場もありました。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
<八甲田山> 【コース状況】 ・雨後は泥濘み、草をかき分けるところもあり雨露で濡れやすい。 ・地獄湯ノ沢付近は火山性ガスに注意! 【水場】 ・仙人岱の水場は水量豊富で美味しいです。 しかし水が出ている所と地面が近いので、ペットボトル等に汲むのは苦労しそう。 カップがあったほうが良いかもしれません。 【トイレ】 ・酸ヶ湯公共駐車場 ・仙人岱ヒュッテ(無人小屋/防災ヘルメット・救急箱・毛布等あり) ・大岳ヒュッテ (無人小屋/防災ヘルメットあり) ・酸ヶ湯温泉公衆トイレ <八幡平> 【コース状況】 ・危険箇所はありません 登山というよりは観光地の遊歩道歩きです。 【トイレ】 ・八幡平見返峠駐車場(レストハウス内) ・見返峠ガマ沼・八幡平分岐 ・陵雲荘 |
その他周辺情報 | <八幡平付近> 【食事】 ・八幡平駐車場レストハウス内(源太カレーが名物のようです) 【温泉】 ・八幡平御在所温泉はとうの昔に廃業になり、今は何もありませんでした。・ |
写真
感想
前日の記録はこちら↓ 東北遠征4日目 弘前〜十和田湖〜奥入瀬渓流〜酸ヶ湯温泉
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-701463.html
【東北遠征5日目 八甲田山と八幡平】
お盆休暇を利用した東北遠征もいよいよ最終日。
2日目に岩手山と一緒に登る予定だった八幡平でしたが突然の夕立で登り損ね、その後もずっと雨が続いたので、最終日で晴れ予報のこの日に八甲田山と八幡平の2座を登ってしまおう!という計画のもと、慌ただしい1日が始まった。
そんな訳で気合を入れてAM3:00起床。
キャンプ場はAM11:00チェックアウトなので、テントを張りっぱなしにしてとりあえず出発…周りの迷惑にならないよう酸ヶ湯登山口の駐車場へ移動してから登山準備を始めた。
そして4:10登山口を出発。
歩き始めはまだ真っ暗闇…辺りは湿度の高い重い空気が充満し、どんよりとした黒い雲が空を覆い尽くしていた。昨夜は雲の隙間からときどき星も見えていたし、これから晴れる予報なのに…この調子じゃ展望は望めないかな…と少々重い足取りになる。
しかし酸ヶ湯駐車場から仙人岱までの登山道はよく整備されて歩きやすかった。
鬱蒼とした樹林帯でほとんど展望はなかったが、雨で抉られ溝になった部分にはふわふわのマットが敷かれていて、それがまた足に優しくて心地よかった。
そして何の変化もない樹林帯を1時間ほど登ると、ようやく視界が開けて地獄湯の沢に出た。ここからは南八甲田山の山並みが見えるそうだが、辺りは真っ白!ガスガスで何も見えなかった。
さてこの頃にはもう明るくなっていたので、ヘッドランプを外し、朝露対策で着ていたレインウエアを脱いで身軽になった。が、これがまた失敗!沢に出たのでもう草地はないものと思っていたが、それは一時的なもので、その後も水分を多く含んだ草むらをかき分けながら進まなければならず、思いの外濡れまくった。
また、この日このルートを歩く初めての第一登山者だったのか、登山道には蜘蛛の巣がいっぱい!ぼ〜っと歩いていると顔に張り付いてくるので、何度も手で振り払いながら歩くほかなかった。
さて、地獄湯ノ沢に沿って岩がゴロゴロした荒涼とした道を登っていきます。相変わらず視界が悪くて何も見えないけど硫黄の匂いが物凄い!辺りに漂うガスは濃霧か?それとも火山性ガスか?八甲田では自衛隊など火山性ガスで何人か命を落としているので、黙々と足早に通過した。
そして湯ノ沢のガレ場を過ぎて、再び朝露まみれの草をかき分けながら登って行くと仙人岱に到着!登り始めてちょうど1時間20分。ほぼコースタイム通りだった。
さてここで時間もないのに仙人岱ヒュッテに寄り道。通る人が殆どいないのかヒュッテまでの道は一層草深く、蜘蛛の巣もたっぷりでしとどに濡れるハメになった。
そして仙人岱ヒュッテを探索。ここは無人の小屋ながらしっかり管理されている様子で、ストーブや鍋、それに毛布・防災ヘルメットに救急箱も常備されていた。
さてヒュッテを出ると、小岳の肩からちょうど朝日が顔を出してきた。と同時に辺りを覆っていたガスも晴れて少し晴れ間も見えてきた。少し嬉しくなりつつ、近くにある水場『八甲田清水(辰五郎清水)』で喉を潤して歩き出す。ここの水は麓の酸ヶ湯温泉の蕎麦店でも昨日飲んだが、雑味無しというかクセのない水でとても美味しかった。
その後は木道を歩き、小岳・高田大岳の分岐を過ぎて大岳を目指す。
余談だが、当初は酸ヶ湯から毛無岱を登り、大岳→小岳→高田大岳→谷地温泉→バスで酸ヶ湯へ戻る、という計画だった。連日の雨のため最終日に八幡平と2座登る計画に変更し今回はこのような短縮ルートになったが、やはり高田大岳まで縦走してみたかったな~という思いもあった。
さて、小岳分岐を過ぎると大岳が目の前に見えてきた。しかもガスも薄くなって朧気にそのシルエットを浮かび上がらせていた。徐々に回復する天候に高まる期待!分岐からも半分藪こぎに近い笹道が続くが、辺りのお花畑や池が疲れを癒してくれた。
そしてアオモリトドマツの樹林帯を抜けると、いよいよ大岳山頂までのラストスパート!今まで散々悩ませていた濡れた草も無くなり、荒涼とした赤岩がゴロゴロとした登山道をひたすら登ります。と、ここで後ろを歩いていた相方が「先に行って山頂で待ってるわ」といって足早に追い抜いていった。まるで「今まで露払いご苦労」と言わんばかりのタイミングが可笑しかった。それにしても森林限界を越えて辺りに遮るものは何もないし、晴れていたらきっととてもよい景色なんだろうな~。
そうして6:20頃、八甲田山大岳に到着!
小岳分岐では晴れそうな勢いだったのに、未だ山頂はガスに包まれて真っ白…なにも見えない!とりあえずおにぎりを食べたり記念撮影をして時間をつぶすも、時折ガスが薄くなって空が明るくなるだけ…上空に青空が見えるタイミングもあったが、完全に晴れるまではまだまだ時間がかかる雰囲気だった。
そして誰もいない山頂で30分程遊んだあとは毛無岱方面へ下山。時間があればガスが晴れるまで粘っていたかもしれないが、これから八幡平に寄り道して東京まで帰らなければならないので、後ろ髪を引かれながら下り始めた。
とりあえず大岳ヒュッテまで下りると、標高が下がったからなのかガスも取れて辺りも明るくなってきた。目の前には井戸岳がはっきりと見え、そして後ろを振り返ってみると……な。なんと大岳方面も晴れているっ!ほんの10分!あと10分粘ってさえいたら、ガスが晴れて景色が見えたのにぃ〜!!
悔しい気持ちを抑えこみ、ひとまずは辿り着いた大岳ヒュッテの探索。
ここはログハウスのとてもきれいな小屋。トイレも綺麗!ここに住めと言われたら住める…というかここに住みたい!と思わせる小屋だった。そして仙人岱ヒュッテ同様に防災ヘルメットなども置かれていた。
さて、そろそろ時間も押してきたので、楽しみの一つだった毛無岱へと向かいます。
大岳ヒュッテから西へ向かい、長い長い階段を降りて毛無岱へ……花の時期は終わってしまったけど、キンコウカが晩夏の湿原を黄色く染めていました。そしてもうひとつ楽しみにしていた風景はというと、やはり八甲田付近はガスにすっぽりと覆われな裾野しか見えず。それでもロープウェイ駅と田茂萢岳方面だけは見ることが出来た。
そして上毛無岱・下毛無岱とそれぞれの展望台で景色を楽しみ、いくつかの長い階段を下って酸ヶ湯温泉へ下山。城ヶ倉温泉への分岐を過ぎると傾斜も緩くなって歩きやすい道になったので、少々小走りになりながら酸ヶ湯温泉を目指す。この頃になると登り始めた他の登山者と多くすれ違うようになった。「もう登ってきたの?早いね〜何時から登ったの?」「……4時から」「朝のうちはガスガスで何も見えなかったでしょ?」という会話を幾度か繰り返す。やはりみんな晴れるのを待って出発したのだろう…私も時間があればそうしたかったよぉ〜!
そんなこんなで8:40酸ヶ湯温泉に到着!相変わらず大岳の姿は見えないものの、下界は晴れてすっかり良いお天気になっていた。
ところで酸ヶ湯温泉の売店は7:00開店。ここで昨日予め決めておいたお土産をサクッと購入しそのままキャンプ場へ。そして焼けるような日差しの下そそくさとテントを撤収し八幡平へ移動…と、その前に、昨日2回も行ったにもかかわらずにガスで見ることの出来なかった景色を見ようと睡蓮沼に寄り道。そして3度めの正直でやっと…やっと念願の八甲田山を見ることが出来た!あんなにしつこく残っていた山頂のガスも全て消え去り、それはもう本当に絵のような眺め!最後に文句のつけようのない美しい姿を見ることが出来て心残りなく満足して八甲田を後にすることが出来た。
さて酸ヶ湯から城ヶ倉温泉方面へ車を走らせ城ヶ倉大橋を渡る。この辺りでは観光客が沢山いて写真を撮っていたのだが、何かの名所なのだろうか?
そして黒石ICから高速に乗り、途中本州最北のSAである津軽SAエリアでコーヒータイム。サービスエリアから岩木山が目の前に見えたが、これだけ天気が良くてもやはり山頂部分は雲に隠れたままだった。岩木山とはよほど縁がないらしいw
その後、2日前に一夜を明かした花輪SAを懐かしい目で見ながら通過し、鹿角八幡平ICから一般道へ。当初宿泊する予定だった大沼キャンプ場や、後生掛温泉・蒸の湯温泉を通り過ぎて行き、八幡平アスピーテラインに入ると、峠を攻めるライダー達やヒルクライムの自転車集団と一緒になりながら、八幡平を目指して九十九折の道をクネクネと登って行った。
そしてちょうど12:00頃、八幡平見返峠の駐車場に到着。
近くに無料駐車場があるとは知らずに、一番近いレストハウス前の有料駐車場(500円)に停めてしまった。
そして眩しい日差しのもと八幡平登山口を出発。というか、ここはもう登山というより観光地の遊歩道そのもの。オシャレなカップルが歩き、家族連れの子どもたちがはしゃぎ回り……どちらかというと八甲田山から登山装備のままやってきた私達のほうが浮いていた(笑)
さて、予定では最短コースをピストンするだけだったのだが、青森からの移動がスムーズだったのか少し時間に余裕ができた。なので八幡沼を経由して山頂を目指すという周回コースに変更。約1時間ほどのコースだったが、心地よい風に吹かれての散策路歩きは、旅の最後にふさわしい楽しい夏の思い出となった。
そして下山後はレストハウスで「名物源太カレー」を2人で分けあい食べて、急いで八幡平を出発。
時刻はもう13:00過ぎ。このあと温泉に入って盛岡まで移動し、出来れば17:00頃の新幹線に乗りたいということで先を急ぐ。はじめは藤七温泉に行くつもりだったのだが、少しでも時間を無駄にしたくないと、盛岡へ向かう途中にある御在所温泉へ向かった。しかし御在所温泉という看板はあるのだが、周りに温泉施設のようなものはなく、新しく温泉でも掘るのか掘削工事をしている最中だった。あとで調べてみると、御在所温泉として営業していた八幡平ロッジみどりの湯は、もう何年も前に廃業になっていたらしい。
その後温泉は諦め、松尾八幡平ICから盛岡へ。
そして東北遠征最後の締めくくりとして、初日からよく見かけて気になっていた盛岡市街のローカルファミレス「南部家敷」で食事。もっと郷土色豊かなメニューかと期待していたが、まぁ普通のファミレスといったところ。そんな失敗も旅の思い出(笑)
その後はレンタカーを返却し、盛岡始発17:06発のはやぶさに乗り込んで東京を目指した。お盆休みの最終日ということもあり指定席は満席。立ち乗り乗車券しか入手できず仙台から東京まではデッキに立って帰るはめになったが、その区間はノンストップで1時間程度の乗車時間だったので、想像していたよりは随分と楽だった。というか、盛岡から2時間20分で大宮に着くなんて新幹線速すぎっ!福島の実家に帰るよりも速いってどういうこと!?
そんなわけで東北遠征5日間の旅は終了。
今回は天気が不安定な日が多く、天気予報とにらめっこしながら計画を大幅に変更しての旅だったが、それでも何とか無事に行程を終えることが出来て本当に良かった。
色々観光もしたし、とても充実した楽しい夏休みだった。
今度は季節を変えてまた訪れてみたいと思います。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する