天人峡ートムラウシ山


- GPS
- 13:23
- 距離
- 32.3km
- 登り
- 1,962m
- 下り
- 1,955m
コースタイム
04:00 第一公園
07:40 ヒサゴのコル
09:25 トムラウシ山
11:00 ヒサゴのコル
12:45 第一公園
14:30 天人峡駐車場
天候 | 完全無風のド快晴でBIG DAY |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
涙壁を始め全体的に大雪山の雪は多かった。 |
写真
感想
先週の羊蹄下山後に天気良かったら天人峡トムやるべって話になっていた。しかし前日、諸事情により1軍メンバーは次々とDNSとなり僕とキリちゃんだけになってしまった。機転を利かしたキリちゃん仲間を招集してくれてHさん、Cさん夫妻が参戦してくれる事になった。
急遽こんなハード山行に参加してくれて大変ありがたい。天人峡Pにて集合し初めましてのご挨拶。僕達の記録を見ていてくれていたようでありがたや。未来あるピチピチの若者達と人生折り返し中年の混成チームでいざ大人の遠足へ。
さぁ、まずは核心部の涙壁の攻略だ。目標は1時間で森へ上がりたい。トップでHさんがルート工作していくが、僕達の様な誰の役に立たない非常識なトレースではなく、美しく上品だ。やはり人格者のトレースは一味違うな。それにしても深い雪で2人ならここでポン化雲で終了宣言するくらい深かった。
相変わらず視界があればチビってしまいそうな斜度だが僕とHさんで攻略していき女性陣もしっかり付いてきて1時間かからずに森まで登りきった。噂通り強い!やるじゃないか。
試練の森は帰りのこと考えてトレースを伸ばさなければならない。雪が多く比較的自由がきくが、やはりアップダウンは不可避で帰りのこと考えると憂鬱になる。
第一公園に這い上がる第二関門は、まだまだ長丁場なので皆さんを温存するべく僕が突破口を切り開く。
第一公園に上がると前回と同様に冷気が強くなったので装備を1枚厚くする。予定より1時間も早い、ここでピークを踏めると確信した。
緩斜面は女性も頑張って4人でラッセルを回し、スノーモンスターの脇をすり抜け真っ直ぐトレースを伸ばしていく。
第二公園を過ぎるとやっと深いラッセルから解放されたが様子がおかしい…振り向くと皆俯いており、暗闇の大雪山を歩くウォーキングデッド状態。そう、全員睡魔に襲われていたのだ。
僕も例外ではなく視界3割の居眠りラッセル。1時スタートなんて鬼畜な計画を立てたヤツは誰だ!
しかしポン化雲に近づくと東の空が暁に染まり、皆一気に生気を取り戻した。
ポン化雲を過ぎるとやっとトムもお出まし、朝日に照らされた美しいミンタラの絶景に皆歓声をあげている。厳冬期にこちら側から大雪を一望できるなんて人生で何回あるか、千載一遇のチャンスだろう。
ルンルンでヒサゴのコルまで降下していると突然エッジが全く掛からないほど硬いブルーアイスが現れ、落ちたら遥か下までボブスレー。皆には安全地帯進で待機してもらい、冷汗掻きながら脱出した、今日は危ない所はありません!って言ったヤツは誰だ!
ここで板デポしアイゼンに換装したら身軽になって、タマランチの絶景にバッシバシ写真を撮りながら楽しいミンタラハイク。アイゼンの爪が気持ち良く地面を掴みあっという間に憧れのトムのピークに到着。とても長かったが皆よく頑張った!
これ以上ない完全無風のド快晴でBig Day。皆んなの努力と勇気が引き寄せたんだろう。
思い出の写真を沢山撮ったら名残惜しいが帰りも長いので帰ろう。
前回も感じたが、ヒサゴのコルまで帰る時に眼前に飛び込んでくる圧倒的な厳冬期ミンタラの迫力は、写真では伝わらない凄みがある。
ポン化雲まで戻ると、さすがに疲れの様子だが、あとは旭岳を右手に延々と続く絶景クルージング。
試練の森では板の手入れを怠った僕とキリちゃんは板に雪がベッタリ張り付きの団子2兄弟。僕の手持ちワックスで何とか対処しヒーヒー言いながら涙壁まで戻ってきたら、短いが最後にドパウを頂いて、長い夢を見ていたような素敵な1日が終わった。
急な誘いでハード山行にも関わらず参加して頂いたお二人に感謝致します。お陰様でプライスレスな一生ものの思い出作りが出来ました。
そしてキリちゃんは悲願の達成おめでとう!
山の楽しみは千差万別、十人十色に異論はない。
しかし僕達の様なスタイルが絶滅危惧種になりつつある事に少し寂しさも感じていた。
そんな中、今回熱いガッツある若者達との出会いをとても嬉しく感じた。繋ぐ次世代に幸多からん事を
Special Thanks キリちゃん Hさん Cさん
夕方札幌から車を走らせ、天人峡Pで仮眠を取るも30分ほどしか眠れず、今回1番ツラかったのは日が出るまでの約5時間にわたる睡魔との闘いでした。
目を閉じながら歩いてみたり冷たい雪を頬張ってみたり。
連休初日の1時集合は控えめに言ってクレイジーな気がしますが、私の体力に合わせていただいたのです。皆さんお仕事終わりに早起きありがとうございます。
暗闇の中、シロさんの神ルーファイのおかげで、登り返し少なく低燃費最短距離で行けました。
天人峡トムラウシ間は、夏に歩いたときも絶景に感動しましたが、冬がこれほど美しいとは。
特にロックガーデンの全貌は、言葉を失うほどの迫力がありました。改めて大雪山って、広い!神々が遊んでいてもおかしくない、まさに天国。
こんな景色を見られるなんて、山に登り続けてて良かった!シロさんHさんCさんのありがとうございます!先週鍛えてくださった皆様も。
しかも、核心の涙壁がまさかの疎林のドパウで最後にご褒美までもらえました。
もうしばらく余韻で幸せに生きていけます。
今回の山行で、ウィペット様と簡易ワックスの導入を決めました(笑)
冬山はお金がかかるなあ。
いいねした人