記録ID: 6891487
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
中央アルプス
今朝沢から空木~南駒~越百を周回
2000年10月07日(土) 〜
2000年10月08日(日)


- GPS
- 16:40
- 距離
- 24.0km
- 登り
- 2,475m
- 下り
- 2,472m
コースタイム
1日目
- 山行
- 7:15
- 休憩
- 1:05
- 合計
- 8:20
天候 | 7日:晴れ 8日:晴れのち曇り |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
金沢土場から先は伊奈川の支流の金沢に沿って舗装された車道を進む。金沢にかかる橋を渡って大きく右に回り込んで高度を上げて行くと小広い平地に出た。7時30分、登山口の「うさぎ平」に着く。ここから本格的な登山道になる。
登山道は熊沢岳から派生する東金尾根を行く。ほんのりと葉が色づいた樹もある樹林の中の登りだ。10分ほどで標高1510mの五合目を通過する。そのあと急坂を登って行くとちょっとした平坦地に出た。道標には八丁のぞきと書かれてある。
八丁のぞきから六合目の北沢までは東金尾根を巻く針葉樹林の中の割合い平坦な道だ。急なガレ場を注意して通り過ぎ、花崗岩が風化してざらざらした滑りやすい道を行くとやがて緩やかな下りになる。沢の音が大きくなり、8時40分に北沢に着く。吊橋を渡ったところでこれからの急登に備えて腹ごしらえをする。
北沢からは東川岳に続く尾根を行く。八合目までは標高差800mのこのコースで最もきつい登りだ。行く手を見上げてもトウヒやシラベの針葉樹がどこまでも続いている。
七合目は気がつかないまま通り過ぎたようで、やがて登りが少し緩やかになって9時50分に「仙人の泉」という水場に着いた。冷たい水で喉を潤す。
七合目は気がつかないまま通り過ぎたようで、やがて登りが少し緩やかになって9時50分に「仙人の泉」という水場に着いた。冷たい水で喉を潤す。
何時果てるとも知れない急登はなおも続く。ここは我慢のしどころだ。しかし大概の尾根道がそうであるように、そのうち樹相が変化してきて頭上も明るくなり、きつかった登りもようやく終焉に近づいてきた気配がする。ほどなく八合目に到着する。時刻は10時35分。
一頑張りして12時に木曽殿越に到着。小屋の前の広場のベンチに腰をかけて休憩する。時間が早いためかまだ人影はあまりみられない。
この小屋には1974年(昭和49年)に木曽駒から縦走してきて一泊しているが、9月の連休でかなり混み合っていた記憶がある。
この小屋には1974年(昭和49年)に木曽駒から縦走してきて一泊しているが、9月の連休でかなり混み合っていた記憶がある。
午前12時25分に空木岳の登りに取りつく。いきなり急登が始まるがそのかわりに効率よく高度が稼げ、眼下の木曽殿小屋がドンドン小さくなって行く。
空木岳はその優しい名前にもかかわらず山頂部は花崗岩に取り囲まれた荒々しい容貌を呈している。
空木岳はその優しい名前にもかかわらず山頂部は花崗岩に取り囲まれた荒々しい容貌を呈している。
巨大な岩塊の左側を回り込んで登りつめると傾斜は幾分緩くなるが頂上はまだ先のようだ。その後殆ど垂直に切り立った岩の間を登ったりして花崗岩に囲まれた道を行き、午後1時40分にようやく頂上に着いた。
10月の高山のことでもあり休んでいると体が冷えてきたので2時過ぎに眼下の駒峰ヒュッテに向かった。
10月の高山のことでもあり休んでいると体が冷えてきたので2時過ぎに眼下の駒峰ヒュッテに向かった。
2日目。
秋の日の夜明けは遅い。5時を過ぎて漸く夜が明けてくる気配を感じる。簡単な朝食を取っている間に東の空が赤くなってきた。日の出は北岳の方からのようだったが雲が多くてはっきりした御来光は拝めなかった。
秋の日の夜明けは遅い。5時を過ぎて漸く夜が明けてくる気配を感じる。簡単な朝食を取っている間に東の空が赤くなってきた。日の出は北岳の方からのようだったが雲が多くてはっきりした御来光は拝めなかった。
空木岳から赤椰岳と南駒ヶ岳に向かう。稜線の東側は切り立った絶壁となっているところが多く、縦走路は稜線の西側につけられている。這松と花崗岩に囲まれた道は一見快適そうだが、道は滑りやすく、下りの時は特に脚に力が入って歩きにくい。
赤椰岳から南駒ヶ岳との鞍部に向かって下ると左手に紅葉に覆われた摺鉢窪の大きなカールが見え、その端の方に小さな小屋があった。途中ですれ違ったその小屋に泊まった登山者によると昨夜の泊まりは3人だけだったそうだ。南アルブスが真正面に見えるこの小屋には機会があれば一度泊まってみたい気もする。
鞍部から南駒ヶ岳に登り返して午前7時50分に標高2841mの南駒ヶ岳に到着。南駒ヶ岳の山頂にも多くの花崗岩が露出している。山頂は空木岳より少し狭いが、それだけにより頂上らしい感じがする。
リュックをおろして一息ついてからゆっくりと展望を楽しむ。
リュックをおろして一息ついてからゆっくりと展望を楽しむ。
東側には相変わらず南アルブスが屏風のように展開している。
南駒ヶ岳は空木岳に比べて訪れる人は少ないが、それだけに静かに山を楽しめるところです。
午前8時5分に次のピークである仙涯嶺を目指して南駒ヶ岳を出発する。
南駒ヶ岳は空木岳に比べて訪れる人は少ないが、それだけに静かに山を楽しめるところです。
午前8時5分に次のピークである仙涯嶺を目指して南駒ヶ岳を出発する。
しばらく行くと南駒ヶ岳の南峰とでも言える小ピークに着く。ここも花崗岩が散在している。目の前に仙涯嶺の鋭い岩峰が見える。
小ピークからは急な下りになる。ところどころロープが張られており、高度をドンドン下げやがて鞍部に降り立つ。これを逆コースで登るとなるとかなり厳しいものになるだろう。
小ピークからは急な下りになる。ところどころロープが張られており、高度をドンドン下げやがて鞍部に降り立つ。これを逆コースで登るとなるとかなり厳しいものになるだろう。
仙涯嶺の頂上からしばらく急な下りを行くと縦走路は平坦な尾根道になる。稜線漫歩といった気分で坦々と足を運ぶ。南駒ヶ岳までは空木岳から往復する人もいるが、このあたりになるとすっかり人の気配がなくなる。
やがて緩やかな登りが始まり10時5分に標高2613mの越百山に着く。中央アルプスは実質的にはここで終わる。
やがて緩やかな登りが始まり10時5分に標高2613mの越百山に着く。中央アルプスは実質的にはここで終わる。
しばらく下るとすぐに樹林帯になる。色着いた樹々の間を下り11時10分に赤い屋根の越百小屋に着く。山頂から小屋までは落ち着いた感じのする気持ちのいい道だった。小屋の前の広場からは越百山から南駒ヶ岳にかけての稜線が眺められる。最後のお別れをして先に進む。
感想
中央アルプスの主稜線で歩き残している空木岳から越百山の間を秋の休日を利用して縦走した。
二日間という短い日数ではあったが、静かな高山の初秋の雰囲気を満喫した味わい深い山歩きだった。
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