若穂太郎山 鉄塔尾根から春山口へ


- GPS
- 04:00
- 距離
- 6.5km
- 登り
- 682m
- 下り
- 684m
コースタイム
10:45分岐
11:25若穂太郎山山頂11:40
12:15こしき岩
12:40田子岩12:45
13:15春山口
13:35鉄塔尾根登山口
歩行時間3時間40分
天候 | 曇り後時々晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
高速道を潜り抜けた田園地帯と山の境 鉄塔が目印 登山口に駐車場はないので農道の余地に駐車 |
コース状況/ 危険箇所等 |
登山口からいきなり急坂ですが 南に面しているため雪はありません 第三鉄塔から第四鉄塔の間の 急斜面のトラバース道に雪が残り 道が細く滑りやすい状態でした 稜線上には昨日降ったと思われる新雪5cm程 田子岩直下の岩場及び 迂回路に雪も凍結もありませんでした 大室温泉「まきばの湯」は高台にあり 見晴らしの良い露天風呂が人気です。 入浴料500円です。 |
写真
感想
昨日出かけようと支度をしたところに雨が降り出し、
小止みになるのを待つうちにますますひどくなってきて
とうとう横殴りの雪になり、強風は吹き荒れるはで散々な天気に。
今朝は快晴とはいかないまでも晴れ間が見えてきたので
昨日の計画をようやく実行です。
まず頭に浮かんだのが「まきばの湯」ですから
最近どうも温泉主導型登山になって行きつつあるようでたるみ気味。
シーズンに備え、この辺で気持ちを引き締めないと。
「まきばの湯」に近い山は若穂太郎ですが、
四時間くらいの山なので、もう少し歩かないと訓練になりません。
でも、それ以上となると雪山になり、装備もいろいろ必要になるし
雪の状態によっては安全確保も難しくなりそう…
kyom4にとってやはり無理なく、安心な山は本日の若穂太郎山でしょう。
高速道路を北に向かって走っていると、須坂ICに近づくにつれ
尾根をあちこちに張り巡らし、迫り来るのが太郎山です。
トンネルで尾根の一つをくぐってしまう手前に
「春山口」、南の尾根の麓に「鉄塔尾根登山口」があります。
長野市街から北に望む飯綱山も素晴らしいですが
落合橋から根子岳方面を見上げた時
その前面に大きく広がる太郎山の姿は
なかなか雄大で、朝な夕なに眺めるのが大好きな山です。
年に一回ほど登っていますが、昨年はどういう訳か
ちょうどこの時期に毎週のように登っていました。
凍結個所もあって苦労した嫌な思い出があるのに
よりによってまたこの時期に登りたいと思うなんて…
鉄塔尾根コースは文字通り、鉄塔の管理道です。
農道からいきなり急な階段に取りつきますが
5分で麓の集落が目の下になり、展望の開けるコース。
こんなに見晴らしの良い尾根コースは他になく、
天空を歩くような、水平な尾根歩きは病みつきになります。
しかし、この展望も元はと言えば、山火事で林が焼失したためで、
今でもまだ、注意して見ると焼け焦げた木の株などを見る事が出来ます。
木々や下草が育って、すっかり山肌が緑の林に覆われるのはまだ先のことでしょう。
その日が来るのをこの目で見届ける事が出来たら、と切に思います。
その為にも、このコースにこれからも足を運びたいと思います。
急坂でも尾根道は雪が殆どなく、歩きやすいのですが、
尾根を避け山腹をトラバースする道は、日陰で林の中
落ち葉の上に雪が残り(凍結はしていませんでした)
急斜面で道が細く傾いて居る為、滑落に注意が必要です。
滑り落ちても木や藪に引っかかるとは思いますが…
第四鉄塔を過ぎると松林の中をジグザグに登ります。
きつい登りですが、トラバース道よりも安心です。
松林を抜け、雑木林に様相が変わると緩斜面になり、
天王山からの登山道と合流します。
鉄塔を左に見て、再び緩やかな尾根歩きを繰り返して歩きます。
以前は、この辺りで時々かもしかさんと行き会いました。
今日は逢えるかもしれないと、カメラを片手に期待しながら歩きます。
やはり、今日も逢えませんでした。
彼らはどこに行ってしまったのでしょう?
雪の上に足跡もありませんでした。
分岐からの新雪の上の靴跡は単独の男性と思われます。
同じ靴跡が往復していましたので、早朝に来られたのでしょう。
知った道とは言え、新雪があると
トレースが頼もしく思え、気持ちが楽になります。
山頂の北側は以前から木が伐採されており、
北信五岳(飯綱山、戸隠山、黒姫山、妙高山、斑尾山)などの
眺望が素晴らしいのですが
いつのまにか、南面も伐採されていました。
あいにく北アルプスはご機嫌斜めで、終日雲の中でしたが
晴れていれば、聖山をはじめ見渡せる山々が多いのではないかと思います。
昼食時、頭の上にバサバサと松の木が雪を落としてきます。
のんびりくつろいではいられません。
また、先程までは無風状態でしたが、俄かに風が吹き始めました。
天気が変わるような感じです。
身体も冷えてきましたし、下山することにします。
鉄塔の少し先の分岐を今度は「蓮台寺」方面に向かいます。
「こしき岩」、「田子岩」と見晴らしの良い大岩があります。
午後、思い立ってふらっと出かけて来る時は
たいてい岩の上でぼんやり時を過ごすのが好きです。
運が良ければ、グライダーが目線と同じ高さを旋回してくれます。
さて、ちょっと嫌な本日の核心部があったのでした。
「田子岩」直下の岩場とロープの張られた迂回路です。
北斜面なので凍結していると厄介です。
幸い雪は全くなく、スムーズに通過でき、ほっとしました。
この岩場は初めて来た時、険しさに驚いた思い出があります。
北アルプスでなくとも、短くとも、険しさの味わえる岩場だと思います。
春山口への下りは急ですが、そのかわり
あっという間に登山口に着いてしまいました。
高速を走る車の騒音が押し寄せてきます。
天気は好転し、うららかな春の空になりました。
春山口からは、平坦な農道を歩いて鉄塔尾根登山口に戻ります。
「まきばの湯」へ向かう途中、川田駅に屋代線の電車が停車しているのを発見。
役目を終えた電車は、静かに身体を休めていました。
駅前にはかなり車が駐車しており、写真撮影をしている人で賑わっています。
昨日は大荒れの天気の中、最後のセレモニーが行われたようです。
踏切を何回か渡りましたが、踏切の遮断機は既に取り払われていました。
でも、習慣とは恐ろしいもので、一旦停止せずにはいられないものです。
なぜ「まきばの湯」に行きたかったかというと
ちょっと高台にあるこの温泉の露天風呂から、屋代線を走る電車が見えるのです。
本当なら昨日、若穂太郎に登って、
帰りにこの温泉から最後の日を走る、思い出深い電車を見送るつもりでした。
さようなら、そして有難う、屋代線!
コメント
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kyom4さん、こんばんは!
ルート図の縮尺を大きくすると、位置がはっきり理解できて面白いですね
あれはここだったのか
廃線になる私鉄の走る風景、いいですね
淡々といつも通りの顔を見せているようで愛着が湧きます
ご訪問ありがとうございます
90年間、地元の足として親しまれてきた屋代線、以前は千曲川の東側にあるので河東線と言っていました。
何年か前から赤字経営の為存続が危ぶまれ、存続を巡って住民運動もありましたが、やはり乗客が増えることなく、廃止となりました。
kyom4も子供の頃の思い出が詰まっている電車、住民の一人としていう言うに言えない寂しさを感じています。
自家用車の保有率が高く、それが電車やバスの便を悪くしているのですが…
便利さを手放して公共交通機関を敢えて使う、その切り替えがとても難しい現状です。
比叡山のレコも、便利な電車を使って皆さんが縦走していらっしゃるのに、恥ずかしながら乗り慣れていないので電車で遭難するかも?なんて心配して止めましたから
田畑の中をのんびり、ゆったり走るローカル線の心休まる風景がまた一つ減ってしまいました。
田子岩の上からマッチ箱のような電車が走る姿を眺めるのが好きでした
機会がありましたら、小さな里山ですが、monsieurさんにも是非訪れていただきたい面白い山です
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