繋ぐ ヌカビラ岳・北戸蔦別岳・1967峰・ピパイロ岳・伏美岳


- GPS
- 33:56
- 距離
- 26.6km
- 登り
- 2,106m
- 下り
- 2,354m
コースタイム
- 山行
- 10:15
- 休憩
- 1:45
- 合計
- 12:00
天候 | 1日目 2日目 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
1ヶ月前にツクモグサを目指して登ったピパイロ岳はいつか1967に繋げるための下見も兼ねていた。
でも縦走して繋げるためには他の誰かの力(車移動)が必要だし、7/10からは伏美岳への林道が通行止めなので縦走するのは来年か遠い先になるのか、もしくは行けずに終わるのかなとも思っていた。
そんなところにピパイロ山行でサングラスを拾ってくれたzeropoさんからまさかの誘いを受けトントン拍子で話はまとまった。
問題は今年行ける日程が通行止め前の7/5-6のみということとその日に天気が合うのかということ。
いつも行きたい山があるときは一ヶ月くらい予定をあけて天気の良いタイミングで山に行くのが常なんだけど、先に日程を決めてしまうのはやっぱり不安だった。天気の運はかなり悪い方と自認してるし…
そんな不安もありつつも直前まで天気予報はコロコロ変わり全ては良い方向に変わっていった。ピンポイントで天気を当ててスタート地点に立てたのはホント奇跡かと思う。
スタート地点に立ってしまえば、あとは一歩一歩進んで藪を漕いで景色を眺めていればいい。
いつもの2人だけだったらスタート地点には立てなかった。
スタート地点に立たせてくれたzeropoさんに本当に感謝です。
ありがとうございました!
「繋げる会発足」
秋に未踏のこの区間を繋げる計画をしていたけど
7月10日から林道が通行止めになる情報
ソロじゃ心細いとは思いながらも
有給取って準備だけはしといた
先日、登った小さな山の上で大きな山の話をした
同じ場所を目指していることがわかり
話はまとまった
「いざ出発」
今季初のテント泊
重装備で激藪を突破するとなれば
私には当然トレーニングは必要だ
いつもの三角トレに負荷をかけた
しかし、本番は荷物を持ち過ぎたため
かなり足取りが重く休憩を何度も取ってもらい
私にペースをあわせて歩いてもらった
2日目はkawakenpさんに
テントを背負ってもらって本当感謝です
振り返ると北戸蔦から1967峰までが
1番辛かったように思う
「限りあるテン場をシェアする」
kawakenpさんが事前にテン場や敵地を
色々調べてくれていた
画像で見た場所はいざ到着すると
中々ピンとくる場所がなく1967峰から
その先のコルまで進む事にした
疲れはピークだったけれど下りだったので
ヨレヨレになりながらも頑張れた
この時間はもう誰も来ないよねなんて言いながら
テントを組み立てフライシートをかけようとした時
まさかの人が降りてきた
3人ツアーのガイド2人で5名
そのうちのサブガイドが一足先に降りてきたようだ
私達の2張りでいっぱいいっぱい
何度かメインガイドの元へ行き
ご相談がありますとサブガイド
「3人用テントと4人用テントを持っているので
4人用テントに寝てもらえたらもう1張張れるんですけどどうですか」との事
ヨレヨレになりながらもせっかく立てたテントを
片付けるのは正直面倒と感じてしまった
1967峰方面にも敵地はあったけれど
3人で話してその提案を承諾した
暫くするとツアーの方達が到着した
3人とも見た感じ年配な方達だったので
この夕暮れ時にテン場求めて急登を進むのは
危なかったかも
ツアー御一行は3人用に5人で寝るのかと思いきや
なんとガイド2人はオープンビバークとの事
私達にテントを立ててくれ
ツアー客のために水くみに行ったり
晩御飯作ったり食後のお茶入れたり忙しそうだった
私達が一足先に寝る体制に入っていると
楽しそうにおしゃべりしているツアー客に
「後ろの方はもう寝ていらっしゃるので静かにお願いします」とビシッと注意もされていた
「山の夜」
山で夜を過ごすのが好きだ
夜中目が覚めて外に出た
不気味なほど静まり返った山の中に佇む
1967峰と月が聳え立っている
夕方までは霞んでいた幌尻岳なども
くっきりと月夜に照らされていた
今日の1日の疲れが一瞬にしてリセットされた
「未踏の道へ」
もう既に1967峰からテン場までも未踏だけれど
疲れ切っていて実感が湧かなかった
睡眠をとり疲れがリセットされて
ピパイロまでの道が楽しみでしかない
食後のコーヒーをじっくり味わい
ガイド御一行にお礼を述べて
3人が目指していた未踏の道へ
「ヒダカミヤマノエンドウ」
1911に近付けば近付くほど荒々しくなり
そこからの稜線はとても素晴らしかった
ピパイロから1967峰までの稜線が
大好きだと言っていた方の話を思い出す
時々ガスに撒かれながらも
色とりどりの花が目に飛び込んでくる
その中でも紫色の花が現れた
その時は名前を忘れていたが
ここにしか咲かない貴重な花だと
花師匠のkaminarijimaさんが言ってた
時期がツクモグサの後だから
ツクモグサを見にきて
またすぐにここを歩きにくる事は
中々出来ないと思っていたけれど
丁度、満開の時期のようだった
後に調べると
日高山脈固有種で
希少で尚且つ絶滅危惧種であり
ピパイロ岳にしか咲かないという
そんなヒダカミヤマノエンドウの
美しく咲き誇る一瞬の時に
会うことが出来て最高に嬉しかった
「再会」
ヒダカミヤマノエンドウの姿が無くなった頃
頭に浮かぶのは可愛いあの子ツクモグサ
終わりの姿を一度見てみたいと思っていた
1ヶ月も立ち消えて無くなっていると思ったけど
先日可愛い姿の写真を沢山撮って
休憩した見覚えのある岩に近寄ってみたら
なんと想像以上に変わり果てたあの子を見つけた
3人で驚きを隠せない衝撃的な再会をした
あれから雨、爆風など悪天候があっただろう
細長く伸びた茎は折れることなく
私が見たままの場所にいた
また来年も会いに来ると決めた
その日までどうかお元気で
「繋がる」
先日ピパイロでスライドして
kawakenpさんが落としたサングラスを拾い
それを渡すのに一緒に山に登り
お互いの繋ぎたい道の話がまとまり
悪天候予報がちらつく中
当日は天気に恵まれ
何度も挫けそうになりながらも
お二人に励まされ進む事ができ
予定外だった3人でのテント泊は
1人で寝るより数倍楽しくって
未踏の稜線歩きは何度も歓声を上げ
希少な花のその時に立ち会う事ができ
大好きな花の最後をこの目にする事ができ
誰も怪我する事なく無事下山をして
笑顔多い素晴らしい山行に全てが繋がった
そしてこれからも繋がっていけるといいな
何度も振り返りたくなる最高の山旅でした
ヨレヨレだったけれど頑張ってくれた足と
お二人に感謝です
ありがとうございました
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