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記録ID: 5776482
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沢登り
京都・北摂

【京都北山】荒谷・和佐谷から烏帽子岳

2023年07月30日(日) [日帰り]
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GPS
--:--
距離
6.8km
登り
640m
下り
633m

コースタイム

日帰り
山行
5:40
休憩
0:00
合計
5:40
8:20
10
駐車地
8:30
130
荒谷に入渓
10:40
80
稜線へ
12:00
10
12:10
110
和佐谷に下降開始
14:00
駐車地
天候 晴れ
過去天気図(気象庁) 2023年07月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
北川沿いの滋賀県道781号線(麻生古屋梅ノ木線)の荒谷・和佐谷出合付近に路肩の広いところがあり、そこに駐車。2、3台程度駐車可能。
コース状況/
危険箇所等
・ 今回歩いた荒谷・和佐谷は、安曇川支流・北川の枝谷で、雲洞谷集落のやや西付近から、荒谷は松尾山(P858)の北側、和佐谷は烏帽子岳の北側にそれぞれ突き上げている。
・ 今回遡行した荒谷は、ほとんど滝もなく、終始植林に覆われていて、残念ながらわざわざ入る価値があるかどうか微妙な谷だった。例外として、標高460m付近から西へ派生しP795付近に突き上げている枝谷は、等高線の詰まった箇所に岩壁が発達しており、水量は少ないものの40〜50mほどの規模の大きな滝がかかっていて、ちょっとした見物。
・ 下降に使った和佐谷は、標高410m二俣より上部は、大きな滝はないものの、小滝がコンスタントに連続し、自然林の割合も高くなかなか悪くない雰囲気。大きなカツラの木が時々現れてびっくりさせられる。少なくとも荒谷よりはこちらのほうが圧倒的におすすめ。一方、標高410m二俣より下部は、植林の凡庸な谷で堰堤も連続するので、できる限り左岸の林道や仕事道を使って進んだほうがいいと思う。
・ どちらも易しい谷なので、ロープなどの装備は不要で、沢靴さえあれば大丈夫なレベル。ただ、和佐谷の源頭部はけっこう急斜面なので、下降に使う場合は注意。

※ 山としては京都北山に分類されることが多いのでタイトルを京都北山としてますが,流域的には完全に滋賀県です。滋賀県民の皆さますみません…。
穏やかに流れる朝の北川を渡渉し,荒谷の出合へ。連日の猛暑を忘れてしまうような涼やかな清流だ。
穏やかに流れる朝の北川を渡渉し,荒谷の出合へ。連日の猛暑を忘れてしまうような涼やかな清流だ。
そしてこれが荒川の出合。うん,予想通り,植林の中のささやかな流れ…。とりあえず入ってみましょう。
そしてこれが荒川の出合。うん,予想通り,植林の中のささやかな流れ…。とりあえず入ってみましょう。
やがて自然林に変わることを期待したが,残念ながら行けども行けども植林。
やがて自然林に変わることを期待したが,残念ながら行けども行けども植林。
たまーにこんな立派なトチノキもあるんだけどね。
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たまーにこんな立派なトチノキもあるんだけどね。
滝もほとんどなく,こんな小滝が出てくる程度。
滝もほとんどなく,こんな小滝が出てくる程度。
夏の沢と言えばこの花,イワタバコ。もうこんな季節かぁ。
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夏の沢と言えばこの花,イワタバコ。もうこんな季節かぁ。
こんな低山の小さな谷でも,谷風がけっこう涼しくて快適なのは嬉しいんだけど,いかんせん単調な沢歩きが続く。
こんな低山の小さな谷でも,谷風がけっこう涼しくて快適なのは嬉しいんだけど,いかんせん単調な沢歩きが続く。
本谷沿いは単調だが,地形図の等高線の混み具合から,ここ滝があるのでは?と思っていた標高460m付近右俣(P795に突き上げている枝谷)を覗いてみたところ,思った通り大きな滝がかかっていた。この時期なので,水量は少ないですが…。
本谷沿いは単調だが,地形図の等高線の混み具合から,ここ滝があるのでは?と思っていた標高460m付近右俣(P795に突き上げている枝谷)を覗いてみたところ,思った通り大きな滝がかかっていた。この時期なので,水量は少ないですが…。
右岸の急斜面を巻き上がりながら観察。40〜50mほどの規模のナメ滝が連続している。大きな岩壁をえぐった樋のような,面白い形状の滝だ。(滝上まで登って引き返すつもりだったが,途中で岩壁にぶつかってしまい,危うい急斜面をクライムダウンさせられる羽目になり,冷や汗をかいた。今回ロープを携行してないので…。)
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右岸の急斜面を巻き上がりながら観察。40〜50mほどの規模のナメ滝が連続している。大きな岩壁をえぐった樋のような,面白い形状の滝だ。(滝上まで登って引き返すつもりだったが,途中で岩壁にぶつかってしまい,危うい急斜面をクライムダウンさせられる羽目になり,冷や汗をかいた。今回ロープを携行してないので…。)
植林の中にも,ときどき立派な木が。このサワグルミ,大きいな〜
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植林の中にも,ときどき立派な木が。このサワグルミ,大きいな〜
…と思って眺めていたら,幹にこんな看板が括り付けてあった。保全のため「日本熊森協会」がこの木の所有権を取得しているらしい。そんな団体があるなんて,初めて知った…。
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…と思って眺めていたら,幹にこんな看板が括り付けてあった。保全のため「日本熊森協会」がこの木の所有権を取得しているらしい。そんな団体があるなんて,初めて知った…。
結局,植林の単調な沢は源頭まで続き,そのまま稜線へ。稜線も残念ながら植林。
結局,植林の単調な沢は源頭まで続き,そのまま稜線へ。稜線も残念ながら植林。
稜線を西進し,烏帽子岳に近づくと,ようやく植林が途切れ,自然林が姿を見せ始めた。
稜線を西進し,烏帽子岳に近づくと,ようやく植林が途切れ,自然林が姿を見せ始めた。
やっぱりブナはいいね。写真は盛大にブレてますが…。
やっぱりブナはいいね。写真は盛大にブレてますが…。
烏帽子岳着。
山頂付近は残念ながら再び植林。ここから南下して白倉岳や中岳・南岳まで歩くと,芦生スギの巨木の立つ,なかなか面白い雰囲気の森になるのだが,今日は時間がないのでここまで。
山頂付近は残念ながら再び植林。ここから南下して白倉岳や中岳・南岳まで歩くと,芦生スギの巨木の立つ,なかなか面白い雰囲気の森になるのだが,今日は時間がないのでここまで。
さて,下山。烏帽子岳の山頂から,北側の和佐谷の源頭へと直接下降。登りの荒谷とは対照的に,感じの良い自然林が広がる。
さて,下山。烏帽子岳の山頂から,北側の和佐谷の源頭へと直接下降。登りの荒谷とは対照的に,感じの良い自然林が広がる。
なかなか苦しゅうない雰囲気。登りの荒谷とは隣り合った谷なのに,ここまで雰囲気が違うとは。
なかなか苦しゅうない雰囲気。登りの荒谷とは隣り合った谷なのに,ここまで雰囲気が違うとは。
小さなものばかりですが,お滝様もおわします。
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小さなものばかりですが,お滝様もおわします。
けっこう連続して,登れる(≒クライムダウンできる)小滝ばかりで面白い。
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けっこう連続して,登れる(≒クライムダウンできる)小滝ばかりで面白い。
地形図では荒谷のほうが滝が多そうに見えたけど,むしろ滝が多いのは穏やかそうな和佐谷のほうだった。やっぱり谷は入ってみないと分からない。
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地形図では荒谷のほうが滝が多そうに見えたけど,むしろ滝が多いのは穏やかそうな和佐谷のほうだった。やっぱり谷は入ってみないと分からない。
この山域らしい黒光りのナメが多い。
この山域らしい黒光りのナメが多い。
時々びっくりするような大木も。これはカツラ?
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時々びっくりするような大木も。これはカツラ?
これも異形のカツラの大木。
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これも異形のカツラの大木。
しかし下部まで来ると,植林に覆われ,倒木が多くなって煩わしくなる。
しかし下部まで来ると,植林に覆われ,倒木が多くなって煩わしくなる。
410m二俣を過ぎると谷も単調に。巡視路?が現れたので,それを辿る。
410m二俣を過ぎると谷も単調に。巡視路?が現れたので,それを辿る。
下部は堰堤が連続し,まともに谷を歩けなくなるので,左岸に現れた林道に上がる。
下部は堰堤が連続し,まともに谷を歩けなくなるので,左岸に現れた林道に上がる。
北川まで戻ってきた。下界はさすがにうだるように暑く,北川の冷たい流れで水浴びをしてクールダウンしたあと,車を停めてある県道に上がった。
北川まで戻ってきた。下界はさすがにうだるように暑く,北川の冷たい流れで水浴びをしてクールダウンしたあと,車を停めてある県道に上がった。

装備

備考 ・フェルトソール沢足袋使用。ぬめりがあるのでフェルトがおすすめ。

感想

 週末に用事が続いて3週間ほど山から遠のいている間に,梅雨が明けてすっかり真夏になってしまった。しかし,今年の夏は本当に暑い!
 今週末もあまり時間がないので,ご近所の谷歩き。こんな猛暑の最中,普通は京都北山の低山に登るものではないかもしれないが,どんな真夏の低山だろうが涼しく歩けるのが沢登りのありがたいところ。行先は地形図を見て前々から何となく気になっていた安曇川支流・北川の枝谷である荒谷と和佐谷。どちらも少なくともネット上には情報がない(和佐谷は以前記録を見たことがあった気がするのだが,今ネットで調べるとなぜかヒットしなくなっていた)。
 谷では名が体を表すことが多く(「滝谷」という谷に本当に滝があったりとか),荒谷もどんな荒々しい谷なのか少々期待して入ったのだが,植林に覆われた滝のない坦々とした流れで,少々期待外れ。むしろ下降路とした和佐谷のほうが小滝が多く,面白みのある谷だった。地形図では荒谷の方が等高線が複雑で滝が出てきそうに見えるのに,実際は逆だった。谷は入ってみないと分からない。
 こんな小さな山の小さな谷でも,谷中はひんやりとした風がよく通り,ミソサザイやクロツグミの涼しげな歌声もうれしく,束の間の避暑となった。イワタバコの花を見ると,沢も夏本番という感じがしますね。

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