三ノ宿山〜薬師岳〜茶ノ木平

- GPS
- 10:00
- 距離
- 14.7km
- 登り
- 1,645m
- 下り
- 1,044m
コースタイム
- 山行
- 8:06
- 休憩
- 1:51
- 合計
- 9:57
| 天候 | 晴れ後曇り |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
・東武バス:中禅寺温泉→清滝1丁目。990円。満員で,半数以上は海外の人だった。 |
| その他周辺情報 | やしおの湯:700円。 https://www.yashionoyu.com/ |
写真
感想
先週,半月山方面から見た東側の山並みが気になったので,三ノ宿山から薬師岳への縦走コースを歩いてみることにした。夜明けの時間から逆算して,自宅を2時40分に出発し,やしおの湯へと向かう。温泉施設に入る左への脇道に入らず,そのまま県道277号を直進し,直ぐに右に90°曲がる処にある路肩のスペースに車を停める。数台は停められそうだ。時刻は5時半で空には三日月がかかり未だ暗かったが,準備をしている間に薄明るくなってきた。
車道を戻り,「中禅寺線51号」の標識の所から踏み跡に入る。直ぐに「三ノ宿山へ」の標識が現れる。路は明瞭で歩き易い。笹薮が現れるかと思いスパッツを着けていたが,全く不要だった。小さな橋を渡り,少し斜面を登ると,発電所の上にある貯水池のような処に出た。池の横手にある紅葉が陽に照らされてきれいだった。尾根筋を100m程上がると,送電鉄塔に出た。下が草の平坦地になっているので,腰を下してヘッドランプや携帯をザックにしまう。風が全然ないので,気温は2〜3℃しかないのに全く寒くなかった。北面には男体山が朝陽を浴びて輝いていた。
更に尾根を登ること20分余りで傾斜が緩くなる。1048mの三角点を確認した後,緩くなった尾根道を先に進もうとした時に,前方からザザッと音が聞こえてきたので緊張する。目を凝らすと20m程先を西から東に猿の群れが横切っている。大きいのから小さいのまで,ざっと30〜40匹の大群である。一斉に飛び掛かられるとまずいなと思い,鈴を勢い良く鳴らすと,こちらを横目で見ながら東斜面へと急いでくれた。
更に30分ほど進み,1158mにある滝ケ原峠への分岐点に着く。木に標識があり,歩き易そうな路が東へと続いている。今日は三ノ宿山へ向かうべく南西方向に踏み出す。路はずっと樹林に囲まれていて展望はあまり利かないが,時々枯れ枝の間から男体山や女峰山などが顔を出してくれる。夏場だと葉が邪魔で見えないのかもしれない。細かなアップダウンの繰り返しで,歩いていると結構暑い。しかし,立ち止まって暫くすると寒さが強まってくる。三ノ宿山の山頂も木立に囲まれて周囲の見晴らしは余りない。少し休んだ後,次の大木戸山へと進む。100m弱を降り,100m強を登り返す。思ったより傾斜があり斜め登行するが,汗が噴き出してくる。三角点のある山頂手前では,女峰山の辺りを覗き見ることが出来た。山名標には「栃木の山紀行」と書かれていた。栃木の百名山とは別物なのかな? その内に調べてみよう。
更に先に進むと,右側斜面からカサコソという音が聞こえてくるので,立ち止まって見ていると再び,サルの群れが斜面を移動していた。今回は10頭程度のようだが,本当にこの辺りは猿が多いようだ。この後も暫くして何頭かを見かけた。丸山山頂は落ち葉の散り敷かれた広場になっていて気持ち良く休憩できた。枝の隙間から男体山や茶ノ木平方面,夕日岳などを拝めた。
丸山からは100m余りを一旦降った後,登り返しになる。流石に登りで暑くなりそうだったので,出発時から着ていた雨具の上を脱いだ。コルから薬師岳までは小さな起伏を繰り返しながら,300m余りの登りになり,少し足が重くなってくる。黄葉した斜面の向こうに見える夕日岳を見ながら,次はあそこまで登ろうかなと思いながらゆっくりと登る。
薬師岳の山頂に到着し,男体山や女峰山を探すが,生憎と山頂付近は雲に包まれていた。三角点は山名標のすぐ近くにあったが,地形図に示されている電波塔が見当たらなかった。山頂から直ぐの処に出てくる夕日岳への路と分かれ,細尾峠へと降る。途中,神子内川沿いの谷間や,皇海山,鋸山などが見える。黄褐色になった木立の向こうには半月山が見え,先週の山行を思い出したりする。雲量がかなり増えてきたせいか,少し寒いくらい。細尾峠の車道は思っていたよりもきれいに舗装されていて,自車でも問題なく来られそうだった。駐車場所も数台なら全く問題なさそう。
峠から30分ほど登った送電線の下で小休止後,更に40分ほど登り,地形図上に篭石と書かれたものを探す。事前調べをしていなかったので,全くどのようなものか分からなかった。取敢えず,岩マークの辺りまで行こうとしかけたが,目の前に不自然に何個かの大岩が積み重なり,上部に小さな祠のようなものが乗っているのが目に入った。直ぐ近くには,文字が書かれた3枚の木札があった。碑伝(ひで)と言うらしい。多分,これが篭石だろうと判断。下まで降りて正面側から拝んでみたい気もしたが,疲れもあってパスすることにする。
そこから10分足らずで1618m三角点,更に数分で明智平との分岐点に着く。明智平までの路も明瞭で問題なさそう。何時かトレースしよう。茶ノ木平の案内板までショートカットを行き,ロープウェイ駅跡に出る。ここから先は先週,登って来た道なので気も楽になる。それ程の距離を歩いたわけでもないのに,かなり脚が重くなっており,ズッコケないように慎重に歩を進める。もう少しで登山口に着くという処で,数頭のシカが食事している処に出くわす。少し小さいのは子供だろうか。こちらがゆっくりと近づいてもチラッと見るだけで食べ続けている。5mぐらいまでの距離になるとさすがに斜面をかけ下って行ったが,少し離れた処からこちらを恨めしそうに見ていた。余程,良い餌場なのか?
登山口まで降り立ち,お地蔵さんの脇でスパッツを外し,ストックをしまってから中善寺バスターミナルへ向かう。丁度,日光駅行きが出た処で,次の16:28発まで30分余りを待つが,先頭に近かったので出口に近い座席を確保できた。沢山の外国の人を乗せ,立っている人も10人以上いた。前に座ったせいか,かなりのスピードで下るいろは坂は,自分で運転している時には感じないスリルがあった。清滝1丁目で下車して車まで歩き,簡単な片付け後,やしおの湯に直行。それ程混んでもおらず,気持ち良く湯に浸かれた。帰路は夕食を取ったり,仮眠をしたりでのんびりと走り,22時頃に無事帰宅できた。
今回のルートでは,眺望を楽しむ部分が少なかったので,花の季節のほうが良かったかもしれない。また,行者が行き来していたようなので,もう少し歴史を勉強してからの方が楽しめそうだ。ともあれ,この辺りの雰囲気は何となくつかめたので,来春にでも夕日岳辺りを訪れてみたいものだ。
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