【蔵王】SC中央高原駅〜地蔵山〜熊野岳〜刈田岳ピストン


- GPS
- 05:53
- 距離
- 17.0km
- 登り
- 907m
- 下り
- 912m
コースタイム
- 山行
- 4:45
- 休憩
- 1:02
- 合計
- 5:47
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
(※)同路線には刈田山頂まで行くバスもありますが、1日1便土日祝のみの運行なので今回は利用していません。 ・登山口までは蔵王スカイケーブル(8:30〜17:00運行)を利用 (※)蔵王温泉には3つのロープウェイがあるがスカイケーブル以外は整備運休中なので注意。 ・蔵王中央ロープウェイは5/7〜5/23まで整備運休中 ・蔵王ロープェイも山麓線は5/7〜5/26まで整備運休中(※5/24〜25のみ運転) 山頂線は5/7〜5/30まで整備運休中( 同上 ) |
コース状況/ 危険箇所等 |
・蔵王スカイケーブル中央高原駅から蔵王ロープェイ山頂駅までの区間はスキー場内のゲレンデを歩きますが、急斜面に雪が残る場所があります。今回は行き帰りともツボ足で通過しましたが、チェーンスパイクなどがあった方が歩きやすいかもしれません。 ・地蔵山〜熊野岳〜刈田岳の区間は、稜線上を歩く分にはほとんど雪がありませんが、巻き道や短縮ルートには雪渓が残る部分も多くあります。どちらが歩きやすいかは雪の状態によって一概には言えない感じです。雪の上を歩き成れていないのなら稜線上を忠実にたどった方がいいでしょう。 |
その他周辺情報 | 蔵王温泉のホテルに前泊。下山後には下湯共同浴場で汗を流す。(300円) |
写真
感想
【蔵王の御釜を観にいこう】
蔵王温泉に前泊して、蔵王連峰に登って来ました。実は数年前、蔵王山にはロープウェイを利用して登ったことがあります。その時は地蔵山、熊野岳といったピークを踏み、馬の背を経て刈田岳まで歩き、バスで帰路につくという行程でした。主要なピークは踏むことができたのですが、終始ガスっているなかを歩くことになり、最後の御釜に至ってはまったく見えないという有り様でした。新幹線を使えば地元から日帰りだってできる場所なのですが、それ故に機会が先延ばしになり、今回ようやく宿願を果たした形になります。
【3つあるロープウェイは2つまでが運休中】
今回は前泊しての山行なので、ロープウェイを使わないコース(祓川コース)を取っても良かったのですが、生憎と残雪期である今の時期は当該コースの情報がネット上にありません。本格的な登山にはブランクもあり、体力的な心配もあったので、素直にロープウェイを使うことにしました。
蔵王温泉には北から南に3つのロープウェイ(蔵王スカイケーブル・蔵王中央ロープウェイ、蔵王ロープウェイ)があり、一番南にある蔵王ロープウェイを乗り継げば、蔵王の最高峰である熊野岳まで徒歩1時間とかからない地点まで行くことができます。ところが今回、3つあるロープウェイのうち2つまでもが整備点検のため休止中で、唯一稼働しているのは一番北にある蔵王スカイケーブルだけでした。加えて、最終目的地である刈田岳から蔵王温泉まで出ているバスは土日祝のみの運行で、今回は利用ができないこともわかりました。必然的にピストン山行となり、ロープウェイを使ってもラクチンとは行かなさそうですが、始発の8:30からスカイケーブルに搭乗すれば、充分日帰りできるであろう行程です。8時過ぎに宿のチェックアウトを済ませると、歩いて乗り場に向かいました。窓口で往復のチケット(2400円)を購入して4人乗りの小さなゴンドラに乗り込み、約8分間の空の旅を終えれば、いよいよ登山開始です。
【SC中央高原駅〜ザンゲ坂〜蔵王RW山頂駅〜地蔵山〜ワサ小屋跡〜熊野岳】
スカイケーブル中央高原駅を出て舗装路を歩いていくと、ほどなくドッコ沼が見えてきます。さらに進むと今シーズンの営業を終了したスキー場の敷地へと突入します。雪の残る斜面は意外と歩きづらく、バスターミナルのコインロッカーにチェーンスパイクを残して来たことを少し後悔しました。中央ゲレンデから紅葉峠を経て、ザンゲ坂と呼ばれる長い急斜面を登りつめると、蔵王ロープウェイの山頂駅に到着です。途中のスキー場内で、雪上車に乗ってスキー場内の後片付けをしている従業員の人たちとすれ違った以外では、ここではじめて登山者と出会いました。この時点で、スカイケーブルに乗り込んだ時点から1時間半くらいが経過しています。
地蔵山へは雪の登りとなりますが、こちらは先程までのゲレンデと違い傾斜も緩やかなので、あまり苦もなく登れます。ひと登りした先で山頂に到着。360°の展望に広々とした開放感のある山頂です。正面には本日の最高峰、熊野岳の威容が望めます。地蔵山から下った先の鞍部がワサ小屋跡で、右手には樹氷高原駅への分岐があります。そのまま直進すると道は直登ルートと巻き道ルートに分かれます。ここは直登ルートに進路を取り、露岩帯の中に付けられた白丸(○)のマーキングに従って進むと、やがて熊野岳の山頂に到着です。山頂は広く平坦で、吹雪や濃霧の時などは現在位置を見失ってしまいそうなところです。
【熊野岳〜馬の背〜蔵王レストハウス〜刈田岳】
山頂からは十字に道が延びていますが、御釜に向って最短距離にある、南東斜面のルートを突っ切って行くことにします。大規模な雪渓が残る中、踏み跡に従って進みます。ここも視界の悪いときなどはルートを外して谷筋に迷い混んでしまいそうなところなので、注意が必要でしょう。雪渓を抜けた先にある尾根状の道が馬の背で、いよいよ御釜が視界に入ってくるポイントです。
御釜が見え隠れする道を南下していくと、蔵王エコーライン近くの駐車場までクルマで登って来た観光客の姿が増えてきます。賑やかな往来をさらに進むと、右手に蔵王山頂レストハウスが見えてきます。トイレや売店もあるので立ち寄っていくことにして、売店でずんだソフト(400円)を購入。疲れた身体にソフトクリームの甘さとずんだフレーバーの爽やかさが心地よいです。一息ついたところで刈田岳の山頂に向います。広場状になっている山頂まではレストハウスからは目と鼻の先です。ベンチが設置されているので、テルモスのお湯でカップ麺の昼食を済ませていくことにしました。好天に恵まれ、御釜を視界に入れながらのランチタイムは最高の贅沢でした。
【熊野岳避難小屋〜熊野岳の巻き道〜ワサ小屋跡〜地蔵岳巻き道】
腹も膨れたところで下山開始です。復路は馬の背の上で、より御釜に近いルートを通って帰ります。往路で利用した雪渓を通り抜けずに尾根に沿って、熊野岳避難小屋へと向かいます。避難小屋のすぐ近くに分岐があるので、山頂への道を左に見送り、巻き道を通ってワサ小屋分岐の方に向かいます。ハッキリしていた道は、いつしか雪渓に呑み込まれますが、雪の上の踏み跡は明瞭なので迷うようなことはありません。軽快に下っていくと、やがて山頂からの道と合流し、ワサ小屋跡の分岐に出ます。
ワサ小屋跡分岐を越え、地蔵山への登りに入ったところで道はふたつに分かれます。ここでも山頂は避け、東側斜面に付けられた巻き道を進むことにします。はじめのうちは快適な木道の道ですが、こちらの道もやがて雪の中に消えてしまいます。しかも熊野岳の巻き道と違って、地蔵山の巻き道は木道が雪に埋もれた先にトレースが付いていません。少し不安でしたが、地蔵山の山頂と進行方向にある三宝荒神山の位置に注意しながら、GPSを頼りに前進を続けました。雪の安定している今の時期ならツボ足でもそれほど危険はありませんが、厳冬期には雪崩や滑落の危険があるので避けた方がいいルートでしょう。
【蔵王RW山頂駅〜ザンゲ坂〜SC中央高原駅】
やがて地蔵RWの山頂駅の前に到着。往路と同じように、ザンゲ坂を通って行きます。雪が多く残っているところでは、膝を曲げでなんちゃってグリセードで斜面を滑り落ちていきます。無人のゲレンデをいくつも滑り抜け、何度目かの舗装路に出た先に、スカイケーブル中央高原駅が待っています。
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