古里駅から御岳山を経て大岳鍾乳洞を巡る山歩き。のはずが。


- GPS
- 06:22
- 距離
- 14.1km
- 登り
- 1,137m
- 下り
- 1,088m
コースタイム
- 山行
- 5:59
- 休憩
- 0:23
- 合計
- 6:22
天候 | 晴々 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
感想
GW前の雪山と夏山の狭間。
バスのダイヤも夏季シーズンの切り替えまであともう少しの所も多い。
今年は雪が多くて、まだ2000mを越える山々には雪が多く残っている様。もう雪はお腹いっぱい、その狭間を埋める、何処か良い所はないかなぁ、と探してみる。
そういえば、鍾乳洞、行きたいと思って全然行けてないなぁ、と奥多摩の大岳鍾乳洞を思い出して、地図を眺めていると、御岳山が近くにあって、青梅線古里駅からも繋がっているのに気づく。
行きに鍾乳洞へ寄るには、まだオープン前で時間が合わなさそう。
まだまだあるある奥多摩の道。
奥多摩の山々もまだまだ全然歩いていない尾根筋があって、何度も訪れた御岳山もまだ様々なアプローチがあって。
そんな今回はまだ歩いた事のない、古里駅から御岳山を経て大岳鍾乳洞を巡るルートを引いてみた。
新緑が芽生えているであろうロックガーデンの沢のほとりで持ち上がったビールでお昼ごはんも良いかな。
行楽日和。電車も座れない。
まだ寝静まっている街を抜けて駅へ向かう。電車は思いの外混んでいて、座る事が出来ない。乗り換えでギリギリようやく座る事が出来た。行楽シーズン到来か、人出は多そう。
青梅線の古里駅の手前の御嶽駅で沢山のハイカーさん達が降りていった。古里駅で降りる人はまばらで、こちらからわざわざ御岳山へアプローチする人も少なかろう。
奥多摩町丹三郎。
青空が広がって、時折吹く風が気持ち良い。もう上着もいらないくらいの登山日和で、すぐに長Tシャツ1枚になって上着をザックに片付けた。
古里駅から吉野街道沿いを歩いて多摩川を渡ると、立派なお屋敷風の建物が建ち並ぶ丹三郎という集落がある。その横っちょから御岳山登山口の道標が現れて、獣避けの扉を開けて登山道へ入る。丹三郎尾根と呼ばれる山道を、そこからは木陰の中をずっと登りの道を歩いていく。
途中「飯盛杉」という、杉林の中で一際立派な杉があった。
樹齢数百年のスギの大木が2本立っていて、地元の人たちが婚礼など、めでたい時のご飯を盛ってお供えしたという。
奥多摩地味山一丁目一番地。
ひとしきり登ると林道を横切り、少し登ったところでようやく中ノ棒山というピークに出た。
中ノ棒山の山頂標といえば、木の幹に養生テープが巻かれて、マジックペンで中ノ棒山、846mと書かれただけのものだった。キョロキョロしないと山頂標が見つからない、まさに、この地味さが良い。
御嶽駅から伸びる県界尾根という尾根筋からの分岐にも当たる。
この尾根筋も御岳山まで御嶽駅からバスやケーブルカーに乗らずに、駅を降りてすぐそのまま歩き始められるルートっぽい。
御岳山へ。
尾根筋へ出て、大塚山という山は巻いて、歩きやすくて、気持ちの良い道が続く。一言に楽しいに尽きる幸せゾーン。御岳山界隈に入ってくると見慣れた景色が現れて、道は舗装道へ切り替わる。ビジターセンターを過ぎると滝本の大スギの強烈な登り坂。つま先と脛がくっつきそうだ。
参道のお茶屋さんを過ぎて、今回は武蔵御嶽神社へは行かずそのまま分岐を長尾平の方へ行き、綾広の滝に向かう。
そろそろ喉も渇いてきた。
ロックガーデンまで下ると、もう登りもなくぶらぶらと大岳鍾乳洞の方へ下山するだけ。の筈だった。
御岳岩石園。ロックガーデン。
良い感じの広場でお昼を広げて、沢のせせらぎを聞きつつ、気持ちの良い気候の中での森林浴。一年を通して1番良い季節に違いない。
新発売された黒にAsahiのロゴが金色で大きくあしらわれた新作を持ってきた。どんなビールでもこんな場所で飲むと、外ごはん効果で旨さは3倍。お湯を沸かしてのんびりと、うどんを食べた。沢山の人が上がって来ていた。
1つ目の通行止め。
さて、片付けて出発する。次の七代ノ滝までは急な鉄階段を何度も下りていく。七代ノ滝を過ぎた所にある分岐から養沢川沿いへ行くつもりだったが、ロープが架けられていて「この先危険、崩落の可能性あり」と看板がぶら下がっていた。
あっれ~、と、 「通行止め」とは書かれていないけど、ロープで通せんぼしてある。無理に行くのは憚る。
地図を見直して、ここは素直に御岳山まで登り返すしかない。
さっきまで意気揚々と鉄の階段を下って来たのに、下った分を登り返し。もう身体は下りモードに切り替わってしまっていて、再び登りモードに切り替えるのは大変である。
と、言ってても仕方がないので登り返し、長尾平まで戻って来た。長尾平の小屋でもうビールを呑んでやろうか、と思ったけど、ここは電波が入ったので、ルートを引き直す。
関東ふれあいの道から日の出山経由で、鍾乳洞へ下りれそうな道に引き直した。
この道は、今年の初詣登山でジョンコナー隊長と歩いた道だった。
御岳山から日の出山までは気持ちの良いハイキングルートが続く。日の出山は登らず鍾乳洞へ向かう分岐に差し掛かる。
あっれ~⁈
と、また「落石の危険あり、通行止め」の看板が架けられたロープに行手を阻まれる。今度は明確に「通行止め」、と書いてある。ロープを跨いでまで無理押しをするつもりはない。どうしても鍾乳洞へは行かせたくない強い意志を感じた。
2つ目の通行止め、2連敗である。通行止めになっている登山道は、アプリの地図にその記号があって、基本的にそのルートを引くことはない。最近通行止めになったのか分からないけど、次なるルートを探すことにした。
こんなメジャーな界隈でその事が目に付かないの不思議であるが、仕方がない。
強制つるつる地獄。
最寄りにバス停のある登山口はもうつるつる温泉方面にしかない。つるつる温泉の策略か?どうしてもつるつる温泉へ下ろしたいらしい。もうそれしか選択肢が無くなったので、素直にそちら方向へ下山に切り替える。
あいにく、今日は温泉セットを持ち合わせてなかった。
日の出山ハイキングコースを下っていく。この辺りになるとハイカーさんも増えて、山の中はとても賑やかだ。
まだ時間も早い。のんびりとぶらぶらと下っていく。
日の出山登山口のバス停に着く頃には、ちょうどバスの時間も良い感じだった。一瞬、つるつる温泉まで行った方が始発のバスで、、とも思ったけれど、もう坂を登りたくなかった。
流石にまだこの時間だと、帰りのバスはそこまでは混んで・・
再び満員の車内。
満タンの乗客を乗せたバスが来た。。甘かった。
デッキまで溢れていてドアもなかなか閉まらない。温泉に温められた乗客でバスの車内はムンムンである。青梅駅まで我慢して20分と少し。ようやく解き放たれて、前に隊長と寄った地元の町中華屋さんへ行く。
席に通されると、地元の常連らしきオジサンの目の前だった。別の登山グループと談笑している感じだったが、程なくこちらに矛先が向いて来た。
地元の人たちとコミュニケーション汗。
瓶ビールでひとまず、喉を落ち着ける。もう初夏のようなお天気、汗をかいた後のビールは何にも変え難く。
メニューを選んでいると、オジサンはどこ登って来たの?何処から来たの?など、質問を投げかけてくる。
ちょいちょいお喋りをしながら、生姜焼き定食を注文する。ガッツリ系である。
このお店は割と昔からやっている様で、青梅駅の古い写真が飾ってある。とオジサンに教えて頂いた。
地元の人たちとの交流は楽しいことでもある。良い気分の時は。
今日は2連敗を喫していて、もう一本、瓶ビールを頼もうかと思ったけど、今日は止めておいた。山行記録を見ると割と良く登り、良く歩き、良く下っていた。
昭和の香り、雰囲気がホッとする。
帰りの青梅駅で、青梅駅周辺の古い写真が飾ってあるのが目についた。あった。さっきのお店が映っていた。昭和58年1984年。学童と古い自動車が通りを過ぎていくその後ろにそのお店があった。
その当時の様子を窺い知る事が出来た。1984年というとそう昔ではないけど41年前である。もう十分ふた昔な雰囲気だった。
青梅駅の始発の青梅線は空いていて、ぼーっと座っていたのも束の間、奥多摩方面からの接続で一気にハイカーさんで満員電車になった。そこからは主要な駅では乗り降りが多く、新宿の手前の乗り換えまでずっと満員電車だった。
作戦は変わっちゃったけど。
2度のルート変更。結局、大岳鍾乳洞の方へは下山出来ずに、武蔵五日市駅から帰るつもりが青梅駅へ戻ってきた今回の山歩き。
ちょっとアテは外れたけれど、まだ見ぬ奥多摩の尾根筋歩きはとても奥は深い。ハードではないハイキングと思っていたけど、次の日の日曜日は起き上がれないくらい、身体のあちこちが痛い。蓋を開けてみると、約14km、1100mを登り下りしていた。
それでも新緑が萌ゆる、気持ちの良い風に誘われたしみじみハイキングでした。
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