記録ID: 8806177
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ハイキング
谷川・武尊
魔の谷川岳 ― 生と死を往く長い列
2025年10月12日(日) [日帰り]
群馬県
新潟県
Dnasam
- GPS
- 07:13
- 距離
- 7.5km
- 登り
- 761m
- 下り
- 762m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
日帰り
- 山行
- 6:07
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 7:13
距離 7.5km
登り 761m
下り 762m
16:34
ゴール地点
| 過去天気図（気象庁） | 2025年10月の天気図 |
|---|---|
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
|
写真
本日は、820名以上の死者数という不名誉なギネス記録を持つ「魔の谷川岳」の「初心者コース」天神尾根を行きます。紅葉が色づく三連休そして晴れということもあり、登山者が山肌を彩り、まるで昭和の第二次登山ブームのようでした。
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本日は、820名以上の死者数という不名誉なギネス記録を持つ「魔の谷川岳」の「初心者コース」天神尾根を行きます。
紅葉が色づく三連休そして晴れということもあり、登山者が山肌を彩り、まるで昭和の第二次登山ブームのようでした。
紅葉が色づく三連休そして晴れということもあり、登山者が山肌を彩り、まるで昭和の第二次登山ブームのようでした。
さて、上毛高原から谷川ヨッホへのバスは長蛇の列で、乗り切れない方が多数おられました。このバスは増発されません。35分後の次の便まで待つ必要があります。ちなみに平日でも座れないので、私は携帯イスをもっていきます。
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さて、上毛高原から谷川ヨッホへのバスは長蛇の列で、乗り切れない方が多数おられました。
このバスは増発されません。35分後の次の便まで待つ必要があります。ちなみに平日でも座れないので、私は携帯イスをもっていきます。
このバスは増発されません。35分後の次の便まで待つ必要があります。ちなみに平日でも座れないので、私は携帯イスをもっていきます。
西黒尾根という三大急登がありますが、体力も根性もないので、ロープウェイで天神平まで登ります。
チケット売り場も長蛇の列です。
チケット売り場も長蛇の列です。
ロープウェイから見える白鷺滝8m。上から見ると白鷺滝は、直登できると思った。西黒沢には、右俣のツメ前に三段80m大滝というのがある。
大滝も2段までは傾斜が緩く直登でき、通常3段目を巻く。
と、サワ屋さんが言っていました。
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ロープウェイから見える白鷺滝8m。上から見ると白鷺滝は、直登できると思った。
西黒沢には、右俣のツメ前に三段80m大滝というのがある。
大滝も2段までは傾斜が緩く直登でき、通常3段目を巻く。
と、サワ屋さんが言っていました。
西黒沢には、右俣のツメ前に三段80m大滝というのがある。
大滝も2段までは傾斜が緩く直登でき、通常3段目を巻く。
と、サワ屋さんが言っていました。
天神平到着。双耳峰が見える。この後、予想外の事態となることをまだ知らず、絶好の登山日和に、まったり写真を撮っていた。
ヤマテンでは、午前中晴れ午後曇り。
午前中に余裕でピークを踏めると思っていた。
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天神平到着。双耳峰が見える。
この後、予想外の事態となることをまだ知らず、絶好の登山日和に、まったり写真を撮っていた。
ヤマテンでは、午前中晴れ午後曇り。
午前中に余裕でピークを踏めると思っていた。
この後、予想外の事態となることをまだ知らず、絶好の登山日和に、まったり写真を撮っていた。
ヤマテンでは、午前中晴れ午後曇り。
午前中に余裕でピークを踏めると思っていた。
リフトは使わずに天神尾根を行く。
ほどなくして、登山道を埋め尽くす長蛇の列が出現した！
夥しい登山者の渋滞で進まない！
ほどなくして、登山道を埋め尽くす長蛇の列が出現した！
夥しい登山者の渋滞で進まない！
ところで、相変わらず、肩の小屋までの登山道が登山者の行列で埋め尽くされ、動きが止まっている。原色登山者が紅葉に彩を添えている。
この長蛇の写真は、昭和の第二次登山ブームの写真を彷彿とさせる。
昔の谷川岳の写真を思いだした。
昔の谷川岳の写真を思いだした。
昭和35年6月号、山と渓谷「谷川岳特集」に掲載されていた谷川岳の長蛇の列の写真である。但し、この行列はハイカーではなく、クライマーの行列で、一ノ倉沢を登攀する若者ということであった。
昭和6年の上越線開通に伴い、谷川岳一ノ倉沢へロッククライミングに向かう登山者の数が爆発的に増えた。
滑落や避難の事故も増え「魔の山」と呼ばれるようになったのはこの頃である。
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昭和35年6月号、山と渓谷「谷川岳特集」に掲載されていた谷川岳の長蛇の列の写真である。
但し、この行列はハイカーではなく、クライマーの行列で、一ノ倉沢を登攀する若者ということであった。
昭和6年の上越線開通に伴い、谷川岳一ノ倉沢へロッククライミングに向かう登山者の数が爆発的に増えた。
滑落や避難の事故も増え「魔の山」と呼ばれるようになったのはこの頃である。
但し、この行列はハイカーではなく、クライマーの行列で、一ノ倉沢を登攀する若者ということであった。
昭和6年の上越線開通に伴い、谷川岳一ノ倉沢へロッククライミングに向かう登山者の数が爆発的に増えた。
滑落や避難の事故も増え「魔の山」と呼ばれるようになったのはこの頃である。
上野発の夜行列車が土合駅に向けて運行されており、首都圏から多くの登山客を乗せていた。明け方に到着するこの列車からは現在では考えられない数の乗客が降車し駅舎内も駅前もごった返していたという。 その一方で、困難な登攀が繰り返されることにより遭難事故が相次ぎ、谷川岳一ノ倉沢で多くの若者が命を落としていた。
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上野発の夜行列車が土合駅に向けて運行されており、首都圏から多くの登山客を乗せていた。明け方に到着するこの列車からは現在では考えられない数の乗客が降車し駅舎内も駅前もごった返していたという。
その一方で、困難な登攀が繰り返されることにより遭難事故が相次ぎ、谷川岳一ノ倉沢で多くの若者が命を落としていた。
その一方で、困難な登攀が繰り返されることにより遭難事故が相次ぎ、谷川岳一ノ倉沢で多くの若者が命を落としていた。
本日はできれば、オキ耳峰の先の「一ノ倉のぞき」まで行って、死者数のギネス記録を持つ「死の谷」を覗いて、手を合わせて慰霊したいと思っていた。
天狗に留まったおかげで、少し渋滞緩和した。上の方はまだ混んでいるようだが、待ち行列理論的には、占有率が5割から2割に減少すると、平均待ち時間は75％減少する。
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天狗に留まったおかげで、少し渋滞緩和した。
上の方はまだ混んでいるようだが、待ち行列理論的には、占有率が5割から2割に減少すると、平均待ち時間は75％減少する。
上の方はまだ混んでいるようだが、待ち行列理論的には、占有率が5割から2割に減少すると、平均待ち時間は75％減少する。
この絶景の尾根を、歩を止めてスマホ撮影してしまうことで、渋滞が起きているのかもしれないと思った。
ところで、「天狗のとまり場」の手前、だいたい1600m位が森林限界であり、ハイマツ帯となっている。
肩の小屋からの眺め。肩から上が雲に入っている感じである。
当然、耳も雲の上という事になる。
景色が昭和の白黒写真になったかのようであった。
当然、耳も雲の上という事になる。
景色が昭和の白黒写真になったかのようであった。
トマノ耳手前で転倒した方がいた。魔の谷川では、初心者コースでも気を抜いてはいけない。
トマノ耳では、山頂標識撮影の長い行列ができていた。
ここで雷が来ると大変なことになる。
幸いにしてヤマテン雷予報なし。
ここで雷が来ると大変なことになる。
幸いにしてヤマテン雷予報なし。
オキノ耳へのリッジにも結構な人が見える。
このガスでは、マチガ沢も一ノ倉沢も見えないだろう。
このガスでは、マチガ沢も一ノ倉沢も見えないだろう。
オキノ耳到着。
マチガ沢方面をのぞき込んでみた。
マチガ沢は沢ルートであるが、雪渓陥没や崩落、転落による事故、死者も少なくない。
合掌。
マチガ沢方面をのぞき込んでみた。
マチガ沢は沢ルートであるが、雪渓陥没や崩落、転落による事故、死者も少なくない。
合掌。
沢登り登攀と岩壁登攀は、何が違うかというと、水に対するアプローチの違いである。通常岩壁の登攀は雨の日はやらないし、雨が降ってきたら基本的に撤退する。沢での水は前提で、フリクション確保のためにタワシ等常備している。マチガ沢は沢登り登攀主体で一ノ倉沢は岩壁登攀である。
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沢登り登攀と岩壁登攀は、何が違うかというと、水に対するアプローチの違いである。通常岩壁の登攀は雨の日はやらないし、雨が降ってきたら基本的に撤退する。
沢での水は前提で、フリクション確保のためにタワシ等常備している。マチガ沢は沢登り登攀主体で一ノ倉沢は岩壁登攀である。
沢での水は前提で、フリクション確保のためにタワシ等常備している。マチガ沢は沢登り登攀主体で一ノ倉沢は岩壁登攀である。
一ノ倉沢方面をのぞき込んで合掌。1960年9月一ノ倉沢衝立岩正面壁において、登攀中の2名が宙吊りで死亡した事故が発生。遺体収容が困難であったため、自衛隊の銃撃によってロープを切断してご遺体を回収したという。
（動画参照）
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一ノ倉沢方面をのぞき込んで合掌。
1960年9月一ノ倉沢衝立岩正面壁において、登攀中の2名が宙吊りで死亡した事故が発生。遺体収容が困難であったため、自衛隊の銃撃によってロープを切断してご遺体を回収したという。
（動画参照）
1960年9月一ノ倉沢衝立岩正面壁において、登攀中の2名が宙吊りで死亡した事故が発生。遺体収容が困難であったため、自衛隊の銃撃によってロープを切断してご遺体を回収したという。
（動画参照）
一ノ倉沢は、なぜ夥しい死者を出してしまったのか。テクニカル面でいうと、烏帽子岩南稜、これは入門コース。
衝立岩 正面壁でも5.10b,cで、簡単ではないが、もっと難易度が高い岩壁は国内にたくさんある。
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一ノ倉沢は、なぜ夥しい死者を出してしまったのか。
テクニカル面でいうと、烏帽子岩南稜、これは入門コース。
衝立岩 正面壁でも5.10b,cで、簡単ではないが、もっと難易度が高い岩壁は国内にたくさんある。
テクニカル面でいうと、烏帽子岩南稜、これは入門コース。
衝立岩 正面壁でも5.10b,cで、簡単ではないが、もっと難易度が高い岩壁は国内にたくさんある。
その理由は、岩壁を構成している蛇紋岩である。これが最悪である。水分を含みやすく、前の日の雨が染み出てくる感じ。フリクションが非常に悪い。そして岩が脆い。落石も多い。支点やプロテクションが崩壊しやすい。昔のハーケンがあるが、すぐ抜ける。カムも決まらない。浮石も非常に多い。条件が悪すぎる。
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その理由は、岩壁を構成している蛇紋岩である。これが最悪である。水分を含みやすく、前の日の雨が染み出てくる感じ。フリクションが非常に悪い。そして岩が脆い。落石も多い。支点やプロテクションが崩壊しやすい。昔のハーケンがあるが、すぐ抜ける。カムも決まらない。浮石も非常に多い。条件が悪すぎる。
さて、「谷川富士浅間神社」は谷川温泉付近にあり、ここがその「奥の院」として対応しているという。
富士浅間神社—奥の院—一ノ倉沢の軸は、神道的に見ると、人界から神界へ向かう「霊的な通路」に相当し、奥の院はその「天と地の結節点」にあたる。
そこから先の一ノ倉沢は「人が立ち入ることを許されぬ聖域」であるとする見方がある。つまり、奥の院の「後戸・鬼門」＝死霊や荒魂が通る道だというのである。一の倉沢は荒霊の祟りとでもいうのだろうか、、
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そこから先の一ノ倉沢は「人が立ち入ることを許されぬ聖域」であるとする見方がある。つまり、奥の院の「後戸・鬼門」＝死霊や荒魂が通る道だというのである。
一の倉沢は荒霊の祟りとでもいうのだろうか、、
一の倉沢は荒霊の祟りとでもいうのだろうか、、
人智を超えたものに対する畏怖の念を感じて、上を見ると視界が開けてきた。
まさかの下り渋滞発生。
しかも滑落事故が発生し、救助の方が多数登ってこられました。
さらにヘリコプターが来て救助者を救助。（撮影しません）
しかも滑落事故が発生し、救助の方が多数登ってこられました。
さらにヘリコプターが来て救助者を救助。（撮影しません）
結構時間を要して下山してみると、ロープウェイも大渋滞で長蛇の列である。
帰りバス時刻は17:05で、これに間に合わず試合終了かと思われた。
帰りバス時刻は17:05で、これに間に合わず試合終了かと思われた。
タクシーも本日空車が全くないということなので、土合駅まで走って、下り越後湯沢行に乗り、新幹線で東京に帰ることにした。下り17:57分発。これを逃すと21時まで電車がこない！
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タクシーも本日空車が全くないということなので、土合駅まで走って、下り越後湯沢行に乗り、新幹線で東京に帰ることにした。下り17:57分発。これを逃すと21時まで電車がこない！
なんとか17:50分に土合駅改札に入れた。
ほっとしたのもつかの間、土合駅は、とんでもないモグラ駅であることを思いだした！
ほっとしたのもつかの間、土合駅は、とんでもないモグラ駅であることを思いだした！
階段地獄、標高差70m地下のホームではないか！！全神経を集中させて下る。
間に合うか？だめか？
脚が攣ってきたが、486階段の列を転げるように降りていく。
ドアが閉まるところにギリギリの滑り込みであった、、
個人的には天神尾根よりもきつい下りであった、、
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階段地獄、標高差70m地下のホームではないか！！
全神経を集中させて下る。
間に合うか？だめか？
脚が攣ってきたが、486階段の列を転げるように降りていく。
ドアが閉まるところにギリギリの滑り込みであった、、
個人的には天神尾根よりもきつい下りであった、、
全神経を集中させて下る。
間に合うか？だめか？
脚が攣ってきたが、486階段の列を転げるように降りていく。
ドアが閉まるところにギリギリの滑り込みであった、、
個人的には天神尾根よりもきつい下りであった、、
いろんな事が錯綜する「魔の谷川岳」であった。最後に土合駅で山行以上にアドレナリンが放出されたのは予想外の出来事であった。
そして、このアドレナリンが、昭和の谷川岳を一瞬シンクロさせた。
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いろんな事が錯綜する「魔の谷川岳」であった。
最後に土合駅で山行以上にアドレナリンが放出されたのは予想外の出来事であった。
そして、このアドレナリンが、昭和の谷川岳を一瞬シンクロさせた。
最後に土合駅で山行以上にアドレナリンが放出されたのは予想外の出来事であった。
そして、このアドレナリンが、昭和の谷川岳を一瞬シンクロさせた。
当時の若者クライマーの記事がある。「ふだんの時間はまるで死んでしまっているような自分が、わずかの間、生き返る、自分の意志で生きているという実感があった。」
まるで、命を賭して挑んだ八百名の若者たちが、深い闇の底から、当時の心情を伝えてきたかのようでした。
そして、彼らに守護されているような不思議な感覚を覚えた山行でした。
一筋の希望と谷川岳
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当時の若者クライマーの記事がある。
「ふだんの時間はまるで死んでしまっているような自分が、わずかの間、生き返る、自分の意志で生きているという実感があった。」
まるで、命を賭して挑んだ八百名の若者たちが、深い闇の底から、当時の心情を伝えてきたかのようでした。
そして、彼らに守護されているような不思議な感覚を覚えた山行でした。
一筋の希望と谷川岳
「ふだんの時間はまるで死んでしまっているような自分が、わずかの間、生き返る、自分の意志で生きているという実感があった。」
まるで、命を賭して挑んだ八百名の若者たちが、深い闇の底から、当時の心情を伝えてきたかのようでした。
そして、彼らに守護されているような不思議な感覚を覚えた山行でした。
一筋の希望と谷川岳
装備
| 個人装備 |
長袖シャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
昼ご飯
行動食
飲料
コンパス
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
ファーストエイドキット
日焼け止め
保険証
携帯
時計
タオル
ストック
|
|---|
感想
本日は、820名以上の死者数という不名誉なギネス記録を持つ「魔の谷川岳」の「初心者コース」天神尾根を行きます。
紅葉が色づく三連休そして晴れということもあり、登山者が山肌を彩り、まるで昭和の第二次登山ブームのようでした。
さて、上毛高原から谷川ヨッホへのバスは長蛇の列で、乗り切れない方が多数おられました。
このバスは増発されません。35分後の次の便まで待つ必要があります。ちなみに平日でも座れないので、私は携帯イスをもっていきます。
山行は肩の小屋までの登山道が登山者の行列で埋め尽くされ、動きが止まっている。原色登山者が紅葉に彩を添えているよう。
昭和35年6月号、山と渓谷「谷川岳特集」に掲載されていた谷川岳の長蛇の列の写真である。
但し、この行列はハイカーではなく、クライマーの行列で、一ノ倉沢を登攀する若者ということであった。
昭和6年の上越線開通に伴い、谷川岳一ノ倉沢へロッククライミングに向かう登山者の数が爆発的に増えた。
滑落や避難の事故も増え「魔の山」と呼ばれるようになったのはこの頃である。
上野発の夜行列車が土合駅に向けて運行されており、首都圏から多くの登山客を乗せていた。明け方に到着するこの列車からは現在では考えられない数の乗客が降車し駅舎内も駅前もごった返していたという。
その一方で、困難な登攀が繰り返されることにより遭難事故が相次ぎ、谷川岳一ノ倉沢で多くの若者が命を落としていた。
富士浅間神社奥の院まで行くことにした。ここは穴場で、ほとんどの人が耳で折り返す。
昔はオキノ耳を「谷川富士」「浅間岳」と呼び、「谷川富士浅間神社」が谷川温泉付近にあり、この山頂が奥の院として対応しているという。
富士浅間神社?奥の院?一ノ倉沢の軸は、神道的に見ると、人界から神界へ向かう「霊的な通路」に相当し、奥の院はその「天と地の結節点」にあたる。
そこから先の一ノ倉沢は「人が立ち入ることを許されぬ聖域」であるとする見方がある。神の怒りとでもいうのだろうか。
まさかの下り渋滞発生。
しかも滑落事故が発生し、救助の方が多数登ってこられました。
さらにヘリコプターが来て救助者を救助。（撮影しません）
ロープウェイも大渋滞で長蛇の列である。
帰りバス時刻は17:05で、これは試合終了かと思われた。
タクシーも本日空車が全くないということなので、例の土合駅まで走って、下り越後湯沢行に乗り、新幹線で東京に帰ることにした。下り17:57分発。これを逃すと21時まで電車がこない！
なんとか17:50分に土合駅改札に入れた。
ほっとしたのもつかの間、土合駅は、とんでもないモグラ駅であることを思いだした！
階段地獄、地下750m下のホームではないか！！
全神経を集中させて下る。
ドアが閉まるところに滑り込みであった、、
個人的には天神尾根よりもきつい下りであった、、
いろんな事が錯綜する「魔の谷川岳」山行であった。
最後に山行以上にアドレナリンが放出されるのは予想外の出来事であった。戦争の後遺症として、アドレナリン全開で生き延びる、こういう感覚が、当時の若者を無謀な登攀に誘ったのではないかと思った。「ふだんの時間はまるで死んでしまっているような自分が、わずかの間、生き返る、自分の意志で生きているという実感があった。」
まるで、命を賭して挑んだ八百名の若者たちが、深い闇の底から、当時の心情を伝えてきたかのようでした。
そして、彼らに守護されているという思いに満たされました。
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この山行記録の写真
谷川岳の最新記録
紅葉を期待して谷川岳へ🍁(天神平から茂倉岳ピストン)
2025年10月27日 (日帰り) [A]
谷川岳(西黒尾根〜土樽駅)
2025年10月27日 (日帰り) [B]
シンセン沢左俣(予期せぬ雨でハードモード)
2025年10月25日 (日帰り) [A]
谷川岳
2025年10月25日 (日帰り) [C]
谷川岳 トマノ耳・オキノ耳(^^♪
2025年10月25日 (日帰り) [C]
トマノ耳の最新記録
紅葉を期待して谷川岳へ🍁(天神平から茂倉岳ピストン)
2025年10月27日 (日帰り) [A]
谷川岳(西黒尾根〜土樽駅)
2025年10月27日 (日帰り) [B]
谷川岳(日帰り)
2025年10月25日 (日帰り) [A]
シンセン沢左俣(予期せぬ雨でハードモード)
2025年10月25日 (日帰り) [A]
谷川岳
2025年10月25日 (日帰り) [C]
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