針ノ木岳・ライチョウの親子と遊ぶ🐤夏の北アルプス


- GPS
- 08:35
- 距離
- 14.9km
- 登り
- 1,595m
- 下り
- 1,607m
コースタイム
- 山行
- 7:18
- 休憩
- 1:18
- 合計
- 8:36
天候 | 晴れ 針ノ木峠より上はガス 気温 扇沢6時16℃ 15時26℃ 山頂11℃ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◎今季の針ノ木雪渓は、ここ10年での平年並みの状態。雪渓歩きはチェーンスパイクで充分。6本アイゼンなら下りもさらに安心。 ◎梅雨明けにより、ノドや高巻き付近で崩壊が進んでいるので現地の指示に従う事。崩壊によりピンクテープの棒が外されて少ない。ベンガラも散布されているが、当日崩落した地点もあるので充分に注意すること。特に悪天や午後の視界不良時は足元を確認しながら歩く事。 ・扇沢〜大沢小屋:登山道の途中から作業道を歩く。CTより約20分短縮できる。刈払いしてあるが濃いヤブの所もある。登山道より花が多い。クマ対策必須。下記URLにて道の詳細など。 http://www.harinoki.com/climb.html ・大沢小屋〜雪渓尻:樹林帯から高巻きするように行くと、篭川と雪渓を臨む岩稜帯になる。滑りやすいので注意。ニッコウキスゲ、オオバギボウシ、キンコウカ、クロトウヒレン開花。 ・雪渓尻〜針ノ木峠:南側の崩壊が進んでいるので、取り付きから中央付近を歩くこと。しばらく行くと一度上陸し夏道を歩く。その先100m雪渓歩きして夏道へ。中央付近にベンガラが散布してあるが、そこは歩かない事。落ちた方がいた。 ・その後は渡渉二回。水場が数か所ある。レンゲ沢を過ぎると急登。その後は九十九折れの急なザレ道。石を落とさないように注意。 ・針ノ木峠〜針ノ木岳:ザレた急登とゴーロ帯の道。チングルマ、シナノキンバイなどのお花畑。シコタンソウ、ミヤマクワガタ、テガタチドリなど開花。今年も途中の岩稜帯でライチョウの親子と会い、しばらく一緒に遊んだ。 |
写真
感想
22日は二十四節気「大暑」。8月7日の立秋まで暑い盛り。ただ新暦の現代では10月まで猛暑日を記録したりと、旧暦の時代とは環境が全く異なる。ただ土用丑の日でウナギを食べる習慣は変わらない。そして我が家でも、ウナギは高価で食べられないことが習慣(笑)となっており、ウナギを焼く匂いを嗅ぎ、食った気になっている。
前日の権現岳は素晴らしい花散策となり、まみむさんと意気揚々と帰路へと着いた。買い物などで、次ぐ日の昼食の準備が疎かになってしまったのは仕方ない。そこで一句「おにぎりが売り切れてしまう夏休み」
予定通り月曜は針ノ木岳へ。梅雨前線が東北地方で上下し、大気の状態が午前から不安定。立山連峰が晴れないので、後立山連峰の稜線も晴れることはない。ガスでも道中の花やお花畑は見られるし、ライチョウ出現率がかなりアップする。
私は5回針ノ木岳に行っているが、5回ともライチョウと会っている。遭遇率100%。しかも一日に3組の親子と会ったこともある。獣は獣を呼ぶ、最近ではクマを呼ぶようになった。クマとライチョウで種が異なるが、隔週で親子と会うこととなる。
山行き後の習慣で片付けは帰宅後必ずする。洗濯も当然していたのだが、新妻のまみむさんがしてくれるという。身の回りの自分の事は自分でする習慣が、幼い頃から身に付いているので、申し訳ない気持ちでいっぱい。聞けば世間では普通らしい(ホントかな?)。世捨て人なので、他人の手を煩わせるのが嫌なのだ。人は性差なく平等であるべき。
前日は22時に就寝。3時30分に起床して、緊急出動要請された消防士並みに準備して3時40分に出発。美しい満月を眺めながら高速道へ。麻績ICで下りてインター千曲線へ。早朝の月曜で、すれ違う車すらなく淡々と大町市へ下った。
真っ青な空と白い雲の空。夏真っ盛りの北アルプス。予想通り東北の梅雨前線に吹き込む暖かい空気により、稜線はガスガスで何も見えなかった。柏原新道前や扇沢橋周辺の駐車場は満車だった。日月曜で泊まりだな。
扇沢市営無料第一駐車場に到着。平日だが夏休みで6割ほど埋まっていた。第二はほぼ満車。時系列で空くので車中泊だよな。山行きの行動の割には、駐車場占有時間が長過ぎるので規制を大町市にお願いしたい。不公平感が募る。
気温16℃と清々しい扇沢を出発。登山口には北ア遭対協のテントが張られていた。コンパスで登山届は提出済みで、高精度GPSのココヘリを装備している。登山道から作業道へ。手前で工事しているので入口が分かりにくかった。
ベニバナイチヤクソウの群生に迎えられ歩む。カラマツソウが満開ですごく、ワタスゲの様だった。砂防ダムをハシゴで乗り越え、篭川の橋を渡る。大沢小屋に合流して裏庭のキヌガサソウが残っていた。
高巻きして岩稜帯へ。ニッコウキスゲ、オオバギボウシ、キンコウカ、シモツケソウなどお花畑。ゆったりと鑑賞して雪渓尻へ。取り付き付近の南側は雪渓が崩れ夏道が出ていた。来週は南側の夏道になるかもしれない。
チェーンスパイクを装着し雪渓上へ。ひんやりと冷気が漂う。午後は雪が解けて滑りやすいので、下りに自信のない方は、6本アイゼンなど刃のある滑り止めがおすすめ。部分的に崩壊がすすんでいるので、ピンクテープの棒が一部撤去されている。
またベンガラを散布されている箇所も、一部崩壊しているので、現地の状況で判断し、また指示に従う。ベンガラ沿いに下ってきた方が、ノドの手前付近で雪渓ごと落ちてしまった。下りは見えにくいので注意が必要。
一部夏道を歩いて再び100mほど雪渓歩きで大岩に到着。この先から沢沿いの急坂。水場も豊富なので1リットル補充、自宅から水の予備は持参しなかった。帰りも汲めば軽量化にもなる。
ザレた九十九折れを征すると、お花畑に迎えられ針ノ木峠に到着。ガスガスで穂高岳や槍ヶ岳は見えなかった。針ノ木小屋に立ち寄ると、武蔵野美術大学の学生がアルバイトしていて、登山道整備の寄付をするとポストカードがもらえるという。
絵を見ると美大生が描いたとは思えぬタッチ。クマなのか?黒猫なのか?芸術は感性だからね(笑)些少でも役に立ってと思う気持ちと記念のスタンプで、すべての小銭550円を寄付した。
小屋を後にして針ノ木岳へ。土砂が崩れ荒れた道脇にイワギキョウとハクサンシャクナゲなどが咲いていた。厳しい環境でも花を咲かす自然の強かさを見た。ゴーロ帯となり、いつもライチョウと会うポイントからゆっくりと歩く。
「クゥクゥ」と母ライチョウの鳴き声が聞こえた。周辺を探すと登山道の少し上にいた。この時期は子育て中なので、子ライチョウがいるはずと探す。少し離れたハイマツの中にいた。子らしくやんちゃで動き回っている。
ただ一匹しかいない。通常2〜4匹は子を産むはずなのだが、捕食されてしまった可能性が大きい。自然の摂理、食物連鎖で人が介入することはできない。私は見守るだけ。せめて人はライチョウを保護していると、親子に分かってもらえればよい。岩場の片隅でライチョウの親子と20分近く遊んだ。
ライチョウの親子と別れ山頂へ。ガスガスで黒部湖しか見えなかった。標高2820mは気温11℃で半袖だと寒い。昼食を摂って下山。復路もライチョウがいるポイントのいくつかで待ったが現れなかった。
マヤクボ沢のお花畑でまったりして峠へ下りる。針ノ木峠から下でも花鑑賞。雪渓は午後になると溶けて、チェーンスパイクでは滑りやすい。ただ得意のグリセードで滑るように下って行った。
扇沢には15時に戻った。気温26℃で暑い。着替えて帰路へ。大町市から麻績ICまでの山越えで一台もすれ違わなかった。珍しい。前橋に戻る途中から大雨。自宅に戻って少ししたらやんだ。夕焼けがきれいでいつもの陸橋へ。
東の空に立つような虹が出ていた。西の空にはきれいな夕焼け。ライチョウの親子も同じ夕日を眺めているだろう。健やかに強かに育ってと夕日に願った。
一人で針ノ木岳へ、連日の山歩き、今日は月曜日だものいつもの行動だよね、
俺達は此処を計画してから何年も経ちましたけど、いまだ未踏のまま、昨年は行けるかなと思った日がありましたけど雪渓が消えてしまってパスしたままですよ、今年はどうかな、今度は俺の体力かな?
毎年訪れライチョウファミリーに遭遇率100%は凄いですね、カモシカも凄いけどライチョウも仲間入りですか、北アルプスは土日は駐車場を外していけるので羨ましいと言えば羨ましいですよ。
お疲れ様でした。
21日は南八ヶ岳権現岳、22日は北アルプス後立山連峰針ノ木岳と、あまり有名な山ではないですが、花が咲き誇る時期に行ってまいりました。
今年の雪渓は例年並みです。昨年はたった8mの雪渓歩きと酷かったですからね。今月いっぱいは大丈夫だと思います。ただ午後から不安定な天気になりますから、レインウェアは必須ですね。
ライチョウは縄張りがあるんですよ。そして数年すると子に受け継がれたりして、営巣ポイントは変わりませんからね。そこを覚えています。唐松岳、蝶ヶ岳、常念岳を良く知っています。
扇沢や三股の土日の混雑は経験してますからね。月曜の男で良かったですよ。混雑知らず。
来週針ノ木サーキット行く予定です。
大変参考になりました。
ありがとうございます。
PfPfPf
レコを閲覧やフォローして頂きありがとうございます。
週末、もしくは8月最初の土日に行かれるのでしょうか?時計回りより反時計回りの方が楽と言われています。雪渓歩きは急ですからね。私は時計回りのみをテント一泊二日で3回です。一度は種池山荘まで一日で行き、二日目は鹿島槍ヶ岳まで行きました。
スバリ岳〜鳴沢岳の稜線歩きが素晴らしいです。西に立山と剱岳、正面に鹿島槍ヶ岳が見えます。新越山荘から種池山荘の間は花が多いです。クルマユリが群生しています。案外雪渓の減りが早いので、現地の状況で道が変わるでしょう。ライチョウは針ノ木岳もいますが、行かれないかもしれませんが爺ヶ岳もたくさんいます。お気をつけて行って来てくださいね。
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