記録ID: 7200181
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
志賀・草津・四阿山・浅間
晩秋の苗場山
1997年10月18日(土) 〜
1997年10月19日(日)


- GPS
- 09:40
- 距離
- 14.8km
- 登り
- 1,075m
- 下り
- 1,533m
コースタイム
天候 | 18日:晴れのち曇り 19日:快晴 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 タクシー
復:小赤沢−津南(車) 津南−越後湯沢(バス) |
写真
越後湯沢からタクシーに乗り、登山口の町営駐車場に10時50分ごろに着く。駐車場にはかなりの車が止めてある。山頂の山小屋は今日の宿泊でお仕舞いなのでこの様子では恐らく満員だろう。
リュックの荷物を整理して11時に出発した。
リュックの荷物を整理して11時に出発した。
登山道をしばらく歩くとまた林道にでる。林道に沿って歩いて行くとほどなく和田小屋が見えてくる。11時20分に着く。
小屋の前はスキー場になっていてリフトが左手の山の上の方へとつけられている。ここも広々としたところで気持ちがいい。
少し休んでから11時30分に歩き始める。
小屋の前はスキー場になっていてリフトが左手の山の上の方へとつけられている。ここも広々としたところで気持ちがいい。
少し休んでから11時30分に歩き始める。
登山道はリフトがある尾根の西側の斜面に沿ってつけられている。それほどきつい登りではないが、道がぬかるんでいて歩きにくい。
樹林帯の中を40分ほど歩くと少し視界が開けてくる。右手には中尾根の山腹に紅葉の盛りを過ぎた岳樺が白い木肌を露にして林立しているのが眺められる。道はやがて木道となり12時35分に下ノ芝に着く。
樹林帯の中を40分ほど歩くと少し視界が開けてくる。右手には中尾根の山腹に紅葉の盛りを過ぎた岳樺が白い木肌を露にして林立しているのが眺められる。道はやがて木道となり12時35分に下ノ芝に着く。
下ノ芝で腹ごしらえをして1時5分に出発する。針葉樹林帯を中ノ芝目指して登る。登山道に沿って右手にリフトが続いている。地図を見ると中ノ芝の手前まで登っているようだ。
登り続けて1時55分に中ノ芝に着く。樹林帯を抜け出して見晴らしが良くなってきた。振り返ると谷川連峰や巻機山が見える。
登り続けて1時55分に中ノ芝に着く。樹林帯を抜け出して見晴らしが良くなってきた。振り返ると谷川連峰や巻機山が見える。
上ノ芝を過ぎてしばらく登ると右手に小松原湿原へと続く主稜線が近づきやがて分岐点に出る。
下山で渋滞する股すり岩を過ぎ、平坦な尾根道を歩いて2時40分に神楽ヶ峰に着く。思った程見通しは良くない。一休みして3時に出発する。
下山で渋滞する股すり岩を過ぎ、平坦な尾根道を歩いて2時40分に神楽ヶ峰に着く。思った程見通しは良くない。一休みして3時に出発する。
少し歩くと道は下りになる。そこから初めて苗場山の全容を眺めることが出来た。写真などから想像していたものより遥かにスケールが大きい。富士見坂を下って鞍部からは雲尾坂と言う標高差250mの登りになる。
苦しかった登りを終えて台地の一角にたどり着いたあとは、木道を歩いて4時20分に山頂に到着した。山小屋はそこから少し先にあり、予想どおり今年最後の登山客で満員だった。
6時ごろから夕食のカレーライスを戴く。ワインのサービス付だった。9時過ぎに消灯となったので、明日の好天を期待して窮屈ながらも横になった。
苦しかった登りを終えて台地の一角にたどり着いたあとは、木道を歩いて4時20分に山頂に到着した。山小屋はそこから少し先にあり、予想どおり今年最後の登山客で満員だった。
6時ごろから夕食のカレーライスを戴く。ワインのサービス付だった。9時過ぎに消灯となったので、明日の好天を期待して窮屈ながらも横になった。
夜半雨の音がした。そう大した雨ではないようだったが天気が気になったので、4時過ぎに起きて外へ出たが霧が立ちこめていた。
5時30分頃にまた外に出たがまだ薄暗くて相変わらず霧が濃い。しかしその動きは速く急速に晴れていく気配がした。
小屋に戻ってカメラを取って出てくると景色は一変していた。霧は完全に晴れ上がっており、東の方は既に明るくなって夜明けが間近に迫っている。上空はまだ薄暗いが雲一つなく晴れ渡っている。そして午前6時ごろに谷川連峰の彼方からのご来光を迎えた。
5時30分頃にまた外に出たがまだ薄暗くて相変わらず霧が濃い。しかしその動きは速く急速に晴れていく気配がした。
小屋に戻ってカメラを取って出てくると景色は一変していた。霧は完全に晴れ上がっており、東の方は既に明るくなって夜明けが間近に迫っている。上空はまだ薄暗いが雲一つなく晴れ渡っている。そして午前6時ごろに谷川連峰の彼方からのご来光を迎えた。
いったん小屋に戻って荷物を整理し、朝食を戴いてから出発までの間に写真を撮りに外に出る。
東の方には巻機山、谷川連峰などの上越国境の山々を始めとして、武尊山、燧ヶ岳、奥白根山、皇海山などが逆光の下で青い影となって波打つように連なっていた。写真は巻機山。
東の方には巻機山、谷川連峰などの上越国境の山々を始めとして、武尊山、燧ヶ岳、奥白根山、皇海山などが逆光の下で青い影となって波打つように連なっていた。写真は巻機山。
南側には褐色の広大な湿原が広がっている。針葉樹の濃い緑と笹原の薄い緑とが入り交じって独自の雰囲気を作り出しており、その中に数え切れないほどの池塘が青い水面を光らせていた。
その彼方には佐武流山や白砂山などの信越国境の山々がたおやかに横たわっている。
その彼方には佐武流山や白砂山などの信越国境の山々がたおやかに横たわっている。
7時20分に小屋を出発。小赤沢に向かう。赤湯方面への道を左に分けて褐色の大湿原を眺めながら木道を歩く。
昨夜降った雨が空気中の塵や填を洗い流したのか、澄みきった空には雲一つなく透明感あふれる景色がどこまでも続いている。
昨夜降った雨が空気中の塵や填を洗い流したのか、澄みきった空には雲一つなく透明感あふれる景色がどこまでも続いている。
竜ノ峰への道を左に分けて木道は右に折れてオオシラピソの樹林帯に向かう。樹林帯の中はぬかるんだ岩まじりの道で歩きにくいところだったが、左に回り込みながらそれを抜けると再び湿原に飛び出した。
ここも頂上の一角で坪場と呼ばれるところだった。先ほどの大湿原ほどではないが、それでも沢山の池塘をちりばめた景色のよいところだ。
ここも頂上の一角で坪場と呼ばれるところだった。先ほどの大湿原ほどではないが、それでも沢山の池塘をちりばめた景色のよいところだ。
正面には鳥が羽ばたくような姿をした鳥甲山が荒々しい岩壁を見せている。その後ろには高妻山を始めとする戸隠の山々や妙高山、火打山などの頚城山塊が控えており、さらに左手後方には北アルプスが白く輝く峰々を連ねている。
感想
大阪から新幹線を乗り継いで越後湯沢に着いたのは午前10時ごろ。タクシーで登山口の駐車場まで行く。そこから少し登って行くと和田小屋に着く。このあたりは紅葉の盛りらしく秋らしい眺めが広がる。下ノ芝から中ノ芝、上ノ芝と登って行くうちに展望も開けて谷川連峰も見えてくる。しかし晴れていた空も神楽ヶ峰に着くころには雲が多くなり、富士見坂を下って雲尾坂を登るうちにまわりは霧に包まれてしまう。雲尾坂を登り切って霧で見通しの悪い木道を辿って小屋に着いたのは4時半頃だった。
戸を開けて中に入ろうとすると突然中から小屋の主人が出てきた。BS2の日本百名山に出ていた人だった。4時を30分も過ぎていたため遅すぎると叱られた。そのとおりなので答えようがない。小屋に入って宿泊の申し込みをしたときに今朝大阪から来たと分かって遅くなったのに納得されたようだった。
その夜、我々のあとから登って来た8人ほどのパーティの一人が行方不明との遭難騒ぎがあった。薄暗くなった霧の中で道を見失ったのかもしれない。小屋の主人や泊まり客が協力して四方を探し回ったが、結局その夜は見つけることができなかった。
夜半雨の音を聞いたが明け方小屋の外に出てみると雲が流れて行き天気は急速に回復していった。小屋を出発しようとするとき、昨日の行方不明者が赤湯方面への道で無事発見されたとの情報があった。ヘリコプターも出動してどうなることかと思ったが無事で何よりだった。
小屋を出て広大な湿原を眺めながら坪場から小赤沢に下った。小赤沢で温泉に浸かってさっぱりとした気分になり、間もなく冬の姿に戻る苗場山を後にして帰途についた。
お気に入りした人
人
拍手で応援
拍手した人
拍手
訪問者数:49人
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する