奥穂高岳・涸沢岳


- GPS
- 50:50
- 距離
- 35.6km
- 登り
- 1,931m
- 下り
- 1,916m
コースタイム
8/9 6:00涸沢−6:50ザイテン取り付き−7:40穂高岳山荘−8:25奥穂高岳山頂−涸沢岳−12:00涸沢
8/10 5:30涸沢−9:20上高地
天候 | 8/8 雨/曇り/一時晴れ/夜中雷雨 8/9 朝一時晴れ/雨/曇り 9/10 雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2009年08月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地BT横に登山届ポストあり 言わずと知れた上高地−横尾−本谷橋−涸沢なので道に迷うことはなし 涸沢ヒュッテ手前は雪渓を歩くので特に下る場合かなり滑るので注意 涸沢から奥穂高までパノラマコースは雪渓を歩くが涸沢小屋からのルートは 雪渓がないので苦手な方はそちらのほうが無難 また雨が降っている場合や直後は滑りやすいので落石に注意 ザイテングラードは鎖場やハシゴがあるがマーキング通りに登れば 特に危険箇所はない 穂高岳山荘からの登りも最初ハシゴや鎖があるものの道もしっかりしており ゆっくり登れば問題なく山頂へ立てるが混雑した場合は譲りあって行動する ことが必要 |
予約できる山小屋 |
横尾山荘
|
写真
感想
今年の夏休みは何処に行こうか、テントか小屋か、時期は、などと考え
時期は盆休みを少し前倒し、一応テント準備、場所は未踏の奥穂高か、剣か
または昨年行った裏銀座で水晶小屋に泊まろうかと考えた。
天気予報とにやめっこしながら剣岳は映画の影響でかなり混むと思い
水晶岳も行ってみたいがブナ立てや読売新道などかなりきつと判断し
結果的に穂高に決めた。
昨年のGWに北穂に登っているので今回は涸沢−奥穂−北穂(小屋泊)が
できればいいと思い体力があれば最終日は北−奥−前穂から上高地の
計画を組んだ。
出発の昼、天気を見ると初日少し崩れる予報が1日悪そうでその後はいくらか
回復する予報に変わっており、急遽1日遅らせようとチケットを申し込んだが
既に満席とのことで何とか涸沢までは雨でも大降りしなければあとは小屋に
泊まっても良しで天気の回復を祈って出発した。
7日
新宿発23:59のムーライト信州はE257系の現行あずさ型。
本日の座席は既に満席で指定券を持たない方は乗車できないアナウンスを盛んに
していたがデッキには立ち客も乗っており一応乗れないとは言っているが
乗せてしまうのは毎度の出来事である。
8日
新島々行きの電車の中で偶然仲間と遭遇。誰か乗っているかなと思っていたが
ドンピシャ。
もっと混雑するかと思っていたが盆休み前だからか車のほうが安いからか
楽に座れた。
ちなみに松本駅改札を出た右側の松本電鉄乗車券券売機では松本−上高地間の
往復乗車券(6日間有効)だと400円ほど安く買える。
仲間とは新島々で別れた。焼岳に行く彼は2台目のバスに乗るようだ。
何となく空が明るくなってきた。途中晴れ間も見えそうであったが
上高地到着時は既に雨の中。大降りではないので雨具の上だけ着て出発。
途中止んでくれればいいのだが。
しかしこんな天気でも上高地は混んでいた。さすがに観光地である。
途中雨も止んだので雨具を脱ぐが、周辺の山は雲の中で顔を出してくれない。
明神、徳沢、横尾といいペースで歩いてきた。横尾で小休止するが関西方面からの
登山者が多く感じられる。
本谷橋から本格的な登りになるが夏道は初めて。辛くないといえばうそになるが
ここはもう少し頑張って歩く。
岩が多くなるが道はしっかりしているので歩きにくいということはない。
鯉のぼりではないが涸沢ヒュッテのノボリが見えてきた。そういえばGWのときは
見えてからが相当長かった思いが頭を過ぎった。
涸沢手前で雪渓を歩くが、結構滑った。下界は暑いというのにまだ雪があるとは
今年は雪が多かったのか。
雪渓を渡りきると右手に涸沢ヒュッテの建物が見えた。予想より早く到着。
涸沢到着後、雨が降る前に急いでテント設営。昨年GWは雪の上だったが
今回は岩の上。受付横にベニヤ板があり1泊500円とのこと。
最後の1枚という声につられ、痛い思いをするならばと即借用。
これで夜は快適に寝れそう。
設営後は名物おでんと生ビールで昼食とする。2つある小屋は当日でも予約すれば
朝、夜の食事も食べれ、食料に困ることはない。
生ビールは中ジョッキ800円。この山の中で高いか安いか。値段以上に酒好きでは
まず飲むでしょう。飛ぶように売れています。
午後多少晴れ間が出るが張り出された予報は曇り/雷雨。小屋のTVでは朝9時頃
からは一時晴れマークになっていた。夜は予報通り雷雨。テント場上空で何回も光った。
9日
雨は上がって5時過ぎ、穂高連峰をモルゲンロードと虹が見え、雲が多いものの
晴れてきた。予報では曇り9時頃晴れのち雷雨だったので9時奥穂到着を考え出発の
準備をする。
6時、奥穂に向けパノラマコースから出発。雪渓を歩くので少し滑るが
アイゼンが必要なほどではない。しかしどんどん曇ってきた。
ザイテングラードの取り付きで「ここがザイテンか」と思い一歩一歩慎重に登る。
さほど危険な箇所はないが雨が降った場合滑ることや落石を落とさないよう注意
が必要であることには違いない。
ザイデングラードを登り「ホタカコヤ20分」のところで雨が降り出す。
雨具の上だけ着こんで穂高岳山荘を目指すがこの20分がやたらと長く感じた。
雨降る穂高岳山荘の中は登る人、下りる人で混雑。私も雨具の下を着て一時待機。
小降りになったので山頂へ向けてハシゴを登ると後ろ手に槍ヶ岳、更にその奥には
黒部五郎もかすかに見える。
「穂高岳山荘からが核心部」というが鎖、ハシゴはあるもののしっかりホールド
する場所もあり慎重に登れば問題ない。
小屋から急登とは言うが、私はザイテンのほうがいやらしかった。
コルから山頂まで50分とのことだが渋滞するも30分くらいで山頂到着。
ここが富士山、北岳に次ぐ国内第3位の頂上である。
しかし雲が多くジャンダルム、前穂方面など何も見えない。
それでも数人ずつではあるが次から次に登ってくる。
待っていても晴れてくることはないと思い、雨が本降りになる前に涸沢岳へ。
ここからの展望も一切なく、滝谷方面や北穂なども見えない。
誰もいない山頂で北穂方面から数名のグループが来たが話を聞けば
これが失敗であった。
「たら、れば」を言えば昨日頑張って北穂まで行き、今日奥穂から涸沢へ
とすればよかった。話の夜と小屋も食事2回転、混んではいたが大混雑とまでは
いかなかったようで、朝はご来光と1時間程度ではあるが雲の中360度のパノラマ
だったという。
しかし小屋の人の話では「朝6日間ぶりに晴れた」と言っていたらしい。
今更悔やんでも仕方ない。奥穂に来れただけで良しとしなければ。
下山途中も降ったり止んだり。これから穂高岳山荘に泊まるという団体が
大勢登ってくるので渋滞につかまったが途中花を見たりすれ違いの登山者と
話をしたりしてお昼には下山。
翌日北穂へ行こうか考えていたが熱帯低気圧が来ているようで今後台風に
変わる可能性があるとのこと。
山岳警備隊に話を聞くが、今日明日は相当混雑するといっており、ネットで
調べた混雑状況も変わってきているようで、ゆっくりはできそうもない。
もう一度天気を確認しにヒュッテに行った時、北穂小屋に電話するが
「問い合わせが多く、布団1枚に2名かも」とのこと。
私と同じように天気が良ければ行こうとしているのだろう。
天気も明け方前から雨の予報に。
昨年も裏銀座で大雨だった。今年の夏もどうもすっきりしない。
予報もどちらに転ぶか全く分からない。
重太郎新道でも滑落したらしく、何処かで亡くなられた方も出たようで
死亡者も1名から2名に増えていた。
10日
夜中より雨で殆ど眠れないまま朝となり、小止みになったのを見計らって
テント撤収。
最後まで北穂に登るかどうか迷ったが熱帯低気圧も台風に変わりコースは外れる
ようであるが停滞などとなったらどうするか(休みはまだあるが)。
張り出された天気予報も明日良くなるはずが、今日明日ともアルプス周辺の山は
全て曇り/雷雨。
雨で重くなったテント、ザックを背負い、雨の中北穂までの3時間登るのは
無理と判断し、滑る雪渓を通って涸沢を後にした。
途中明神まで雨が降り続いていたが、真新しい雨具を着た団体や家族連れなど
何十人もすれ違った。
今回予定の半分も達成しなかったが第1の目標である奥穂高に登れただけで
良しとし、北穂は「来年また」と言っているのだと言い聞かせ上高地を後にした。
上高地から急遽予約した松本−新宿のバスは2号車であったが約50%以下の乗車率で
遅れも10分程度。快適に帰路へ着いた。
それにしてもさすがに人気の山である。単独、グループ、家族、団体…
何処の小屋も布団1枚に2名。食事も交代制。これから盆休みで天気も良さそう。
小屋はどこまで混むのか。
それでも行きたい場所。それが穂高連峰である。
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