【船窪小屋(富山・2450m)】ヤマレコをはじめたきっかけにもなった、7年前のルートをもう一度〜たくさんの出会い・再会に恵まれて〜


- GPS
- 27:17
- 距離
- 46.4km
- 登り
- 4,293m
- 下り
- 4,424m
コースタイム
- 山行
- 7:25
- 休憩
- 0:56
- 合計
- 8:21
- 山行
- 7:01
- 休憩
- 0:37
- 合計
- 7:38
- 山行
- 6:08
- 休憩
- 1:29
- 合計
- 7:37
天候 | 12日(日)曇り時々雨 13日(月)雨時々曇り 14日(火)晴れ時々曇り 15日(水)晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2018年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
駐車台数:約100台 登山ポストなし(太郎平小屋にある登山相談所で提出) トイレ、自販機あり 公共交通のアクセス: ・富山地方鉄道が期間限定(7月中旬〜9月中旬)で直通バス(富山駅前〜)、路線バス(有峰口駅〜)を運行している ・富山〜折立間 運賃3,500円 ・予約は、発車オーライネットで受け付け、コンビニ等で支払いまたは電話予約 https://www.chitetsu.co.jp/?page_id=741 ●扇沢駅 駐車台数:常時600台(無料・有料あわせて)、混雑時には臨時駐車場を設置 トイレ、自販機、売店、レストラン、登山ポストあり 公共交通のアクセス: ・期間限定(4月中旬〜10月中旬)で長野駅直通特急バスを運行している ・扇沢駅〜長野駅東口 運賃2,600円 ・扇沢駅〜信濃大町駅間で路線バスを運行している ・扇沢駅〜信濃大町駅 運賃1,360円 ・いずれも自由席制 http://www.alpico.co.jp/access/hakuba/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
●折立登山口〜太郎平小屋 最初は針葉樹の森の中の土道(雨天時は滑りやすい)、やがて石畳の整備された道となる ●太郎平小屋〜薬師沢小屋 階段上の急な下り(滑りやすい)、2か所鉄橋を渡りながら木の根が多い小さなアップダウンがある ●薬師沢小屋〜雲ノ平山荘 小屋の目と鼻の先にあるつり橋を渡り、ハシゴで一旦川原に下りてから樹林帯の急登、岩や木の根が多く滑りやすいので持久戦といったところ。平たんになっても木の根や岩の道でしばらく辛抱、やがて木道に出るが、ところどころ損傷しているので転倒注意 ●雲ノ平山荘〜ワリモ岳北分岐〜水晶小屋 木道とハイマツのなだらかな道、ワリモ岳北分岐からは一部岩稜の道、やがて砂礫の道となる ●水晶小屋〜烏帽子小屋 岩稜と砂礫の道、アップダウンの繰り返し。野口五郎岳手前で緩やかなとなる。三ツ岳からは下り、岩稜の道も交じって歩きにくい。 視界不良でお花畑コースと稜線コースの分岐が分かりづらかった ●烏帽子小屋〜烏帽子岳〜船窪小屋 烏帽子分岐からは距離にして480m、山頂直下は鎖場となる 南沢岳までは稜線散歩だが、一気に砂礫の下りから不動岳にかけて登り返す。不動岳からは樹林帯と崩落地の際との交互の歩き、激しいアップダウンの連続。 蟻の戸渡りは7月中旬に整備されアルミ製の手すりが設置された 船窪乗越からはアップダウンを繰り返しながらのぼっていく ※テント場の水場は、崩落して毎年形体が変わる。去年、今年とハシゴが設置されたが、冬季(10月中旬〜6月中旬)は外されることがあるので注意 ●船窪小屋〜蓮華岳〜針ノ木小屋 七倉岳から七倉乗越にかけて一部ロープ、鎖場がある。ないところでも砂礫の傾斜が足を取られやすい。 七倉乗越から北葛岳にかけては大きく2回登る、北葛岳からはアップダウンを繰り返しながら一気に下って北葛乗越にいたる。 北葛乗越からは「蓮華の大下り」の登り、最初鎖のある岩場でガレ場となり、やがて岩稜の敷き詰められたような緩やかな傾斜が蓮華岳まで続く 蓮華岳からは稜線散歩、針ノ木小屋手前から一気に下る ●針ノ木小屋〜扇沢 雪渓は10数メートルほどでアイゼンは不要。のどは雪渓が危険なため夏道に切り替わった模様。大沢小屋まで高巻きを繰り返す。大沢小屋からは「大沢作業道」を利用 |
写真
小屋の売店の隣にある登山相談所で登山届を提出。「今から雲ノ平まで行くの?ここまで何時間かかった?」と訊かれる。
心の中では「折立〜雲ノ平山荘は今まで2度一日で歩いているから大丈夫」とタカをくくっていたのだが…
何はともあれ英気を養うためコーラを購入
薬師沢小屋まで4.7km。記憶の中では2kmくらいだと思っていた。地図を見たら確かに2kmじゃなさそうだ。
この直前、偶然にも元同僚Dにバッタリ会う。テント装備で雲ノ平、三俣あたりを周回するらしい。今日の目的地が同じと知って一緒に歩くことに!心強い!
乾燥室では強力ヒーター2台をフル稼働させてくれて、一気に乾いた。
ハンガー使ってできるだけ多くの人が利用できるようにとのこと。
ヒーターも心遣いもあったかい、1日目と大違い(苦笑)
2016年7月に付けたハシゴまだ健在!
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-919619.html
これを見て「戻って来た」と感じた
7月に新たに設置されたアルミ製の手すり
どうやって運んだのか?
グイグイ揺らしてもビクともしなかった
ポールの上端部に打ち付けたような痕があるけどハンマーで叩いた?
こんな危険な場所で??
どうやって付けたのか???
「?」ばかりが増えていく
やっぱりこのアングルが好き
あとは雲さえどいてくれたら!
Mさんと6年ぶりの再会
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-216353.html
「いってらっしゃーい」とお見送り
「小屋の人ですか?」いいえ違いますw
小屋だけでなく、七倉尾根を歩いていてもよく言われる
紛らわしくてすみません
※このあと小屋番のSさんほか、Fさん、Tさん、そして6年ぶりに再会したMさんとで集合写真を撮りました
感想
「7年前たどったルートをもう一度」
7年前初めて船窪小屋を訪れ、以来すっかり魅了された。
船窪小屋という存在は、自身にとって、山小屋を単に山登りの通過点ではなく、目的地となったり、山小屋の活動に微力ながら携わったりと、山との関わり方を大きく変えくれた。
そんなきっかけにもなった山行をもう一度辿ってみようと思い立った。
▼2011年8月15〜18日の山行記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-128959.html
●8月12日(日)曇り時々雨 折立〜雲ノ平山荘
〜記憶なんてあてにならない、元同僚Dと再会し苦行を共にする〜
富山駅からの折立直通バスで登山口へ。当時、急行「きたぐに」で富山へ向かったが今は廃止されている。
記憶というのはとにかく都合の良いことしか残っておらず、出だしから狂い始める。折立から太郎平までがとにかく長く感じた。太郎平に着いたと思ったらまだ五光岩ベンチ。太郎平まではまだ2キロある。時間を気にしながら太郎平へ。
太郎平でトイレに行こうとしたら後ろから声をかけられた。なんと元同僚Dとの思わぬ再会!一気にテンションは上がり、お互い近況報告し合いながら薬師沢へ。しかし、感覚的に2キロくらいかと思っていた太郎平から薬師沢までの距離は4.7キロ!
「あれー、こんなとこあったっけ?」の連続。
薬師沢からは岩と木の根の急登。お互い口数はめっきりと減り、ハァハァと息の切れる音だけが樹林帯に響く。ときどき「この坂飽きた」などと、「だからどうした」的な不満を漏らしながらなんとか雲ノ平山荘へ。
雲ノ平山荘は7年前の当時は完成したばかりで真新しかったが、今もそれほど変わらない印象だった。テント装備を担いできたDは雨に負けて小屋泊へ変更。再会を祝して、本日の苦行を乗り越えたご褒美にビールで乾杯。でも、悲しいことに常温だった。
船窪以外の山小屋にはめったに泊まらないためかアウエー感でいっぱい。
逆にこれまで船窪小屋で好き勝手させてもらっていたのかと感じながら小屋の夜を過ごした。
●8月13日(月)雨時々曇り 雲ノ平山荘〜烏帽子小屋
〜7年前は若かったと改めて実感、ひとり雨ざらしの苦行〜
雨がパラつく中レインウエアを着てDと出発。当然テンションは上がるはずもない。水を汲んでいこうと立ち寄るつもりだった水場もスルー。そのままあの登り、山行自体もスルーしたいくらい。
ワリモ北分岐でライチョウと遭遇。ちょっとだけテンションが上がりかけるも、雨で瞬時に流される。雨は降ったりやんだり、時には風を伴って激しく打ち付ける。雨がやんでそろそろレインウエア脱ごうかと思ったら雨が降り出し、しばらくすると止む、の繰り返し。
意外と岩ゴーロの道が続く。7年前は岩ゴーロくらいひょいひょい飛び移っていて歩けたけど今はそうはいかない。あの時若かったなあと思いながら水晶小屋へ。
水晶小屋は、建物もキレイだし何よりもスタッフの応対も優しい気がした。2度泊まったことがあるが、また泊まってみたいと思える小屋。雨降りしきる外から逃れようと、登山者でひしめき合う小屋の中へ入り「力汁」を頂いた。ショウガが利いた味噌汁仕立てで何とも言えない美味さ!
ここでDとわかれ、ひとり烏帽子岳へ。緩やかな下りが続き稜線散歩かと思っていたがここでも記憶違い。岩ゴーロとアップダウンの二重奏に悪戦苦闘、徐々にテンションが低下してくる。
野口五郎小屋で休憩、カップラーメンとホットミルクを頂く。何とも美味いし、あったかい。残る烏帽子岳まではラクラクな道のはずだが、疲労がたまっていてそうでもなかった。加えて雨、汗も交じって全身ズブズブになりながら烏帽子岳へ着いた。キャンプ場から小屋までことさら長く感じた。
小屋に着いた直後、バケツをひっくり返したような雨となった。間に合ったあ。布団が同じ並び人とで山談義楽しいひととき。乾燥室は暖房が2台フルパワーで焚かれ、本当に乾燥機の中にいるようで濡れた衣服も一気に乾いた。本当に有難かった。
夕食はボルシチ、そして野菜サラダにご飯、味噌汁など。メシが美味いのは最高。同じテーブルの人たちとの話も弾んだ。
●8月14日(火)晴れ時々曇り 烏帽子小屋〜烏帽子岳〜船窪水場〜船窪小屋
〜6年前に小屋で逢ったMさんと再会、そして多くの出会い〜
青空の朝。小屋の朝食を頂くのはごく少数派。多くの人たちは先を急いで出発していた。早出出発が基本だけど、個人的にはきちんとご飯を食べないと調子が出ない。つまり、融通が利かない(笑) 船窪小屋をよく知る常駐隊のYさんと少しだけ話ができた。
知り合ったNさんとで出発、小屋を後にした。ニセ烏帽子の先の分岐で、烏帽子岳をパスするNさんとわかれ、烏帽子岳へ。山頂直前になってガスに包まれてしまうが、霞んで見える山の景色も良い。
南沢岳までは稜線散歩。しかも久々の晴天で実に気持ちが良いが、そのあとは試練の道。とにかく心折れたという記憶しかない。
不動岳から崩落で付け替えられた道を下り、樹林帯に入ってしばらくすると、以前、道普請で付けたハシゴまで来た。
▼そのときの山行記録(2016年7月16〜18日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-919619.html
ここまで来ればあとは知った道、険しい道は依然続くが気持ちがグンと楽になった。そのうちNさんに追いつきご一緒する。
今シーズンはじめての水場。服を脱いで冷たい石清水で体をぬぐい、頭を洗って、ゴクゴク飲んでいると烏帽子で同宿したFさんと合流。残る船窪小屋までの道をクロマメの木の実を見つけて頬張りながら歩いた。
船窪小屋に着いた。ここで同郷のsakura0725さんと会ったなぁ。ヤマレコも紹介してもらった。
6年ぶりにMさんに再会。積もる話が多すぎるw
▼初対面の山行記録(2012年8月16〜17日)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-216353.html
烏帽子で同宿したご夫婦、船窪乗越で会った2人組、そして縦走して日本海を目指すという方、いろんな方々との出会いがあった。
夕食はロングコースを歩き通したとあって、いつもよりも食が進んだ。ビーフシチュー3杯、ごはん2杯。
その後なだれ込むようにおしゃべりタイム。
小屋番さんが機転を利かせてくれて、ルイボスティーも振舞ってくれてにわかお茶会に。(小屋番さんありがとう)
ランプが灯る囲炉裏をかこんで楽しいひとときを過ごした。
●8月15日(水)晴れのち曇り 船窪小屋〜針ノ木峠〜扇沢
〜いってらっしゃーいと見送られて下山〜
翌朝、見えるという山はすべて見えるピーカン。日の出を拝み、朝ごはんを食べて、皆さんに「いってらっしゃーい」と見送られて小屋を後にする。
Fさん一行と一緒に出発したが、北葛乗越から蓮華の大下りに入ると、やけに調子が出てきて先を急がせてもらう。
蓮華岳からの眺望も最高で針ノ木峠までの稜線散歩を楽しんだ。
調子が良かったので針ノ木小屋をやり過ごしたが、長い下りに消耗していき力尽きそうになり、大沢小屋でペットボトル1本を飲み干し英気を養った。大沢小屋からはいつものサブルートを使った。
雨に降られる前に扇沢に到着。扇沢駅は、立山黒部の観光客でごった返していて下界に戻ったと実感した。
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終わりよければではないけれど、最後は最高の眺望そして再会を含めて多くの人たちと会って、多くのことを得た今回の山行はとても充実したものでした。
今度はいつにしようか。
また、すぐに行きたくなるだろうなあ。
コメント
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3泊4日の山旅、息切れの様子もなくさすがですね。雨やガスでも猛暑の下界から見れば羨ましい。白いコマクサ珍しいですね。天気のせいか、食物の写真が多く、貴兄らしくも思いました。折立から往復なら雲の平に行けるかなと思いつつ、欲をかかず、恵那山ぐらいからチャレンジしたいと考えています。
ありがとうございます。
長丁場ゆえ逸る気持ちを抑えて無理して踏ん張って消耗しないよう心がけました。
おかげでペースを保てたのではないかと思います。
天気に関係なく、食べることに目が行ってしまいがちで、7年前どんなルートだったかの記憶は半分も残っておらず、「おかしいなあ、こんな道だったかなあ」とトンチンカンの連続でしたが、食べ物の記憶だけは正確さを極めていました
折立から雲ノ平まで一気に行ってしまいましたが、太郎平小屋、薬師沢小屋とも雰囲気が良さそうです。
薬師沢小屋の渓谷の雰囲気も良いですし、太郎平小屋はプレモル生
あっ、やはりそっちに目が行ってしまいます
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