奥久慈ハイキング 西金駅−男体山ー月居山ー生瀬富士ー大子アルプスー下野宮駅


- GPS
- 11:37
- 距離
- 23.2km
- 登り
- 2,074m
- 下り
- 2,024m
コースタイム
- 山行
- 9:35
- 休憩
- 2:02
- 合計
- 11:37
過去天気図(気象庁) | 2024年12月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
紅葉が終わり、登山道を落ち葉が敷き詰めています。そのために滑りやすく鳴っているほか、落ち葉の下の状況がわかりづらく、予期しないくぼみの中に足を入れたり、石で足首をひねって怪我をするなどのリスクがあります。 また、男体山ー月居山および大子アルプスは落ち葉のせいで踏み跡を追いかけづらくなっています。特に大子アルプスは男体山ー生瀬富士に比べると登山者が少ないルートであるため、踏み跡頼りではかなりです。もともとアップダウンの激しいコースで、緩やかな尾根への踏み跡のようなものがあるにもかかわらず、正解はそこからそれて激下りなんて箇所がいくつかあります。自分も今回3回は予定のルートから外れてしまい、過去の自分のログと現在位置とをつき合わせて軌道修正しました。GPSの使用がほとんど必須と行ってもいいと思います。 男体山付近はうっすらと冠雪しました。また登山中に、つもりはしなかったものの2回ほどにわか雪に見舞われました。登山道の積雪、凍結などのリスクも考えると、何らかの滑り止めの傾向がいいかもしれません。個人的には町使いのゴムベルトにスパイクが付いた滑り止めが気に入っています。積雪状態の生瀬富士や大子アルプスを歩くのでない限り、アイゼンまでは要らないかなと。 山王山ー立神山の途中にある滝川の渡渉点は、いかだの橋が充実していたため、靴脱ぎは不要でした。感謝いたします。ただこれらのいかだは豪雨のあとは流されているばあいもあります。ロープで固定しているため、めったに流失はしないのですがこういった場合には靴脱ぎが必須になります。今回の渡渉も、もしいかだが無ければ最後の(つまり立神山川の)1、2歩が水没を免れなかったのではないかと思います。 水郡線は1-2時間に1本と極端に少ないことと、土砂災害などによる遅延もあるので運行情報をよくつかんでおきます。 |
写真
装備
備考 | 雨具(ホームセンターのヤッケ上下)、フリース、目出し帽、ミトン(筆者は厚手の靴下で代用)、ゴム引き軍手(登山中に使用、結構冷えるので、厳冬期は凍傷注意)、タオル、帽子、ヘッドライト、スマホGPS、行動食、水、渡渉用サンダル(今回は出番なし)。 |
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感想
バリエーションルートをやった翌日にこのロングハイキングを歩くのはやや無謀なのだが、ブナの木ルンゼ(筆者勝手に命名)と男体山健脚コース下部の紅葉の美しさに見とれてしまうと、大子アルプスの永遠に続く錦の道を歩いておきたいという気持ちが抑えられなくなった。
しかし、翌朝目覚めたときには体が動かず、やはり二日連続のきつい山行はだなとおもって、3時に起きながら(でも起きたのだ)本など読んでいたらやにわに歩きたい気持ちがふつふつとわいてきた。
実は3時というのはこれをやるのは朝寝坊と思っていた。理想は西金を3時にスタートすることなのだ。3時にスタートすると明るいうちに下山し、3時半の汽車で西金駅へ戻ることができるからだ。
とはいうもののその1本後の5時半(2時間後だ)の汽車も、一応西金まで乗り換え無しでいけるし、きつくて危険な箇所は明るいうちに通過する。無人駅で夜汽車を待つのも悪くない。そんな気持ちになるうちに、歩きたい気持ちがふつふつとよみがえり、荷物を詰めて出発した。
西金駅から暫くはヘッドライト頼りだが、有明の月の明かりに頼ることができて悪くはない。写真にこそ写らないが奥久慈の山々や盟主男体山のシルエットは楽しむことができる。
登り始めは一般コース。このあたりで薄明が始まり、ヘッドライトを消しても歩けるようになる。周囲の景色が徐々にはっきりしてくる夜明けの時間帯のハイキングは気持ちが徐々に軽くなってくる。
そして大円地越が微かにではあるが冠雪していることに気が付いた。昨日の帰宅のドライブの途中時雨れていたし、気温が急降下していたが、積もるということは頭になかったし、明るくなるまでは気が付かなかったので、うれしい不意打ちに足取りがいっそう軽くなった。冠雪はあるかないかだが、その下には冷え込みのおかげで厚く霜柱が立っている。枯葉と雪と霜を同時に踏むざくざくという小気味良い足音まで楽しんだ。
男体山山頂を過ぎて、月居山への縦走路に入るまでの暫くの間、白いトレースを愉快にたどることができた。枯れた薮を最初の朝日が金色に染める中、そこだけ白い道が続いているハイキングコースを歩くのは贅沢だ。来てよかった。
いつものように月居山縦走路では時々現れるアップダウンに息を切らし、とどめの月居山から山王山への登り返しでは、足がケイレンして動かなくなるのではないかという不安と戦った。このハイキングをやり始めた頃は、山王山の登り、立神山への登り、そして大子アルプスのアップダウンと、どこかで足がケイレンして休息を余儀なくされたものだが、何とかブレーキはかからずに歩ききることができた。
生瀬富士の岩稜で一瞬登はんを楽しむと、今回の縦走の本番であるところの大子アルプス21峰が始まる。サディスティックなアップダウンが30回くらい繰り返される。入り口の馬頭観音(石だけだが)に無事を祈る。ひたちのくに(旧県北)ロングトレイルとして正式オープンする前は、余り使われることのなかった山道で実にあるきにくかった。スタートの馬頭観音裏の急斜面が滑って登れず、石を手に持って地面にかませながら、泣きながら這い上がったものだ。
今はそこまでの難コースではないのだが、急登、急下降が繰り返すことには変わらず、今回は特に落葉直後ということも手伝って、斜面は実に歩きにくかった。その中で足がケイレンしなかったのは、太ももの筋肉にお礼を言いたいほどだ。
さらに枯葉は道迷いを誘発した。大子アルプスの山道は時々優しい尾根筋から鋭角に折れて、ありえないような急斜面へ続いていることがある。それでも明瞭な踏み跡をたどれるうちは、踏み跡が薄くなったらすぐに引き返せばいいのだが、今回は正解のルートであっても踏み跡が薄く、逆向きの大人数のパーティーが踏み跡を作ってきてくださったにもかかわらず、3、4回はルートから外れてしまうと共に、正しいルートが見つけられずに難儀した。
幸い、スマホの地図に自分が過去のハイキングのトレースが残っているから、現在位置と重ね合わせることによって正しい山道に復帰することができたが、スマホGPSのデータがなかったら相当な苦戦を強いられていたと思う。
さて、期待の大子アルプスの紅葉だが、昨年の感動を記憶しているだけに、今年は完全に時期を逃してしまった感があった。ところどころ秋を惜しむようにしがみついているイロハモミジの赤や、ハリギリの黄を楽しみながら、アップダウンの苦しさに耐えた。来年も来れるとしたら、もう1ヶ月早く来なくては。
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