新緑から深緑へ。天空の分水嶺を歩く、ぐんま県境稜線トレール・平標山。


- GPS
- 07:00
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 1,037m
- 下り
- 1,036m
コースタイム
- 山行
- 5:21
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 7:00
天候 | 晴々 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
装備
個人装備 |
グローブ
防寒着
雨具
アルミシート
眼鏡
ストック
昼ご飯
行動食
非常食
水(昼食分含む)
常備薬・ファーストエイド
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ予備入れて2つ
乾電池・携帯充電池
GPS
筆記用具
お風呂セット(長袖/靴下/下着/手ぬぐい/コスメ)
現金と保険証
携帯電話(Suica補充したもの)
GARMIN時計(Suica補充したもの)
GoPro
ツェルト/浄水器/サバイバルシート/携帯トイレ
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感想
山歩きでは初の新潟県。その手前の谷川岳は好きで何度も訪れたが、山道具と共にそのトンネルを初めて抜けた。
トンネルを抜けるとそこはもう雪の季節ではなかったけど、国境を越えた気分になった。
平標山(たいらっぴょうやま)。
ジョンコナー隊長と日光男体山と平標山で迷う。
どちらも長らく行きたい山リストには入っていて、男体山の方は隊長的にアクセスがあまり良くなくて、ようやくここで平標山となった。
山歩き初の新潟県。と言っても三国山脈谷川連峰主稜線の西端にある平標山は、群馬県利根郡みなかみ町と新潟県南魚沼郡湯沢町の境に位置し、ほんの少しだけ新潟県に入ったというくらい。
梅雨の様だった5月が終わり、いよいよ本当の梅雨入り前の山歩きである。天気予報も悪くない。
日本有数の豪雪地帯、日本海と太平洋の分水嶺にあたる主稜線は、その厳しい環境ゆえに2000mあまりの標高にしては険しい山容を生み出している。谷川岳を歩くときもその気まぐれな天候にいつも左右されていた。
平標登山口バス停。
上越新幹線で東京駅から早い新幹線では1時間16分。新潟県の入口である越後湯沢駅に着く。そこからバスで平標登山口バス停までは38分と、とてもアクセスが良い。
9時前には登山口に着いた。バスは立ち客が出るほど大盛況で、やっぱり座れなかった。
お天気は久しぶりの快晴。バス停近くの駐車場のトイレで準備を済ませて、登山口に取り掛かる。一合目のスタート。いきなりの急登で直ぐに汗ばんできた。
しばらくは樹林帯の中を歩き、少し抜けたところで四号目のある鉄塔が見えてきた。
ツアーグループ、若者グループ、この後も抜きつ抜かれつ、ずっと一緒に歩くことになる。
振り返ると苗場の山々がまだ、谷間に雪を残していて、マダラ模様を魅せていた。こんなに燦々と陽が降り注いでいるのに、解けないんだなぁ と。
四号目を過ぎると高い木もまばらになってきて、最初の一座目、松手山(1612m)で休憩にする。三等三角点があった。ここは眺めの良い休憩処といった感じで、岩場に腰を下ろして、みんな思い思いに過ごしてる。
今日の目的地、平標山(1982m)も稜線上に連なって見える。名残り雪もまばらに見えていた。
ここからは気持ちの良い稜線歩き。陽射しを受けながら熊笹の海原をずーっと続く道を歩く。道端には小さな花が顔を出していて、ちょっとしたお花畑。久しぶりに高山に来たって感じで、その足取りも軽い。
見上げると、山の稜線と空と雲とが、まるで合成したかの様にリアリティを感じない、まさに天空を歩いているようだ。
最後の登りをえいやっと登り切ると、平標山の山頂に出た。味気ないほどの山頂標は、道標と兼ねられていて、慎ましく平標山頂1983.8mとだけ書かれていた。直ぐそばに三等三角点もあった。
広い山頂では既に沢山の人たちが休憩をしている。空いている所を見つけて、お昼ごはんにする。そして暑い中歩いて、待ちに待ったプシュタイム。
ひとしきり休憩をして、下山を開始する。平標山の家の方へ下る。稜線を下る間にちょっとした雪渓を渡った。久しぶりに雪の上を滑る様に下る。こんなに燦々と陽射しが降り注いでいるのに。
仙ノ倉山の方を見てみると、所々に、ホルスタイン柄の様に名残り雪があった。草原の深い緑と雪の真っ白いコントラストは、高山でしか見れないと思った。
眼下に、小さな屋根が見えてきた。平標山の家だ。木道の階段が誂えられて歩きやすい。軽快にトコトコと音を立てながら下る。
上から見ていても、小屋は盛況なのが見てとれた。近づいてくるとテント場も見えてきて、すでにもうテント場いっぱいにテントが張られていた。
小屋の前のベンチは、小屋泊やテント泊、立ち寄りの登山者で賑わっていて、とても楽しげな時間が流れていた。
下山後のバス待ち時間用の缶ビールを調達して、あまり長居はせずに平標山の家を後にした。
ひたすらに、階段。
下りの道は、続く続く階段で、良い歩幅もあれば、辛い歩幅の段差もあり、ふくらはぎをいじめてくる。
程なく樹林帯に入り、平元新道登山口まではひたすら黙々と歩く。
平元新道登山口を過ぎると、林道モードになり、そろそろバスを意識し始める。帰りのバスに乗りこぼされないだらうか、とか、あわよくば座りたい。
前に人が見えると、隊長の歩く速度も緩めない。まあまあな距離はあったのだけど、まるで駆け抜ける様に平標登山口バス停へ出た。一周して来た。
まずまずの位置にザックを置けた。座れなくても、乗れないことはないだろう。と、ようやくここで、ゆっくり腰を下ろして、小屋で仕入れたビールを開ける。まだ冷たい。あぁ美味しい。
暑さのピークも過ぎて、涼やかになってきた。バスを待つ時間をビールを飲みながら過ごす。
それからも続々と下山して来た人たちが列を延ばしていた。下山メシを探し始めて、蕎麦かな、なんて見ていると、焼肉屋さんがありますよ? と、即答で焼肉屋さんに決まる。
予約せよ、との指令が下り、電話をして席を確保する。
今は何でも予約、予約と、予約していると安心だけど、いつもその辺は、いつもちょっとまどろっこしい。
それにはいつも隊長に咎められている。
バスは殆ど空っぽの状態で来たけど、立ち客が出るほど乗客を詰め込んで、湯沢駅へバスは向かう。行きは立っていたのであまり景色が見えなかったけど、帰りは座れて、車窓から景色を眺めていた。
焼肉屋さんも大盛況。予約していて良かった。と、久しぶりの焼肉を、こんなに運動した後の焼肉はとても美味しかった。生ビールもぐびぐびしてしまう。
新幹線まで少し時間があった。バスロータリーとは反対側の西口に足湯があるらしいので行ってみた。
広々とした足湯で、疲れた足をほぐす。ぁあぁ、気持ちいい。あぁぁ、しか出ない。
足が温まって、すっきりして、さっぱりして。ただそれだけなのに、こんなにも身体全体が緩む。とても気持ちの良い足湯だった。
谷川連峰主稜線。天空の分水嶺。残雪と深緑と花々のコントラスト。お花畑のシーズンには少し早かったようだけど、久しぶりの天候に恵まれた、久しぶりの高い山。梅雨入り直前の良い山歩きでした。
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