【日本百名山 No.83,84】黒部五郎岳・水晶岳 折立から三泊四日カウンタークロックワイズ
富山県
長野県
岐阜県
犬丸42
体力度について
- GPS
- 31:04
- 距離
- 55.7km
- 登り
- 3,946m
- 下り
- 3,963m
アクセスを調べる
標高グラフを拡大コースタイム
- 山行
- 4:01
- 休憩
- 0:32
- 合計
- 4:33
- 山行
- 7:37
- 休憩
- 0:22
- 合計
- 7:59
- 山行
- 8:09
- 休憩
- 1:06
- 合計
- 9:15
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 0:30
- 合計
- 8:30
| 天候 | 一日目 晴れのち霧雨 二日目 晴れのちガスガスの山頂のち晴れ 三日目 晴れのち曇り 四日目 曇り時々晴れクルマに着いたら雨 各天気予報は台風の影響で悪天候予報でしたが、運良く外れてくれました。 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2024年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
|
| コース状況／ 危険箇所等 |
まあよく知られたコースなので特段加えることもないですが、このルートの核心部はやはり雲ノ平から薬師沢小屋への下りですね死ぬかと思った |
| その他周辺情報 | グリーンパーク吉峰利用。火曜日は定休日ですが、登山シーズンなので？営業されてました。 |
写真
拍手
感想
北アルプスの百名山、残すは黒部五郎岳と水晶岳。めんどっちいのでまとめて片付けますわクルっと周回したらオシマイですやんと舐めてかかり返り討ちに遇う。
前日はシゴオワ後有峰林道ゲートを目指す。三連休前の京都市内がやや渋滞気味だったが、高速乗ってからはスムースで23時頃着、前から5番目ゲット。すぐさま車中泊。翌朝起きたらお尻が見えないくらいの行列になっていた。定刻よりやや早めにゲートが開き、連なって折立駐車場目指すも、既に大量の路駐が発生してる状態。諦めて臨時駐車場に停める。ちなみに最終日に降りてきたら、臨時にも路駐出来てて、色々大変である。
整えて7時頃出発。朝イチで出たしマイペースで行けるかと思ってたのに、バスの一便と同じ時間になり、登山口大混雑。準備はさっさとしなくちゃですね。アラレちゃん(復活したのね)〜三角点まではゾロゾロ行列で登る感じ。その後はまあバラけたけど似たペースの方々と抜きつ抜かれつになる。テン泊装備の人、結構多くて、こりゃ薬師峠大混雑じゃないのと気は焦るけれどずっしり重いザック担いだ身体は言うことを利かぬ。ひーひー泣きながら登り続ける。
最初は天気よかったけど、太郎平に近づくにつれてガスが濃くなる。11時過ぎに小屋に着きテント泊手続きをしてテン場へ。やはり結構賑わってたけど、穴場の一等地をゲットして人心地着く。小屋に戻りラーメン食ってテントに戻り後は読書とかして過ごす。ずっと霧雨が降り続いていた。そして17時頃のテン場は修羅場であった。
二日目。04時30分に起床したが周りのミナサマもっと早かった。6時過ぎに出発したワタクシはかなりのしんがり。イケマセヌ。フライシートが霧雨でグチョグチョだったのでビニール袋に突っ込んで出発。天気はなんか晴れである。黒部五郎岳がくっきり見てていてテンション上がると同時に，重いザック背負って登れるのかと不安も頭をもたげる。太郎平で電波を掴み天気予報を見るも、明日明後日は雨基調でげんなりする。ま、なんとかなるだろ精神で先に進む。
太郎平から太郎山を経てしばらく続くなだらかな草原はもはや天国でずっとこれが続けばいいのにと思うけどやがて登りが始まり，ヒーヒー泣きながら登りきると目の前にピークが3つ，その向こうに険しくそそり立つ岩峰が一つ。ちょうどスライドしてきたパーティーの人に「どれが黒部五郎ですかね」と聞いてみると，こいつはアホかという表情でそそり立つ岩峰を指さされた。そらそうよねえ・・・
まあでもしばらくは牧歌的稜線ぢゃ！と舐めてかかったら，なんだか結構なアップダウンがあり，赤木岳ではルートを見失って岩峰を登る羽目になり体力を削られる。赤木岳は巻くのが正規ルートだったんだろうか。その後もアップダウンを繰り返し，はっと気が付くと禍々しい黒部五郎の岩峰は既にガスに覆われ真っ白けで，それでも止まるわけにはいかぬので泣きながら登り続け，12時，ようやくピークを踏んだ。あ，モチロンザックは肩にデポです。
山と高原地図に記載のある「大展望」は真っ白けで何もなく，ただ，カールの方は少しガスが切れて見渡せるようになり，それだけでも大迫力ではあった。で，肩に戻りザックを担いでカールをひたすら降りる。ここまでくれば小屋まですぐでしょチョチョイのチョイよと舐めてかかり，いやはや，ここはマジで辛かったっす。カールを抜けて森に入り，時にゴーロ帯を歩き，これ，道間違えてんじゃないのと思った頃にようやく小屋が見えて救われた。14時過ぎ，何とか到着。小屋から少し離れたテン場でまずまずの位置を見つけ，テント建ててこの日は終了。
・・・と思ったら夕方になってTJAR御一行がやってこられてちょっとした騒ぎになる。この日の0時に出発して夕方にここまで来るとか，どういうバケモノなんだろ。震える手で土井選手の写真を撮る。声掛けいただき一瞬死んだ。なんて返したんだっけ。その後パスタを茹で食して就寝。この日も雨は降らず。でも日が落ちたら即座にフライシートは夜露に覆われる。
三日目。この日は4時起床。これならミナサマより早いに違いないとか思ったのに全然早くなくて情けねえ。5時40分出発。すでに明るくヘッデン不要。まずは三俣山荘を目指す。三俣蓮華岳は前回登ってるので巻き道でチョチョイのチョイだと思ってたら，滅茶苦茶ヘビールートでガシガシに気力を削られる。それでも何とか歩けたのは，歩いてる最中ずっと続く絶景を見ることができたからだろうか。朝のこのコース，ホント凄かったっすよ（語彙力）。
8時前に三俣山荘に着き，ポカリスエット補給。黒部川水源に向かって下る。黒部川に至る最初の一滴が出ているところに標柱があるんだと思ってたんだが，ジャージャー流れる沢の横にあったんだけど，なんか違うものを見てしまったのかワタクシは？
その後は岩苔乗越まで地獄の登り。この日は一応水晶岳まで行くつもりだったんだが，岩苔乗越に10時までにつかなかったら諦めようと心に決めていた。結果9時40分くらいに着いたので水晶岳を目指すことにする。ザックはデポ。アタックザックだけ背負ってひたすらに登る。軽量化が功を奏し水晶小屋までは30分ほどで行くことができた。が，ここからが核心部。特に後半の岩場がキモで，トレッキングポールは岩場手前でデポして進んだ。途中，ツアー客とかとのスライドもあり，慎重に進み11時，無事登頂。念のため北峰にも行ってみたんだが，標柱すらなく誰も来なくてあまり意味なかったかも。
山頂で一休みしてたら，登ってきたソロ男性がやったーと快哉を叫び，その後山頂にいたワタクシともう一人のソロ男性に握手を求めてきた。何と，折立から一日で登ってこられたとのこと。凄いのはTJARの選手だけじゃないんだなと痛感。到底真似できません。その後，小屋に戻りおにぎりセットをいただいて岩苔乗越まで戻り，ザックを担ぎ直して祖父岳を目指す。途中一か所迷いました。北アルプスは道がしっかりしていると妄信したのが間違い。注意力散漫アホの極み。山頂を抜けゴリゴリ進み，雲ノ平領域に入る。テン場との分岐点にザックをデポして小屋に手続きに行く。先にテント張っとけばよかったと後から思っても後の祭り。
小屋で手続きをしポカリスエットを飲み，テン場に戻ってテント設営。ここはいいところはすぐに埋まる感じで結構厳しかったが，少し斜めだけどまあまあの場所を確保できたのはラッキーだった。お隣がワタクシと同じマウンテンショットを使っておられ少しお話させていただく。福島から来られたお二人組。時計回りで周回されているとのこと。薬師沢からの登りをテント装備で来られたのは凄いなあと感嘆した。この先もきついですぜ特に三俣山荘から黒部五郎小舎までげひひひひと脅しておく。飯豊山は是非行ってください6月がお勧め，と貴重なアドバイスをいただいた。この世は尾西の赤飯を食べておしまい。最後まで雨降らず。
四日目。朝から雨予報だったけど，雲はあるものの降ってなかった。早めに出るつもりだったので3時過ぎに起き，それでも出発は5時になるこのええ加減な人格何とかならぬか。
曇り空の下，雲ノ平を進む。いつ雨が降ってくるか，この先の薬師沢への下り大丈夫かと，心配事ばかりで景色を楽しむゆとりはあまりない。重い荷物は心にまでずっしり響くのである。薬師沢への下りはやはりヘビールートで，一度スリップして死ぬかと思ったが死ななかった。小屋の屋根が見えた時は心底ほっとした。あの下りに比べれば最後のつり橋などなーんにも怖くないっすよ。
小屋でポカリを買おうと思ったが切れていてジュースをいただき，水を補充して出発。天気はなんだかよろしくてだがそうなるとジリジリ照り付けて暑い。四日間ザックを背負い続けた肩がもう限界に来て，30分に一回くらい休憩を入れてジリジリ進む。太郎平の手前辺りでガスが出て来てだがしかし肩が限界で泣きそうになったが，小屋に行けばカレーが喰えると心に鞭を打って進み，10時24分小屋に到着。
・・・ランチタイムは11時からでカレー喰えなかった。水を補給し，ポカリとメロンパンで腹をごまかし折立に向けて下る。ここでも30分ごとにお休みを取りながら進む。途中から雲行きがかなり怪しくなったが，折立に至るまで何とか降らずで，結局この4日間，レインウェアは一度も使わなかったのは非常にラッキーだったと思う。十三重之塔に無事帰還したことをご報告し，13時30分折立に下山。ここにザックデポしてあとでクルマで取りにこようかと思ったが，そういうインチキは駄目かなと思い，ヒーヒー言いながら臨時駐車場まで300mを歩く。ようやく自分のクルマが視界に入ったあたりでポツポツと雨が降り出し，クルマのハッチを開けたら結構な本降りとなったので，ザックデポしなくてやはりよかったよ。ゴールタイム13時38分。
というわけで，マイ人生初の三泊四日テント泊は無事に終わった。が，体力的にいっぱいいっぱいだったのは事実で，もう一度できるかと言われるとどうなんだろ。やはり今後は，縦走は小屋泊まりを基本に考えた方がいいのかもしれぬ。もう還暦まで半年切ってるしねえ。今回の縦走が最後・・・かなどうなんだろあなたどう思いますか？
コメント
この記録に関連する登山ルート
この記録で登った山／行った場所
関連する山の用語
山行記録を公開しました
X
Facebook
リンク取得
メール
ブログパーツ
情報提供のお願い
山行記録を投稿して、ヤマレコのコミュニティに参加しよう！
この山行記録の写真
黒部五郎岳の最新記録
水晶岳の最新記録
北ノ俣岳の最新記録
暖かいコメントありがとうございます。無事歩いて帰ったんですけど、未だホントにやり遂げたのか疑問かあったりします。
薬師沢〜雲ノ平って、なんで北アルプス三大急登に入ってないんでしょうね？もう絶対行かない！ホントです！！ホントですよ！！！
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する