鍋割山(鍋割山陵、大倉尾根周回)

オータニ
その他1人 - GPS
- 06:44
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,219m
- 下り
- 1,218m
コースタイム
- 山行
- 5:30
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 6:44
| 過去天気図(気象庁) | 2025年11月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
良好 |
写真
感想
鍋割山から鍋割山稜を縦走して大倉尾根を下る周回ルートを歩いてきました。大倉バス停のパーキングは家から車で40分足らずで、近いという理由で行ってみたのですが、天候にも恵まれて期待を遥かに超える楽しい山行になりました。この季節、お奨めできるルートだと思います。
良く行く方には常識なのかと思いますが、大倉バス停に隣接の戸川公園のパーキングは入場が6:30~で入ることができず、暗かったこともあり少しまごつきましたが、ほんの少し下にある大蔵駐車場に停めました。値段は同じのようです。バスロータリーにあるトイレ等は無料で早朝でも普通に使えるので便利です。
人気の山域なので、駐車場には平日早朝でもそれなりに多くの車が来ていますが、8~9割の方は大倉尾根方面に向かわれるようです。鍋割山方面の西山林道に進む登山者は、今朝の同じ時間帯には他におらず、鍋割山の山頂まで誰にも会いませんでした。大倉尾根から塔ノ岳に向かう超人気ルートに比べて静かな登山が楽しめると思います。
林道に入るまで街中を少し歩きます。初めてのルートなのでヤマレコのマップを見ながら歩き、間違えたり迷ったりせずに行けました。林道は思ったよりも長く、スタートから6kmくらいまで続きます。傾斜も緩くて、路面もフラットに締まっていて歩きやすく、サクサクと距離を進められます。景色や雰囲気が良いので、単調さは感じず、飽きずに歩けました。
ルート作成の際に後沢乗越と小丸尾根のどちらを使おうかと思いましたが、レビューでは後沢乗越の方が眺望が良いようで、そちらを選びました。後沢乗越経由のルートは丹沢エリアでは珍しく木道や木段がほとんどなく、木段苦手の自分にはぴったりでした。標高グラフのとおり前半が緩くて後半がやや急登で、実際に歩くとグラフの印象以上にメリハリがあって、単調な登りが好みでない方にはうってつけです。
林道の途中に渡渉が3回あります。西丹沢方面は渡渉だらけですが、ここに渡渉があると思っておらず少し面喰いました。昨日の雨で水量が増していたのか、やや慎重を要しましたが、靴が水没するようなことはなく無事に通過。登山道に入るとすぐに、やや急登になります。前日の雨でもぬかるみは無く、道は程良く整備されていてとても歩きやすい登山道でした。
後沢乗越からの尾根道の登りは、天然樹林の清々しさを味わえます。登りの勾配も単調にならずに、飽きずに登っていけます。紅葉は林道の後半から楽しめて、後沢乗越からもしばらく楽しめます。今の季節、7~800mの標高までが見ごろになっていて、900mを超えると冬枯れになってきます。歩き進めながら秋真っ盛り~初冬への季節の変化を身近に感じられました。
鍋割山の山頂は、期待以上の眺望で、富士山の見え方は丹沢山域の中でも屈指ではないでしょうか。人気度や登山者数では塔ノ岳の何分の1かくらいの感じですが、ぶっちゃけこちらの方が近いこともあって綺麗に見えると感じます。山頂の広さや解放感では塔ノ岳に負けますが、小屋の前庭の方に行くと太平洋側の眺望も素晴らしく、ここで昼食の人はどっち側で食べようか迷うかもしれません。
鍋割山頂から大倉尾根方面に向かう鍋割山稜は、左右で全く違う眺望が楽しめます。左に見える丹沢主稜は圧巻で、塔ノ岳から丹沢山を経て蛭ヶ岳へと続く尾根が一望できます。塔ノ岳から蛭ヶ岳に縦走したことのある人はこの景色に感動でき、これから縦走してみたい人はぜひ見ておくべき景色だと感じます。自分は先々週、蛭ヶ岳に行ってきたばかりなので、その尾根を対面から見られて、暫し立ち止まって感慨を味わいました。右には太平洋が見通せて、海を見ながらの稜線歩きは一風変わった味わいです。右を見たり左を見たり贅沢です。
鍋割山から大倉尾根に向かうと、小丸の手前に少し長い木段(木製の階段)があります。登ることに一生懸命になるので、うっかりすると背後の景色を見落としそうですが、この木段を上り切ったところから振り返って見る富士山は、最高です。山頂から裾野まで全てが一望でき、その手前の山々とのコントラストも絶妙です。特別「富士見なんとか」等の名前もなく有名でもないのが、隠れスポット的で余計に気分が上がります。
大倉尾根に出てから、今回は塔ノ岳には登らずに直接下るルートとしました。大倉尾根は「バカ尾根」という有り難くない異名もあるようで、健脚の方や、トレーニングを兼ねた方が良く登られる印象です。自分は木段の登りが大の苦手(嫌い)で、健脚でもないので、大倉尾根を避けてきたのですが、どういう道かを知っておきたい気持ちもあって、今回下りなら良かろうと通ってみることにしました。
下りで通ると、大倉尾根は中盤の眺望が素晴らしく、実に気持ちよく歩けました。木段は確かに多いですが、下りで通る分にはそれほど気にならず、バカと言われるほどの単調さは感じませんでした。途中の椛(もみじ)のトンネルは植樹だそうですが素晴らしいエンタメです。それがあることを知らずに通ったのですが、ちょうど良い感じの見頃だったのでとてもラッキーでした。下りに任せて快速で通過してしまったのですが、勿体つけてゆっくり下りれば良かったかもしれません。
このルートは、鍋割山頂から鍋割山稜を進んだ大丸、もしくはその先で大倉尾根に突き当たる三差路(「金冷シ」という妙な名称)のあたりが最高到達点になります。どちらも大した眺望はなく、特徴のない地点が最高点なので、登頂の達成感とかはやや曖昧ですが、全体を通して楽しめて、ところどころに素晴らしいエンタメがあり、単調な部分や辛い部分がほぼない、という意味で良いルートだったと思います。望外の楽しい山行になりました。
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