金峰山。涼しいだけで天国だ


- GPS
- 05:55
- 距離
- 11.4km
- 登り
- 737m
- 下り
- 743m
コースタイム
- 山行
- 4:43
- 休憩
- 1:13
- 合計
- 5:56
天候 | 曇りときどき晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
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写真
装備
個人装備 |
ザック(G/R)
シューズ(S/L)
登山タイツ(夏黒)
ハーフパンツ(M/New)
半袖シャツ(W)
夏帽子(N)
手袋
手ぬぐい2
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感想
今年の暑さは異常だ。だが毎年同じことを言っていないだろうか。その異常な暑さから逃れようとやってきたが、このところの酷暑は、逃れようとする行動への気力さへ奪いかねない勢いで、その波に呑まれそうにもなる。
大弛峠は標高が2300メートル越えで、ここでもう涼しさが感じられた。山頂までは高低差も少なく、ずっと快適だった。山頂近くで誰かが20度と声に出したのが聞こえたが、まさしくそれくらい涼しかった。声の主もきっとこれまで暑さに苦しんでいたのかもしれない。ほんとうにここ数週間の常に30度越えの日々の中で、20度の自然な空気に出会えるとは何やら新鮮だった。
五丈岩は御神体と言うことで登攀は禁止になった。世に一つしかない巨岩はやっぱりたいせつにしなければならない。落書きもいつかは消えるだろうか。
【最初の金峰山】
金峰山に登ったのは今回で二度目だが、この山にはちょっとした思い出がある。
十五年ほど前に初めて登った。本格的に登山を始めたばかりの駆け出し期には、近辺に住む人は瑞牆、金峰、大菩薩などは手頃な山として早々に手がけるのが常だろう。自分も例外ではなかった。
その一ヶ月前の初夏に瑞牆山に登ったとき、山頂で筋骨隆々とした若者がスニーカー、短パン、ランニング姿であとからやってきた。展望のすばらしさと急峻な怖さとを山頂で表現していたが、それを伝えている相手は一緒に登ってきた女性だった。母親と一月後に知ることになったが。若者は手ぶら、身一つで登ってきた様子で、ときどきシャドーボクシングをしたりしていた。恰好と仕草が目立っていたので自然知ることとなった。
一ヶ月後、今度は金峰山に登って山頂で休んでいるとこの親子が登ってきてまた会った。そんなわけで母親に五丈岩の前で声をかけた。ひと月前、瑞牆にいましたよね。すばらしい肉体の若者を覚えています。と言うとすぐに母親は反応し、この子のトレーナーもしていて、この夏にあるボクシングの試合だったか、テストだったかの練習のため何度か山に登っていると。五丈岩の前の若者はまたシャドーボクシングをしたりダッシュをしたりしていた。へーそうなんだと思いながら、話が弾んだ。
そうして、帰り際にザックからハガキを取り出して、あげるという。ハガキは何枚か持っていたようで、いちばん上の一枚をこちらに渡した。ハガキをもらっても……と躊躇気味の様子を知られたようで、空欄に「雑誌送れ」「本送れ」とか書いて投函するとたぶん送ってくるよと言う。それならと快く受け取った。この女性、山関係の会社にへんに精通しているところがあるようだった。
後日言われた通りにハガキをだしたら「山の本」という雑誌が届いた。どうやら季刊誌でその存在を初めて知った。その本には当時はあまり知られていない山名が多く、けっこう役立った。ボクシングトレーナーの女性はいったい何者だったのだろうか。今にして思えば、紙旺盛な時代の牧歌的な話だったような気がする。
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