屯鶴峯・明神山・信貴山 / 虎に願いを

- GPS
- 08:21
- 距離
- 22.3km
- 登り
- 1,060m
- 下り
- 710m
コースタイム
- 山行
- 6:41
- 休憩
- 1:29
- 合計
- 8:10
| 天候 | 快晴 |
|---|---|
| 過去天気図(気象庁) | 2025年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
| コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険箇所はなし |
写真
感想
大阪と奈良の県境に明神山という山があるらしい。低山ながら大和川を見下ろす好立地で展望もいいそうだ。屯鶴峯から近いので、いつか繋いで歩いてみたいと思っていた。
そんな折に入手した興味深い情報。大和川に吊り橋があるという。何それめっさ渡ってみたい。明神山から近いらしい。どうせならそのまま信貴山まで足を伸ばしてしまうのも面白そうだ。
というワケで屯鶴峯から信貴山までのロングトレイルを決行する運びとなったのである。
ケーブルカーの下の駅でもある信貴山口駅前に車を停め、7時の電車に乗って河内山本で乗り換えて二上駅へと移動する。
7:30に二上駅を出発、まずは穴虫峠に向けてロード歩き。50分ほどで屯鶴峯の入口に到着する。
「ドンズルボー」といういかにも大阪チックな響きの名前を持つこの場所は、二上山の北に位置し、ダイヤモンドトレールの起点でもある。1500万年の風化・浸食によって形作られらた奇岩群であり、防空壕跡があるところとしても知られている。
階段を登って少し行くといきなり白い巨岩が出迎えてくれる。かなりの迫力。
登っていくとなかなかの見晴らしである。青い空と白い岩、木々の緑のコントラストが美しい。町からそんなに離れていないのに別世界感がすごい。
鉄塔の建つ山頂からそのまま北へ向かう。下りるルートを探して右往左往したりしながらも大阪教育大の横を通ってR168へと抜ける。
さっき乗ってきた近鉄大阪線を渡り、田尻の明神山登山口へ。思いの外の急登で、ロープのかかる岩場が出てきたのにはちょっと焦った。めっさ想定外。
急登を登りきるとめでたい紅白の巨大な鉄塔が出迎えてくれ、そこから先はアップダウンの少ない気持ちの良い稜線歩きとなる。
関屋地蔵の前の分岐で北東に進路を変え、ちょっとアップダウンの増えてきた稜線を進む。鉄塔保守の管理道でもあるのだろう、関電道特有のプラスチック階段がたくさん出てくる。途中、展望の開けた場所に出る。眼下に大和川の流れが見下ろせてなかなかの眺望である。
登山道からいきなり整備された遊歩道に飛び出たらもう山頂はすぐそこだ。
10:50、明神山(274m)登頂。
山頂は水神社を中心に公園として整備されており、トイレや自販機もある。展望デッキの上には恋人の鐘と称したモニュメントがあり、左を見れば大阪平野、右手には三郷から平群、生駒あたりの展望が広がる。素晴らしい眺望だ。
テーブルやベンチも多数設置されている。景色を楽しみながらラーメンを食っていると遠足か何かの幼稚園児の集団が登ってきた。恋人の鐘をカンコン鳴らしてはワイワイキャッキャと賑やかなことこの上ない。この山は遊歩道で幼稚園児でも登れる山なのだな。
山頂を後にして大和川へ向かって下る。川沿いを大阪方面に向かってしばらく歩くと今回の目的地のひとつ、大和川にかかる吊り橋である川端橋に到着する。この入口が工場か何かの建物の間にあってまあまあわかりにくい。ボーっと歩いているとスルーしてしまいそうだ。
この橋は国分と青谷の間の大和川が大きく蛇行している箇所の東側にあり、夏目茶屋の渡しという物があった跡に架けられたようである。
人間一人が渡れるくらいの橋で、まあまあ揺れる普通に吊り橋である。橋の上から上流を見ると大和川の流れの向こうに今しがた登ってきた明神山がよく映える。
JR関西本線を渡って青谷の集落を抜け、信貴山に向けて舗装路のロードが始まる。これが面白くないわ長いわ急登やわでマジしんどかった。近道しようと山道に入り込んでは道が塞がれていたり荒れていて通れなかったりして車道に戻ったりしながら登り続け、大和川を渡ってから2時間ほどで朝護孫子寺の手前にある大門ダムにかかる開運橋に到着。
橋の上にはバンジージャンプがあり、残念ながらこの日は営業していなかったようだが、大門ダムや赤い鉄橋、下界の眺望を楽しみながら跳ぶのはさぞかし楽しいことであろう。
開運橋を渡ると朝護孫子寺に入る。まるで山全体が神社仏閣のテーマパークのような場所で、斜面に所狭しと鳥居や塔、種々の建物が建ち並び、その間を立体迷路のごとく参道が縦横無尽に走っている。
境内に入ってすぐに巨大な張り子の虎や子虎のオブジェが参詣者を出迎えてくれる。これはその昔聖徳太子がこの寺に戦勝祈願に参ったところ、寅の年、寅の日、寅の刻に毘沙門天が出現し勝利をもたらした故事にちなんで虎は毘沙門天の使いであると言われるようになり、この寺のイメージキャラクターになったそうな。
せっかくなので虎に阪神タイガースの戦勝祈願をしておいた。しかし残念ながらこの日ソフトバンクの日本一が決定することになる。さすがの軍神毘沙門天も野球の勝敗は専門外だったようだ。
神社仏閣の迷宮の中でどっちが山頂かわからないながらもとりあえず上へ上へと進んでいると「信貴山城跡」と書かれた標識が出てきた。山頂はその方向のようだ。
14:35、信貴山(437m)登頂。
山頂にもお堂がドドーンと鎮座ましましていてイマイチ山頂感がないなあと思っていたら端っこの方に実に奥ゆかしく山頂標識が立てられていた。
山頂からは東には奈良盆地が広がり、南には二上山から葛城、金剛が連なっているのが見える。
少し下りたベンチでコーヒーを入れておやつ休憩をとり、本日の最終目的地である高安山へと向かう。
山の中を30分弱進むと信貴生駒スカイラインに到着し、そこからすぐに高安山に到着する。
気象レーダーの巨大な観測所の下を通って15:40に西信貴ケーブルの高安山駅に到着。さあ乗車して早く下りようとしていると妻がICカードの残高がないとかのたまう。チャージが終わるのを待ちながら自販機でリアルゴールドなどを買い求めていると駅からピーッと警笛が鳴りガッコンと音を立ててケーブルカーが発車してしまった。ってかアナウンスも何もなくいきなり出るのな。
しゃーない、待つかと時刻表を見てみると次の発車はなんと40分後。オーマイガー。線路を見下ろすとかなりの急斜面。長時間長距離を歩き倒した身体にこれを歩いて下りる力は残っておらず、娯楽も何もない山の上の駅で40分ボーッと待って下山したのであった。
8時間かけて22km踏破。死ぬほど疲れた。
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hiruneri


















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