福智山《九州百名山》
福岡県
山キチどん
- GPS
- 08:26
- 距離
- 24.8km
- 登り
- 1,743m
- 下り
- 1,912m
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標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 7:18
- 休憩
- 1:08
- 合計
- 8:26
| 天候 | 晴れ |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2009年06月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス
下山口：JR日田彦山線採銅所駅 |
| その他周辺情報 | モノレール片野駅近くのスーパー銭湯“華の湯” |
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感想
強い夏の日差しを浴び、整備された九州自然歩道の低山縦走の試練、暑さに弱い私にとって今日は夏季鍛錬の日となりそうだ。鹿児島本線八幡駅からバスに乗り北九州市八幡東区田代町の終点でバスを降りた。九州自然歩道の標識に導かれ河内病院の裏手の道から踏み跡薄い登山道に入った。観音越(標高約380m)で稜線に出るとそこは九州自然歩道。縦走路を南下して長躯、香春岳を目指すが、先ずはすぐ北にある音滝山（いんだきやま417m）に足を伸ばした。すぐそこの筈だが縦走路は東側を巻き北から登るので遠回りをしなければならない。自然歩道から分岐し右側の高所へ向けて5mほど藪の中に入った処が山頂で4等三角点「音瀧」がひっそりと佇でいるだけで展望はなかった。
登山道は先に続き観音越への近道かと思って進むが方向違いの尾根に進んでいるようで引き返して、コンパスの示す藪に突入すると観音越に短絡することができた。縦走路は東に大きく振れ田代別れに到った。田代バス停から真っ直ぐ南に来ればここで縦走路に合流する。縦走路は稜線と巻道で複雑に入り組んでいるが樹林帯の中の整備された道なので道なりに歩いて行くと間違いない。稜線の西側にあるピークはP573。立寄る気はなかったが赤テープが思わせぶりに付いているのでもしや名のある山かと期待して藪に突入した。結果は残念、何もなかった。
稜線に略平行していた送電線が西南に向きを変える鉄塔付近は始めての展望箇所で南に尺岳と雲取山が横たわっていた。南下して尺岳の肩では菅生の滝と竜王峡からの道が合流し尺岳平に到ると東屋が設けられた広場があり、尺岳(608m)山頂へはもうひと息だ。視界の開けた山頂からは福智山や竜ヶ鼻、北には権現山・皿倉山などが一望できた。祠の傍に方向指示盤もあり地元の男性が極々軽装で休憩中だった。日差しは強く暑い。尺岳平に引き返しアップダウンの少ない稜線で行程は捗るが、昭文社登山地図のコースタイムは正気の沙汰ではない。標高差150m、1.2�劼竜�離が僅か20分となっている。この山域全てがこの調子なので一生懸命歩いて休憩なしでやっとのタイムだ。
山瀬越で竜王峡、鱒渕ダムへの道を分け、豊前越の鞍部から烏落を経て福智山へと登りが続き、この山域唯一の避難小屋“荒宿荘”は“たぬき水”という水場があり宿泊できそうだ。やがて草原となり日差しがまともに照り付ける。直登路もあったが西側に巻き込む道を取ってしまい少し遠回りをして山頂に到着した。露岩の目立つ福智山(ふくちやま・901m)山頂は360°の展望で、北は皿倉山、南は犬ヶ岳・英彦山・古処山、東は竜ヶ鼻、西には脊振山と福岡の代表的な山が全て見渡せ疲れが吹き飛ぶようだ。1等三角点「福智山」があり、信仰の山の象徴と言うべき祠が2つ、人気の山だけあって10数人のハイカーが訪れていた。
福智山山頂で20分ほど休憩し南への縦走路を下りだすと、ヤマツツジが斜面に点在、足元にはノアザミ、ドクダミ、ウツギ、スイカズラ、マタタビ、ウツボグサなどが咲き誇り写真撮りに忙しい。草原の丘を進むと名もないピークで男性が独り休憩していた。その後は人に遭うこともなく急斜面を下り690m位まで高度を下げた。福智山北稜線は樹林帯でアップダウンが少なかったが、南は結構上り下りがある。鞍部からP746、赤牟田の辻(791m)への登り返しは防火帯の道で急登、赤牟田の辻山頂には3等三角点「焼立山」があるが山頂標識は設置されていない。展望は良好で三角点名とは別に縦走路を南に600mほど進むと焼立山(759m)がある。山頂標識もあり展望も良い。
625mの4等三角点「長浦」は“山犬の峠”と山頂標識があり1山儲けた。展望も良くこの先の牛斬山(580m)の向うに最後の山、香春岳も見えてきた。“牛斬山”とは凄い名前だ。凄烈なイメージがあるが地元でも謂れは分らないらしく、古来「薄霧山」、「牛切山」などと言われていたそうだ。ここからは香春岳（かわらだけ）が間近で三つの峰が並んで見えるはずなのだが、一ノ岳は石灰石の採掘が進み平になって完全に山体は失われてしまった。嘗ては491mの標高をもっていたが無残な姿だ。鋭鋒の三ノ岳も角度の関係かそれほど厳しさはない。
分岐点に戻り草原の縦走路を南下すると谷を挟んで真向かいに牛斬山が見返せる。右に岩屋（ごうや）への道が分岐すると牛斬峠。東に進路が変わり最後は急坂で五徳峠(270m)に達すると林道が越えている。登山者の車が4台駐車されていたが牛斬山方面で人に遭わなかったので、皆香春岳に登っているのだろう。道は途中で岩登りコースとファミリーコースに分れている。岩登りコースは西斜面を直登する。距離はファミリーコースの半分0.7�辧Ｄ床爾肪�すると後は全て岩場の登り。ロープが垂れるが、危険度は低い。疲れが出てきたころ香春岳三ノ岳(511m)に到着、二人の男性が迎えてくれた。地元篠栗町の人で周りの山を手に取るように教えてくれた。向かいに見える竜ノ鼻(681m)が面白いらしい。その北の平尾台は香春岳同様石灰石の採掘場でまっ平になってしまっている。三ノ岳のピークから北東に3等三角点「一ノ岳」があるが確認するのを忘れていた。
下山はファミリーコースを通ることにした。大きく迂回しているので先ずは東に巻き込んで一旦林道に出ると、まだ林道かと不安になりだした頃、林道ゲートがあり、その手前には何の案内も無く登山道が右に分岐していた。山麓を巻くように進むと家族連れが登ってきた。五徳峠に戻ると4台あった車が2台に減っていた。
ここからは車道歩きでJR日田彦山線の採銅所駅へと向かう。事務所のような駅名だが「採銅所」は地名になってしまっている。それにしても暑い。この日の最高気温は31度だった。夏季鍛錬の低山長距離縦走を無事終えることができて少しは自信を取り戻すことができた。こてこての汗を流すため、城野駅で途中下車しスーパー銭湯“華の湯”に立ち寄った。
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