JR笹子駅から三ツ峠山を経由して吉田へ


- GPS
- 09:06
- 距離
- 18.6km
- 登り
- 1,876m
- 下り
- 1,734m
コースタイム
- 山行
- 7:40
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 9:05
天候 | 曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
行きは JR 中央線の笹子駅から 帰りはハイウェイバスの中央道下吉田から |
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険個所なし、全線にわたって概ね整備良好でした。 倒木や枝の落下は見られるものの、通行困難にならない程度。 稜線や山頂付近は岩にとりつく動作を要求される場所があるが、危なそうな個所はロープが留置されているので特に問題なし。 |
予約できる山小屋 |
三つ峠山荘
|
写真
感想
今回は長距離を歩きたい…
ということで、近場でほどよい距離と温泉ゴールで何かルートを練ってみた結果、今回の笹子から富士吉田縦走ルート〜富士山を添えて〜となりました。
【JR笹子駅〜角研山】
駅を出てからはまず 700m 程度の、中央線に沿った林道っぽい道からスタート。
ちなみに駅からのこの区間は、やたら熊に関する注意看板が建てられてました。
ほどなくて登山道へ入り、ここからはなかなかの傾斜に。
ただ、そこそこ九十九折ってくれているおかげで、山の斜度に比べて少し歩きやすく調整されていました。
道そのものも、枝がぱらぱら落ちてるかな?くらいで、歩くのに支障は全くない整備具合。
ありがてぇ…山屋の仕事、あったけぇ…!
そして庭洞丸を超えたあたりから、徐々に人工林の杉林から自然林への植物相変化が見られ始めました。
特に庭洞丸から少し進んだところは車道規格の林道があり、そこから登山道も整備されているにも関わらず、長い間杉の管理がされていない(枝打ちされず)ような状況でした。
交通アクセスがよさそうな立地ですらこうなっているのが、日本の林業の現在の悲哀を感じざるを得ません…
【角研山〜本社ヶ丸】
このあたりから、斜度はだいぶゆるんできて、歩きやすくなる…
と見せかけて、今までの土メインから岩ごろごろが出始めてくるので、そこまで楽はさせてくれません。
もちろんこれはほめ言葉です、岩ごつごつのところを渡るのは楽しいぜ!
そうこうして本社ヶ丸に到着、ここまで来るとようやく富士山が見え始めてきます。
本社ヶ丸自体、この辺りで頭一つ抜けている高さがあるので、富士山以外にもアルプス方面が見通せるぜいたくパノラマが味わえます。
この日は曇り予報だったのですが、幸いなことに展望は相当よく、富士山も雲がいっさい掛かっていない姿をとらえることができました。
【本社ヶ丸〜茶臼山】
この区間は稜線渡りになり、細かなアップダウンはあるものの平均的には平らで歩きやすくなっています。
ずっと尾根を歩くので、稜線を抜けていく風が心地よいです。
それにこの辺りまで来るともう完全に自然林のみの景色となっているので、目にも幸せ。
調べてみたら、三つ峠山のあたり(厳密には御巣鷹山)とかは郵便の交通困難地に指定されているとか。
荷物が到達しにくければ、林業関係者や林業機械もさもありん、ということでしょうか。
東京都心から電車でそう遠くない土地ですらこういうロケーションがあるの、日本の山の奥深さを感じる…
【茶臼山〜三つ峠山】
茶臼山を超えると、三つ峠山に向けて最後の登り。
この辺りまで来ると足もなかなか疲労がたまってきているので、短い歩幅で、足裏全体で設置で、と基本に忠実な歩行で一歩一歩確実に進む。
そうしてようやくたどり着いた三つ峠山が第一の山頂、御巣鷹山では巨大なレーダー群がお出迎え。
か、かっこいい…!
ここ御巣鷹山と隣の開運山にはさまざまな企業体のレーダー塔が建てらており、男の子心がくすぐられまくります。
今回はこの山頂付近にある四季楽園さんのところにあるテーブルベンチをお借りして、遅めの昼食。
私が座った場所は、ちょうど眼下にロッククライミングの練習で有名な屏風岩が広がっており、様々なグループが練習しているのを眺めさせて頂きました。
山頂付近ですれ違う人たちの一部は、ロープカラビナヘルメット装備という姿も見られ、また岩にはロープ固定器具が打ち込まれている箇所もしばしばあり、この山のロッククライミング需要の高さをうかがえます。
また、特にこの一帯には環境保護を訴える看板がかなり設置されていました。
高地の自然は一度破壊されてしまうと、復旧までに相当な時間を要する(場合によっては復旧すらしない)リスクが大きいですから、自治体のみならず山を愛する我々も、例えば登山道から外れて歩かない、植生を採取したり傷つけたりしない、ゴミはちゃんと持ち帰る、などの注意を常に払っていきたいものです。
【三つ峠山〜霜山】
ここから下山開始。
この区間は鬼のように整備され、鬼のように斜度がゆるやかで、疲労がたまっていた脚で下るには控えめに言ってとても有難い道でした。
あまりの下りやすさに、調子に乗って軽く走っちゃうくらいには。
と思っていたら、途中で富士山100kmウルトラマラソン関係と思わしきコース案内ビニールが木の枝に巻き付けられているのを発見。
なるほど、ここらはウルトラマラソンのコースに選定されるほどであるからして、楽しく走り下れたわけだ。
【霜山〜大棚の滝分岐】
この区間だけ、やたら傾斜が急な上に岩場多め、足掛かり少な目、といった具合にやたら厳しい道でした…
とはいえロープがあるので、初心者が来たら爆死確定、というわけではないのですが。
とはいえ全区間通して、歩くのに少なからず緊張感があったのはここくらいだったかな?
それにしても完全に乾燥した状態でこの難易度だったから、雨の日にここを下るのはあまり考えたくないなぁ。
【大棚の滝分岐〜新倉山】
この区間は最後のまとまった登りがあります。
が、斜度はきつくないのと、三つ峠山で補給したエナジーが全身に回り始めたのとで、さくさくっと踏破。
そして御殿のあたりから土地の整備レベルが一つあがっており、幅広の木階段や花壇のような植生、このあたりの散歩コース専用の上等な専用看板まで。
その看板を見るに、たぶん新倉山浅間公園からこの御殿までがふれあいの道のような感じで管理されているのかな?
【新倉山〜葭之池温泉】
今回、唯一の「らくルート」上で、自動入力の設定がされていない区間。
自動入力がないということは難易度の高いバリルートなのかな…でも踏み跡かなりあるし、ゴールは温泉直にしたいし。
ということで設定したルート、いざ参る!
と思いきや、思いっきり明晰な踏み跡が。
結果的に、その踏み跡はゴール地点まで明白で、道迷いの心配ほぼ0の安心コースでした。
逆になんでここまでバッチリ整備されているのか…と疑問に思ってましたが、道中の看板を発見することで氷解。
どうも、このルートは「ふじみの会」さんが管理している「ふじみ尾垂山トレイルコース」の一部区間だったようです。
結果として、今日の全区間で最も歩きやすい区画となっていました。
しかし、公的?な団体がちゃんと管理していて、危険区画もなく、歩きやすさも問題なさそうなこのコース、なんで「らくルート」未登録なんだろう…
初心者的に「らくルート」未設定の踏み跡ルートは基本的にバリルートと考えて避けてたんだけど、少なくともここはそんな心配はいらなかったし。
ヤマレコさん、こういうのもどんどん自動入力ルートとして登録してくださいー。
===
総じて、今回のルートも満足度高めでしたな!
まず季節柄、花や植物の新芽を多く目にすることができました。
また自然林の割合が高く、他にも苔むした岩場がかなり多かったので、私の植物好き心も満たされまくりでした。
それに、展望!富士山は言わずもがな、南アルプスも含めて峰々の連なりが景色に広がっていくさまは、ここまで登ってきた労苦を簡単に吹き飛ばしてくれます。
このあたりはまだまだ訪れたことのない山頂、登山ルートが(文字通り)山のように残されているので、また折をみて足を運びたいところです。
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