【二百名山 快晴のカムイエクウチカウシ山】三股で幕営


- GPS
- 18:28
- 距離
- 27.3km
- 登り
- 1,649m
- 下り
- 1,765m
コースタイム
- 山行
- 4:51
- 休憩
- 0:11
- 合計
- 5:02
- 山行
- 11:42
- 休憩
- 1:30
- 合計
- 13:12
天候 | 1日目 曇りのち晴れ この日の札内川ダム流入量は、3㎥メートル程度。渡渉の深さはいずれも膝下でした。 札内川ダム流入量の情報 https://info-dam.hdb.hkd.mlit.go.jp/dam/dam_satsunaigawa.htm 2日目 終日快晴 快晴微風のもと、長年憧れていたカムイエクウチカウシ山の山頂に登頂し、日高山脈の山並みを心ゆくまで目に焼き付けることができて、何よりの僥倖でした。 |
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過去天気図(気象庁) | 2025年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
9月10日(水) 13:30に苫小牧港着。約200km走行し、「道の駅なかさつない」にて車中泊。近所にスーパー&コンビニあり。 9月11日(木) 幌尻ゲートに車を駐車して、ゲートから七ノ沢出合までは折りたたみ自転車で移動しました。アップダウンのあるダートの林道ですが、荒れてはおらず、往路で7割程度、復路で9割程度は乗れたので、歩くよりはかなり時間短縮ができたと思います。往路は約50分、復路は約35分ほどでした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
七ノ沢出合から八ノ沢出合までの区間は、沢沿いよりも、樹林帯の中の登山道のほうが歩きやすく、歩行時間も短縮できます。この区間はコースタイム2時間10分をクリア。 八ノ沢出合から三股までの区間は、沢の中を歩きます。巨岩の上を飛び移るような感じで、ルートを見極めながら慎重に歩くことから、結構時間がかかりました。コースタイム1時間50分のところ、私の足で2時間45分かかりました。サワーシューズでの歩行は、フェルトソールなので滑りにくいというメリットはありますが、重装備を担いで岩の上を歩くにはソールが柔らかすぎて足への負担が大きいです。水没覚悟でソールが固めのハイキングシューズで歩いた方が早く楽に歩けるような気がします。幕営地周辺での行動は、別途軽量なサンダルを持参すれば問題なしです。 三股から八ノ沢カールまでの区間は、とても急勾配の登りです。しかも、途中からルートが分かれ、ピンクテープ目印の手前で右側の明瞭な踏み跡を辿ってしまい、ルートミスしました。ヤブに阻まれ、引き返しましたが、1時間近くロスした感じです。私の先行者も同じルートミスをしたと言っていたので、初めて歩く場合は注意が必要かと思います。なお、三股から山頂までの往復は、登山靴で歩いています。 八ノ沢カールから山頂までは、通常の登山道ですが、登りはハイマツの枝が逆目なので、少し歩きづらかったです。その分、下りは歩きやすいですが。 山頂で休憩していたところ、登山口を午前1時に登り始めたという登山者が登ってきて、お互い写真を撮り合いました。この山を日帰りする意欲と体力に脱帽です。 登山中にクマを見かけることは無かったですが、林道には、大きな糞が落ちていました。 なお、登山開始時に現在地捕捉が出来なかったようで、ログのスタート位置が七ノ沢出合からとなっています。ゲートから七ノ沢出合まで、自転車で50分ほどかかっております。 |
写真
感想
長年憧れを抱きながらも、「自分には登れないだろうな」と半ば登頂を諦めていた日高山脈の名峰カムイエクウチカウシ山。
昨年9月の北海道遠征では、まず神威岳とペテガリ岳に2泊3日で登ったのですが、その際サワーシューズを素足で履いて両足の親指と中指の爪を痛めてしまい、サワーシューズでの沢遡行ができなくなって、カムイエクウチカウシ山への登山を諦めました。
今回は、北海道遠征最初の登山にこの山を選び、そのリベンジを果たすことができました。快晴微風の天候のもと、この憧れの山頂から、かつて登った幌尻岳やペテガリ岳、神威岳など日高山脈の山並みを心ゆくまで目に焼き付けることができて、何よりの僥倖でした。
いつからか「日本二百名山」や「日本三百名山」の完登を意識し始めたものの、その目的達成の大きな壁が、このカムイエクウチカウシ山であり、笈ヶ岳でした。この二つの山頂に立つには、体力や技術など登山に求められる総合力に加え、気象条件なども味方にしなければなりません。そのため、二百名山完登の最後に登ることも多いようですが、私の場合、年齢はまもなく67歳。年々、体力は衰え、登山するスピードやスタミナはすでに下降期に入っていて、あとに伸ばせば伸ばすほど、登頂できる可能性は低くなります。
そうした中、今年4月末、残雪期の笈ヶ岳に挑み、実に15時間近くを要しながらも山頂往復を達成。「今ならば、カムイエクウチカウシ山も登れるのでは無いか?」そんな思いで、今回の登山に臨みました。
今年8月には、知床の羅臼岳登山道で登山者がヒグマに襲われ死亡するという痛ましい事案が発生し、家族に心配をかけてまで今回の登山計画を実行すべきか悩みましたが、「今、やり遂げなければ一生後悔するだろう」との思いから、実行に移しました。もちろんそのためにクマスプレーやホイッスル、熊鈴、ナイフなどできる限りのヒグマ対策を装備して臨みましたが、結果的に、山頂からの素晴らしい展望を楽しみ、これ以上無い満足感・達成感を得ることができました。
今回の登山で感じたのは、山頂からの展望の素晴らしさや三股から八ノ沢カールへと至るルートの険しさもありますが、一方では、三股幕営地での幕営環境の素晴らしさでした。清冽な沢水が幕営地の脇を流れ落ちる音を聞きながら、深い原始の森の懐で一夜を過ごす幸せ。険しい斜面の先にきらめく星空の美しさ。「またこの地で幕営してみたい」と強く思いました。この地で幕営した登山者なら、皆、そう感じるのでは無いでしょうか。
今回の北海道遠征では、カムイエクウチカウシ山登山を皮切りに、暑寒別岳や雨竜沼湿原、ニセイカウシュッペ山、オプタテシケ山、芦別岳、夕張岳などに赴きました。登頂できなかった山もあったものの、とても充実した遠征となりました。
北海道の山では、まだ未踏の二百名山、三百名山が残っているので、是非来年のこの時期、また遠征をしたいと考えています。
師匠のこの投稿には驚きです。
わたしも9/13〜15まで中札内村に住む友人の家に遊びにいっておりました。
平野から見える高い山々をみて、この山登る人いるのかなぁっと友人に尋ねたところ、上級者しかいかないね!熊がでるから危ないよ!って話していたところでした。
わたしは友人と酒飲みしかしていませんでしたが、ほんとうすごいですね
いくつになっても師匠はカッコいいです(^^)
コメントありがとうございます。こちらこそ、ご無沙汰しております。
なんと、私がカムエク登山から下山した翌日に中札内に来ていたのですか!
私も下山後は、中札内の菊屋旅館別館に宿泊したので、ニアミスでしたね。
カムエク登山は、いままで憧れの対象でしかなく、まさか自分がこの山に登頂するとはビックリです。
今年の4月末に同じ二百名山である笈ヶ岳に登頂することができたことから、これならカムエク登山もできるかも、と思って今回チャレンジしてみました。
登山中には、70代とみられる単独行の登山者2名とすれ違い、まだまだ頑張らねばと思いを強くしました。来月には67才となりますが、少しでも長く登山を続けられるよう、日々の鍛錬に努めていきたいと思います。二年生さんも新たな山にチャレンジしてみてください。
ではでは。
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