半竪穴式雪洞泊で南八甲田周遊
青森県
oosawa
yoichikawa
hasetaka8160
osashin
体力度について
- GPS
- 14:48
- 距離
- 14.6km
- 登り
- 934m
- 下り
- 760m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 10:32
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 10:33
- 山行
- 4:02
- 休憩
- 0:12
- 合計
- 4:14
| 天候 | 5日 曇り 6日 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2025年04月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| その他周辺情報 | 今回、南八甲田縦走(ピークを踏まない)と、半竪穴式雪洞ツェルト２基造設。 の2部のレポート致しました。 |
写真
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斜面に人影がしばらくあったので救助要請？
スノーソーでペグ回りを削ってから外しました
岩木山がきれい
いつ見ても、何回見ても素晴らしい景色！
良い２日間、ありがとうございました！
［半竪穴式雪洞ツェルト２基編]
雪洞場で設計を説明するOSさん
みんな必須持参のポール、プローブをムダなく使用します
内部はインナーポール4本で空間を広げます
横穴式雪洞ツェルト泊では無かった現象。
感想
12月きりたんぽ鍋係が、鍋を忘れて、同行者にがっかりを味あわせてしまったままだったので、急遽参加。しかし、きりたんぽ季節は終わってた。なので、「けの汁」に変更。現場では温めるだけなので、とても楽。なんとか埋め合わせ出来たかな。
ザックは13キロ、共同装備のツェルトやタープ持ってないので、スノーシューをザック背負ったまま着脱できるくらい楽。毎回重荷だと背負える背中になってきているからかも。
樹氷の氷が落ちた木々と白い雪面は、地図と地形を比べるのにとても役立つ。逆川、横岳沢、小沼、湿原、櫛ヶ峯、下岳。見渡す景色と思い出。ぜいたくな時間。
半竪穴雪洞設営の外ブロック作成も楽しかった。何度かブロック作りを練習したのが役に立った。
全部歩き通して、スキーしたいと思わせる雪質と斜度は、駒ヶ峯とニセ駒鞍部からトドマツ岱荒川に向けて乗っ越してすぐの部分のみ。他はスノーシューで良かったと思いながら歩き通しました。
皆様ありがとう！南八甲田最高！
私は始めてのルートです。白い雪の上を歩きながら八甲田連峰の山々を眺めることができ知識を得ました。皆さんに感謝です。
南八甲田の春山縦走と半竪穴式雪洞ツェルト泊を兼ねた山行でした♪
久しぶりのスノーシュー。雪も落ちついて歩きやすく景色も良く見えました。
駒ヶ峯下での雪洞泊もなかなか出来ない貴重な経験をさせて頂きました
OSさんに今季、2回、雪洞ツェルト泊、協力して頂きありがとうございました！
今回の半竪穴式雪洞にツェルト２基入れる設計がどんふうになるのか漠然とイメージしていましたが普段持ち歩いている物を使って出来るだけ安定した形での造設でした。出来上がりが完璧で、南八甲田に普通にくつろげる広い居間がありました。
軽量化にはなったと思いますが、現地でブロック造りの体力は残して、、の、山行計画は大事だと感じました。(ブロック造りも楽しかった)
まだ、八甲田には雪があるのでもう少し楽しみたいと思っています。
皆さま、お世話になりました。けの汁、美味しかったです♪
良い山行でした😊
今冬、izumi代表が流転の山行に参加して1月3日から5日まで南八甲田を歩いた際、半竪穴式雪洞（雪ブロックで壁を作り、その上にタープを設置）を築造して泊まったとの山行記録を目にして、この半竪穴式雪洞による泊り山行を技術・知識としてものにしたいと考えたところ。
まず手始めに1月19日に1人でこっそり萱野茶屋高原で220×280�僂離拭璽廚派�1.3×長さ2.0×高さ1.2mの雪洞を築造してみた。床面の大きさを決めて、この底面から30�冦�法のブロックを切り出して2段積むと床面が2段分下がるので、内側は都合1.2mの高さの壁ができる。
しかし、この大きさでは数人で泊まるには小さいので、2月8日、再度、萱野高原で335×415�僂離拭璽廚鮖藩僂靴董�幅2.0×長さ3.0×高さ1.2mの雪洞を築造したところ、ペグできつく張っても、タープは結構垂れ下がり、強風時もタープが揺れることが想定された。
このような予行練習をした後で、2月9日、hasetakaと合子沢記念公園にラッセルの練習に行った際、昼食場所として1月19日と同様の雪洞を築造したところ、激しい降雪に会い、タープに積もる雪を頻繁に内側から押し上げて排除する必要があった。安心して泊まるには天井に梁を渡し、その上にタープを設営する必要があろう。
そこで、3月9日、田代で直径2mの円形の半竪穴式雪洞を作り、天井に歩行用の2組のポールを中央で紐により連結し、2mの梁を十字に渡したうえでタープを設置したところ、強風時でもタープはバタつかないことを確認し、梁の設置が必要であるとの認識となった。（左図）
一方、kawaとhasetakaは他2名と、3月8日−9日に蔦の赤沼でテント泊をした際、ほぼ1月19日の雪洞と同様の大きさを築造して夕食としたところ、寒くて直ちにテントに移動したとのこと。何事も経験・挑戦のhasetaka（こういう機会があるのに泊まらないのはもったいないとは本人の弁）が一人でこの雪洞に泊まったところ、室内の冷気で、呼吸するにも鼻が痛かったとのこと。流転と異なり、我々軟弱者がこの方式で泊まる場合には防寒・冷気対策も必要である。
何事も経験・挑戦のhasetakaではあるが、寒いのは嫌だ、狭いのは嫌だ、濡れた物は乾かしたいと、冬山を愛する割には軟弱者である。大岳環状No.30付近の横穴式雪洞で泊まる際も、冷気や湿気対策として雪洞の中にツェルトを設置してはどうかという破天荒な提案をし、これを二人で実行したところ、意外にも、快適な居住空間である。これに気を良くしたhasetaka、今回もタープの下にツェルトを設置してはどうかとの提案（ツェルトを設置せよとの下命？）。
冬山で4人で泊まる場合、これまではエスパースの4-5人用テント（2.1×2.1m）の他に荷室としてツェルトを隣接して設置し、食事や懇談中は、ザックとシュラフを荷室に、就寝時には、シュラフ以外のものを荷室に格納して宿泊していた。半竪穴式雪洞の場合、ザックの置き場も考慮すれば、最低、2.0×3.0mの床面積が必要である。
今回は4名の参加であるから、歩行用ポールは4組、kawaと小生はプローブも持参するので、この床面積に、プローブで長辺方向の梁、歩行用ポール3組で短辺方向の梁、残りの1組のポールは出入口の支えとすることとした。さて、半竪穴式雪洞築造のイメージ（設計図）は出来た（下写真）。構想どおり、うまく築造できるかな？
山行当日の朝。酸ヶ湯に8時集合であったが、oosawaと小生は横内に6時半集合でそのまま酸ヶ湯に向かったところ、酸ヶ湯に7時過ぎに到着。厳冬期は1時間以上を要するが春は道路が乾いている。
酸ヶ湯に到着してからゆっくり朝食、準備予定であったhasetakaがまもなく到着すると、我々が既に到着しているので、慌てて準備を始めることとなった。その後にkawaも到着して、oosawaの車で城ヶ倉に移動。城ヶ倉大橋8時半発予定が、8時前に出発することができた。まあ、長丁場だから早いに越したことはない。
城ヶ倉大橋の駐車場に着くと、既に両側、駐車で車列ができている。場所を確保すると、大鰐のKさんと久しぶりの面会。Kさんから、naritaさんの仏前に線香をあげたいがとの言に、家族からの要望でたがじょ会員も自宅を訪問していないことを伝えた。
Kさんは本日、八戸山水会の山行できたとのこと。準備をしていると、代表のA氏も到着し、「60過ぎても（泊り装備の）山を登っていました」と挨拶すると、「おれは70過ぎだ」と返された。ちょっと失礼な挨拶だったかな？ 10名以上の人数で櫛ケ峯を目指すとのこと。「どちらまで」との声に、「櫛の向こうで雪洞泊をし、酸ヶ湯まで周遊」と応える。
前もって全員スノーシュで足元を揃えたので、oosawaが先頭となってトイレ脇から登る。いったん沢に降りて急登し、逆川岳の基準点で休憩。その後も1時間に1回程度、行動食をとりながらの休憩を繰り返し、逆川岳を越えて、横沼の沼頭に降りる。今回はhasetakaもこまめにパンなどの行動食を摂っている。長丁場の山行では炭水化物の行動食摂取が必須であることを説明してきたが、ようやく経験して理解したらしい。これも進歩。
横沼の沼尻に八戸山水会が滑り降りてきた。休憩もせずに、ただちに一列となって進み始めた。沼頭に降りると雪が腐ってスノーシュでも沈むので、山水会のトレースを利用することとした。城ヶ倉大橋出発時、Kさんに「追い越し厳禁だからね」と冗談で声をかけたが、途中で合流した際、Kさんから「追い越してしまった」との声が聞こえた。
横沼から櫛ケ峯を目指す際、これまではガチャボッチを目標に進路をとってきたが、山水会はそうではないらしい。ガチャボッチ南東の1285ピークを目指しているらしい。1285ピークの東には広大な雪原が広がっており、hasetakaいわく「こういう雪原にぜひテント泊したい」とのこと。また、これまでは横岳から櫛ケ峯を目指す際、郡界尾根上を歩いており、この雪原を歩いたことはないので、今回歩くことができて幸せだと。くの字湿原といい、駒ケ峯北の大湿原といい、湿原（雪原）大好き人間である。
山水会は定石どおり、標高1350mの櫛の北肩を越えるようである。過去にnarita氏と肩の上にあがらず、肩の下の沢を越えた際、難儀したこともあったが、遠目に見れば、今冬は積雪十分で沢も大分埋まっているようである。後続に、北肩に上がらず、沢を越えると宣言し、まずは偵察方々、沢に近づくと、スノーシュで安全に越えられると判断。1ケ所だけ、固い急斜面があったが、全員、MSRのスノーシュなので、横滑りには対応できる。しかし、山行後に確認すると、今回の山行で、ここが一番緊張したとの声があがった。滑落しても数m程度なんだけど。
無事に楽して難所を越えたので、田堰沢の手前で腰を下ろして昼食。櫛の頂上はガスがかかって確認できないが、乗鞍や駒ケ峯方面の尾根ははっきり確認できる。当初計画では、ここに半竪穴式雪洞を築造予定であったが、時刻はまだ12時半である。初日に出来るだけ歩きたいので、駒ケ峯下まで歩いて雪洞を築造することとした。
昼食時に、ここから見える乗鞍は南部地方から見える乗鞍と異なり、牛の背のようにずんぐりした山体だよね、との問いかけにkawaもhasetakaもうなずいていたが、昼食後に駒ケ峯目指して歩いていたら、hasetakaが「ちょっと、ちょっと、あの山はなあに？」との質問。指先は乗鞍を指している。「ん？」と思ったものの、この二人、さっきの会話をまったく理解していないことが分かり、「あれが乗鞍だ、さっきの会話はなんだったのだ」と返すと、「訊くのがはずかしかったけど、確認の意味で・・・」。トホホ。
昼食を終えて駒ケ峯下目指して進むと、左手の南西斜面に何やら指導標らしきものが見えた。近づくとNo.108である。初めて目にする指導標である。櫛ケ峯を振り返ると山頂のガスが晴れ、一斉にスキーヤーが滑り降り始めた。山水会であろう。
進むに従い、乗鞍の麓に黄瀬沼が見えてきた。あれが黄瀬沼だ、昨秋に訪れただろう、とhasetakaに問いかけると、ここから黄瀬沼が見えるんですか？ とのこと。乗鞍と黄瀬沼の位置関係が頭の中で明確でないらしい。まあ、長年、narita氏と冬の南八甲田を歩いてきたので、小生の頭の中には位置関係が明確であるが、夏には旧県道以外、登山道はないので、こういう場所から位置関係を確認できるのは積雪期のみである。
駒ケ峯の麓に着いて、雪洞築造に適した平坦な場所を選び、背中の荷を下ろして、築造の準備を開始。
まず、最初に、全員で手分けして効率よく築造するために、今回の築造のイメージ（設計図）を雪面に図示して、全員に伝える。次にプローブの目盛りで雪洞の幅と長さを決め、雪面に線を引いて、この外側にブロックを積むように指示。概ね、順調にブロックを積むことができた。これも、これまでの練習の成果か？
ブロックを積み終わると、暖を採った際に雪壁から雫がテントマットに垂れるのを防ぐため、雪壁沿いに溝を掘る。その後、梁の設置作業。短辺方向の梁を渡した後、長辺方向の梁であるプローブにあらかじめツェルトを通してから、中央の短辺梁とプローブと紐で連結し、その後にタープを両側に伸ばす。
次はインナーポールの設置。kawaが持参した1組と小生が持参した3組の都合4組で長さ3m方向にツェルトをカマボコ型に延ばす。インナーポールを設置後、梁の強度が十分であることを確認してから、その上にタープを設置するよう指示し、その後に床面に断熱シートやテントマットを敷くよう指示し、小生は隣接して女性用トイレのブロック積。内部ができた後に、小生以外の者を中に入れ、小生がスノーシュなどの外回りの整理をし、最後に入室。いつもは小生が担当する水作りはoosawaに任せた。kawaが持参したジェットボイルを利用すると、あっという間に5Lの水ができる。
hasetakaが前回の横穴式雪洞と同様、温度・湿度計を持参して入室時の温度等を測定すると、室温はツェルトの上部で8℃、湿度は60％であったが、ガスストーブに着火すると直ぐに天井は20℃を越えた。
2.0×3.0mの半竪穴式雪洞空間はテント泊とは別次元のゆったりした居住空間となり、寛いで過ごすことができる。
一方、横穴式雪洞にツェルトを設置した際は、床面は断熱シートのエアーキャップが二重、テントマットが二重の計4枚重ねで、床面からの冷気はまったく感じなかったが、今回は概ね断熱シート1枚とテントマット1枚状態なので、天井は20℃以上あるものの、日没後に床面に温度計を置くと12℃程度で、座っていると冷気を感じ、夜は2台のガスストーブを焚いた。
oosawaが夕食用として4人分のけの汁を持参し、全員に振舞った。県南在住のkawaとhasetakaは、馴染みのないものらしい。まあ、津軽在住のものにとって、せいべい汁はまったく馴染みがないのと同様か？ 夕食を終えて、懇談の中、いつもはボトルでワインを持参するkawaが、どうしたことか今回はコーラが飲みたいのでコーラを持参したとのこと。なにやら、いつもとは異なる高価なアルコールを持参したhasetakaがしきりにkawaにアルコールを勧めている。
2019年12月にkawaと上北鉱山にテント泊に行った際、kawaにとってはこれが最初の冬山テント泊であったとのことで、以来、装備を充実させて、今冬は精力的にテント泊を重ねている。成田徹氏の意思を引き継ぎ、一人でも多くのたがじょ会員が冬山テント泊に馴染み、テント泊を重ねることができるよう、要望があれば支援することとしている。
重荷を背負い、長時間歩いた疲れもあり、20時に就寝とする。初めてnarita氏と冬山テント泊をした2007年12月以来、シュラフはヴァランドレのラファイエット550を使用していたが、歳を重ねるにつれて寒くなり、2012年にナンガのオーロラ900を購入し、以後の冬山テント泊ではオーロラを使用していたが、今回、春山とのことで久し振りにラファイエットを持参した。もっともシュラフカバーも必携なので、結局、荷はそんなに軽くならないのだけれど。
冬用のエアーマットを敷いてシュラフに包まると、ショルダーウォーマーをしっかり締めなくても寒さは感じない。夜の12時前にトイレに起きた際は、暑いほどで、ショルダーウォーマーを緩めたほどである。しかし、床面からの冷気は寒いほどではないが就寝中感じ、さすがに朝方はショルダーウォーマーを締めたが、天井をタープとツェルトで二重にした構造は断熱性に優れることを実感した。
翌朝、5時に起床。横穴式雪洞でも同様であるが、テント泊では就寝時にストーブを消すと即時に寒くなり、朝方も水筒が凍るほど寒いが、雪洞泊ではゆっくり室温が下がり、朝方でも室温が氷点下になることはない。起床してシュラフを始末し、ストーブに着火すると直ちに温かくなった。ツェルト内には結露はなく、しっとりと濡れている状態であった。
しかし、前回の横穴式雪洞と異なる点は、朝方、タープに結露し、この雫がツェルトに垂れることである。流転のWeb上でも、タープに結露するので、雑巾で拭き取ることが必要と説明がある。もっとも、タープの下にツェルトを設置しているので雫が垂れても、居室空間には全く影響がないけど。
7時出発と目途を定め、各自朝食を摂った後、保温ボトルに湯を詰めると、雪を溶かして作った水は過不足なく、余らなかった。築造に2時間を要した雪洞も解体するとなればあっという間である。南八甲田の大雪原に人工構造物を残さないよう、雪壁を丁寧に壊した。
朝方、高曇りだった空も次第に青みを増し、駒ヶ峯とニセ駒の鞍部を目指して登る頃には、空も青くなった。天気予報によれば、今日の午後は雨予報である。早めに出発し、雨が降る前に酸ヶ湯に着きたい。
鞍部を越えると目の前手前に駒ケ峯の北側に広がる大雪原、奥に北八甲田が現れた。夏にこの湿原を訪れたいというhasetakaに、駒ケ峯山頂から大湿原までの距離感覚等を目で確かめるよう促す。約300m程度の背丈を越える笹薮漕ぎである。この下段にさらに湿原があり、その下がトドマツ岱であり、赤水沢左岸の丘陵地であること地形図を示して説明する。hasetakaにとって、トドマツ岱にソロテント泊をすることが当面の目標であるとのこと。
大雪原を抜けて、その下段の雪原に出ると、右手に赤水沢の沢地形がはっきり確認できる。下段の湿原からトドマツ岱に向けてhasetakaに先頭を命じ、トドマツ岱の位置関係を頭に入れさせた。下段の湿原からトドマツ岱に降りる斜面は急傾斜であり、ジグを切りながら降りると、前方にNo.68の指導標を確認し、その南側に目を移すとNo.69が確認できた。No.69はトドマツの枝に隠れて、やっとのことで認識でき、厳冬期は雪で見えないことが多い。
初めてnarita氏とここにテント泊をした際、このNo.69（左写真）の前にテントを設営し、1日目はテント設営後、ホワイトアウトのなか、駒の山頂にフラッグを打ちながら登り、2日目は櫛ケ峯山頂を目指して歩いたものの、山頂直下でnarita氏が「（雪崩の危険があり）危ないから止めよう」と引き返したエピソードを参加者に披露する。
今冬の2月下旬、厳冬期の厳寒、大雪のなか、hasetakaの要望で酸ヶ湯からトドマツ岱目指してお互いテントを背負い登ったが、16時までラッセルしたもののトドマツ岱に届かなかった。今回、トドマツ岱からそのテント泊をした場所をhasetakaに示し、テント場からトドマツ岱までの地形や目標物を記憶し、帰宅してから地形図に整理するよう促した。
トドマツ岱から急勾配の斜面を降りる際、昔、harakoさんがこの登りで滑落すると、narita氏が「なんぼまンだ、ふじゃまネもんだな」と嘆いたことを披露するも、だれでも滑落しそうな斜面ではある。さらに下山を続けるとダケカンバの大木の幹にNo.64の指導標。hasetakaに、2月の山行でNo.64目指してラッセルしろと指示した指導標がこれだと示すと、ここがあの地点か？と厳冬期と春山の景色の違いに驚いた様子。
No.64からは、櫛ケ峯コースはテント設営場所とした、両側に大木が並ぶ通りに入ることを説明し、そこから更に下るとNo.60の指導標。しかし、narita氏とツェルトを張って昼食を摂ったNo.57は確認できなかった。narita氏はテント泊でも常にツェルトを持参し、昼食時でも大儀がらずにツェルトを設営する。
下山を続けると赤水沢の櫛ケ峯コース指導標の補助板が目に入る。2月にはかろうじて雪面から顔を出していたが、既に雪上から1m以上となっている。hasetakaいわく、あれからこんなに雪が解けたんだね、とのこと。
荒川出合に着くと、出合から下流は既に雪が解けて川面が顔を出している。渡れるうちに対岸に渡ることとし、出合のすぐ上流からスノーブリッジがしっかりしていることを確認して渡渉する。そこから迷ケ岱に通じる尾根は比較的なだらかで、苦もなく迷ケ岱に出ることができたが、2月に確認できなかったNo.38からNo.41の指導標は今回も確認できず、残念であった。
迷ケ岱を真北に突っ切ると、例年除雪隊が雪壁から道路への降り口を設置する水道敷の少し東側に出て、水道敷目指して道路沿いに雪壁の上を歩く。（左写真）hasetakaが左手に広がる南八甲田を指して、どれが逆川の沢か？ と尋ねるので、あれが逆川の沢、これがバッカイ沢、あっちが今降りてきた赤水沢と説明する。道路の両側に積み上げられた雪壁の上から眺めるのでこのように見えるが、普段、夏には道路を歩いていても、このようには景色が見えない。地形と沢の位置関係がよく分かったとのこと。
水道敷で腰を下ろして休憩後、除雪を終えた道路を酸ヶ湯方面に10分ほど歩き、北側に口を開けている赤清水に到着。道路を歩けば酸ヶ湯は近いが、narita氏はこのルートを好んだ。しかも、1泊2日の南八甲田山行の最終盤であるこの赤清水で、おもむろにザックからグレープフルーツを取り出し、振舞ってくれる。昨日からずっとこのために背負っていたんですか？と聞けば、ただうなずくばかり。頭の下がる思いである。
再度スノーシュを装着して酸ヶ湯を目指す。ここから大岳環状No.18目指して歩けば、櫛ケ峯コースの補助板に出会うはずと説明して進むと、案の定、補助板が目に入る。ここで、参加者に櫛ケ峯コースの指導標番号を記入した地形図（参加者全員所持）を広げ、酸ヶ湯を起点としてトドマツ岱から櫛ケ峯、櫛ケ峯から猿倉岳に行って引き返し、パラダイスから酸ヶ湯に帰るコースが櫛ケ峯コースである旨、説明を加えた。途中、歩いてきた南八甲田を振り返ると櫛ケ峯が良く見える。
大岳環状No.20に出て最後の休憩。narita氏のようにはいかないが、持参したカットリンゴを各自に1個ずつ配り休憩後、酸ヶ湯に帰りついた。今回はさながら、narita追悼記念山行だったな、と一人で声に出すと、hasetakaが、うなずいてくれた。昨シーズン、冬山のソロテント泊を目指すのであれば応援するよ、と声をかけて以来、事あるごとにnaritaとの昔話を持ち出すので、hasetakaには耳にタコができたかもしれない。
酸ヶ湯に着くと、外見は日本人と変わらないが、言葉が日本語でない沢山の方々に囲まれながら荷を下ろした。すごいインバウンドである。酸ヶ湯の半分以上が外国からの観光客とのこと。hasetakaとはお互い労をねぎらい、ここで解散とし、kawaの車にoosawaと小生の荷を積み込み、城ヶ倉大橋まで回送してもらう。
両日とも、穏やかな好天に恵まれ、足並みが揃い、気心の知れた者どうしで、南八甲田の山々を眺めることができ、大変楽しい山行であった。
今冬はテント泊を数回行ったが、いずれも駐車場からテント場までの往復で、片道3時間程度。南八甲田の縦走や周遊は体力的な衰えから、5年程ほど前に一旦は止めたところであるが、今回は、一切山頂を踏まず、荷を軽くしてコツコツゆっくり歩くこと、暖かく寛いだ居住空間で泊まることを主眼として計画。結果、歩き通すことができ、久しぶりに雪上で十分な睡眠がとれ、大変満足した山行となった。
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はじめまして
いや〜〜素晴らしいです。
本コースは積雪期限定でしょうか。
夏季に２回大岳に登っていますが、積雪期は天気や体調が悪く（今年は膝痛）大岳登頂ができていません（雪の酸ヶ湯温泉周辺や田茂萢を散策しました）。
膝痛が治れば今年７月に八甲田を予定しています。
今季は雪がまだあるようですが、行けないのが残念です。
このコースは積雪期限定ですね。雪がないと藪だらけ。
南八甲田は、登山道が荒れていますので、藪好きしかオススメできない状況です。
北八甲田は登山道もありますし、花もとてもキレイ。特に7月は気持ちいいです。
北八甲田から、南八甲田を眺めて楽しんでくださいね。
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