燕岳-西岳-槍ヶ岳( 晴天の表銀座 )



- GPS
- 104:00
- 距離
- 37.7km
- 登り
- 2,702m
- 下り
- 2,649m
コースタイム
2日目 燕山荘-大天井ヒュッテ-ヒュッテ西岳( テント設営 )-西岳
3日目 ヒュッテ西岳-東鎌尾根-大槍ヒュッテ-殺生ヒュッテ( テント設営 )-槍ヶ岳山荘-槍ヶ岳
4日目 殺生ヒュッテ-横尾-徳沢
5日目 徳沢-上高地
天候 | 全行程ほぼピーカン!! |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
合戦尾根は大してきつくない。 燕山荘-西岳は10km程度あり、合戦尾根より疲れる。 大天井の巻き道は片側が切れ落ちており、意外と危険。 西岳-大槍ヒュッテの東鎌尾根はそれ程危険ではないが、切れ落ちている箇所多数。 槍ヶ岳の梯子、鎖場はそれ程危険はないが、山頂が狭く、渋滞も酷い。 |
予約できる山小屋 |
|
写真
感想
先週は夏期休暇を利用し、初の表銀座をテント泊で行ってきました。
今までテント泊といったら、涸沢や北沢峠でベースキャンプにするか、一泊二日程度の短い山行のみだったので、楽しみであるのと同時に不安でもあった。
しかし、楽観主義の私はまあ大丈夫だろうと思ってはいた。
火曜日の早朝に中房温泉に到着し、軽く仮眠。
そして、出発。
荷物はいつも如くに重い。
GWの涸沢に行った時と同レベルかな?( 計っていないが20kg以上は確実 )
無雪期と積雪期で重量が同じってどうなのよ?とも思うが、日数も違うので仕方ないか・・・
合戦尾根は急登だが、整備がしっかりしており、歩きやすい。
しかも、今までここは残雪期にしか歩いたことがないので、夏道の歩き易い事歩き易い事。
しかし、問題は暑さ。
上り始めは暗く、比較的気温も低かったが、時間と共に徐々に上がり、合戦小屋付近では日差しが突き刺さり暑いなんてものじゃない。
合戦小屋ではスイカを食す。
ここでスイカを食べるのは初めてだが、結構デカイ。
そして、甘い。
暑さで水分、エネルギー失い気味の体に最適。
あっという間に食べきってしまった。
そして、炎天下の合戦尾根を登っていく。
残雪期とは異なり、樹林帯で展望はほとんどない。
そう思うと冬は相当降るのねぇとか思いながら登っていく。
日差しにジリジリと焼かれながら、燕山荘に到着。
到着時間は9時半。
時間が早ければ大天井に行く予定であったが、連れが既に疲労気味。
時間は早いとはいえ、大天井までは3時間。
しかも炎天下の稜線。
・・・やめとこ。
ということで、ここでテント設営。
この時間帯にテントを張っている人はほとんど居ないので、一番良さそうな場所に設営。
そして、10時辺りには設営、荷物収納完了。
後は空荷で燕岳へ。
コマクサのピークは若干過ぎ気味で少し枯れている。
しかし、景色は非常に良い。
ほぼピーカンです。
青空が目に染みる。
30分ほど歩くと燕岳山頂に到着。
ここで記念撮影。
今回はここよりも先に進み、北燕岳を目指す。
途中、コマクサの群生地があり見事の一言。
群生地のちょい先のピークに到着した辺りでガスが出始め、遠くに積乱雲も見え始めたので、今回はここら辺にしておく。
そして、往路を引き返す。
しかし、ガスも直ぐに引き、再び青空に・・・
突っ込んでも良かったかな?
燕山荘に戻った後、一日目終了ということで柿の種をつまみに大生で乾杯。
見事な景色を眺めながらの一杯は非常に美味い。
酒を飲んだ後、テントに戻って一眠り。
夕方付近に起床し、夕飯。
これも山荘でもつ煮と酒で済ます。
後は日の入りの撮影準備。
日の入りまでの間にブロッケン現象が初めて見れ、感動。
そして、メインディッシュの日の入り。
これぞ山で宿泊することの醍醐味。
カメラを向けて、撮影を楽しむ。
日の入り終了後、テントに入り、就寝。
二日目
晴天
3時起床。
飯を食べた後、撤収準備。
その間に日の出になりそうだったため、撮影準備をした後、再び撤収準備。
日の出が始まるぞ!というときになり、すぐさま撮影場所に戻り、撮影。
槍や燕岳が綺麗に染まる。
日の出を見た後、テントを撤収し、ザックに詰め込む。
さて、今日は西岳までだ。
稜線歩きなので楽なはず。( かと思ったがとんでもなかった )
燕山荘を出発し、大天井までの稜線歩き。
大天井、槍、裏銀座、剣、雲海を眺めながらの非常に気持ちの良い稜線歩き。
大下りの頭からはアップダウンはそれなりにあるが、それ程きつくもなく大天井の麓に到着。
ここまで2時間。
気温は既に非常に高い。
当初は大天井を登る予定であったが、暑いのでパス。
巻き道を進むことにする。
しかし、この巻き道。
意外に足場悪っ。
右側が常におちている状態。
落ちたら、
・・・助からんだろうなぁ。
といっても気をつけて歩けばそれ程の危険はない。
そんな道を歩いていくと、下方に小屋が見えてくる。
大天井ヒュッテである。
後はそこまで急な坂を下り、ヒュッテに到着。
暑い暑い。
喉が渇いて仕方がないので、CCレモン購入。
ごみを持って行くのは億劫なので、ここで飲み干す。
後は西岳までの3時間弱の行程。
しかし
ここから先が今回の山行の中で最難だった・・・
道自体は大したことはない。
登りメインであるが、急なところはほとんどない。
しかも、びっくり平から先は槍の展望コースと言っても良い。
申し分ないほどの良コース。
では、何が最難か?
それは暑さ。
しかも、ほとんど日陰なしの超炎天下。
上から日差しがジリジリ。
下から熱せられた砂の遠赤外線がジリジリ。
汗が噴出すなんてものじゃない。
久々にマジできつい。
時折槍の方から吹く涼しい風が唯一の清涼剤だが、それも一瞬。
ヒュッテ西岳に到着したときはマジで喜んだ。
テント場に到着したときは座り込んで暫く動けなかった・・・
その後、テントを設営し、ビールと牛丼を食す。
うまい。
疲労困憊の体に染み渡る。
後は夕方まで待ったり。
5時ごろから食事。
その後、西岳に急いで登り、記念撮影&日の入り撮影。
残念ながら常念、槍にはガスが掛かっていた。
しかし、待っていると僅かに槍に掛かっていたガスが晴れてきた。
明日はあそこに立つ。
三日目
晴天
今日は表銀座の危険箇所、東鎌尾根、槍をこなさなければならない。
ちょい不安。
日の出撮影後、テントを撤収し、6時近くに出発。
先ずは鞍部まで下る必要がある。
事前情報でストックは使用しないほうが良いとあったため、既に仕舞っている。
歩き始めて10分ほど。
酷い渋滞。
鎖場のところで10分ほど待たされる。
それ程の難所があるのか?と思っていたのだが、通ってみると梯子があるのだが、レベルとしてはただの階段。
こんなので渋滞しないでくれよorz
先が思いやられる。
鞍部までは思ったよりも簡単に下れた。
後は登っていくだけ。
さすがに東鎌尾根。
急。
しかし、急であるが故に手が使用でき、疲労はかなり抑えられる。
登っていくと、再び渋滞。
学生さん達( 実は燕山荘、西岳のテン場のお隣さん )。
垂直に近い長い梯子の下り。
仕方がないので、待ち。
その間に続々と後続が待ち状態に・・・
まるでラーメン屋の行列。
やっと学生さんたちが通過した後、我々を通過する。
長い梯子だが非常にしっかりしており、特に怖がるほどの物ではなかった。
その先で休憩していた学生さんを抜き、先へ。
槍がどんどん近づいてくる。
それと比例し、期待も高まる。
東鎌尾根をやっとの思いで上りきった後、小休止。
その後、尾根をそれ、殺生ヒュッテへ。
いやぁ、それにしてもすごい世界です。
山に嵌るまでこんな世界がこんな身近にあるなんて思いもしなかった。
周りの景色に見惚れながら進むと、殺生ヒュッテに到着。
今日はここにテント設営。
あとは必要なものだけをザックに詰め込み、いざ槍ヶ岳へ。
先ずは槍ヶ岳山荘を目指す。
多くの人が槍を目指している。
その中に混じり、そして追い抜きながら槍ヶ岳山荘に到着。
ここで小休止を入れた後、突っ込む。
こういう岩場や鎖場を安全に通過、何より高所恐怖症を克服するためにボルダリングやクライミングを始めた。
その甲斐もあり、最近は岩場の通過に恐怖を感じることはほとんどなくなった。
しかし
しかし
原初にある感情は完全に押さえ込むことは出来ないのか・・・
高い。
怖い。
足が震えてくる。
山頂直前の梯子で再び渋滞。
小時間待った後、山頂への梯子を上る。
一歩
一歩
進むごとに恐怖が湧き上がってくる。
登るにつれ足が乗れる幅が少なくなっていく。
心臓はバクバク。
しかし、落ちるはずがない。
これでもそれなりに真面目にクライミングをやっている。
集中している状態でガバホールド、ガバ足で落ちるわけがない。
恐怖を押さえ込み登っていく。
そして
最後の一段を抜け、山頂へ。
到着
今まで遠くから眺めることしかなかった槍の山頂に立った。
しかし、感傷に浸る余裕はない。
なぜなら、人一杯
山頂は狭く、今にも押し出されそう。
そのため、記念撮影をして、周りの景色を撮影した後、下山開始。
下り道は登りよりも怖い。
慎重に慎重に下っていく。
槍ヶ岳山荘まで下ったときには胸を撫で下ろした。
後はここでビールと焼き鳥丼を食す。
そして、1時間以上ぼ〜っと槍を眺めながら酒をある程度抜いたのち、テントに戻る。
夕飯は殺生ヒュッテでうどんを食べ、日の入りを見た後、就寝。
4日目
今日はのんびり。
車回収の関係上、今日中には帰ることが出来ないので、徳沢でテント泊。
いつもより遅く4時に起床し、まったりと朝食準備。
朝食前に日の出を撮影し、その後朝食。
テントを撤収し、テント場を後にする。
最後に
槍をバックに記念撮影した。
後は徳沢にテントを張り、5日目に上高地に下り、車を回収し、帰路に着いた。
今回は終始天気も良く、最高の山行であった。
今度ここに来るのは裏銀座経由か大キレット目的であろう。
それまでさらば・・・
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