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Yamareco

記録ID: 6889542
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
尾瀬・奥利根

疲労困憊の平ヶ岳

1995年06月18日(日) [日帰り]
情報量の目安: A
都道府県 福島県 群馬県 新潟県
 - 拍手
GPS
13:20
距離
22.0km
登り
1,786m
下り
1,786m

コースタイム

日帰り
山行
11:25
休憩
1:55
合計
13:20
3:10
20
3:30
100
5:10
60
6:10
175
9:05
9:15
0
9:15
10:00
20
10:20
10:50
130
13:00
60
14:00
14:30
100
16:10
20
天候 晴れ
アクセス
利用交通機関:
電車 バス
往:上野-高崎-水上-小出(JR)
  小出-奥只見ダム(バス)
  奥只見ダム-尾瀬口(船)
  尾瀬口-鷹ノ巣(バス)
復 小出-越後湯沢-東京
奥只見湖から平ヶ岳を望む(残念ながら雲の中)。
前日、上野から高崎、水上で乗り換えながら小出まで行き、バスに乗り換えて奥只見湖に着きました。ここから尾瀬口まで船に乗り、さらにバスで鷹ノ巣の清四郎小屋まで行きました。本当に奥深いところへやって来たという感じでした。
奥只見湖から平ヶ岳を望む(残念ながら雲の中)。
前日、上野から高崎、水上で乗り換えながら小出まで行き、バスに乗り換えて奥只見湖に着きました。ここから尾瀬口まで船に乗り、さらにバスで鷹ノ巣の清四郎小屋まで行きました。本当に奥深いところへやって来たという感じでした。
今日は往復13時間の長丁場です。清四郎小屋を出たのは午前3時10分。あたりはまだ真っ暗だが下弦の月が夜道を照らしてくれる。どうやら天気は良さそうだ。昨日下見に来た登山口から林道を歩いて行く。沢を渡りしばらく行くとまた登山口の道標があり、いよいよ下台倉山から派生する尾根道に入って行く。
今日は往復13時間の長丁場です。清四郎小屋を出たのは午前3時10分。あたりはまだ真っ暗だが下弦の月が夜道を照らしてくれる。どうやら天気は良さそうだ。昨日下見に来た登山口から林道を歩いて行く。沢を渡りしばらく行くとまた登山口の道標があり、いよいよ下台倉山から派生する尾根道に入って行く。
下台倉山まで標高差800mを一気に稼ぐ登りが始まる。すべりやすいざらざらした痩せ尾根をどんどん登って行く。まわりにはあまり立木はなく展望が開けている。途中で夜が明け朝日が射して来る。左手後方に尾瀬の燧ヶ岳が見える。
下台倉山まで標高差800mを一気に稼ぐ登りが始まる。すべりやすいざらざらした痩せ尾根をどんどん登って行く。まわりにはあまり立木はなく展望が開けている。途中で夜が明け朝日が射して来る。左手後方に尾瀬の燧ヶ岳が見える。
下台倉山には5時10分に着く。遠くはるかに池ノ岳と平ヶ岳の二つの頂が見える。あんな遠いところまで今日中に行って帰ってこれるのだろうかと不安になった。
下台倉山からは台倉山を経て長大な尾根道を辿ることになる。
下台倉山には5時10分に着く。遠くはるかに池ノ岳と平ヶ岳の二つの頂が見える。あんな遠いところまで今日中に行って帰ってこれるのだろうかと不安になった。
下台倉山からは台倉山を経て長大な尾根道を辿ることになる。
台倉山からは樹林帯の中に入り、まわりの展望とはしばらくお別れである。ここまで比較的順調にきたので予定より早くつけるかなと思ったがそれは大きな間違いであった。
樹林帯に入ると残雪が現れるようになってきた。これが一面の残雪ならいいのだが、ところどころ薮にさえぎられたり、ひどい泥濘になっていたりするため、道を見失ったり、靴の中やズボンの裾がどろどろになったりで、かなり時間を食ってしまった。
雪と薮と泥濘の道を辿ること2時間あまり、ようやく樹林帯を抜け出て池ノ岳への鞍部に達した。
台倉山からは樹林帯の中に入り、まわりの展望とはしばらくお別れである。ここまで比較的順調にきたので予定より早くつけるかなと思ったがそれは大きな間違いであった。
樹林帯に入ると残雪が現れるようになってきた。これが一面の残雪ならいいのだが、ところどころ薮にさえぎられたり、ひどい泥濘になっていたりするため、道を見失ったり、靴の中やズボンの裾がどろどろになったりで、かなり時間を食ってしまった。
雪と薮と泥濘の道を辿ること2時間あまり、ようやく樹林帯を抜け出て池ノ岳への鞍部に達した。
あと30分の急登で待望の山頂につくと思い、登って来た尾根道を振り返りながら疲れた体を励まして足を踏み出したが、この道がまたひどい泥濘の道で、池ノ岳頂上直下に着いたときはさすがに疲れてしまった。
あと30分の急登で待望の山頂につくと思い、登って来た尾根道を振り返りながら疲れた体を励まして足を踏み出したが、この道がまたひどい泥濘の道で、池ノ岳頂上直下に着いたときはさすがに疲れてしまった。
しかし、まわりを見渡すと快晴の青空の下、遠く奥只見湖の彼方に雪をいただいた飯豊連峰が望まれた。
しかし、まわりを見渡すと快晴の青空の下、遠く奥只見湖の彼方に雪をいただいた飯豊連峰が望まれた。
その左には浅草岳方面の山々。
その左には浅草岳方面の山々。
近くには会津駒ヶ岳、燧ヶ岳、奥白根山などの名峰が居並ぶ。
近くには会津駒ヶ岳、燧ヶ岳、奥白根山などの名峰が居並ぶ。
さらに尾瀬の至仏山。
さらに尾瀬の至仏山。
行く手を見れば平ヶ岳が目の前に。意外と雪が多い。
行く手を見れば平ヶ岳が目の前に。意外と雪が多い。
素晴らしい眺めに励まされて、そこから一登りで池ノ岳に着いた。時刻は9時5分。池ノ岳の頂上には姫ノ池という池塘があり、まわりにはイワカガミなどが可憐な花を咲かせていた。姫ノ池越しに見る平ヶ岳は、丘のようなその頂上を水面に写していた。
素晴らしい眺めに励まされて、そこから一登りで池ノ岳に着いた。時刻は9時5分。池ノ岳の頂上には姫ノ池という池塘があり、まわりにはイワカガミなどが可憐な花を咲かせていた。姫ノ池越しに見る平ヶ岳は、丘のようなその頂上を水面に写していた。
池ノ岳から平ヶ岳まではツガの廊下と呼ばれる丈の低いツガの樹林帯を抜けて、木道を辿って行く。
池ノ岳から平ヶ岳まではツガの廊下と呼ばれる丈の低いツガの樹林帯を抜けて、木道を辿って行く。
平ヶ岳には20分ほどで着いた。時刻は9時35分で、歩きはじめて6時間半である。
山頂一体は広い草原となっており、まだところどころに雪を残してひろびろと果てしなくつづいているように見えた。
平ヶ岳には20分ほどで着いた。時刻は9時35分で、歩きはじめて6時間半である。
山頂一体は広い草原となっており、まだところどころに雪を残してひろびろと果てしなくつづいているように見えた。
さらに奥まで行ってまわりの山々を眺める。まずは燧ヶ岳と日光の山々。
さらに奥まで行ってまわりの山々を眺める。まずは燧ヶ岳と日光の山々。
そして上越国境の山々。
そして上越国境の山々。
越後三山と手前に利根川源流の大水上山や兎岳。
越後三山と手前に利根川源流の大水上山や兎岳。
巻機山。
いつまでもいたかったが、今日中に東京まで帰るためにはあまり時間がないので10時ごろに下山を始めました。しかし帰りも残雪と泥濘と藪に妨げられて下台倉山で最終バスを断念し清四郎小屋にもう1泊することになってしまいました。
巻機山。
いつまでもいたかったが、今日中に東京まで帰るためにはあまり時間がないので10時ごろに下山を始めました。しかし帰りも残雪と泥濘と藪に妨げられて下台倉山で最終バスを断念し清四郎小屋にもう1泊することになってしまいました。

感想

平ヶ岳は新潟と群馬の県境のいわゆる上越山岳地帯に属する山で、利根川源流域の山々の中では最高の2140mの標高を有する。この山は上越国境の山々の中でもとりわけ奥深く、アプローチが長いこともあって、私にとっては長年憧れの山でありながら大阪からはなかなか行くことが叶わなかった。
東京に転勤して来ている間も平ヶ岳はいつも頭の中にあったが、ついつい後回しとなっていた。しかしその転勤も終わりに近づいており、この機会に行っておかなければ今後いつ行けるか分からないと思っていたところ、丁度この週末に時間が取れ、また天気も良さそうなので思い切って出かけることにしたのでした。
前日清四郎小屋に泊まり、翌日はその日のうちに東京に帰るつもりで未明に小屋を発って平ヶ岳に向かった。台倉山までは順調だったが、その後残雪と泥濘と藪の道で時間と体力をかなり奪われた。
姫ノ池を経て漸くたどり着いた広々とした山頂からは、まだ雪を残した上越や日光の山々の素晴らしい景色を眺めることが出来て感無量でした。しかし帰りも残雪と泥濘と藪の道で疲れ果ててしまい、下台倉山で今日中に東京まで帰るのを諦めて清四郎小屋にもう一泊することに決めたのでした。
最終日は小出に用事があるという小屋の方に同乗させていただき、小出でお礼を言って別れてから越後湯沢経由で東京まで戻りました。

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