薬師岳



- GPS
- 16:54
- 距離
- 24.2km
- 登り
- 1,831m
- 下り
- 1,842m
コースタイム
- 山行
- 4:28
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 6:07
- 山行
- 4:04
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 5:43
- 山行
- 3:27
- 休憩
- 0:57
- 合計
- 4:24
天候 | 8/8晴れ曇 8/9ほぼ晴れ 8/10暴風雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス 自家用車
立山駅から有峰口まで電車 480円現金後払い 有峰口からバス 3700円発車オーライで予約 |
コース状況/ 危険箇所等 |
整備されてます |
写真
感想
1日目 室堂まで縦走といきまいて、立山駅に車を停め電車、バスを乗り継いで折立へ移動。
2日目 空荷で薬師ピストン&テント番(お昼寝タイム)。
3日目 雨と風時々強風の中テント撤収して風に煽られながら折立に下山。またバスと電車で立山駅に戻る
怪我なく楽しい夏休みでした。
夏の終わり、北アルプスの奥深くにそびえる薬師岳が、ふと心に浮かんだ。
折立登山口から薬師岳、そして五色ヶ原へと縦走する計画を立てた。
地図の上では、静かで美しい稜線が続いていた。
何かに呼ばれるように、装備を整えた。
それは衝動ではなく、静かな決意だった。
けれど、山はいつも、思い通りにはいかなかった。
1日目:折立から薬師峠へ(テント泊)
朝、折立登山口に立った瞬間、空気が一変した。
標高1300mの森は涼しいいが、ザックの重さがそれを打ち消す。
テント装備の重量が肩にのしかかり、登山道は容赦なく標高を上げていく。
森林限界を超えると遮るものはなく、陽が強烈で体力を奪われる。
太郎平小屋を過ぎ、薬師峠のテント場に着いた頃には、汗と疲労で身体が沈むようだった。
「このまま進んでも、景色を楽しむ余裕はないかもしれない」
そう思った瞬間、五色への縦走は潔く諦めることにした。
それは敗退ではなく、選択だった。
山と向き合い、自分と向き合い、今できることを見極める。
夕暮れの空に浮かぶ黒部五郎のシルエットを見た瞬間、心が少しだけ軽くなった。
テントを張り終えたあと、ザックの奥から取り出したのは、運び込んだ博多もつ鍋セット。
キャベツとニラをたっぷり入れて、ぐつぐつと煮込む。
山の冷気と疲労で冷えた身体に、もつの旨味が染み渡る。
〆はちゃんぽん麺と棒ラーメン。
「食べすぎたかも…」と思いながら、満腹と満足に包まれて、早々に寝袋へ。
テントの外では星が瞬いていたかもしれないが、それを眺める余裕もなく、深い眠りに落ちた。朝まで起きることはなかった。
2日目:空荷で薬師岳へ、そして贅沢な午後
朝、テント場を出発する足取りは軽かった。
空荷のザックは、前日の重さが嘘のようで、身体が空気と一体になる感覚。
時間はたっぷりある。だから、急がない。
一歩ずつ、ゆっくりと標高を上げていく。
振り返れば、昨日の登りで見えなかった景色が広がっていた。
薬師岳の山頂に立ち、遠く五色ヶ原への縦走路を目で追う。
稜線は美しく、誘うように続いていた。
けれど、テント装備で今の体力では、あの道は険しすぎる。
「プラン変更して正解だった」
そう思えるほど、今ここに立てたことが嬉しかった。
富山湾や周囲の山を見渡し、未踏ピークを確認した。
ひとしきり景色を堪能して下降に入る。
テント場に戻ると、昼食はたらこパスタ。takaさんが先に降りて準備してくれた。
塩気と旨味が、疲れた身体に染みる。
同行の若い二人は沢へ釣りに出かけ、私はテント番として居残ることにした。
風の音、遠くの鳥の鳴き声、沢の音、そして自分の呼吸。
何もせず、ただ山の時間に身を委ねる。
昼寝は、まるで山に抱かれているような感覚だった。
気づけば夕方。予定の時間になっても二人は戻らない。
少し心配になり、太郎平小屋まで迎えに向かう。
小屋の手前で無事に合流。釣果は上々だった。
テント場に戻り、夕食の準備。
釣ってきたイワナの刺身漬けは絶品。
薄衣で揚げた天ぷらは、サクッと香ばしく、山の中とは思えないほどの贅沢。
そして最後は、スパイスから作った本格カレー。
うますぎて、腹いっぱい。
2日目の山の夜は、満腹と満足に包まれて、静かに更けていった。
3日目:暴風雨の下山、そして静かな終幕
深夜から、テントの外で雨音が鳴り始めた。
朝には暴風雨。風がテントを叩き、雨が地面を打ちつける。
けれど、下るだけなら問題はない。
面倒なのは、雨の中でのテント撤収だった。
濡れたテントは泥と水を吸い込み、きれいに畳む余裕もない。
ザックの中はすでに湿気を含み、装備は重さを増していた。
朝食は行動食に切り替え、さっさと片づけて出発。
「早く下りて、温泉に入りたい」
そんな思いが、足を前へと進める。
大きなザックは風にあおられ、バランスを崩しそうになる。
一歩一歩、慎重に。
雨で滑る岩、ぬかるんだ道、視界の悪さ。
それでも、焦らず、確実に下っていく。
折立登山口に着いたとき、雨はまだ降り続いていた。
けれど、心は晴れていた。
無事に予約していた帰りのバスに間に合い、登山は静かに幕を閉じた。
立山駅→有峰口駅 電車480円片道 現金のみ
有峰口駅→折立 バス3700円片道、発車オーライで予約
折立→有峰口駅 バス3700円片道 発車オーライで予約
乗り換え1時間近くあり、駅の周り何もない
有峰口→立山駅 電車480円
帰りの温泉、帰り道で石割温泉500円ボテーソープのみ、いい温泉です
2020年の記録↓
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-2442064.html
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