風の尾根を歩く──鳴神山から三峰山へ

そらたびびと
その他1人 - GPS
- 04:00
- 距離
- 10.3km
- 登り
- 997m
- 下り
- 998m
コースタイム
- 山行
- 3:43
- 休憩
- 0:09
- 合計
- 3:52
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年11月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
非常食
飲料
レジャーシート
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証写
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
|
|---|
感想
夜明け前。
欠け始めたスーパームーンが、まだ夜空を支配していた。
首都高から東北道を抜け、桐生市へ向かう。
このところ、見舞いで病院へ行くことが多くなった。なかなか「行きたい」を叶えられず。
だから今日は少しでも「歩こう」と思った。
何度目かの鳴神山。そして今日は、足を伸ばして初めて三峰山まで往復することにした。
誰もいない駐車場に停め、歩きはじめる。
沢沿いの道は風を遮り、静寂だけが流れている。
なだらかな登りを詰めていくうちに、やがて斜度が増し、息があがる。
顔に近づくような急斜面を登り切ると、肩の広場。小さな社が鎮座していた。
ここから、風が一気に吹きすさぶ。
鳴神山の山頂へ。
山頂だけがぽっかりと開け、パノラマが広がる。
少しだけ空を見上げ、次の目的地へと向かった。
一旦肩へ降り、三峰山へ。
こちらは人が少ないのか、踏み跡が薄く、落ち葉が道を覆っている。
つまり、道は自ら切り拓く。
どこかの標語のようだが、まさにその通り。
広葉樹の尾根を進むと、木漏れ日が踊り、晩秋の気配がやわらかく揺れていた。
深い森の奥、三峰山は静かに佇んでいた。
そこには誰もいない。
ただ、落ち葉を踏む音と、自分達の呼吸だけ。
小さな祠に一礼して、来た道を戻る。
登り返す肩の広場では、すでに多くの登山者がゾクゾクと登ってきていた。
短い挨拶を交わし、私たちは登山口へと降りていく。
待っていたのは、7年間ともに走り続けた相棒。
走行距離、20万km。
明日でお別れだ。
ただ黙々と、私たちの「行きたい」を叶えてくれた車。
ありがとう。
今日の風の音が、まるでその別れを包み込むように聞こえていた。
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