大日ヶ岳 前谷川
岐阜県
yamanekopipi
その他2人 
体力度について
- GPS
- 09:12
- 距離
- 12.6km
- 登り
- 1,159m
- 下り
- 1,166m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 8:06
- 休憩
- 1:07
- 合計
- 9:13
| 天候 | 曇/晴 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
全て進行方向での左右表記に統一しました。左を直登は右岸を直登、右を巻くは左岸から巻くの意です。 |
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感想
前月に登った大日ヶ岳の前谷へ。今回は山頂まで詰める予定。滝の攻略方法は皆さんの記録を参考になんとかなりそうだったのだけど、沢が消えてからの藪漕ぎが今回の肝。整備される前の東縦走路を知っているので、山全体を覆うクマザサや上部のネマガリタケ林の狂暴さを想像すると時間が読みできない。救いは近年typemoonさんによって整備された東縦走路を下山に使えること。ほぼ入渓地点に戻ることができるし、アップダウンの少ないよく刈り払われた道を使って下山できるのでもし暗くなっても安全。今回は健脚の猛者が同行者なので何とかなりそう。
魚留橋の袂から入渓しようと思ったが、高さもあるので前回と同じくカーブの先の作業道を下って安全に入渓する。きれいな滑を楽しんで取水口、最初の滝へと進んでいく。前回の見立て通りこの滝は左側を簡単に直登できた。次のイべントはゴルジュの泳ぎと途中のチョックストーン。取水口から30分で堰堤に到着。右側に顕著な踏み跡があったので（獣道かもしれんけど）巻いて簡単に堰堤の上に出る。ここから次の滝が現れるまでは少し退屈な1時間。ゴーロと土砂崩れと流木、水害で荒れた川を歩いていく。
入渓から2時間、連瀑帯に到着。最初は 15m大滝。記録にあるように右手上部に残置ロープがぶら下がっているけど、そこをめがけて登れる気がしないので、手前から大高巻きで滝を越える。次大きく左へカーブした先にV字の滝が現れる。これは高さも5mくらいで左側にホールド多く直登。すぐに美しい2条の滝が現れるけどほぼ垂直なので右から巻いた。またしばらく流木を越えて進むと二股の滝。逆層になってて登れそうにないので左から巻き。次の2段の滝は（3段にもみえる）下部の滑を右から登り、中段まできたらシャワーを浴びながら左へトラバース、そのまま左から登る。すぐにねじれ滝。ここも右から登れる。落ち口が樋状になっていて流れが強いけど、すぐ横がバンドになっているので乗り切れる。その先に黒光りする岩に囲まれた神秘的なプール。少し身体を冷やしていく。最後に黒壁の滝が2つ現れる。どちらも登れる気がしないので右から巻いて登り、これからの藪漕ぎに備えて大休止。
最後のイベントは藪漕ぎ。せっかくなら山頂に直登したいので、沢筋が消えるまで忠実に本流を辿る。上部は小径木の枝ブッシュで鬱陶しいけど、足元に何も生えていないだけマシ。でも標高1600m越えるとなだらかになってきて沢筋は消えてしまう。そこからは両手で藪をかき分けてネマガリタケを踏み越えて進む。最後の滝から2時間以上かかってしまったけど山頂の大日如来様の正面にドン！達成感は半端ない。好きな山でなにかと通っている大日ヶ岳に、まさか沢登りで登頂できるとは思っていなかったので感慨ひとしお。ゆっくり休んでから東縦走路で下山。typemoonさんが近年力を入れて整備している登山道で、阿弥陀ヶ滝の近くに登山口があるため、前谷川を遡行する起点となる魚留橋へも近く周遊に最適。かつて整備される前にこの道から下山しようとして力尽きたパーティのレコがありましたが今なら大丈夫。尚、東縦走路の上部からはもうひとつtypemoonさんが整備された鮎走古道へもつながっているので、車をデポすれば下山時間が半分以下に短縮できる。ちなみに下山に要する時間は山頂から東縦走路で約2時間、鮎走古道を利用すると1時間弱。利便性が良くなったので、前谷川は人気の沢登コースになるかも？！
※今回は滝登攀のつもりがなかったので、フリーで乗り切るか巻くかの2択のみで進んだため岩の状態をよく確認したわけではないのですが…。滝周辺の岩は板状節理が多く、板が正面を向いているとリスもほとんど無いような気がします。逆に隆起で節理が持ち上がった状態だと何層にも重なった板の小口が見えていて割れ目だらけですがカムやハーケン入れると板が剥がれる方向に力が働きます。たくさん滝はあるけどあまり登攀には向かないような気はしますが、チャレンジャーの方は是非試してみて、また楽しみを見つけていただきたいです。登りごたえのあるコースですから！
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