史上最悪の鳳凰三山、苦しくて。。。


- GPS
- 07:39
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 2,057m
- 下り
- 2,039m
コースタイム
天候 | 晴れ、稜線は風強し。 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
夜叉神峠から少し登ったところで、登りが急になり始めてから暫くは滑る箇所が続きます。下りだと軽アイゼンは着けた方が楽でしょう。 南御室小屋からは、早朝だとワッカの跡が一人分しか有りませんでした。それも所々で迷っていました。しかしこの日は大勢が歩いたので、帰りは立派な道が出来ていました。この状態だとワッカもアイゼンも無くても大丈夫だと思います。 しかし早朝の様に、ちょっと雪が降った後はトレースが無くなります。その場合はワッカは必須でしょう。 |
写真
感想
鳳凰三山は前から積雪期に挑戦し続けている日帰りルートが有ります。夜叉神峠の登山口の駐車場から、薬師岳〜観音岳〜赤抜沢ノ頭〜高峰〜白鳳峠〜広河原〜駐車場への周回です。
ほぼ毎年挑戦して全敗を更新しています。5月の残雪期に1度成功していますが、ちゃんとした積雪期はまだです。今シーズンはまだちゃんとした雪山登山をやっていないのが不安でしたが、今年もまた挑戦する事にしました。
結果は過去最低の惨たんたるものでした。まず意気込みすぎて前日の金曜日に眠れませんでした。土曜日は駐車場に着いたのが20時20分、20時30分に目覚ましを23時30分にセットして寝ても、やっぱり殆ど寝れませんでした。
鳳凰三山で地蔵岳でピストンするなら、気象条件さえ良ければ、早立ちをすればきついですが特に危険は有りません。観音岳までトレースが有ればなんとかなります。しかしピストンは好きでは無いので、この計画は無しです。ピストンしないとなると、白鳳峠からの周回しか計画が建てられないのです。。。
しかし冬季の赤抜沢ノ頭から先の記録はヤマレコには有りません。前に赤抜沢ノ頭から高峰方面を見た際も全くトレースは有りませんでした。5月の残雪期に周った時、白鳳峠から広河原の下りは、下の方に怖いトラバース箇所が有りました。その時はその箇所は既に雪が消えていたので良かったのですが、まずこの時期は登山道は完全に覆われて分からないでしょう。そこまで行って進めなくなると、引き返すのは大変です。林道に降りられてもそこから駐車場まで16キロ。ここの状況もわかりません。最悪の事を考えると眠れなかった分けです。我ながら心が弱い過ぎる。。。
金曜日、土曜日とあまり眠れなかったせいか、苺峠への最後の登りでは少し朦朧としてたのですが、そのうち吐き気がしてきました。かなりまずい状況です。2011年1月5日に挑戦した際、観音岳まで飲まず食わず休み無しで歩き続けた時に似た状況でした。そこで今回は南御室で休憩して朝食を食べる事にしました。しかしパンを1/3食べただけでもう駄目でした。ビスケットは食べれたので4枚ほどお湯で腹に流して出発しました。
最初の目標のご来光登山は赤信号です。前に2名の方がちょうど出発したところでしたが、小屋からの登り口を迷い、私が先頭になりました。南御室小屋の前には沢山のテントが張られていたのに、意外な事にこの先にはワカンの跡が一人分有るだけでした。失敗したのは小屋を出る前に、ワカンもアイゼンも装着していなかった事です。それでも何とか稜線まで登ると、その先でワカンの跡が道に迷っていました。その後を追ってどうしようかと迷っていると後ろの二人に追いつかれました。取りあえずGPSをオンにし、ワカンだけ装着してスッパツを付けていない事に気づき、また付け替えたりしたら随分と二人には離され、以後追いつく事は有りませんでした。
薬師岳には大幅な遅れなので休まずに観音岳まで歩き、そこで何か食べようとしたのですが、やっぱりお腹が受け付けませんでした。ペースはがた落ちで次々に後からきた人に抜かれます。取りあえず赤抜沢ノ頭までは行こうと出発したのですが、鳳凰小屋への分岐の少し先の風よけの有る所で、再度パンを口にしてやっぱり1/3も食べられずにこれ以上は無理と断念、引き返すことにしました。それから先は時々吐き気がするし、腹ペコで力が入らず、またもやの失敗で失意の苦しい帰路でした。今回は老若男女、全ての人に抜かれました。これは初めての経験でした。
時々吐き気はするけで、何か食べなければならないのでビスケットを休憩の度に少しづつ食べました。結局17時間30分ほどの行動時間で、食べたのはパンを半分、ビスケット、キャラメル2つとグミとお湯でした。パンは6つも残してしまいました。たまにくる吐き気と空腹に苦しめられながらの最悪の鳳凰三山となりました。
悪い事はさらに続きます。南御室小屋で行きに休憩したのに300円入れなかったのに気付いて、お金を入れに入ったのですが財布が見つかりません。ザックの中身を全て出して気づきました。財布は車に置いてきたことに。。。出した物をザックに戻して下山し、お風呂に入ろうとしてザックのポケットの1つが空なのに気づきました。タオル、娘のポット、雨具の上下、ザックカバーを入れていたのですが。。。南御室小屋に休憩代を支払にまた来る予定でしたが、今度の週末にまた来るしか有りません。。。
ところで今回、これ以上に自分の適当さに気づいて自己嫌悪に陥りました。。。他の人のレコに有ったヒップソリを初めて持ってきたのですが、ピッケルに引っ掛けておけば良いと安易に思っていたのです。しかし稜線は風が強くて飛ばされます。でさらにワカンをピッケルに引っ掛けてヒップソリを抑えたのですが、風にあおられて難儀しました。他の人はちゃんとザックに結わえています。後で思ったのですが、自分も紐を持ってきていたので固定すべきでした。
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月曜日にザックの中身を全て出して、置き忘れたと思った物が全て有りました。。。とってもラッキーと思ったのですが、お風呂に入るときにタオルを置き忘れたと思って買ったので、その分はやっぱりマイナスです。どちらにしても休憩代を支払に、後1度は鳳凰三山に行かなくては駄目ですが。。。
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朝方の南御室小屋からのお二人はyoneyamaさん達ですね。yoneyamaさん達のレコを見ると時間がぴったしです。どちらの方がyoneyamaさんだったのでしょうか。
暗闇のラッセルでお会いしたよねやまです。当日出発でこんなに苦しんでいたところでしたか。
私も樹林限界にあがる前に日が射してきてしまい焦りました。あと10分早く出られればと思いました。
引き返しの時にもお会いしましたね、尻ソリ、入るならいっそ中に入れてしまうと楽かも、と思いました。風強かったですね。御座石への下りのシリセードでは、尻ソリあるといいかなと思いました。でも、無くても結構滑りました。
よねやまは緑の上着のほうでした。またどこかでお会いできますように。
しかししかし、ぜっ不調でも行っちゃうところが凄すぎです。
私は、いきなりの敗退決意で、何とも早!
盛りだくさんすぎるレコで、コメントしたい事もいっぱいあるのですが、24時間の時に。
「滑り降り」、スケート?って言うか、半グリセードって言うか、慣れるとめちゃ早く降りれます。バランス感覚の練習にもなるし。
ただし、トレースがない、完全凍結していないが条件ですが。
futaroさん、こんにちは!
この時期のその日帰りコースを企むとは頭が下がります!
11月に広河原から夜叉神まで歩いたときは、とても泣きたくなりました(*_*)
週末は忘れ物をとりにリベンジですか?
私も夜叉神峠から白峰三山を眺めに行きたいと思っているのですが、それは残雪期になりそうです。
靴を滑らせての下山、蓼科山のときにやってみました。
私はスキーができないので、コツをつかむのに時間がかかり、ものすごく筋肉痛になりましたが楽しかったです
yoneyamaさん、おはようございます。
てっきりずっと先にいるかと思っていました。南御室小屋の出だしの時刻しかチェックしていませんでした。薬師岳で後続の方々を待っていたわけですね。
あの日は大勢の方々が後ろから来られて、どんどん抜かされていったので気づきませんでした。そうすると引き返し始めた時に、下ってきた方でしたか。ちょっと挨拶を交わしたのを覚えています。緑のウェアの人ですね。次回、すれ違っても判るかな。。。
御座石鉱泉からは、この時期に地蔵岳までのピストンで歩いた事が有りますが、地蔵から鳳凰小屋までの区間は、尻スキーに最適だと思いました。鳳凰小屋から御座石鉱泉までの下りは、ちょっとこの時期は恐いトラバースが続きますよね。踏み跡も少ないし。冬ルートは尾根を通ると聞いたのですが、判らないですよね?
ricalojpさん、おはようございます。
頻繁に山に行けるなら、自分も直ぐに諦めるのですが。。。普通だったら南御室小屋でもう暫く休憩しますね。薬師岳で撤退してもおかしくない。。。
帰りの苦しさで、観音岳で何故引き返さなかったのかと思いっきり後悔しました。。。でも車に18時前に着いたので、この時間に着けるなら許容範囲かと思い直しました。このレコ、よっぽど書きまいかと思ったのですが、反省だらけだったので、記憶に残すために。その内消すかもですが。
滑り降りは、靴でスキーの様に急斜面を滑って下りられる人もいますが、自分のはほんの少し条件が良い時だけですね。見た目は普通に早足で下っている様に見えると思います(このレベルでは滑り下りとは言いませんね
Futaroさん、こんにちは。
きれいな写真ばかりですが、感想を読みながら
コースタイムを見ると苦闘の様子が伝わって
きます。
読んでいて、引き込まれました。
やはりこの時期はルートのコンディションがよく
ない限り、広河原経由での日帰り周回はハードル
が高すぎですね。
メッセージをいただきましたが、私、ここまでの
根性は出ません
Futaroさん、こんにちは。
反対側にいらしたんですね。
壮絶な苦闘ぶり、一気に読ませていただきました。
来年は体調を整えて、ぜひ達成なさってください。
miyucchiさん、こんにちは。
計画するだけなら誰でもできますので。やっぱり貫徹してこそですね。もうちょっと経験を積んでからの方が良いかもとも思いました。
結構面白いコースが有るのですが、今回の様に何度も挑戦して駄目なのが多いです。まあ少しずつ達成できたのも有るのですが。。。
靴の滑り下り、自分もそれがやってみたくてスキーをやっていますが、なかなかうまくいかないですね。実際の山で修行しないと。
次回は奥多摩で。
youtaroさん、こんにちは。
そうなんです。登りより下りの方が時間がかかっている箇所がありますよね。南御室小屋〜杖立峠とか。
流石にその後はゴールが近づいて少しは速くなりましたが。。。
白鳳峠からの日帰り周回、可能だと思っているのですが、誰もやろうとした人がいないのが不思議です。まあ一日天候が良い事が必須ですが、さらにその前の天気がどうであったかにも依存するので、大変で有るのは確かです。。。
遭難しないのが絶対条件ですからね。。。
BBCさん、こんにちは。
反対側の北岳に登っていたのですね。自分とは違ってちゃんと登頂されておめでとうございます。
BBCさんのレコにも書きましたが、やっぱりレコは成功の方が良いですよね。苦労して登頂を果たしたという。。。
いつかこのルートで、自分も成功したぞ〜というレコを書きたいものです
私も正月に夜叉神から薬師岳まで、そして秋に薬師岳から白鳳峠→広河原へ下ったことがありますが、この積雪期に夜叉神からの周回にチャレンジする勇気はありません・・・
さすがFutaroさんですね〜。
ただお金を払いに鳳凰三山へ行くとも思えませんので、リベンジのレコも楽しみにしています。
積雪期で挑戦している日帰りルートの中で、これが一番怖いですかね〜。レコが全く無いので。。。
白鳳峠に12時頃に着ければ何とかなると思うのですが。3月末位でどうですかね〜。
Futaroさん、こんにちは
鳳凰山お疲れ様でした。
ロングな周回予定でしたね。
この時期の白鳳峠の下り、南アルプス林道、
吹き溜っていたり、テカテカ状態?
どんな状態なんでしょうね。
>この先に縦走する予定でしたが限界です
限界を感じてからピストンで戻るのは
さすがに心も折れますね。ご苦労様でした。
kankotoさん、こんばんは。
今だお腹がもたれた感じが抜けません
ただ寒いと休む気がしないんですよね。。。でも次回は杖立峠で休む事にします。
ちなみに南アルプス林道、BBCさんが同じ日に北岳を登頂していまして、そのレコだとそれほど雪は深く無いようです。トンネル内は確かに水が出て濡れているので、それが凍っているとアイゼンはいりますね。
寝不足登山はきついですよねぇ。
歩きながら寝たことも何度かあります(笑
yoneyamaさんとお会いしたようですが、この時期の夜叉神→御座石はすごいですね。。
この周回コースはFutaroさんだけのオリジナルコースですね。誰か行ける人はいるのでしょうか。。
いつかのリベンジ期待しています。
ほんとは初を狙っていたので、このコースをあまり言いたく無かったのですが。でもなかなか自分ではやれず、そのうち、誰かやってくれれば、状況が分かるから良いかと思うようになりました。
もちろん、初の方が良いですが。。。やれない日帰りコースでは無いと思うのですが、やっぱり怖いですよねこの時期のこのルートは
yoneyamaさん達のルートも面白いですよね。でもこのルートは車の回収が問題なので単独では無理です
ふーたろーさんおつかれさまでした。
白鳳峠からの周回ですか、かなり大変そうです
夏でもテンパク装備だと降りづらかった印象です。
いまはどんなになってるんでしょう?
あと、ご飯うけつけないって、私も悩みのたねとして持ってます。
やっぱりパンやビスケットは受け付けなくなりがちです
いまのとこ、よかったものとしては、ウィダーインゼリー系とドライふるーつ、ようかんですかね、
つるつるしてるものの方が入りやすいきがします。
tamaoさん、おはようございます。
ウィダーインゼリー系とドライふるーつ、ようかんですか。jpさんはぬれ煎餅がお勧めと言っていましたが、この時期の行動食、皆さんも悩んでいるのですね。
白鳳峠は大変ですが、ピストンだと赤抜沢ノ頭から観音岳の登り返しが嫌ですね。ため息がでます。ずっと同じ道を引き返すかと思うと
でriCさんのコメントで思ったのですが、車が2台有ればyoneyamaさん達のルートで御座石に下りられますね。積雪期はちょっと怖いトラバースが有りますが、時間は引き返すより短くって、ほぼ下りなので楽です。
自分的にはこの時期に御座石から地蔵ピストンをしているので、やっていないドンドコ沢の氷瀑コースで下りたいところですが、あちらは深いラッセル地獄なのでメンバー次第ですね。
この計画ならありですね
不謹慎極まりなく大変申し訳ないのですが、ニコニコしながら読んでしまいました。
サーセン!
裏腹の天気がまた臨場感を見事にあげております。
失礼ながらFutaroさんのテント内おもらしat海外が頭をかすめてしまったので何故か、安心して読んだんだと思います。
きっと本人たまらないはずですよね。ボクも今回のヤツ、キツかったんですが比にならないっすね。
Futaroさんが抜かれる姿、未だ想像もつきませんが…
また無理やりレコ楽しみにしています。
テント内お漏らしって、それだけ書くと誤解するじゃないですか^_^;
あれは高山病で、脳の一部が損傷したせいで…病院で会った人は逆に出せなくなって、ヘリコプターで搬送されたそうなので、それよりはましなんですけど…
確かに今回が一番辛い山行かと思ったけど、あれに比べると楽でしたね。6時前に着けたしね。
所でmocamboさん、スタッドレスを履いた車、有りましたっけ?車が2台有れば、1台は御座石に置いて、夜叉神峠〜鳳凰三山(地蔵まで)〜御座石の日帰りが可能なんですけど、行かない
車がないっす。すんません。
行きたいですね!
Fuutaroさん、こんばんは。
凄い計画とそれに劣らぬ悪戦苦闘の凄いレコ、驚きをもって拝見致しました。
昨夜、BSフジの「絶景百名山」で冬の鳳凰山をやっていて、その録画を見ながらレコを拝見し、臨場感抜群、おかげさまで、自分も行った気にさせて頂きました。
さまざまなアクシデントも、大事に至らずよかったですね。
shigetoshiさん、こんにちは。
いつも計画倒れですみません(;^_^
僕の場合、アクシデントが有ると予定より早く戻るので安全なんです(;^_^ 計画を貫徹した場合は、いつももっと遅いので。しかしこのルートの敗北回数、多すぎですね
ところでshigetoshiさんが怪我をしていなかったら、夜叉神〜鳳凰三山〜御座石に一緒に行けるのに残念です
もっとも赤抜沢ノ頭に早く着けたら、御座石へは積雪期にレコの無い、ドンドコ沢ルートで下りたいので、ラッセルをいとわない人を探さ無いと駄目ですが。
自分は厳冬期、御座石から通常ルートの赤抜沢ノ頭への日帰りは成功しているのですが、ドンドコ沢は撃沈しているので、可能ならリベンジしたいと。。。
Futaroさん、こんばんは。
なんとも魅力的なルートですね
怪我してなければ、ご同行を願い出ていたところです。
ただ、ラッセルはいとわないのですが、本格的な雪山は20年以上遠ざかっていますので、連れて行っていただくことになったと思いますが。
同行者としては車を持っているyoutaroさんはどうでしょうか。そのメンバーだと、余計に参加できないのが残念ですが
このコース、今年は駄目ですね。次回の24時間の打ち上げの時に、聞いてみます。
絶対に面白いと思うのですが、ちょっとロングだし、御座石に車を置いて夜叉神に移動と、車の時間も長いので。
ドンドコ沢ルートで下るなら、人は多い方がラッセルは楽ですね。
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