続・いにしえの尾根道。奥多摩・陣馬尾根から小河内峠、数馬を歩く。


- GPS
- 05:30
- 距離
- 12.4km
- 登り
- 978m
- 下り
- 803m
コースタイム
- 山行
- 4:35
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 5:41
天候 | 晴々 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
写真
装備
個人装備 |
チェンスパ
冬用グローブ
ゲイター
ソフトシェル
グローブ
防寒着
雨具
アルミシート
眼鏡
ストック
昼ご飯
行動食
非常食
水(昼食分含む)
常備薬・ファーストエイド
地図(地形図)
コンパス
計画書
ヘッドランプ予備入れて2つ
乾電池・携帯充電池
GPS
筆記用具
お風呂セット(長袖/靴下/下着/手ぬぐい/コスメ)
現金と保険証
携帯電話(Suica補充したもの)
GARMIN時計(Suica補充したもの)
GoPro
ツェルト/浄水器/サバイバルシート/携帯トイレ
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感想
先月12月に歩いた、いにしえの尾根道の浅間尾根にはまだ先にルートがあった。
前回は払沢の滝から浅間尾根登山口までの13.3km。
今回は藤倉バス停から陣馬尾根沿いに小河内峠を経て、月夜見山から風張峠、御林山を越えて数馬は仲の平へ下る12.4km。
「東京都檜原村にある最奥の集落、藤倉集落に国の重要文化財として保存される古民家「小林家住宅」に住んだ家族が利用した尾根道。」
ー axesquin elements website 「The Classic Route Hiking」より
ちょっと気になったこのルートの全行程を日帰り1日で歩くのはちょっと大変。たまたま上手く二つに分けられてほぼ歩き切ることができた。
そんな今回は小林家住宅の麓から始まる。
始発の電車で武蔵五日市駅へは都内からでも7時15分には着く。お尻がポカポカの中央線と違って武蔵五日市線は非常に寒い。トイレも近くなる。震えながら終点の武蔵五日市駅に到着、すぐに駆け込む。
しばらくバスを待つ。待っている間に列がどんどんと伸びてバスは結局立ち乗りが出るほど、この後のバスは臨時便まで出たというのを、後に聞いた。 このバスも始発だからかとても寒い。またトイレが近くなってくる。
そんな満員のバスも奥地に入っていくに連れて、登山客は払沢の滝でどどどっと降りた。檜原村のバスで行ける最終駅である藤倉に着いた頃には乗客は3人にまで減っていた。
藤原という名の集落でバス停の名前は藤倉と、ちょっとややこしい。
準備を整え終えるとポツンと1人。まずはここから旧小林家住宅のあるところまで歩いて登る。車では訪れることができない陣馬尾根の尾根筋に佇む。
そんなこともあり開館中はモノレールが運行されているようで、よく奥多摩の山中で見る作業用のモノレールが転用されているらしい。
運行開始前の麓駅に佇む車両を横目に坂道を歩いて上る。歩きでは到底上れそうにない急峻な林の中を縫うようにレールが通っている。乗ってみるときっと楽しそう。
手が悴んでいて、ようやく温まったところで古民家に到着。開館準備が行われていて、すでに扉が開き少し中が伺える。綺麗に保存されている様子。
道半ばだと、ちょっとゆっくり休憩も出来ただろうけど、今日の山歩きはまだ始まったばかり。少しだけ見学させていただいて、裏庭から繋がる道で陣馬尾根道へ戻る。
風は少しあるけど、気持ちの良い日差しが降り注ぐ。標高が上がり眼下に古民家と檜原村の集落、奥多摩の山々が朝日に照らされて眩しい。
陣馬尾根を北上しながら小河内峠を目指す。なだらかな登り坂をのんびりゆっくり歩いていく。時折り風表へ出ると風は冷たいけど、空は青く、日向は眩しい。
のほほんと、しみじみと、今日はちょっと時間に余裕のあるルートだし、いつもより、「より」しみじみを味わって歩く。
途中、陣馬尾根の中ノ平遺跡の碑に出会う。7〜8千年前、こんな所に縦穴式住居があった。そこから30分ほどで小河内峠に着く。
小河内ダム。南側から奥多摩湖を藪の間から望む。かつて東京都小河内村があったところ。こちら側から奥多摩湖を見ることもあまりないかもしれない。お天気が良くて北側の山々もよく見える。ここから月夜見山まで奥多摩湖を右手に見ながら再び尾根伝いに歩いていく。
月夜見山手前の駐車場に出る。ここからは奥多摩周遊道路と付かず離れず縫うように風張峠、そして浅間尾根へ回っていく。
駐車場の広場で少し休憩。トラックの人に声を掛けられる。「この下へ下られるなら、今、猪の猟をしてるので気をつけてくださいね~」と、そちら側でなくて良かった。
でも、どうやって気をつけるたら良いのか。
さて、道路に出るとだいたい次の一手を見失う。次の取り付きを地図を見ながらガードレールの向こうにある道標を探す。だいたい険しくこんな所から入っている良いの?という凄い所から入らされるのである。
急峻な登山道を登って再び尾根へ出るとまもなく月夜見山の山頂に。三等三角点があった。
ここから尾根を南下する。奥多摩湖ともお別れである。トラバース気味に少し歩くと、再び周遊道路を横切り、また登山道へ入る。ところで猟師の人と出会う。こんな近くで初めて猟銃を見た。少し若めの人で「じっと待っているのは寒い」と笑っていた。
どうやら猪が出たとのことで猟友会で山に入っているそう。こちらは猟師の方と出会うことなんて初めてのことで興味津々、あまり根掘り葉掘り聞くのもあれだけど、鈴を付けておけばまずは間違えて撃たれることはないという。
別れを告げて、次は風張峠1162mへ。東京都で1番標高が高い道路だそう。ロードバイクのヒルクライムでも有名な峠で、この日もちょこちょこと走っているのを見たが、下りは寒そうである。
「風」が付く峠だからか風が抜けて印象的に寒い。
風張峠から尾根沿いにを登っていき今回1番のピークは戸沢峯の1249mに到達。樹林に囲まれて葉の落ちた木々の隙間から景色が覗く、冬の奥多摩らしい眺望。
後は下るだけ。行きの緩やか登りに対して、帰りの下りは割と急な道が続く。浅間尾根駐車場の手前で再び周遊道路と交差する。この取り付き口がとても急で目線からの高さもプラスされてとても高度感がある坂道でトラロープも付けてある。
周遊道路を跨いで浅間尾根へ、最後のピーク御林山1078mを過ぎる。ここにも三等三角点があり記念のタッチ。浅間尾根をゆるゆると下っていき、最初の分岐で浅間尾根とは別れを告げて数馬方向へ下る。
麓に繋がる小さな尾根だがかなり急な下りで、汗をかく下りである。数馬広場と数馬の湯の間、仲の平というところで道路へ出て無事に下山。
数馬の湯までとぼとぼ歩いて、バスの時間を確認。次のバスまで40分ほどあるけどお風呂とビールの2つはちょっと無理そう。ビールとごはんにする。下山メシはアジフライ定食。美味しい。山の中で海の魚。は、少し風情は無いけれど食べたい物を食べたい。やっぱり美味しい。
先のバスは結局見送り、次のバスで帰ることにするので、もう一杯ビールを頼む。ゆっくりすれば良いのだけど、早くも帰りたい。
次のバスはほとんど空っぽで来た。このバス待ちの人たちが少し居たけどゆっくり座れるくらい。帰りのバスは暖かでポカポカしてきて眠りに落ちてしまう。
はっ 気づくと払沢の滝バス停でバスは満タンで立ち乗り客でひしめいていた。色々な会話が耳に入ってくる。猪に吠えられた、とか笹尾根の道標は一つしかないらしい。とか、それは興味津々である。
やはり今日は猪の日みたいで、今日だけで3度も猪の話を聞いた。そういえば山中で犬が鳴く声も聞こえた。追い込んでいたのだろう。
冬の奥多摩の山々。胸のすくような絶景はないけど、時間に追われず、しみじみとただ歩く楽しみ。晴れの日はどの山もどの道を歩いてもそこは最高の山や道である。
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