週末のプチ・テント泊。瑞牆山と梅雨の合間の富士見平小屋。


- GPS
- 06:09
- 距離
- 6.2km
- 登り
- 902m
- 下り
- 902m
コースタイム
- 山行
- 3:10
- 休憩
- 2:12
- 合計
- 5:22
天候 | 晴々 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
この前、梅雨入りしたかと思えば、一転、今週は猛暑を思い出させる暑い1週間。梅雨前線も行方不明に。そんな今週末も梅雨時期としては天候には恵まれそう。無茶苦茶暑そうだけど、もう夏が来たかの様。
そしてこの夏の、夏山のテント泊の装備を見直して、より軽く、より楽チンに、より気軽に。ただの週末なのにテント泊に挑戦。新しいグッドスタッフたちと共に、いざ。
バタバタしていて新しいテントも試し張りもしてなかった。念の為、前夜になってリビングでようやく建ててみた。まぁなんとか大丈夫かな。
テント泊としては行きやすい富士見平小屋で過ごすプラン。2年前に初めて山のテント泊をしたテント場。
その時は韮崎駅からのバスがいっぱいで、一本バスを待たないといけなくなった。その為、出発が遅れてしまうことに。初日は瑞牆山で、テントを張ってから瑞牆山へ歩き始めたのだけど、暗くなりそうだったので引き返した。次の日は金峰山を歩いた。
諦めたままになっていた瑞牆山。リベンジ、とまでは言わないけど、ずっと気になっていて、今回、改めて瑞牆山を登ってみようと、ただの週末にテント泊をしてみる。余力があれば金峰山もと、計画的には欲を出す。
DAY1
新宿7時発のあずさ1号のひとつ前に時々ある6時26分発のあずさ71号は臨時特急だろうか。
大月駅で普通列車に乗り換えて韮崎駅に8時30分に着ける。ひとつ後のあずさ1号は8時38分着。割と先に出発しているのに到着時間はあまり変わらない。
なんとなく前のイメージが残っていて、嫌な予感がしたので面倒でも71号の方を選ぶ。このたった8分が後に運命を分けることとなった。
2日前に比較的余裕で予約出来たものの、あずさ号は相変わらず満席。韮崎駅でのバスはまだ今から並び始める感じで、前の方に並ぶ事が出来たのだけど、どんどんと後ろに伸びて行き、38分着組が到着すると、さらに伸びていった。
バスに無事着座。増便は無く立ち客でいっぱいになった上に、10人ほど乗りこぼしていた。
良かった。そういえば、前はあずさ1号だった。1時間以上の道のりを立っているのはちょっと辛い。
昨日のバスの運転手さんはとてもサービスが良く、瑞牆山荘前のバス停まで山々の様子や観光スポット、お食事処などの紹介ガイドで、ずっと喋り通しだった。
バスに揺られて1時間19分、瑞牆山荘のバス停に到着。
今日はとても良いお天気。準備を整えて、とぼとぼと歩き始める。テント場の富士見平小屋は遠くない。ゆっくり歩き始め、、暑い。風がない。 直ぐに汗が流れてきた。
途中、とても見晴らしがよい、瑞牆山がどーんと見えるところがあったのが、印象に残っていた。
あんまり道は覚えてなかったけど、登っていると、見上げると空が抜けた所が出てきた。
青空にとても岩岩しい山が見えた。やっはすごいなぁと、今日こそ、あそこまで登れるかな、と。
富士見平小屋のテント場はもうかなりの数のテントが張られていた。暑さに負けて、受付と同時にビールを買ってしまう。平なテントを張りやすそうな所を探すけど、いい感じのところは既に埋まっていた。
良いところを見つけた、と思ったらそこだけ日向だった。そういうことか。と、乾いているからまぁまぁ良いか、テーブルがわりの平たい岩もあったので、そこに決める。
さて、テントを張ってみる。シンプルなドーム型のテントなので張りやすい。ただ極端に布が薄いのでそこだけ気をつけて、そろりと組み立てる。
うん、暑くて中には居られそうはない。とりあえずお腹が減ったので、お湯を沸かしてカップ麺を食べる。ビールが美味い。
とはいえ、のんびりしているとまた瑞牆山に登れなくなってしまうので、さっさと準備を整えて、要らないものもテントに置いて、身軽にする。
樹林帯の日陰でも暑いものは暑い。風もない。身軽でも暑い。もう夏だ。前回引き返した桃太郎岩を過ぎる。ここから先は初めての道。険しくなって、岩岩しくなって、ペースが落ちる。地図上ではそんなに遠くないのだけど、等高線はかなり密で、多少の鎖場とハシゴがある。歩いても登っても近づかない瑞牆山。
大ヤスリ岩。
こんなにキツかったのかと、前回暗くなる前に引き返して良かったと思った。
空が抜けたところで、下から見えたビルの様な岩がすぐそこに見えた。間近で見るとあまりの巨大さに迫力で圧倒された。山頂はまだ、さらにその上にあった。
なかなか近づかない瑞牆山山頂、ようやく抜けた。
絶景。これはすごい。こんなに凄かったんだ。と岩から下を覗き込むと、緑の大海原に飲み込まれそう。あまりの高度感で身体がすくむ。
とても深く色づいた深緑の森が視界いっぱいに広がる。
眼下には、ニョキっと大ヤスリ岩が森の中から突き出していた。あれよりも上にいる。
多少の霞があるものの、金峰山の五丈岩、茅ヶ岳、富士山、南アルプス、そして八ヶ岳連峰もはっきり見えていた。
風が抜ける。気持ちの良い、一足早い初夏の風。とても良い景色を満喫した。
さて、下山。喉が鳴る。もうビールの事しか頭にない。こんなにあったっけ、、となかなかスムーズに下れない。
まだ登りの人とすれ違う。帰りは大丈夫かなと、少し心配してしまうが、自分自身も心配である。気をつけて歩く。
天鳥川の出合いに出た。川で顔を洗う。冷たくて気持ちがよい。ここまで来ればもうすこ、、まだ登りがある。下りモードになっている身体をまた、登りモードへ持っていくのはもう正直つらいけど、ビールのために頑張る。喉が渇いた、水ももう無い。かなり疲れていた。
ようやく富士見平小屋に到着するも、そのまま小屋に吸い込まれて缶ビールを2本調達する。
意気揚々と、テントへ戻ってきた。と、直ぐ目の前に別のテントが建てられていた。しかも岩のテーブルを挟んで、入り口が向かい合っていて、その距離は1メートルくらいだった。
いくら混んでるといっても、こんな張り方って。。と少し当惑した。
少し挨拶をした。もう少し離れるかなって思ったら、こんなに近くなるなんて、センスなくてごめんなさい。
と、悪そうな感じの人ではなかったので、この距離はお友達みたいですね~笑。
せめて、出入り口をあっちにしてくれれば、何も問題が無かったものの。。まぁ、混み合ってると色々あるかな、と、気を取り直して、ビールを煽る。
うんめ~。空を仰いで微かな風を肌に感じながら、しみじみ。
珍しく、焼き鳥の缶詰を持ってきた。ちびちびやりながら、今日の瑞牆山の大満足の景色を思い出していた。
夜ごはん。
テント内を整理したり、身体を拭いたり着替えたり、水を汲みにいったり、ビールをもう1本買い足したりしているうちに、日が暮れてきた。
ぐぅ。そろそろ本格的にお腹も減ってきたみたい。
アルファ米と最近お気に入りのカレーのフリーズドライ。
ご飯が多くしすぎて、リゾットみたいになったけど、お腹いっぱい。山ではお腹はいっぱいにとておかないと。
なかなか気温が下がらない。テント内も暑くて羽織ものとタイツ一丁で、寝袋の上でごろ寝していたら、寝落ちしていた。少しゾクっと来て目が覚める。慌ててダウンパンツを履いて寝袋に潜り込んだ。時計を見ると20時半を回ったところだった。筋肉痛が既に始まっているようで、身体中がギシギシしていた。
今日の瑞牆山の景色が頭の中をぐるぐるしていて、なかなか寝付けなくなった。さらに帰ってからの事も気になり始めて、月曜からクタクタで始まる1週間を想像してしまう。
何となく面倒になって、明日は金峰山は止めにして、もうそのまま下山して、さっさと早めに帰ってしまった方が、体力的にも良いかも。。と、瑞牆山山頂の景色で今回は満足出来たしなぁ。
と、考えているうちに、眠りについていた様だった。
DAY2
目覚ましで4時前に起きた。もう辺りは騒がしくなっていて、ヘッドライトの光がテント内を横切る。
7時半くらいにここを出れば、瑞牆山荘バス停で9時20分のバスを待つ間、瑞牆山荘でビールを調達できれば、ビールでも飲んでのんびり過ごせるかも。と、算段する。
そう決めると、のんびりと片付けや、準備、朝ごはんを作ったりして過ごした。
辺りを見渡すと、昨日来た時よりさらにテントが増えていた。昨日よりもかぜが強くなっていた。
さて、下山。ここから瑞牆山荘までは直ぐだ。ぶらぶらと急ぐこともなく、ぶらぶらと下る。今日の登山者が沢山登って来られる。
途中の見晴台で瑞牆山へ最後のお別れをした。
瑞牆山荘はもう開いていて、ビールを買うことが出来た。
嬉しい。バスまでは小一時間。木陰の下で腰を下ろして、ビールと、余り物のパンをオツマミに、道ゆく人を眺めながら過ごした。
時間通りにバスは来た。乗車客は2名。車窓からも今日は良いお天気そうだった。10時半頃、韮崎駅に到着。
良い風が通り抜けるホームに立っていると、茅ヶ岳と金ヶ岳がどーん見えた。
お昼過ぎに東京へ帰ってきた。無茶苦茶暑い。東京はこんなにも暑くて、こんなにも違うのかと。
ずっと心残りだった瑞牆山。ようやくその山頂に立てて、お天気も相まって、その絶景を見ることができた。
早く帰ってこれると、洗濯や片付けも、昼寝も出来て、残りの日曜日もちょっとゆっくり出来た。
ただの週末テント泊はこれくらいにしておいて良かったな、と思った山歩きでした。
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